半期報告書-第31期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当中間会計期間における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当中間会計期間は半期報告書提出初年度であるため、前年同期との比較分析は行っておりません。(以下「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」においても同じ。)
①経営成績の状況
当中間会計期間の運輸収入は、新型コロナウイルス感染症の影響によりお客様が激減したことなどにより、4,752百万円となりました。運輸雑収は、当社車両のJR線内走行による使用料収入が増加した一方、構内営業料や広告料収入が減少したことなどにより、全体で754百万円となりました。その結果、営業収益は5,507百万円となりました。
営業費は、7、8月に予定されていた東京2020大会の開催に伴う乗降客増加への対応やバリアフリー化推進等を目的として前事業年度から行ってきた設備投資の結果、減価償却費が増加に転じたこと等により、7,411百万円となりました。その結果、営業損失は1,903百万円となりました。
営業外費用は、借入金等の残高の減少による支払利息の減少等により397百万円となりました。その結果、経常損失は2,295百万円となりました。
特別利益は、大井町の社有地の売却に係る土地売却益等の109百万円を計上し、特別損失は、補助金収入により取得した固定資産の圧縮損の3百万円を計上しております。その結果、中間純損失は1,519百万円となりました。
当中間会計期間における運輸成績は以下のとおりであります。
(注)1.乗車効率の算出方法
2.上記の金額に、消費税等は含まれておりません。
②財政状態の状況
当中間会計期間末における財政状態につきましては、資産203,949百万円(前事業年度末比6,579百万円減)、負債114,176百万円(同5,060百万円減)、純資産89,772百万円(同1,519百万円減)となりました。
資産減少の主な要因は、固定資産等の減価償却の進捗によるものです。負債減少の主な要因は鉄道・運輸機構長期未払金等の金融債務の返済の進捗によるものです。純資産は、中間純損失を1,519百万円計上したことから同額減少し、自己資本比率は44.0%と前事業年度比0.7ポイント上昇しました。
③キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物の残高は4,320百万円となり、期首残高に比べ1,614百万円減少しました。これは、投資活動によるキャッシュ・フローが1,039百万円の収入超過となった一方、営業活動によるキャッシュ・フローが103百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが2,551百万円、いずれも支出超過になったことによるものです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、103百万円の支出超過となりました。これは、税引前中間純損失2,189百万円に対し、収入要因として減価償却費3,514百万円があったものの、前受運賃の減少額367百万円、法人税等の支払額626百万円、未収消費税等の増加額231百万円等の支出要因があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,039百万円の収入超過となりました。これは有形固定資産の取得のための支出が2,827百万円となった一方で、定期預金の払戻や有価証券等の償還に伴う収入3,600百万円や有形固定資産の売却による収入345百万円があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、2,551百万円の支出超過となりました。これは、短期借入れによる収入2,000百万円があった一方で、鉄道・運輸機構長期未払金の返済による支出が4,221百万円、長期借入金の返済による支出が271百万円あったこと等によるものです。
④会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の中間財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性の存在により、これらの見積りと異なる場合があります。
当社では、「繰延税金資産の回収可能性」を評価するに際しては、将来の課税所得を十分に検討し、合理的と考えられる様々な要因を考慮したうえで判断しております。当該見積りについて、将来の不確実な経済条件等により見直しが必要となった場合、翌会計年度以降の財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、会計上の見積りを行ううえでの新型コロナウイルス感染症の影響の考え方については、「第5 経理の状況 1 中間財務諸表等 (1)中間財務諸表 注記事項」の(追加情報)に記載しております。
⑤生産、受注及び販売の実績
