有価証券報告書-第35期(2024/04/01-2025/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。
①経営成績の状況
当事業年度の営業収益は前事業年度比1,201百万円増(6.7%増)の19,128百万円となりました。これは、当社線ご利用のお客様が増加したことにより、旅客運輸収入が前事業年度比1,171百万円増(7.2%増)の17,542百万円となったこと等によるものです。
営業費は、減価償却費等が減少した一方で、修繕費や人件費が増加したことなどにより、前事業年度比583百万円増(4.1%増)の14,734百万円となりました。
以上の結果、営業利益は前事業年度比617百万円増(16.4%増)の4,394百万円となりました。
営業外収益は前事業年度比横ばいの25百万円となりました。
営業外費用は、借入金等の残高の減少による支払利息の減少等により前事業年度比104百万円減(22.0%減)の371百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前事業年度比723百万円増(21.8%増)の4,048百万円となりました。
特別利益は、東雲第1高架橋耐震補強工事等に係る補助金収入等の89百万円を計上し、特別損失は、補助金収入等により取得した固定資産の圧縮損等の89百万円を計上しております。
以上により、法人税等551百万円を差し引いた最終的な当期純利益は前事業年度比336百万円増(10.6%増)の3,497百万円となりました。
当事業年度における運輸成績は以下のとおりであります。
(注)乗車効率の算出方法
②財政状態の状況
当事業年度末における財政状態につきましては、資産186,787百万円(前事業年度末比6,070百万円減)、負債94,133百万円(同9,568百万円減)、純資産92,653百万円(同3,497百万円増)となりました。
資産減少の主な要因は、流動資産の有価証券の減少等によるものです。負債減少の主な要因は鉄道・運輸機構長期未払金等の金融債務の返済の進捗によるものです。純資産は、当期純利益を3,497百万円計上したことにより増加し、自己資本比率は49.6%と前事業年度末比3.4ポイント増加しました。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は4,735百万円となり、前事業年度末より904百万円増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、9,210百万円の収入超過となり、前事業年度の実績9,540百万円の収入超過に比べ330百万円の収入減となりました。これは、税引前当期純利益が723百万円増加した一方、未払消費税等が485百万円減少し、法人税等の支払額が584百万円増加したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、770百万円の収入超過となり、前事業年度の実績4,593百万円の支出超過に比べ5,364百万円の収入増となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出が3,179百万円増加した一方で、定期預金の払戻や有価証券等の償還に伴う純収入が5,600百万円と前事業年度の純支出3,300百万円に比べ8,900百万円の収入増となったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、9,077百万円の支出超過となり、前事業年度の実績4,818百万円の支出超過に比べ4,258百万円の支出増となりました。これは、鉄道・運輸機構長期未払金の返済による支出が前事業年度比3,592百万円減少した一方、前事業年度に7,959百万円あった社債の発行による収入が当事業年度はなかったこと等によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
当社の事業内容は、生産、受注及び販売の形態をとっていないため、「生産、受注及び販売の実績」については、「(1) 経営成績等の状況の概要」の「①経営成績の状況」において、運輸成績として記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、報告書提出日現在において判断したものであり、今後様々な要因によって異なる結果となる可能性があるため、その達成を保証するものではありません。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度における我が国の経済は、雇用・所得環境が改善する下で緩やかに回復しております。
当社線の沿線においては、コロナ禍からの社会経済活動の正常化に伴う、通勤・通学者の回復や、沿線の施設・イベント等への国内外からの来訪者の増加が見られ、乗車人員の増加傾向が継続しました。
このような状況の中で、当社は、令和4年度から3年間を計画期間とする「中期経営計画2022」に基づき、「安全・安定・安心輸送の確保」「お客様サービスの向上」「沿線地域の発展と持続可能なまちづくりへの貢献」「着実な事業運営に向けた経営基盤の強化」の4つの目標の下、必要な施策を進めてまいりました。
