四半期報告書-第29期第3四半期(平成27年10月1日-平成27年12月31日)
有報資料
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢の改善などにより、緩やかな回復傾向が続きました。このような状況の中、当社、連結子会社および持分法適用関連会社は、「グループ経営構想Ⅴ ~限りなき前進~」のもと、鉄道事業や生活サービス事業、Suica事業を中心に様々な施策を着実に展開しました。
この結果、定期外収入を中心に当社の運輸収入が増加したことなどにより、当第3四半期連結累計期間の営業収益は前年同期比4.1%増の2,149,595百万円となり、営業利益は前年同期比12.5%増の434,729百万円となりました。また、支払利息の減少などにより、経常利益は前年同期比16.0%増の385,732百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比26.7%増の248,192百万円となりました。
一方、平成27年4月に山手線神田・秋葉原間で電化柱が倒れ線路を支障する重大インシデントを発生させたことを踏まえ、このような事態を二度と発生させぬよう、鉄道安全推進委員会に鉄道事業本部長を主査とする検討委員会を設置し、事実関係の調査、背後要因を含めた原因の究明を行いました。そのうえで、設計・施工におけるリスク管理および技術支援体制の強化のため、電力技術管理センターを新設するとともに、安全教育・訓練の実践的な内容への見直しなどの対策を実施しています。また、平成27年4月以降、東北新幹線や根岸線における架線切断により重大な輸送障害を発生させたことなどを踏まえ、再発防止策を講じるとともに、輸送障害発生時の運転再開の早期化やお客さま対応の迅速化に取り組みました。平成27年10月には、「鉄道に関するリスク克服委員会」を設置し、輸送に係る事故・事象について、再発防止を徹底するとともに、リスク・弱点の把握による未然防止に取り組むなど、安全・安定輸送のレベルアップに努めております。
また、近年拡大を続ける訪日旅行者の需要を取り込むインバウンド戦略として、当社グループ全体で商品の充実や受入態勢の整備に取り組みました。具体的には、タイ・インドネシアや中国に強みを持つ旅行会社2社と、平成27年7月に子会社を通じて包括業務提携契約を締結しました。また、人気の観光スポットやスノーリゾートをエリアに含むフリーパス「JR TOKYO Wide Pass」を平成27年11月に発売するとともに、西日本旅客鉄道株式会社と共同で「東京・大阪『北陸アーチパス』」の発売準備を進めました。さらに、無料公衆無線LANサービスを山手線内の全駅に拡大するとともに、駅構内や駅ビルにおいて免税カウンターを開設しました。加えて、羽田空港「JR東日本訪日旅行センター」の拡大や海外向けインターネット予約サービスの多言語化・オンライン化に向けた準備を進めました。
当社グループだからこそできる「地方創生」として、観光振興、地域産業活性化および地方中核駅を中心としたまちづくりなどに積極的に取り組んでいます。具体的には、乗ること自体が旅行の目的となる魅力的な列車づくりとして、新潟エリアを楽しむアートカフェ新幹線「GENBI SHINKANSEN(現美新幹線)」およびクルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島(トランスイート しきしま)」の運転開始に向けた準備を行いました。また、各地域の食材を使ったメニューを提供する「のものキッチン池袋東口店」(東京)を平成27年11月に開業するなど、「のもの1-2-3」プロジェクトを積極的に展開し、農林漁業の「6次産業化」を進めました。さらに、豊かな自然環境を活かし北東北エリアを再生可能エネルギーの拠点にする取組みの一環として、主に風力発電事業を手掛けるJR東日本エネルギー開発株式会社を平成27年4月に設立しました。加えて、秋田県、秋田市および当社の三者で「地方創生に向けたコンパクトなまちづくりに関する連携協定」を平成27年9月に締結しました。
