訂正有価証券報告書-第32期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/11/02 15:08
【資料】
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【項目】
89項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。
①経営成績の状況
当事業年度の営業収益は前期比1,397百万円増(12.0%増)の13,092百万円となりました。これは、定期のお客様は期間を通じ前年同期を下回ったものの、定期外のお客様の回復が寄与したことにより、旅客運輸収入が前期比1,350百万円増(13.3%増)の11,516百万円となったこと等によるものです。
営業費は、東京2020大会開催に伴うテロ警戒等により委託料が増加した一方、引き続き支出の抑制に取り組み修繕費を削減したことに加え、減価償却費が減少したこと等により、前期比46百万円減(0.3%減)の14,440百万円となりました。
以上の結果、営業損失は1,347百万円(前期は営業損失2,791百万円(1,443百万円の改善))となりました。
営業外収益は前期比3百万円増(36.3%増)の14百万円となりました。
営業外費用は、社債利息が増加したものの借入金等の残高の減少による支払利息の減少等により前期比157百万円減(18.6%減)の690百万円となりました。
以上の結果、経常損失は2,024百万円(前期は経常損失3,628百万円(1,604百万円の改善))となりました。
特別利益は、品川シーサイド駅ホームドア設置等に係る補助金収入等の629百万円を計上し、特別損失は、補助金収入により取得した固定資産の圧縮損等の612百万円を計上しております。
以上により、法人税等4百万円を差し引いた最終的な当期純損失は2,011百万円(前期は当期純損失3,992百万円(1,980百万円の改善))となりました。
当事業年度における運輸成績は以下のとおりであります。
前事業年度当事業年度
単位(自 令和2年4月1日(自 令和3年4月1日前年同期比(%)
至 令和3年3月31日)至 令和4年3月31日)
営業日数365365100.0
営業キロkm12.212.2100.0
客車走行キロ千km12,42112,424100.0
乗車人員定期千人33,82330,12589.1
定期外千人20,47926,861131.2
合計千人54,30256,987104.9
運輸収入定期百万円4,7994,39391.5
定期外百万円5,3667,122132.7
合計百万円10,16611,516113.3
運輸雑収百万円1,5281,575103.1
運輸収入合計百万円11,69413,092112.0
乗車効率%15.616.8107.6

(注)1.乗車効率の算出方法
乗車効率=乗車人員×平均乗車キロ×100
客車走行キロ×平均定員

2.上記の金額に、消費税等は含まれておりません。
②財政状態の状況
当事業年度末における財政状態につきましては、資産202,321百万円(前事業年度末比3,555百万円減)、負債117,120百万円(同1,457百万円減)、純資産85,201百万円(同2,097百万円減)となりました。
資産減少の主な要因は、固定資産等の減価償却の進捗によるものです。負債減少の主な要因は鉄道・運輸機構長期未払金等の金融債務の返済の進捗によるものです。純資産は、当期純損失を2,011百万円計上したこと等により減少し、自己資本比率は42.1%と前事業年度比0.3ポイント減少しました。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は4,480百万円となり、前事業年度末より3,954百万円減少しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、6,506百万円の収入超過となり、前事業年度の実績716百万円の収入超過に比べ5,790百万円の収入増となりました。これは、税引前当期純損失が2,007百万円となり、前事業年度の税引前当期純損失3,522百万円に比べ1,514百万円改善したことや当事業年度に法人税等及び消費税等で合計1,346百万円の還付を受けたこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、8,992百万円の支出超過となり、前事業年度の実績1,128百万円の収入超過に比べ10,121百万円の支出増となりました。これは、有価証券等の取得及び償還に伴う純支出が7,000百万円と前事業年度の純収入3,000百万円に比べ10,000百万円増加した一方、有形及び無形固定資産の取得による支出が2,152百万円と前事業年度の3,876百万円の支出に比べ1,724百万円減少したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、1,468百万円の支出超過となり、前事業年度の実績654百万円の収入超過に比べ2,122百万円の支出増となりました。これは、社債の発行による収入が7,959百万円と前事業年度の実績9,949百万円に比べ1,990百万円減少したこと等によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