「安全・安定・安心輸送の確保」に関しては、車内・駅構内のセキュリティ向上を図るため、引き続き巡回警備員の増強を行っているほか、施設・設備の安全性の維持・向上のため、国際展示場駅のエスカレーター更新工事や東京テレポート駅外装の大規模修繕工事を実施しました。また、災害対策の強化として、前事業年度に引き続き高架橋の橋脚への耐震補強工事を着実に進めております。
「お客様サービスの向上」に関しては、より安全で快適な車内空間を有する新型車両の導入について、第1編成の製造が完了し令和7年度下期からの営業開始に向けた走行試験等を実施しております。また、駅員向けのCS研修や車掌向けのサービス研修などの実践的な研修の実施を通じて、接遇サービスのさらなる向上に努めました。
「沿線地域の発展と持続可能なまちづくりへの貢献」に関しては、沿線地域との連携として、江東区の地域交通施策に協力し、東雲駅前にコミュニティサイクルポートを設置したほか、沿線大学の学生に対し、当社における持続可能な社会実現のための取組を紹介する講義を行いました。また、アニメ「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」とのタイアップとして、りんかい線の制服を着たキャラクターの等身大パネルを設置することで、集客促進に努めました。
環境負荷低減に向けた取組強化として、東京テレポート駅から品川シーサイド駅までのトンネル照明をLED化したほか、大井町駅の冷房設備である冷凍機を省エネ機器に入れ替えました。そのほか、地域の植栽活動にも積極的に参加し、自然環境の保全に向けた取組にも貢献しております。
「着実な事業運営に向けた経営基盤の強化」に関しては、経費の節減や効率的・効果的な設備投資の実施に取り組むとともに、いわゆるジャック広告の獲得や、「コミックマーケット104」及び「コミックマーケット105」記念一日乗車券の販売、東京テレポート駅構内における新規テナントの誘致など、営業収益の確保に向けた取組を実施しました。また、社員が主役となりいきいきと働ける職場づくりとして、社員と経営層が直接意見交換を行う「りんかい線車座ミーティング」を実施し、社内コミュニケーションの更なる活性化と風通しの良い職場づくりに向けた取組を引き続き推進いたしました。
当事業年度の乗車人員は、定期のお客様が前事業年度比7.1%増加、定期外のお客様が前事業年度比7.3%増加しました。合計では、前事業年度比7.2%増の8,228万人、一日平均では15,769人増の225,431人となりました。
当事業年度の運輸収入は、当社線ご利用のお客様が増加したことにより、前事業年度比1,171百万円増(7.2%増)の17,542百万円となりました。運輸雑収は、広告料や構内営業料が増加したことなどにより、全体で前事業年度比29百万円増(1.9%増)の1,586百万円となりました。
その結果、営業収益は1,201百万円増(6.7%増)の19,128百万円となりました。
営業費は、減価償却費等が減少した一方で、修繕費や人件費が増加したことなどにより、前事業年度比583百万円増(4.1%増)の14,734百万円となりました。
その結果、営業利益は前事業年度比617百万円増(16.4%増)の4,394百万円となりました。
営業外収益は前事業年度比横ばいの25百万円となりました。営業外費用は、借入金等の残高の減少による支払利息の減少等により前事業年度比104百万円減(22.0%減)の371百万円となりました。
結果として、経常利益は前事業年度比723百万円増(21.8%増)の4,048百万円となりました。
特別利益は、東雲第1高架橋耐震補強工事に係る補助金収入等の89百万円を計上し、特別損失は、補助金収入により取得した固定資産の圧縮損等の89百万円を計上しております。
その結果、法人税等551百万円を差し引いた最終的な当期純利益は前事業年度比336百万円増(10.6%増)の3,497百万円となりました。
当事業年度末における財政状態につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要」の「②財政状態の状況」に記載しております。
なお、令和4年3月に策定した当社の「中期経営計画2022」(令和4年度~令和6年度)の中で、令和6年度の経営数値目標を設定しており、その具体的な内容及び当事業年度の実績は以下のとおりです。
(注)自己資本比率、有利子負債は事業年度末時点の数値です。
「中期経営計画2022」の最終年度に当たる当事業年度は、旅客運輸収入が当社線ご利用のお客様の増加により増収となったこと等により、営業収益及び経常利益は令和6年度の数値目標を達成しました。自己資本比率は、総資産が固定資産の減価償却の進捗等により減少する一方、純資産が当期純利益分増加した結果、当事業年度末時点の実績は令和6年度の数値目標を達成しました。有利子負債残高は、鉄道・運輸機構未払金等の返済を着実に進めた結果、当事業年度末時点の実績は令和6年度の数値目標を達成しました。当社を取り巻く経営環境は依然として不透明な状況にありますが、引き続き「中期経営計画2025」(令和7年度~令和9年度)に掲げた、「安全・安定輸送の確保と安心の提供」を始めとする経営目標の実現に取り組んでまいります。