なお、品川駅・田町駅周辺エリアにおいては、当社の車両基地から生み出される用地を活用し、国際的に魅力のある交流拠点の創出を図るべく、国・東京都・関係区等と連携しながら、まちづくりの計画策定に向けた手続きを進めています。
そのほか、グループ一体となってサービス品質や効率性の向上を図るため、平成27年7月に、首都圏・東北エリアにおいて、駅業務受託事業や構内事業等を担う子会社を再編しました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
① 運輸業
運輸業においては、鉄道事業を中心に、安全・安定輸送の確保とお客さま満足の向上を前提として、鉄道ネットワークの利用促進策の展開などにより収入確保に努めました。
安全面では、第6次安全5ヵ年計画「グループ安全計画2018」に基づく施策を着実に実施しました。首都直下地震等を想定し、平成24年度から平成28年度を重点整備期間とする総額3,000億円の耐震補強対策等を着実に進めました。また、踏切事故対策として、踏切の1種化や整理統廃合、踏切支障報知装置や障害物検知装置の増設などに引き続き取り組みました。さらに、ホームドアについては、山手線上野駅など3駅で新たに使用を開始し、当第3四半期連結会計期間末の累計設置駅数は21駅となりました。山手線以外についても、線区の状況や駅のご利用状況などを勘案し、総武快速線新小岩駅などへの導入に向けた準備を進めました。加えて、保守作業員の安全性向上を目的として、GPSを活用した列車接近警報装置の開発を進め、平成27年度末までに八高線および飯山線に導入します。その後、平成29年度までには地方交通線を中心として25線区に整備を予定しています。
サービス品質面では、平成27年4月からスタートした「サービス品質改革中期ビジョン2017」のもと、「顧客満足度 鉄道業界No.1」の実現に向けた施策を推進しました。平成27年3月の上野東京ライン開業などの直通ネットワーク拡充に伴い、輸送障害発生時の折返し運転の拡大などに努め、輸送品質向上に取り組みました。また、個々のお客さまへのタイムリーな情報提供を目的としたスマートフォン用「JR東日本アプリ」について、列車位置情報の提供路線を東海道本線東京・湯河原間などに拡大し、当第3四半期連結会計期間末の累計ダウンロード数は約153万件に達しました。さらに、「やめましょう、歩きスマホ。」キャンペーンを関係各社と共同展開するとともに、お困りのお客さまに社員がお声かけする「声かけ・サポート」運動を実施しました。
営業面では、お客さまの流動拡大を目的として、「ふくしまデスティネーションキャンペーン」や「行くぜ、東北。」キャンペーンを展開しました。また、平成27年3月の北陸新幹線金沢開業を踏まえ、速達タイプ「かがやき」や停車タイプ「はくたか」などの利用促進を図り、鉄道ネットワーク拡充による地域間の交流人口拡大に取り組みました。さらに、「北陸デスティネーションキャンペーン」を契機として、「びゅうばす天空の飛騨回廊号」を活用した商品の販売促進などにより、北陸から信州にかけての広域観光の拡大に努めました。加えて、平成28年3月26日の北海道新幹線新函館北斗開業に向け、運行計画を公表しました。そのほか、列車と宿泊施設を自由に組み合わせることができる価格変動型の旅行商品として、「JR東日本ダイナミックレールパック」の販売を平成27年11月より開始しました。
Suicaについては、平成28年3月開始予定の仙台市交通局発行ICカード「icsca(イクスカ)」との仙台圏での相互利用サービスの準備を進めました。また、お客さまのさらなる利用促進に向けて、平成28年1月をもって10周年を迎えるモバイルSuicaのキャンペーンの準備を行いました。なお、Suicaの発行枚数は、当第3四半期連結会計期間末で約5,815万枚となりました。