当社の事業内容は、生産、受注及び販売の形態をとっていないため、「生産、受注及び販売の実績」については、「(1) 経営成績等の状況の概要」の「①経営成績の状況」において、運輸成績として記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、報告書提出日現在において判断したものであり、今後様々な要因によって異なる結果となる可能性があるため、その達成を保証するものではありません。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度における我が国の経済は、一時的に持ち直しの動きがみられたものの、新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況が続きました。
当社の事業についても、前期と比べて改善が見られましたが、テレワークの浸透、移動需要の停滞、東京2020大会開催に伴う沿線施設の閉鎖、また大会自体も無観客開催になるなど、大きな影響を受けました。
このような状況の中で、当社としては、ご利用になるお客様や社員等の感染防止対策を徹底しつつ、生活行動や経済活動を支える輸送需要を担う公共交通機関として事業を継続する使命を果たしてまいりました。また、事業を継続するにあたり、これまでも不断に取り組んできた必要性、緊急性、効率性等の観点からの設備投資の抑制や日常的に継続して行う支出の見直しによるコスト削減や営業収益の確保に取り組むとともに、令和元年度からの3年間を計画期間とする「中期経営計画2019」のもと、より一層の安全・安定・安心輸送の取組強化、お客様サービスの質的向上等に向けて、必要な施策を進めてまいりました。
安全・安定・安心輸送の取組強化に関しては、国際展示場駅、大井町駅に加え、今期は、新たに天王洲アイル駅、品川シーサイド駅においてホームドアの設置を行い、ホーム上の安全性向上を図るとともに、その設置に伴い車掌立ち位置から死角となる場所が確認できるよう車掌用ITV装置のカメラ及びモニター更新工事を実施しました。また、お客様の安全性確保のため当社の全エレベーターに防災キャビネットを設置しました。さらに、浸水対策として八潮トンネル出口ポンプ改良工事を実施するとともに、大規模地震対策として、高架橋等の橋脚への耐震補強工事を進めました。
お客様サービスの質的向上に関しては、天王洲アイル駅と品川シーサイド駅の有人改札窓口において、エスカレーター、エレベーターの運転状況や故障等が確認できるよう監視盤の新設を行いました。また、天王洲アイル駅において、車いす等をご利用になるお客様の円滑な移動を目的として一層のバリアフリー化を図るため、1号車、10号車の車いすスペースに最も近い乗降口に、ホームと車両の隙間を小さくする対策工事を実施しました。さらに、国際展示場駅と東京テレポート駅に設置しているモバイルバッテリーレンタル機「充レン」を、大井町駅改札内にも設置するなどお客様の利便性の向上を図りました。
営業収益の確保等による財務体質の健全化に関しては、新型コロナウイルス感染症対策を徹底した上で、体験型英語学習施設「TOKYO GLOBAL GATEWAY」で開催されたイベントとタイアップを行ったほか、劇団四季の有明四季劇場のオープンに合わせた広告のタイアップや国際展示場駅の発車ベルを『ライオンキング』のメロディに変更するなど、沿線への集客を図りました。また、当社沿線が舞台となったアニメ「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」とタイアップし、オリジナルの1日乗車券セットの販売やスタンプラリーへの参加協力を行いました。さらに、令和3年3月に開設した公式オンラインショップにおいて、オリジナルグッズや鉄道廃品などの新商品を毎月追加するとともに、りんかい線各駅を巡る、「春休みスタンプラリー」を実施するなど、営業収益の確保に向けた取組を実施しました。
社員が主役となりいきいきと働ける職場づくりに関しては、整備した国際展示場駅業務施設を活用するともに東京テレポート駅運輸区事務室ほか換気設備更新工事を実施しました。また新型コロナウイルス感染症への対策として、都の職域接種の中で、鉄道運行に携わる現場職員へのワクチン接種を進めました。
東京2020大会への協働とその後を見据えた対応に関しては、当社沿線を含む都内の競技会場では無観客での開催でしたが、大会組織委員会をはじめとする関係機関との連携体制に万全を期すとともに、駅・施設の巡回やモニター監視等のテロ対策を中心とした警備体制の強化を図るなど、大会期間中の安全・安定・安心輸送の確保に努めました。また、大会マスコットのラッピング装飾を行った車両の運行に加え、駅構内を「東京2020大会ルック」等で装飾するなど大会気運の醸成に協力しました。
当事業年度の乗車人員は、定期のお客様が前期比10.9%減少、定期外のお客様が前期比31.2%増加となりました。合計では、前期比4.9%増の5,698万人、一日平均では7,354人増の156,129人となりました。
前期に比べて改善したものの、テレワークの浸透、東京2020大会開催に伴う沿線施設の休業・利用制限やイベントの中止等に加えて、繰り返し発出された蔓延防止措置及び緊急事態宣言等による外出自粛、当社線沿線施設の一時閉鎖、訪日外国人旅客の消失等により、厳しい状況が続きました。特に、定期のお客様については、期間を通じ前年同期を下回り、定期外のお客様に比べ回復は足踏みしました。