なお、「中期経営計画2025」(令和7年度~令和9年度)の中で、令和9年度の経営数値目標を設定しており、その具体的な内容は以下のとおりです。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社は収入の大部分を鉄道事業が占め、その事業の性格上、営業活動によるキャッシュ・フローは比較的安定して推移しております。一方で、当社線の建設に当たっては莫大な資金を要し、東京都を始めとする地方公共団体や民間企業から出資・負担金の受入れ並びに金融機関等から長期借入を行うとともに、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が建設した鉄道施設の譲渡を受けました。その結果、当社は、長期借入金と鉄道施設の譲渡代金である長期未払金という多額の有利子負債を抱えており、その返済を計画的・安定的に行う必要があります。加えて、運送費、一般管理費等の営業費用の支払や安全対策の強化、バリアフリー対応などの設備投資を着実に実施していくための資金需要もあります。
これら必要な資金の調達の方法としては、償却前営業利益を基本に、必要な範囲で銀行借入や社債発行などの方法により外部から長期の資金を調達して確保する予定です。また、運転資金は基本的に営業収入により賄えていますが、金融機関と極度額30億円の当座貸越契約を締結し、緊急時の流動性を確保しています。
以上により事業遂行に必要な資金調達は問題なく対応可能と認識しています。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。
①経営成績の状況
当事業年度の営業収益は前事業年度比1,201百万円増(6.7%増)の19,128百万円となりました。これは、当社線ご利用のお客様が増加したことにより、旅客運輸収入が前事業年度比1,171百万円増(7.2%増)の17,542百万円となったこと等によるものです。
営業費は、減価償却費等が減少した一方で、修繕費や人件費が増加したことなどにより、前事業年度比583百万円増(4.1%増)の14,734百万円となりました。
以上の結果、営業利益は前事業年度比617百万円増(16.4%増)の4,394百万円となりました。
営業外収益は前事業年度比横ばいの25百万円となりました。
営業外費用は、借入金等の残高の減少による支払利息の減少等により前事業年度比104百万円減(22.0%減)の371百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前事業年度比723百万円増(21.8%増)の4,048百万円となりました。
特別利益は、東雲第1高架橋耐震補強工事等に係る補助金収入等の89百万円を計上し、特別損失は、補助金収入等により取得した固定資産の圧縮損等の89百万円を計上しております。
以上により、法人税等551百万円を差し引いた最終的な当期純利益は前事業年度比336百万円増(10.6%増)の3,497百万円となりました。
当事業年度における運輸成績は以下のとおりであります。
| 前事業年度 | 当事業年度 | ||||
| 単位 | (自 令和5年4月1日 | (自 令和6年4月1日 | 前年同期比(%) | ||
| 至 令和6年3月31日) | 至 令和7年3月31日) | ||||
| 営業日数 | 日 | 366 | 365 | 99.7 | |
| 営業キロ | km | 12.2 | 12.2 | 100.0 | |
| 客車走行キロ | 千km | 12,447 | 12,407 | 99.7 | |
| 乗車人員 | 定期 | 千人 | 34,790 | 37,262 | 107.1 |
| 定期外 | 千人 | 41,945 | 45,019 | 107.3 | |
| 合計 | 千人 | 76,736 | 82,282 | 107.2 | |
| 旅客運輸収入 | 定期 | 百万円 | 5,039 | 5,387 | 106.9 |
| 定期外 | 百万円 | 11,330 | 12,154 | 107.3 | |
| 合計 | 百万円 | 16,370 | 17,542 | 107.2 | |
| 運輸雑収 | 百万円 | 1,556 | 1,586 | 101.9 | |
| 収入合計 | 百万円 | 17,927 | 19,128 | 106.7 | |
| 乗車効率 | % | 23.1 | 24.8 | 107.4 |
(注)乗車効率の算出方法
| 乗車効率= | 乗車人員×平均乗車キロ | ×100 |
| 客車走行キロ×平均定員 |
②財政状態の状況
当事業年度末における財政状態につきましては、資産186,787百万円(前事業年度末比6,070百万円減)、負債94,133百万円(同9,568百万円減)、純資産92,653百万円(同3,497百万円増)となりました。