海外鉄道プロジェクトへの参画については、都市鉄道「パープルライン」(タイ・バンコク)の平成28年8月の開業に向けて、鉄道システムのメンテナンス業務の準備を継続するとともに、株式会社総合車両製作所のステンレス車両「sustina(サスティナ)」の現地への出荷を開始しました。また、平成27年7月に国際鉄道連合(UIC)と共同で「第9回UIC世界高速鉄道会議」を開催し、海外の政府や高速鉄道の関係者とのネットワーク強化を図りました。さらに、今後のグローバル展開を担う人材の育成に向け、「グローバル人材育成プログラム Ever Onward」を推進し、海外留学や海外鉄道コンサルティング業務OJTトレーニーなどを引き続き実施しました。
この結果、当社の鉄道事業の輸送人員は前年同期を上回り、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比5.7%増の1,514,112百万円となり、営業利益は前年同期比14.0%増の327,118百万円となりました。
東日本大震災により甚大な被害を受けた太平洋沿岸線区の復旧については、地域全体の復興やまちづくりの計画策定と一体となって進めるべく、国や関係自治体との協議を実施しています。仙石線については、平成27年5月に全線で運転再開するとともに、東北本線と接続する「仙石東北ライン」の運転を開始しました。また、山田線宮古・釜石間では、三陸鉄道株式会社による南北リアス線との一体運営に向けて、復旧工事を進めました。さらに、気仙沼線・大船渡線の仮復旧区間については、平成27年12月の沿線自治体首長会議において、大船渡線は全ての沿線自治体と、気仙沼線は南三陸町および登米市との間で、BRTによる本格復旧で合意しました。加えて、常磐線相馬・浜吉田間では、平成28年12月末までに前倒しで運転再開することをめざし、復旧工事を行いました。なお、福島第一原子力発電所20km圏内の方針としては、避難指示解除準備区域では、沿線地域の除染や住民帰還に向けた準備開始など必要な環境整備について国・自治体の協力をいただき、運転再開の準備を進めることとしています。その一環として、常磐線小高・原ノ町間では、平成28年春の運転再開に向けて復旧工事を行うとともに、浪江・小高間では、平成29年春の運転再開をめざし、平成28年1月からの復旧工事着手に向けて準備を進めました。帰還困難区域では、被災施設の復旧と合わせ、国・自治体の支援・協力のもと、通行に必要な除染や異常時の利用者の安全確保対策の完了後に開通させることをめざし、常磐線夜ノ森・双葉間で平成27年8月より除染の試験施工を実施しました。
また、平成27年12月、当社は国土交通大臣より、「全国新幹線鉄道整備法」に定める新幹線鉄道大規模改修引当金を積み立てることが必要かつ適当である法人に指定されました。これを受けて、同法に定める新幹線鉄道大規模改修引当金積立計画の作成を進めています。
② 駅スペース活用事業
駅スペース活用事業では、コンビニエンスストア「NewDays(ニューデイズ)」の新デザイン店舗や、駅売店「KIOSK(キオスク)」の商品構成や店舗レイアウトを刷新した「NewDays KIOSK」の展開を進めました。また、ご当地グルメを通じた地域おこしを目的に、秋葉原・御徒町間の高架下において「B-1グランプリ食堂」(東京)を平成27年7月に開業しました。さらに、平成27年11月には「エキュート大宮」(埼玉)の一部リニューアルを実施しました。加えて、東京駅の中央通路と北自由通路間において、バリアフリールートの増設に合わせ新たな店舗展開等を行うため、平成28年1月から改良工事に着手すべく準備を進めました。
これに加え、東京駅構内における店舗等の売上が好調であったことなどにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比1.3%増の315,530百万円となり、営業利益は前年同期比3.2%増の28,174百万円となりました。
③ ショッピング・オフィス事業