当社の事業内容は、生産、受注及び販売の形態をとっていないため、「生産、受注及び販売の実績」については、「①経営成績の状況」において、運輸成績として記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
①当中間会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当中間期における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況が続いています。
当社を取り巻く環境も大変厳しく、新型コロナウイルス感染症の影響を受けたテレワークの進展、当社線沿線施設の一時閉鎖、イベントの中止・開催規模縮小、訪日外国人旅客の消失等により、当社線をご利用になるお客様が大幅に減少しました。
乗車人員については、緊急事態宣言が発出されていた4月から5月までは、外出自粛、テレワークの実施、訪日外国人旅客の消失、当社線沿線施設の一時閉鎖、イベント等の中止等により定期・定期外ともに大幅に減少しました。緊急事態宣言が解除された5月下旬以降も、定期のお客様については新しい行動様式のもとテレワークの進展等により回復は足踏みしており、定期外のお客様については、沿線施設の再開やイベント開催等により緩やかに増加しているものの、依然として厳しい状況が続いています。
当社としては、新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態宣言期間中をはじめ、ご利用になるお客様や社員等の感染防止対策を徹底しつつ、生活行動や経済活動を支える輸送需要を担う重要な公共交通機関として事業を継続する使命を果たしてまいりました。また、令和元年度からの3年間を計画期間とする「中期経営計画2019」のもと、より一層の安全・安定・安心輸送の取組強化、お客様サービスの質的向上等に向けて、必要な施策を進めてまいりました。
安全・安定・安心輸送の取組強化に関しては、品川埠頭変電所等の重要施設に防犯カメラを新規に設置するとともに、各駅のホーム及びコンコースにおいて、防犯上死角となる箇所へ防犯カメラを増設しました。また、大井町駅へのホームドア導入をうけて、非常停止ボタンのホームドア上への設置、ボタン数・警報ブザーの増設などの更新を行いました。さらに、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策として、有人改札窓口に飛沫飛散防止シートを設置したほか、車両の定期的な消毒、社員等のマスク等の着用の実施に加え、お客様に対するマスク着用や車両の窓開けに関するご案内等を実施いたしました。
お客様サービスの質的向上に関しては、全駅(7駅)の案内サインの視認性向上、多言語化、LED化による円滑な誘導・案内の向上等を目的として、駅舎外部の駅名等の案内サイン、駅周辺施設の案内などに関する案内サイン、乗り場・乗換え等の誘導案内サイン等についてリニューアル工事を実施しました。また、あらゆるお客様が不自由なく駅をご利用できるよう、国際展示場駅に引き続き東京テレポート駅についても有人改札窓口をオープンカウンター化しました。加えて、新木場駅及び東雲駅の旅客用化粧室の全面リニューアルを実施し、これにより全駅(7駅)の旅客用化粧室のリニューアル工事が完了いたしました。
また、利便性の向上及び一層のバリアフリー化を図るため、東京テレポート駅において、改札内にエレベーター1基を増設するとともに、車いす等をご利用になるお客様の円滑な移動を目的として1号車、10号車の車いすスペースに最も近い乗降口に、ホームと車両の隙間を小さくする対策工事を実施しました。さらに、あらゆるお客様に安心してご利用いただけるよう、優先席・フリースペース部分を視覚的にわかりやすくするため、70-000形車両の床面部分に色分けを行いました。加えて、天候変化等に対応するため傘のシェアリングサービス「アイカサ」と提携し、国際展示場駅及び東京テレポート駅に傘立て・傘の設置を行いました。
営業収益の確保等による財務体質の健全化に関しては、新型コロナウイルス感染症対策を徹底した上で、体験型英語学習施設「TOKYO GLOBAL GATEWAY」で開催されたイベントとタイアップを行ったほか、お台場で水陸両用バス「SKY Duck」を運行する日の丸自動車興業株式会社とバスツアー「特殊車両で東京観光!」を実施するなど、沿線への集客を図りました。
社員が主役となりいきいきと働ける職場づくりに関しては、大井町駅及び車両基地の仮泊室等改修工事を実施し、職場環境の改善を図りました。
東京2020大会への協働とその後を見据えた対応に関しては、本社会議室を輸送対策本部としても使用できるよう、列車の運行を表示するモニターや防犯用の監視用のモニター等を設置しました。
当中間会計期間の運輸収入は、新型コロナウイルス感染症の影響によりお客様が激減したことなどにより、4,752百万円となりました。
運輸雑収は、当社車両のJR線内走行による使用料収入が増加した一方、構内営業料や広告料収入が減少したことなどにより、全体で754百万円となりました。
その結果、営業収益は5,507百万円となりました。