資産減少の主な要因は、流動資産の有価証券の減少等によるものです。負債減少の主な要因は鉄道・運輸機構長期未払金等の金融債務の返済の進捗によるものです。純資産は、当期純利益を3,497百万円計上したことにより増加し、自己資本比率は49.6%と前事業年度末比3.4ポイント増加しました。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は4,735百万円となり、前事業年度末より904百万円増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、9,210百万円の収入超過となり、前事業年度の実績9,540百万円の収入超過に比べ330百万円の収入減となりました。これは、税引前当期純利益が723百万円増加した一方、未払消費税等が485百万円減少し、法人税等の支払額が584百万円増加したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、770百万円の収入超過となり、前事業年度の実績4,593百万円の支出超過に比べ5,364百万円の収入増となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出が3,179百万円増加した一方で、定期預金の払戻や有価証券等の償還に伴う純収入が5,600百万円と前事業年度の純支出3,300百万円に比べ8,900百万円の収入増となったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、9,077百万円の支出超過となり、前事業年度の実績4,818百万円の支出超過に比べ4,258百万円の支出増となりました。これは、鉄道・運輸機構長期未払金の返済による支出が前事業年度比3,592百万円減少した一方、前事業年度に7,959百万円あった社債の発行による収入が当事業年度はなかったこと等によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
当社の事業内容は、生産、受注及び販売の形態をとっていないため、「生産、受注及び販売の実績」については、「(1) 経営成績等の状況の概要」の「①経営成績の状況」において、運輸成績として記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、報告書提出日現在において判断したものであり、今後様々な要因によって異なる結果となる可能性があるため、その達成を保証するものではありません。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度における我が国の経済は、雇用・所得環境が改善する下で緩やかに回復しております。
当社線の沿線においては、コロナ禍からの社会経済活動の正常化に伴う、通勤・通学者の回復や、沿線の施設・イベント等への国内外からの来訪者の増加が見られ、乗車人員の増加傾向が継続しました。
このような状況の中で、当社は、令和4年度から3年間を計画期間とする「中期経営計画2022」に基づき、「安全・安定・安心輸送の確保」「お客様サービスの向上」「沿線地域の発展と持続可能なまちづくりへの貢献」「着実な事業運営に向けた経営基盤の強化」の4つの目標の下、必要な施策を進めてまいりました。
「安全・安定・安心輸送の確保」に関しては、車内・駅構内のセキュリティ向上を図るため、引き続き巡回警備員の増強を行っているほか、施設・設備の安全性の維持・向上のため、国際展示場駅のエスカレーター更新工事や東京テレポート駅外装の大規模修繕工事を実施しました。また、災害対策の強化として、前事業年度に引き続き高架橋の橋脚への耐震補強工事を着実に進めております。
「お客様サービスの向上」に関しては、より安全で快適な車内空間を有する新型車両の導入について、第1編成の製造が完了し令和7年度下期からの営業開始に向けた走行試験等を実施しております。また、駅員向けのCS研修や車掌向けのサービス研修などの実践的な研修の実施を通じて、接遇サービスのさらなる向上に努めました。
「沿線地域の発展と持続可能なまちづくりへの貢献」に関しては、沿線地域との連携として、江東区の地域交通施策に協力し、東雲駅前にコミュニティサイクルポートを設置したほか、沿線大学の学生に対し、当社における持続可能な社会実現のための取組を紹介する講義を行いました。また、アニメ「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」とのタイアップとして、りんかい線の制服を着たキャラクターの等身大パネルを設置することで、集客促進に努めました。
環境負荷低減に向けた取組強化として、東京テレポート駅から品川シーサイド駅までのトンネル照明をLED化したほか、大井町駅の冷房設備である冷凍機を省エネ機器に入れ替えました。そのほか、地域の植栽活動にも積極的に参加し、自然環境の保全に向けた取組にも貢献しております。
「着実な事業運営に向けた経営基盤の強化」に関しては、経費の節減や効率的・効果的な設備投資の実施に取り組むとともに、いわゆるジャック広告の獲得や、「コミックマーケット104」及び「コミックマーケット105」記念一日乗車券の販売、東京テレポート駅構内における新規テナントの誘致など、営業収益の確保に向けた取組を実施しました。また、社員が主役となりいきいきと働ける職場づくりとして、社員と経営層が直接意見交換を行う「りんかい線車座ミーティング」を実施し、社内コミュニケーションの更なる活性化と風通しの良い職場づくりに向けた取組を引き続き推進いたしました。
