有価証券報告書-第27期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/27 10:07
【資料】
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【項目】
79項目

対処すべき課題

(1)現状の認識について
当社を取り巻く経営環境は、平成17年4月1日で能登線・穴水~蛸島間(61.0㎞)を廃止し、七尾線・七尾~穴水間(33.1㎞)のみとなったとはいえ、沿線人口の減少や少子化に伴う学生の減少、沿線地域道路網整備水準の向上に伴うマイカーへのシフト傾向は変わりなく、鉄道利用者が年々減少し、恒常的に多額の営業損失を計上する等厳しい経営状況にあります。
また、能登線・穴水~蛸島間の跡地処理に関しては、レール・枕木等の撤去、一部橋梁・建築物の撤去及び一部土地の売却を行っておりますが、今後も、引続き関係自治体との協議を行いながら処理を進めてまいります。
(2)当面の対処すべき課題の内容
上記の利用客の減少に歯止めをかけるべく、旅客流動に合わせた列車ダイヤ設定や、地域イベントとの連携の強化、平成17年4月1日に廃止した能登線(穴水・蛸島間)の転換バスとの接続の円滑化、沿線の魅力の掘り起こし、大手エージェントへの働きかけによる県外観光客の団体客の誘客など、一層の利用促進に取り組み、経営の安定化を図ることを課題としております。
なお、当事業年度において実施した施策の主なものは、以下のとおりであり、今後も引き続き、継続・発展させ、増収施策を行っていく予定であります。
①沿線自治体、周辺企業に対する通勤利用の呼掛け。
②マイレール意識の向上のため、車内や駅舎を活用した地元園児の絵画の展示及び地域イベントとの連携。
③和倉温泉とタイアップした乗車券付宿泊券の販売やお買物券付企画乗車券の販売。
④CMやアニメ等の撮影地としてのPR及びラッピング車両の運行。
⑤地元企業と連携した列車体験運転の実施。
⑥県外団体客への企画営業の強化。
(3)北陸新幹線金沢開業に向けての施策の実施及び検討
北陸新幹線金沢開業(平成26年度末)により、観光客など大量の来県者が見込まれ、当社が金沢から奥能登への第2次交通機関としての優位性を高めるための、関係機関と協力した直通列車の運行等の各種施策を実施しておりますが、さらなる施策の検討や実施が重要な課題となっております。