営業費は、7、8月に予定されていた東京2020大会の開催に伴う乗降客増加への対応やバリアフリー化推進等を目的として前事業年度から行ってきた設備投資の結果、減価償却費が増加に転じたこと等により、7,411百万円となりました。
その結果、営業損失は1,903百万円となりました。
営業外収益は5百万円となりました。営業外費用は、借入金等の残高の減少による支払利息の減少等により397百万円となりました。
その結果、経常損失は2,295百万円となりました。
特別利益は、大井町の社有地の売却に係る土地売却益等の109百万円を計上し、特別損失は、補助金収入により取得した固定資産の圧縮損の3百万円を計上しております。
その結果、中間純損失は1,519百万円となりました。
②資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社は収入の大部分を鉄道事業が占めており、その事業の性格上、営業活動によるキャッシュ・フローは比較的安定して推移しています。一方で、当社線の建設に当たっては莫大な資金を要し、東京都を始めとする地方公共団体や民間企業から出資・負担金の受入れ並びに金融機関等から長期借入を行うとともに、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が建設した鉄道施設の譲渡を受けました。その結果、当社は、長期借入金と鉄道施設の譲渡代金である長期未払金という多額の有利子負債を抱えており、その返済を安定的・計画的に行う必要があります。加えて、運送費、一般管理費等の営業費用の支払や安全対策、バリアフリー整備などの設備投資を着実に実施していくための資金需要があります。
これら必要な資金の調達の方法は、償却前営業利益を基本に、必要な範囲で銀行借入や社債発行などの方法により外部から長期の資金を調達して確保する予定です。また、運転資金は基本的に営業収入により賄えていますが、金融機関と極度額30億円の当座貸越契約を令和2年6月に締結、同年9月に20億円の短期借入を実施し、流動性を確保しています。
以上により事業遂行に必要な資金調達は問題なく対応可能と認識しています。
当中間会計期間における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当中間会計期間は半期報告書提出初年度であるため、前年同期との比較分析は行っておりません。(以下「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」においても同じ。)
①経営成績の状況
当中間会計期間の運輸収入は、新型コロナウイルス感染症の影響によりお客様が激減したことなどにより、4,752百万円となりました。運輸雑収は、当社車両のJR線内走行による使用料収入が増加した一方、構内営業料や広告料収入が減少したことなどにより、全体で754百万円となりました。その結果、営業収益は5,507百万円となりました。
営業費は、7、8月に予定されていた東京2020大会の開催に伴う乗降客増加への対応やバリアフリー化推進等を目的として前事業年度から行ってきた設備投資の結果、減価償却費が増加に転じたこと等により、7,411百万円となりました。その結果、営業損失は1,903百万円となりました。
営業外費用は、借入金等の残高の減少による支払利息の減少等により397百万円となりました。その結果、経常損失は2,295百万円となりました。
特別利益は、大井町の社有地の売却に係る土地売却益等の109百万円を計上し、特別損失は、補助金収入により取得した固定資産の圧縮損の3百万円を計上しております。その結果、中間純損失は1,519百万円となりました。
当中間会計期間における運輸成績は以下のとおりであります。
| 当中間会計期間 | |||
| 単位 | (自 令和2年4月1日 | ||
| 至 令和2年9月30日) | |||
| 営業日数 | 日 | 183 | |
| 営業キロ | km | 12.2 | |
| 客車走行キロ | 千km | 6,228 | |
| 乗車人員 | 定期 | 千人 | 18,421 |
| 定期外 | 千人 | 8,425 | |
| 合計 | 千人 | 26,847 | |
| 運輸収入 | 定期 | 百万円 | 2,559 |
| 定期外 | 百万円 | 2,193 | |
| 合計 | 百万円 | 4,752 | |
| 運輸雑収 | 百万円 | 754 | |
| 運輸収入合計 | 百万円 | 5,507 | |
| 乗車効率 | % | 15.2 |
(注)1.乗車効率の算出方法
| 乗車効率= | 乗車人員×平均乗車キロ | ×100 |
| 客車走行キロ×平均定員 |
2.上記の金額に、消費税等は含まれておりません。
②財政状態の状況
当中間会計期間末における財政状態につきましては、資産203,949百万円(前事業年度末比6,579百万円減)、負債114,176百万円(同5,060百万円減)、純資産89,772百万円(同1,519百万円減)となりました。