当事業年度の乗車人員は、定期のお客様が前事業年度比7.1%増加、定期外のお客様が前事業年度比7.3%増加しました。合計では、前事業年度比7.2%増の8,228万人、一日平均では15,769人増の225,431人となりました。
当事業年度の運輸収入は、当社線ご利用のお客様が増加したことにより、前事業年度比1,171百万円増(7.2%増)の17,542百万円となりました。運輸雑収は、広告料や構内営業料が増加したことなどにより、全体で前事業年度比29百万円増(1.9%増)の1,586百万円となりました。
その結果、営業収益は1,201百万円増(6.7%増)の19,128百万円となりました。
営業費は、減価償却費等が減少した一方で、修繕費や人件費が増加したことなどにより、前事業年度比583百万円増(4.1%増)の14,734百万円となりました。
その結果、営業利益は前事業年度比617百万円増(16.4%増)の4,394百万円となりました。
営業外収益は前事業年度比横ばいの25百万円となりました。営業外費用は、借入金等の残高の減少による支払利息の減少等により前事業年度比104百万円減(22.0%減)の371百万円となりました。
結果として、経常利益は前事業年度比723百万円増(21.8%増)の4,048百万円となりました。
特別利益は、東雲第1高架橋耐震補強工事に係る補助金収入等の89百万円を計上し、特別損失は、補助金収入により取得した固定資産の圧縮損等の89百万円を計上しております。
その結果、法人税等551百万円を差し引いた最終的な当期純利益は前事業年度比336百万円増(10.6%増)の3,497百万円となりました。
当事業年度末における財政状態につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要」の「②財政状態の状況」に記載しております。
なお、令和4年3月に策定した当社の「中期経営計画2022」(令和4年度~令和6年度)の中で、令和6年度の経営数値目標を設定しており、その具体的な内容及び当事業年度の実績は以下のとおりです。
| 指標 | 指標数値目標(令和6年度) | 当事業年度の実績 |
| 営業収益 | 179億円 | 191億円 |
| 経常利益 | 22億円 | 40億円 |
| 自己資本比率 | 43% | 49.6% |
| 有利子負債 | 1,045億円 | 893億円 |
(注)自己資本比率、有利子負債は事業年度末時点の数値です。
「中期経営計画2022」の最終年度に当たる当事業年度は、旅客運輸収入が当社線ご利用のお客様の増加により増収となったこと等により、営業収益及び経常利益は令和6年度の数値目標を達成しました。自己資本比率は、総資産が固定資産の減価償却の進捗等により減少する一方、純資産が当期純利益分増加した結果、当事業年度末時点の実績は令和6年度の数値目標を達成しました。有利子負債残高は、鉄道・運輸機構未払金等の返済を着実に進めた結果、当事業年度末時点の実績は令和6年度の数値目標を達成しました。当社を取り巻く経営環境は依然として不透明な状況にありますが、引き続き「中期経営計画2025」(令和7年度~令和9年度)に掲げた、「安全・安定輸送の確保と安心の提供」を始めとする経営目標の実現に取り組んでまいります。
なお、「中期経営計画2025」(令和7年度~令和9年度)の中で、令和9年度の経営数値目標を設定しており、その具体的な内容は以下のとおりです。
| 指標 | 指標数値目標(令和9年度) |
| 営業収益 | 211億円 |
| 経常利益 | 35億円 |
| 自己資本比率 | 50% |
| 有利子負債 | 871億円 |
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社は収入の大部分を鉄道事業が占め、その事業の性格上、営業活動によるキャッシュ・フローは比較的安定して推移しております。一方で、当社線の建設に当たっては莫大な資金を要し、東京都を始めとする地方公共団体や民間企業から出資・負担金の受入れ並びに金融機関等から長期借入を行うとともに、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が建設した鉄道施設の譲渡を受けました。その結果、当社は、長期借入金と鉄道施設の譲渡代金である長期未払金という多額の有利子負債を抱えており、その返済を計画的・安定的に行う必要があります。加えて、運送費、一般管理費等の営業費用の支払や安全対策の強化、バリアフリー対応などの設備投資を着実に実施していくための資金需要もあります。
これら必要な資金の調達の方法としては、償却前営業利益を基本に、必要な範囲で銀行借入や社債発行などの方法により外部から長期の資金を調達して確保する予定です。また、運転資金は基本的に営業収入により賄えていますが、金融機関と極度額30億円の当座貸越契約を締結し、緊急時の流動性を確保しています。
以上により事業遂行に必要な資金調達は問題なく対応可能と認識しています。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。