有価証券報告書-第107期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/26 15:13
【資料】
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【項目】
139項目
(業績等の概要)
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用の着実な改善により緩やかな回復が続いている。また、道内経済においては、北海道胆振東部地震による観光客の減少などから打撃を受けたが、その後は設備投資や観光客数の回復など景気の持ち直しが続いている。
運輸業では、主たる営業基盤である札幌市南区における人口減少や運転士不足という厳しい事業環境の中、利用実態に即したダイヤ編成や観光需要の高まりに対応すべく、市内中心部と定山渓温泉エリアを結ぶ直行便「かっぱライナー号」の増便および新ルートの運行開始など利便性向上に努めた。しかしながら、原油価格の高騰や震災による運休の影響などにより、前期比では減収減益となった。
不動産業では、2018年暦年の札幌市内分譲マンション市況は、販売価格の高値が続く中、市街地再開発事業による大型物件と中央区以外の物件が増加したことにより新規販売戸数1,677戸(前連結会計年度比13.2%増)、年間成約戸数1,789戸(同18.6%増)となった。
このような市場環境の中、分譲業では一棟売り賃貸マンション1棟と「アイム山鼻市電通リベルテ」の販売に努め、一棟売り賃貸マンション1棟および分譲マンション11戸(同76.6%減)の引渡しをした。
また、賃貸業では、既存賃貸マンションの高稼働を維持するとともに、中古物件2棟を新たに取得している。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高が9,816,594千円(同40.1%減)、営業利益は635,724千円(同39.7%減)、経常利益は609,336千円(同40.2%減)となった。また、親会社株主に帰属する当期純利益では、455,985千円(同71.3%減)となった。なお、前期は連結範囲外となった子会社1社の業績を含んでいる。
また、セグメントの業績は次のとおりである。
① 運輸業
乗合業では、訪日外国人をはじめとする観光客のニーズに対応すべく「かっぱライナー号」の増便や八剣山エリアを経由する新ルートの運行を開始し、温泉日帰りパックのバス往復乗車券を1日乗り放題券にリニューアルするなど観光需要の取り込みに努めた。その結果、「かっぱライナー号」の利用客は前期比14.1%増、パック券利用者は前期比12.2%増となったが、北海道胆振東部地震の影響による運休や観光客の減少にともなう減収分を補いきれず、乗合営業収入は2,725,155千円(同0.2%減)となった。また、貸切業は、運転士不足による新規受注の抑制および企業との契約輸送の一部解約により、貸切営業収入は108,127千円(同24.7%減)となった。
以上の結果、札幌市路線維持補助金およびその他雑収入を加えた運輸業の売上高は3,016,755千円(同0.1%減)となった。これに対する営業費用は、主に燃料費の増加により2,932,581千円(同0.6%増)、営業利益は84,174千円(同22.4%減)となった。
② 不動産業
分譲業では、当社初の一棟売り賃貸マンションを販売するとともに、分譲マンションでは札幌市内の地価高騰と建築費の高止まりにともなう新規販売価格の高値が続く事業環境の中、当事業年度より開始した「アイム山鼻市電通リベルテ」の販売に努めた。その結果、一棟売り賃貸マンション1棟、「アイム山鼻市電通リベルテ」11戸(同76.6%減)の売上を計上した。
賃貸業では、札幌市内の賃貸住宅の建築着工数が前年より6.8%減少するものの、依然1万1千戸を超える着工数で、築年数の古い物件は依然として苦戦を強いられている。このような状況の中、当社既存賃貸物件10棟は、空室の早期成約に努め、高稼働を維持することができた。また、賃貸業の拡充として、2018年9月にドエル南郷ガーデンフォート(19戸)、2019年3月にドエル大通公園(20戸)を取得した。
建設業の住宅リフォーム業では、市場活性化に向けた住宅関連補助事業の施策の継続や増税を見越したリフォーム需要の高まりにより、リフォーム市場は緩やかな回復基調にあり、受注件数は前年を上回ったものの、大型工事の受注に苦戦し、減収減益となった。
以上の結果、不動産業の売上高は1,923,898千円(同32.1%減)、営業費用は1,433,357千円(同39.0%減)、営業利益は490,541千円(同1.3%増)となった。
③ 小売業
新千歳空港売店では、北海道胆振東部地震による7日間の休業とその後の観光客数の減少で来店客数が大きく減少したものの、回復してきた新千歳空港の利用客を取り込むべく、商品の入れ替えとスムーズなお客様対応のため店舗レイアウトを変更するとともに、メンバーズカードの配布や旅行代理店への営業強化などにより、増収となった。
店舗販売以外では、カタログ販売や農産物の斡旋販売で、グループのスケールメリットを活かした営業を展開し、収益の拡大に努めた。
以上の結果、小売業の売上高は1,046,444千円(同0.6%増)、営業費用は1,030,058千円(同1.5%増)、営業利益は16,386千円(同32.9%減)となった。
④ サービス業
警備業や施設管理業は、官公庁入札は過去最高の受注高となったものの、民間の新規受注に苦戦し、加えて条件改定が不調となった業務の一部を契約解除することとなった。
この結果、サービス業の売上高は3,099,883千円(同65.8%減)、営業費用は3,059,863千円(同64.3%減)、営業利益は40,020千円(同91.7%減)となった。なお、前期は連結範囲外となった子会社1社の業績を含んでいる。
⑤ その他業
介護業は、主力のグループホーム事業において稼働率が札幌市内平均を上回るなど好調に推移した。
この結果、その他業の営業収益は843,728千円(同3.3%増)、営業費用は838,584千円(同1.1%増)、営業利益は5,144千円(前期は13,032千円の営業損失)となった。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は452,564千円となり、前連結会計年度に比べて10,879千円の増加となった。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益632,452千円に、減価償却費540,588千円、たな卸資産、売上債権及び仕入債務の増減等を調整した結果、371,800千円の収入となった。前連結会計年度に比べて1,913,257千円減少した主な要因は関係会社株式売却益の減少である。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、貸付金の回収等により606,342千円の収入となった。また、前連結会計年度に比べて収入が553,978千円増加となった。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済等により、967,263千円の支出となった。また、前連結会計年度に比べて支出が1,678,722千円減少となった。