資産減少の主な要因は、固定資産等の減価償却の進捗によるものです。負債減少の主な要因は鉄道・運輸機構長期未払金等の金融債務の返済の進捗によるものです。純資産は、中間純損失を1,519百万円計上したことから同額減少し、自己資本比率は44.0%と前事業年度比0.7ポイント上昇しました。
③キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物の残高は4,320百万円となり、期首残高に比べ1,614百万円減少しました。これは、投資活動によるキャッシュ・フローが1,039百万円の収入超過となった一方、営業活動によるキャッシュ・フローが103百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが2,551百万円、いずれも支出超過になったことによるものです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、103百万円の支出超過となりました。これは、税引前中間純損失2,189百万円に対し、収入要因として減価償却費3,514百万円があったものの、前受運賃の減少額367百万円、法人税等の支払額626百万円、未収消費税等の増加額231百万円等の支出要因があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,039百万円の収入超過となりました。これは有形固定資産の取得のための支出が2,827百万円となった一方で、定期預金の払戻や有価証券等の償還に伴う収入3,600百万円や有形固定資産の売却による収入345百万円があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、2,551百万円の支出超過となりました。これは、短期借入れによる収入2,000百万円があった一方で、鉄道・運輸機構長期未払金の返済による支出が4,221百万円、長期借入金の返済による支出が271百万円あったこと等によるものです。
④会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の中間財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性の存在により、これらの見積りと異なる場合があります。
当社では、「繰延税金資産の回収可能性」を評価するに際しては、将来の課税所得を十分に検討し、合理的と考えられる様々な要因を考慮したうえで判断しております。当該見積りについて、将来の不確実な経済条件等により見直しが必要となった場合、翌会計年度以降の財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、会計上の見積りを行ううえでの新型コロナウイルス感染症の影響の考え方については、「第5 経理の状況 1 中間財務諸表等 (1)中間財務諸表 注記事項」の(追加情報)に記載しております。
⑤生産、受注及び販売の実績
当社の事業内容は、生産、受注及び販売の形態をとっていないため、「生産、受注及び販売の実績」については、「①経営成績の状況」において、運輸成績として記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
①当中間会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当中間期における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況が続いています。
当社を取り巻く環境も大変厳しく、新型コロナウイルス感染症の影響を受けたテレワークの進展、当社線沿線施設の一時閉鎖、イベントの中止・開催規模縮小、訪日外国人旅客の消失等により、当社線をご利用になるお客様が大幅に減少しました。
乗車人員については、緊急事態宣言が発出されていた4月から5月までは、外出自粛、テレワークの実施、訪日外国人旅客の消失、当社線沿線施設の一時閉鎖、イベント等の中止等により定期・定期外ともに大幅に減少しました。緊急事態宣言が解除された5月下旬以降も、定期のお客様については新しい行動様式のもとテレワークの進展等により回復は足踏みしており、定期外のお客様については、沿線施設の再開やイベント開催等により緩やかに増加しているものの、依然として厳しい状況が続いています。
当社としては、新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態宣言期間中をはじめ、ご利用になるお客様や社員等の感染防止対策を徹底しつつ、生活行動や経済活動を支える輸送需要を担う重要な公共交通機関として事業を継続する使命を果たしてまいりました。また、令和元年度からの3年間を計画期間とする「中期経営計画2019」のもと、より一層の安全・安定・安心輸送の取組強化、お客様サービスの質的向上等に向けて、必要な施策を進めてまいりました。
