有価証券報告書-第109期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/07/27 10:31
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(以下、「当期」という。)における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期のわが国経済は、期前半は緩やかな景気回復傾向をたどりましたが、期末にかけて新型コロナウイルス感染症の影響が深刻化し、政府による休校・イベント自粛要請、入国制限措置後は、個人消費や企業収益が急激に悪化し、きわめて厳しい状況のうちに推移しました。
当社グループでは、昨年5月に策定した新「近鉄グループ経営計画」に基づき、重点戦略である新3大プロジェクト(万博・IR関連事業、上本町ターミナル事業、伊勢志摩地域の活性化事業)の検討を進めるとともに、基本戦略である「沿線強化」、「新規事業・事業分野の拡大」、「事業エリアの拡大」の具体的な施策を推し進めました。阿部野橋ターミナルビル「あべのハルカス」周辺におきましては、近鉄百貨店「あべのハルカス近鉄本店」や商業施設「Hoop」、「and」のリニューアルに取り組んだほか、天王寺動物園てんしばゲート横に新エリア「てんしばi:na」を開業するなど、あべの・天王寺エリアのさらなる魅力向上に取り組みました。鉄道事業では、「くつろぎのアップグレード」をコンセプトとする新型名阪特急「ひのとり」の運行を開始し特急サービス網の充実に努めたほか、ホームページなどでの多言語対応を充実させるなど訪日外国人へのサービス拡充を図りました。ホテル事業では、「都ホテル 博多」を開業したほか、「ウェスティン都ホテル京都」のリニューアルを推進いたしました。
感染症の拡大が深刻化した本年2月以降は、鉄軌道事業をはじめとする運輸業では交通インフラとして事業の継続に努めたほか、レジャー施設、文化施設を休業するなど、グループ全体で感染の予防や拡大防止のための対策を講じつつ、事業の遂行に注力いたしました。しかしながら、感染症の拡大により国内外の消費需要が急速に減少したため、運輸、ホテル・レジャーなど各事業で大幅な減収となりました。
この結果、連結営業収益は、前期に比較して3.4%減の1兆1,942億44百万円となり、営業利益は27.1%減の493億80百万円、経常利益は29.7%減の472億24百万円となりました。これに特別利益および特別損失を加減し、法人税等を控除した後の親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比較して42.8%減の205億61百万円となりました。
各報告セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
a.運 輸
運輸業におきましては、鉄軌道部門で、激甚化する災害への対応として、施設の補強や災害発生時の体制整備を進めるとともに、更新工事を進めていた南大阪線列車運行管理システムの運用を開始するなど、運転保安度の一層の向上に取り組みました。訪日旅行者への取組みとしては、東南アジア、ヨーロッパ、オーストラリア等の地域への営業、宣伝活動を強化し、誘致に努めるとともに、運行情報の多言語対応を行うなど、受入れ態勢整備を図りました。本年3月に運行開始した新型名阪特急「ひのとり」では、全席にバックシェルを設置するなど車内環境を大幅に向上させ、特急サービスの拡充に取り組みました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、減収となりました。
この結果、営業収益は前期に比較して2.2%減の2,217億11百万円、営業利益は16.0%減の276億86百万円となりました。
業 種単 位当 期
(平成31年4月~令和2年3月)前期比(%)
鉄軌道事業百万円152,724△2.4
バス事業百万円33,721△2.6
タクシー業百万円11,089△3.9
鉄道施設整備業百万円26,710△5.8
その他運輸関連業百万円22,2263.7
調整百万円△24,760-
営業収益計百万円221,711△2.2

(近畿日本鉄道㈱ 運輸成績表)
区 分単 位当 期
(平成31年4月~令和2年3月)前期比(%)
営業日数3660.3
営業キロ程キロ501.10.0
客車走行キロ千キロ288,9751.0
旅客人員定期千人341,885△0.2
定期外千人230,086△2.3
千人571,971△1.0
旅客運輸収入旅客収入定期百万円47,371△0.5
定期外百万円98,658△3.0
百万円146,029△2.2
荷物収入百万円27△18.3
合計百万円146,056△2.2
運輸雑収百万円6,667△6.3
営業収益計百万円152,724△2.4
乗車効率%28.6-