ショッピング・オフィス事業においては、平成27年4月に、子会社の株式会社アトレの傘下に、北関東エリアにおいて駅ビルの運営を担う子会社3社を移し、地域密着型運営に向け店舗開発力等の強化を図りました。また、当社グループ共通の「JRE POINT(ジェイアールイー・ポイント)」について、平成28年2月のサービス開始に向けた準備を進めました。さらに、平成27年4月の「nonowa国立(第1期)」(東京)開業に続き、平成27年11月に「アトレ浦和」(埼玉)、平成27年12月には「nonowa武蔵小金井WEST」(東京)および「tekuteながまち」(宮城)を開業しました。加えて、平成27年11月に「ラスカ茅ヶ崎」(神奈川)の増床・リニューアルを実施しました。そのほか、平成28年3月開業予定の「JR新宿ミライナタワー」(東京)や「エスパル仙台東館」(宮城)、平成29年以降開業予定の千葉駅ビル、平成31年度完成予定の渋谷駅街区開発計画Ⅰ期(東棟)などの建設工事を進めました。
これに加え、株式会社ルミネや株式会社アトレの売上が好調であったほか、「MIDORI長野」(長野)の開業による増収などにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比0.5%増の199,714百万円となり、営業利益は前年同期比4.1%増の58,762百万円となりました。
④ その他
ホテル業では、既存ホテルの競争力強化に向けて、平成27年12月に「ホテルメッツ長岡」(新潟)をリニューアルしました。広告代理業では、大型液晶ディスプレイを用いた駅広告媒体「J・ADビジョン」や車内映像広告「トレインチャンネル」などの販売促進に努めました。
クレジットカード事業では、当社グループを日ごろから多くご利用いただいているお客さまにさらなる利便性を提供するため、平成27年4月より「ビューゴールドプラスカード」のサービスを開始するとともに、平成27年12月には東京駅に「ビューゴールドラウンジ」を開設しました。Suica電子マネーについては、広域展開する飲食・小売りのチェーン店等への導入を進めるなど、引き続き加盟店開拓に積極的に取り組みました。その結果、Suica電子マネーが利用可能な店舗等の数は、当第3四半期連結会計期間末で約33万店舗となりました。
このほか、「HAPPY CHILD PROJECT(ハッピーチャイルドプロジェクト)」の一環として、子育て支援と高齢者福祉の複合施設「COTONIOR(コトニア)赤羽」(東京)を平成27年4月に開業するとともに、平成28年4月の「COTONIOR西船橋」(千葉)開業の準備を進めました。
これに加え、北海道新幹線関連工事の売上増や広告代理業の好調などにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比2.3%増の427,494百万円となり、営業利益は前年同期比20.1%増の20,070百万円となりました。
(注)1 当社は、「セグメント情報等の開示に関する会計基準」(企業会計基準第17号 平成22年6月30日)および「セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第20号 平成20年3月21日)におけるセグメント利益について、各セグメントの営業利益としております。
2 「icsca」は、仙台市の登録商標です。
(参考)
当社の鉄道事業の営業実績
① 輸送実績
(注) 「関東圏」とは、当社東京支社、横浜支社、八王子支社、大宮支社、高崎支社、水戸支社および千葉支社管内の範囲であります。
② 収入実績
(2) 事業上および財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題について、重要な変更はありません。
当社グループは、平成24年10月に「グループ経営構想Ⅴ ~限りなき前進~」を策定し、「地域に生きる。世界に伸びる。」という経営の方向性を定めました。お客さまや地域の皆さまから期待されている「変わらぬ使命」を果たすとともに、私たち鉄道の持つ「無限の可能性」の追求に向けて、日々挑戦を続けております。
当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題は次のとおりであります。
① 中長期的な経営戦略「グループ経営構想Ⅴ ~限りなき前進~」(平成24年10月策定)