運輸収入は、定期外のお客様の回復が寄与したことにより、前期比1,350百万円増(13.3%増)の11,516百万円となりました。運輸雑収は、広告料や構内営業料が増加したことなどにより、全体で前期比47百万円増(3.1%増)の1,575百万円となりました。
その結果、営業収益は1,397百万円増(12.0%増)の13,092百万円となりました。
営業費は、東京2020大会開催に伴うテロ警戒等により委託料が増加した一方、引き続き支出の抑制に取り組み修繕費を削減したことに加え、減価償却費が減少したこと等により、前期比46百万円減(0.3%減)の14,440百万円となりました。
その結果、営業損失は1,347百万円(前期は営業損失2,791百万円(1,443百万円の改善))となりました。
営業外収益は前期比3百万円増(36.3%増)の14百万円となりました。営業外費用は、社債利息が増加したものの借入金等の残高の減少による支払利息の減少等により前期比157百万円減(18.6%減)の690百万円となりました。
結果として、経常損失は2,024百万円(前期は経常損失3,628百万円(1,604百万円の改善))となりました。
特別利益は、品川シーサイド駅ホームドア設置等に係る補助金収入等の629百万円を計上し、特別損失は、補助金収入により取得した固定資産の圧縮損等の612百万円を計上しております。
その結果、法人税等4百万円を差し引いた最終的な当期純損失は2,011百万円(前期は当期純損失3,992百万円(1,980百万円の改善))となりました。
当事業年度末における財政状態につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要」の「②財政状態の状況」に記載しております。
また、平成31年3月に策定した当社の「中期経営計画2019」(令和元年度~令和3年度)の中で、将来の経営環境の変化を捉えた取組をしていくにあたり、令和3年度の経営数値目標を設定しております。その具体的な内容及び当事業年度の実績は以下のとおりです。
指標指標数値目標(令和3年度)当事業年度の実績
営業収益217億円130億円
経常利益50億円△20億円
自己資本比率40%42.1%
長期未払金・長期借入金残高1,050億円1,124億円

(注)自己資本比率、長期未払金・長期借入金残高は期末時点の数値です。長期借入金には社債を含んでおります。
「中期経営計画2019」の最終年度に当たる当事業年度は、営業収益及び経常利益については、旅客運輸収入が新型コロナウイルス感染症の影響の長期化により回復が足踏みしたことを受け、令和3年度の数値目標に対して未達となりました。自己資本比率は、令和3年度の数値目標を達成しました。長期未払金・長期借入金残高は、鉄道・運輸機構未払金等の返済を着実に進めつつも、安定的な経営に必要な資金を確保するため前期に続き社債を発行したことにより数値目標に対して未達となりました。新型コロナウイルス感染症の収束時期が見通せない中、今後も厳しい状況が続くと見込まれますが、コスト削減や営業収益の確保などの経営努力に取り組み、「中期経営計画2022」(令和4年度~令和6年度)に掲げた、「安全・安定・安心輸送の確保」を始めとする経営目標の実現に取り組んでまいります。
なお、「中期経営計画2022」(令和4年度~令和6年度)の中で、令和6年度の経営数値目標を設定しており、その具体的な内容は以下のとおりです。
指標指標数値目標(令和6年度)
営業収益179億円
経常利益22億円
自己資本比率43%
有利子負債1,045億円

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社は収入の大部分を鉄道事業が占め、その事業の性格上、営業活動によるキャッシュ・フローは比較的安定して推移しており、当事業年度においても新型コロナウイルス感染症の影響を受けたものの、収入超過を維持しております。一方で、当社線の建設に当たっては莫大な資金を要し、東京都を始めとする地方公共団体や民間企業から出資・負担金の受入れ並びに金融機関等から長期借入を行うとともに、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が建設した鉄道施設の譲渡を受けました。その結果、当社は、長期借入金と鉄道施設の譲渡代金である長期未払金という多額の有利子負債を抱えており、その返済を計画的・安定的に行う必要があります。加えて、運送費、一般管理費等の営業費用の支払や安全対策の強化、バリアフリー対応などの設備投資を着実に実施していくための資金需要もあります。
これら必要な資金の調達の方法としては、償却前営業利益を基本に、必要な範囲で銀行借入や社債発行などの方法により外部から長期の資金を調達して確保する予定です。また、運転資金は基本的に営業収入により賄えていますが、金融機関と極度額30億円の当座貸越契約を令和2年6月に締結し、緊急時の流動性を確保しています。
以上により事業遂行に必要な資金調達は問題なく対応可能と認識しています。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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