(注)乗車効率の算出は、延人キロ/(車両走行キロ×平均定員)によります。
b.不動産
不動産業におきましては、不動産販売部門で、需要の見込まれる都市部を中心にマンション分譲を進めるとともに、学研奈良登美ヶ丘など近鉄沿線を中心に戸建分譲を推進しました。不動産賃貸部門では、博多駅直結の「近鉄博多ビル」の賃貸を開始したほか、首都圏エリアでの事業拡大に努めました。しかしながら、戸建事業において販売戸数が減少したほか、新型コロナウイルス感染症による展望台「ハルカス300」の休業等もあり、減収となりました。
この結果、営業収益は前期に比較して1.8%減の1,612億48百万円、営業利益は4.2%減の179億19百万円となりました。
業 種単 位当 期
(平成31年4月~令和2年3月)前期比(%)
不動産販売業百万円75,597△2.7
不動産賃貸業百万円47,7130.7
不動産管理業百万円43,5830.4
調整百万円△5,646-
営業収益計百万円161,248△1.8

c.流 通
流通業におきましては、百貨店部門で、「あべのハルカス近鉄本店」、「Hoop」、「and」の3館においてリニューアルを実施し、あべの・天王寺エリアの魅力向上を図るとともに、郊外店では専門店を取り入れた店舗構造改革により、効率的な運営体制の整備を推進しました。ストア・飲食部門では、駅ナカ商業施設やサービスエリア店舗のリニューアルを推進したほか、台湾では鰻料理店「江戸川」を出店するなど、事業エリアの拡大にも取り組みました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、減収となりました。
この結果、営業収益は前期に比較して0.2%減の3,927億96百万円、営業利益は百貨店部門における基幹システム更新に伴う減価償却費の負担増もあり、33.8%減の51億52百万円となりました。
業 種単 位当 期
(平成31年4月~令和2年3月)前期比(%)
百貨店業百万円283,0470.3
ストア・飲食業百万円111,039△1.4
調整百万円△1,291-
営業収益計百万円392,796△0.2

d.ホテル・レジャー
ホテル・レジャー業におきましては、ホテル部門で、「都ホテル 博多」を開業したほか、創業130年を迎えた「ウェスティン都ホテル京都」では、京都を代表する高級ラグジュアリーホテルを目指し、リニューアル工事を推進しました。旅行部門では、ゴールデンウィークが10連休となったことにより販売が好調であったほか、MICEを中心に団体旅行の取扱いを拡大し、団体旅行事業の一層の強化に努めました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響によりホテルの稼働率が著しく低下し、旅行のキャンセルも相次いだことにより、大幅な減収減益となりました。
この結果、営業収益は前期に比較して6.8%減の4,492億76百万円となり、営業損益は遺憾ながら36億93百万円の損失となりました。
業 種単 位当 期
(平成31年4月~令和2年3月)前期比(%)
ホテル業百万円51,559△10.2
旅行業百万円385,362△6.4
映画業百万円3,8827.3
水族館業百万円8,626△6.0
調整百万円△153-
営業収益計百万円449,276△6.8