安全・安定・安心輸送の取組強化に関しては、品川埠頭変電所等の重要施設に防犯カメラを新規に設置するとともに、各駅のホーム及びコンコースにおいて、防犯上死角となる箇所へ防犯カメラを増設しました。また、大井町駅へのホームドア導入をうけて、非常停止ボタンのホームドア上への設置、ボタン数・警報ブザーの増設などの更新を行いました。さらに、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策として、有人改札窓口に飛沫飛散防止シートを設置したほか、車両の定期的な消毒、社員等のマスク等の着用の実施に加え、お客様に対するマスク着用や車両の窓開けに関するご案内等を実施いたしました。
お客様サービスの質的向上に関しては、全駅(7駅)の案内サインの視認性向上、多言語化、LED化による円滑な誘導・案内の向上等を目的として、駅舎外部の駅名等の案内サイン、駅周辺施設の案内などに関する案内サイン、乗り場・乗換え等の誘導案内サイン等についてリニューアル工事を実施しました。また、あらゆるお客様が不自由なく駅をご利用できるよう、国際展示場駅に引き続き東京テレポート駅についても有人改札窓口をオープンカウンター化しました。加えて、新木場駅及び東雲駅の旅客用化粧室の全面リニューアルを実施し、これにより全駅(7駅)の旅客用化粧室のリニューアル工事が完了いたしました。
また、利便性の向上及び一層のバリアフリー化を図るため、東京テレポート駅において、改札内にエレベーター1基を増設するとともに、車いす等をご利用になるお客様の円滑な移動を目的として1号車、10号車の車いすスペースに最も近い乗降口に、ホームと車両の隙間を小さくする対策工事を実施しました。さらに、あらゆるお客様に安心してご利用いただけるよう、優先席・フリースペース部分を視覚的にわかりやすくするため、70-000形車両の床面部分に色分けを行いました。加えて、天候変化等に対応するため傘のシェアリングサービス「アイカサ」と提携し、国際展示場駅及び東京テレポート駅に傘立て・傘の設置を行いました。
営業収益の確保等による財務体質の健全化に関しては、新型コロナウイルス感染症対策を徹底した上で、体験型英語学習施設「TOKYO GLOBAL GATEWAY」で開催されたイベントとタイアップを行ったほか、お台場で水陸両用バス「SKY Duck」を運行する日の丸自動車興業株式会社とバスツアー「特殊車両で東京観光!」を実施するなど、沿線への集客を図りました。
社員が主役となりいきいきと働ける職場づくりに関しては、大井町駅及び車両基地の仮泊室等改修工事を実施し、職場環境の改善を図りました。
東京2020大会への協働とその後を見据えた対応に関しては、本社会議室を輸送対策本部としても使用できるよう、列車の運行を表示するモニターや防犯用の監視用のモニター等を設置しました。
当中間会計期間の運輸収入は、新型コロナウイルス感染症の影響によりお客様が激減したことなどにより、4,752百万円となりました。
運輸雑収は、当社車両のJR線内走行による使用料収入が増加した一方、構内営業料や広告料収入が減少したことなどにより、全体で754百万円となりました。
その結果、営業収益は5,507百万円となりました。
営業費は、7、8月に予定されていた東京2020大会の開催に伴う乗降客増加への対応やバリアフリー化推進等を目的として前事業年度から行ってきた設備投資の結果、減価償却費が増加に転じたこと等により、7,411百万円となりました。
その結果、営業損失は1,903百万円となりました。
営業外収益は5百万円となりました。営業外費用は、借入金等の残高の減少による支払利息の減少等により397百万円となりました。
その結果、経常損失は2,295百万円となりました。
特別利益は、大井町の社有地の売却に係る土地売却益等の109百万円を計上し、特別損失は、補助金収入により取得した固定資産の圧縮損の3百万円を計上しております。
その結果、中間純損失は1,519百万円となりました。
②資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社は収入の大部分を鉄道事業が占めており、その事業の性格上、営業活動によるキャッシュ・フローは比較的安定して推移しています。一方で、当社線の建設に当たっては莫大な資金を要し、東京都を始めとする地方公共団体や民間企業から出資・負担金の受入れ並びに金融機関等から長期借入を行うとともに、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が建設した鉄道施設の譲渡を受けました。その結果、当社は、長期借入金と鉄道施設の譲渡代金である長期未払金という多額の有利子負債を抱えており、その返済を安定的・計画的に行う必要があります。加えて、運送費、一般管理費等の営業費用の支払や安全対策、バリアフリー整備などの設備投資を着実に実施していくための資金需要があります。
これら必要な資金の調達の方法は、償却前営業利益を基本に、必要な範囲で銀行借入や社債発行などの方法により外部から長期の資金を調達して確保する予定です。また、運転資金は基本的に営業収入により賄えていますが、金融機関と極度額30億円の当座貸越契約を令和2年6月に締結、同年9月に20億円の短期借入を実施し、流動性を確保しています。
以上により事業遂行に必要な資金調達は問題なく対応可能と認識しています。