(3) 財政状態の状況
当連結会計年度における総資産は、15,815,004千円となり、前連結会計年度に比べて482,419千円減少した。
① 流動資産
当連結会計年度における流動資産は、2,195,120千円であり、前連結会計年度と比較して614,427千円減少した。減少の主な要因は、短期貸付金の減少である。
② 固定資産
当連結会計年度における固定資産は、13,619,884千円であり、前連結会計年度と比較して132,008千円増加した。増加の主な要因は、設備投資による有形固定資産の増加ならびに退職給付に係る資産の増加である。
③ 流動負債
当連結会計年度における流動負債は、3,628,863千円であり、前連結会計年度と比較して119,654千円増加した。増加の主な要因は、分譲マンションの工事代金などの買掛金の増加ならびに借入による短期借入金の増加である。
④ 固定負債
当連結会計年度における固定負債は、2,382,658千円であり、前連結会計年度と比較して982,499千円減少した。減少の主な要因は、約定返済による長期借入金の減少である。
⑤ 純資産
当連結会計年度における純資産は、9,803,483千円であり、前連結会計年度と比較して380,426千円増加した。増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加である。
(生産、受注及び販売の状況)
当社グループは運輸業及びサービス業を主体とする事業を行っているため、受注、生産の状況については記載を省略する。なお、販売の状況については、前述の「(業績等の概要)」に記載している。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析、検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容である。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月26日)現在において当社グループが判断したものである。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されている。これらの連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とする。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えている。
① たな卸資産の評価基準
たな卸資産は、「棚卸資産の評価に関する会計基準」を適用している。このため当社グループの販売するたな卸資産のうち、特に販売用不動産は、経済情勢や不動産市況の悪化等により、簿価切下げに伴う損失が計上される可能性がある。
② 繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積もっている。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性がある。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの経営成績は、当連結会計年度において連結売上高は9,816,594千円、営業利益635,724千円、経常利益は609,336千円となっており、前連結会計年度と比較し、連結売上高は40.1%減収、営業利益は39.7%減益、経常利益は40.2%減益となった。前連結会計年度と比較して減収減益となった主な要因は、分譲マンションの販売戸数の減少ならびに前連結会計年度は連結範囲外となった子会社1社を含むためである。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 財政状態
当連結会計年度末の財政状態は、資産合計15,815,004千円(前連結会計年度末比482,419千円減)、負債合計6,011,521千円(同862,845千円減)、純資産合計は、9,803,483千円(同380,426千円増)となった。資産および負債の減少の主な要因は、貸付金の回収ならびに約定返済による長期借入金の減少である。純資産の増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、利益剰余金が増加したことである。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度は、営業活動によるキャッシュ・フロー371,800千円の収入に対して、投資活動によるキャッシュ・フローは、貸付金の回収等により606,342千円の収入、財務活動によるキャッシュ・フローにおいては、借入金の返済等により967,263千円の支出となった。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の増加額は、10,879千円となり、期首残高を加えた現金及び現金同等物の期末残高は、452,564千円となった。
なお、詳細は前述の「(業績等の概要)」に記載している。
(4) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、グループの総合力を最大限発揮し連結収益の最大化を目指すべく、2018年度を始期とする中期経営計画を策定し、本計画の目標達成に努めた。
当連結会計年度の業績は、北海道胆振東部地震による運輸業ならびに小売業への影響や不動産業における分譲マンション販売戸数の減少、また、原油価格の高騰や人件費の上昇といったコストの増加などにより、目標とした利益を下回った。
今後は、本計画に則り、外部環境の変化に対応するための事業基盤強化と収益性の向上を図っていく。
運輸業においては、輸送の安全を最優先に「運輸安全マネジメント制度」を活用し、全社を挙げて安全運行に努めるともに不足する運転士の雇用確保や働き方改革を含めた雇用対策に努めていく。
不動産業においては、分譲業では情報収集の強化により適正価格でのマンション用地確保に努め、賃貸業では既存物件の高稼働を維持するとともに、優良な収益物件を取得し、事業基盤の強化を図っていく。
小売業においては、新千歳空港店のお客様満足を追求し、魅力ある商品とサービスの提供に取り組んでいく。
また、サービス業、その他業においても、同業他社との競争が厳しさを増す中で、営業力を強化するとともにグループ間連携をこれまで以上に推進し、継続して安定的な経営基盤の確立に努める方針である。
なお、事業別の問題意識と今後の方針については、前述の「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりである。

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