e.その他
その他の事業におきましては、営業収益は前期に比較して5.1%増の191億10百万円、営業利益は6.1%増の15億81百万円となりました。
資産合計は、前期末に比較して451億17百万円減少し、1兆8,913億円となりました。これは、受取手形及び売掛金や旅行前払金の減により流動資産が減少したほか、固定資産の投資その他の資産で、足もとの株式市況の低迷等を受け、退職給付に係る資産や投資有価証券が減少したことによるものであります。
負債合計は、前期末に比較して373億63百万円減少し、1兆4,860億4百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金や旅行前受金等が減少したことによるものであります。
純資産合計は、前期末に比較して77億54百万円減少し、4,052億95百万円となりました。これは、利益剰余金が純利益の計上から配当を差し引き増加しましたが、その他の包括利益累計額で退職給付に係る調整額や為替換算調整勘定が減少したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物は397億87百万円で、前期末に比較して123億2百万円減少いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得た資金は、582億66百万円で、売上債権の増減により収入が増加しましたが、仕入債務の増減による支出や販売土地及び建物の取得が増加したほか、旅行前受金の減少もあり、前期に比較して440億53百万円収入額が減少しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は574億40百万円で、固定資産の取得による支出の減少により、前期に比較して67億8百万円支出額が減少しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は129億52百万円で、社債の発行による調達が増加しましたため、前期に比較して259億52百万円支出額が減少しました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、受注生産形態をとらない事業が多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため、生産、受注及び販売の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」における各報告セグメントの経営成績に関連付けて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しておりますが、この作成にあたり、当期末の資産及び負債並びに当期に係る収益及び費用の報告金額に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況等に応じた合理的な判断に基づき仮定及び見積りを行っております。これらのうち主なものは以下のとおりでありますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響に関する仮定については、「第5 経理の状況」「1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
a.固定資産の減損
当社グループは、運輸業、不動産業、流通業、ホテル・レジャー業等、多くの事業を展開する特性上、多額の固定資産を保有しており、これらの固定資産の回収可能額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき見積っております。このうち賃貸施設、百貨店店舗、ホテルやレジャー施設等につきましては、不動産市況の著しい下落や消費環境の悪化による収益性の低下等のリスクをはらんでおります。従って、当初見込んでいた収益が得られない、あるいは正味売却価額が下落したことにより、将来キャッシュ・フローが減少するなど前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施する可能性があります。
b.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して将来の課税所得を合理的に見積もり、タックスプランニングを行った上で、税務上の繰越欠損金や将来減算一時差異のうち、将来課税所得を減算できる可能性が高いものについて繰延税金資産を認識しております。従って、今後、経営環境の変化や将来の収支予測の変更などにより将来の課税所得の見積額やタックスプランニングが変更された場合には、繰延税金資産が増額又は減額される可能性があります。
c.退職給付債務及び費用の計算
当社グループは、退職給付債務及び費用の計算について、割引率や年金資産の長期期待運用収益率等の前提条件に基づき行っており、実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、その影響額は数理計算上の差異や過去勤務費用として累積され、将来にわたって規則的に認識されます。従って、年金資産の運用結果が長期期待運用収益率と乖離した場合のほか、割引率や長期期待運用収益率の見直しあるいは退職給付制度の変更がなされた場合には、退職給付債務及び費用に影響を与える可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績に重要な影響を与える要因)
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載しております。
このうち、当連結会計年度において特に留意すべき要因についての分析は次のとおりです。
a.景気、個人消費動向、国際情勢等の変動及び感染症の拡大
当連結会計年度は、消費税増税後の消費マインドの低下に加えて、新型コロナウイルス感染症の国内外における拡大により、訪日外国人の減少だけでなく、外出自粛等により国内の消費需要が低下しており、鉄軌道部門、百貨店部門、ホテル部門や旅行部門など各部門において大幅な減収となりました。
b.沿線人口の減少及びモータリゼーションの進展、他社との競合
当連結会計年度は、雇用環境が安定的に推移したこともあり、鉄軌道部門の通勤定期の旅客人員が増加しましたが、郊外の住宅地から都市部への居住エリアのシフト等もあり1人あたり運賃が低下していることに加え、少子化により通学定期は引き続き減少傾向にあり、定期旅客運輸収入は減収となりました。
c.人手不足、賃金高騰
当連結会計年度は、雇用環境の改善等に伴う労働需給のひっ迫により、競合他社や業界間での人材獲得競争が激化し、人件費の増加等が各事業の収支に影響を与えました。
d.地価の下落等
当連結会計年度は、不動産市況が底堅く推移し、大阪地区のオフィス空室率が低水準で推移したこともあり、当社グループの賃貸事業は順調に推移したほか、マンション販売につきましても、駅近、好立地の物件に対する根強い需要を背景に、想定通りの収益を確保することができました。
e.原油等の資源価格の高騰
当連結会計年度は、電力料金の引き下げにより鉄軌道部門の動力費が減少したほか、原油価格も下落傾向にあったことから、バス部門等で燃料油脂費が減少しました。
f.調達金利の変動
当連結会計年度は、前期に引き続き金利が低水準で推移するなど、概ね良好な調達環境が持続しました。
(経営成績の状況に関する分析)
経営成績に重要な影響を与える各要因を踏まえた当連結会計年度の経営成績の状況に関する分析は、次のとおりであります。
a.営業収益及び営業利益
営業収益は、昨年5月の大型連休期間の行楽需要により、主に運輸業における鉄軌道部門やホテル・レジャー業における旅行部門が好調に推移したものの、本年1月以降、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて各部門で大きく減収となりましたため、前期に比較して3.4%減の1兆1,942億44百万円となり、営業利益は、前期に比較して27.1%減の493億80百万円となりました。
運輸業では、鉄軌道部門において、昨年5月の大型連休期間の増収効果があったものの、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う出控えの影響を受け、運輸業全体の営業収益は、前期に比較して2.2%減の2,217億11百万円となりました。営業利益は、鉄軌道部門における防災対策等による修繕費の増加もあり、前期に比較して16.0%減の276億86百万円となりました。
不動産業では、主要賃貸物件が堅調に推移したことに加え、「近鉄博多ビル」等新規物件の稼働もあり賃貸料が増加しましたが、戸建住宅の販売戸数が減少したほか、新型コロナウイルス感染症による展望台「ハルカス300」の休業等もあり、不動産業全体の営業収益は、前期に比較して1.8%減の1,612億48百万円となり、営業利益は、前期に比較して4.2%減の179億19百万円となりました。
流通業では、百貨店部門での内装子会社の大口受注等による増収があったものの、消費税率の引き上げに伴う消費マインドの低下や、新型コロナウイルス感染症拡大により百貨店売上が減少したほか、ストア・飲食部門においても、主に飲食業において新型コロナウイルスの影響を受けたため、流通業全体の営業収益は、前期に比較して0.2%減の3,927億96百万円となり、営業利益は、百貨店部門でのシステム関連費用の増加もあり、前期に比較して33.8%減の51億52百万円となりました。
ホテル・レジャー業では、ホテル部門で「ウェスティン都ホテル京都」の大規模リニューアル工事による客室の一部売り止めや、京都駅周辺等における近隣ホテルとの競争激化の影響を受けたことに加え、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、ホテルの稼働率が著しく低下しました。また、旅行部門で国内・海外旅行のキャンセル、出控えが生じたほか、水族館部門で「海遊館」や「ニフレル」も臨時休業を実施したこと等もあり、ホテル・レジャー業全体の営業収益は、前期に比較して6.8%減の4,492億76百万円となり、営業損益は36億93百万円の損失となりました。
b.経常利益
当連結会計年度における経常利益は、営業外収益で、持分法による投資利益が減少しましたため、前期に比較して29.7%減の472億24百万円となりました。
c.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、各段階利益の減少により、前期に比較して42.8%減の205億61百万円となりました。
(経営判断のために採用している経営指標とその達成状況及びその理由)
当社は、新「近鉄グループ経営計画」において、令和元年度から令和5年度までの5か年を計画期間とする「中期計画(2019~2023年度)」に基づき、財務健全性を確保しながら、グループの業績向上を図ってまいります。
本経営計画において、当社グループとしては、「営業利益」、「有利子負債残高」、「有利子負債/EBITDA倍率」を重要な指標として位置付けております。
当連結会計年度は、期末にかけて新型コロナウイルス感染症の拡大により国内外の消費需要が急速に減少したため、運輸業やホテル・レジャー業で大幅な減収減益となりました。これによる連結全体の影響額は、営業収益で470億円、営業利益で160億円程度と推定しております。また、事業環境の急速な悪化に対して手元資金を確保するため、資金調達を機動的に行った結果、期末の有利子負債残高は前期末に比し23億円増の1兆582億円となり、有利子負債/EBITDA倍率は1.4ポイント悪化し10.2倍となりました。
今後、新型コロナウイルス感染症により減退した消費需要の回復には相当の時間を要するものと予想しております。さらに、感染症が収束した後も従前の働き方や生活様式に変化が生じるなど、各事業を取り巻く環境は大きく変容するものと予想されます。当社グループでは、事業環境の変化に対応して各事業のあり方を見直してまいります。
当連結会計年度実績
(令和2年3月期)
経営指標目標
(令和6年3月期)
営業利益493億円730億円
有利子負債残高10,582億円9,800億円
有利子負債/EBITDA倍率10.2倍7.3倍

③ キャッシュ・フローの状況の分析内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループでは、令和5年度を最終年度とする「中期計画(2019~2023年度)」において、「成長への礎づくり」を基本方針とし、収益力と財務基盤のさらなる強化に取り組むこととしております。グループの持続的な成長のために必要な投資をその効果を見極めて厳選して行うとともに、原則としてグループ各社の事業活動に必要な資金を当社が一元的に調達することで、資金調達の安定と最適な財務バランスの実現を図ってまいります。また、将来を見据えて、万博・IR関連事業等の新3大プロジェクトを推進するため、今回新たに戦略投資枠を設定いたしましたが、これは各事業が生み出すキャッシュ・フロー等を財源といたします。
資金需要の主なものは、各事業の運転資金、販売用不動産など棚卸資産の取得に加え、既存設備の維持更新、安全関連投資、鉄道車両の新造、不動産賃貸物件の取得及び所有不動産の建替や改装といった設備投資に関するものであります。
これらの資金需要に対応すべく、短期資金については、各事業が生み出す営業キャッシュ・フローに加え、当座貸越やコミットメントラインなどによる金融機関からの借入れ、コマーシャル・ペーパーの発行などにより資金の流動性を確保しております。また、長期資金については、金融機関からの借入れ、シンジケート・ローンの組成、社債の発行及びリースなどの多様な選択肢の中から最適な調達手法を採用しております。さらに、返済年限の長期化を図り、固定金利で調達することで金利上昇リスクに対応するとともに、年度別返済額を平準化することで将来の借り換えリスクの低減にも努めております。
なお、本年2月以降、新型コロナウイルス感染症が拡大し、その影響が深刻化したため、当社グループの事業活動も大幅な縮小を余儀なくされました。これに対し、当社グループでは、当座貸越枠の拡大や長期資金の借り換えの前倒しでの調達等を実行し、資金の流動性の確保に万全を期しております。

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