当社グループは、「変わらぬ使命」を果たし続けること、そして「無限の可能性の追求」により持続的成長をめざすことを経営の重要な柱と位置づけております。今後も、鉄道、当社グループ、そして社員一人ひとりの未来を切り拓くため、グループ全社員の総力を結集し、「限りなき前進」を続けていきます。
[変わらぬ使命]
「お客さまの求める安全で品質の高いサービスを提供する」、そして「鉄道サービス・生活サービスの提供を通じて、地域の発展に貢献する」という基本的な使命はいつの時代も変わりません。これらを、改めて経営の重要な柱に位置づけるとともに、社会的な要請にしっかりと応えることができる内容・レベルとするために、不断の努力を続けます。
a 「究極の安全」に向けて ~災害に強い鉄道づくり~
b サービス品質の改革 ~鉄道ネットワークの拡充等~
c 地域との連携強化 ~震災からの復興、観光流動の創造と地域の活性化~
[無限の可能性の追求]
3つの「変わらぬ使命」を、将来にわたって果たし続けていくためには、グループのさらなる成長が不可欠です。激しい変化の中で、現状にとどまることは後退することを意味し、常に新たな目標に挑戦し続けなければ、成長は成し遂げられません。以下の3つの観点から、当社グループ、そしてそこで働く社員一人ひとりが持つ「無限の可能性」を追求していきます。
a 技術革新 ~エネルギー・環境戦略の構築、ICTの活用、高速化~
b 新たな事業領域への挑戦 ~グローバル化~
c 人を伸ばし、人を活かす企業風土づくり
② グループ経営構想Ⅴ「今後の重点取組み事項」(平成27年10月更新)
当社グループは、「グループ経営構想Ⅴ」の実現に向けた取組みを加速させるため、今後特に力を込めて推進する項目である「今後の重点取組み事項」について、進捗状況を確認するとともに、「安全・安定輸送のレベルアップ」を最重点に据えて、施策を更新しました。
[変わらぬ使命]
a きわめる~ 「究極の安全」に向けて
○ 「グループ安全計画2018」の確実な推進
・ 「グループ安全計画2018」の基本的な考え方に基づく具体的な取組みを推進
・ 山手線の電化柱倒壊等を受け「安全上の弱点克服」に向けた取組みを推進
・ 川崎駅での列車脱線事故を教訓とした事故防止策(ソフト・ハード面)の徹底
○ 災害に強い鉄道づくり
・ 耐震補強対策について平成28年度末までに計画の約8割を完了見込み
・ 構造物、軌道設備、駅舎などの老朽設備の適切な更新
b みがく~ サービス品質の改革
○ 「サービス品質改革中期ビジョン2017」の推進
・ 自然災害対策の推進やセキュリティ向上による輸送障害の発生防止
・ 輸送障害発生時の早期運転再開・迅速なお客さま対応・影響拡大防止
・ 列車運行情報サービスの案内対象線区拡大などICT等を活用した情報提供・サポートの充実
○ 北陸新幹線の利用促進および北海道新幹線の開業等に向けて
・ 着地観光開発や広域観光ルート整備の推進による北陸新幹線の利用促進
・ 運行体系の整備など北海道新幹線新函館北斗開業に向けた着実な準備
・ 羽田空港アクセス線構想の具体化に向けた事業スキーム等の検討
c ともにいきる~ 地域との連携強化
○ 「3つのまちづくり」の着実な推進
・ 品川などターミナル駅における利便性の向上およびブランドの確立
・ 中央ラインモールプロジェクトや「HAPPY CHILD PROJECT」の推進などによる選ばれる沿線ブランドの確立
・ 秋田など地方中核駅における地方自治体等と連携したまちづくりの展開
○ 地域産業の活性化
・ 首都圏における地産品の販路拡大・情報発信強化
・ 「のもの1-2-3」プロジェクトなど農林漁業の「6次産業化」の推進
○ 観光立国の推進
・ 乗ること自体が旅行の目的となる魅力的な列車づくり
・ クルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島(トランスイート しきしま)」の導入準備
[無限の可能性の追求]
a ひらく~ 技術革新
○ エネルギー・環境戦略の推進
・ 交流区間乗入れ用の蓄電池駆動電車の導入
・ 北東北エリアの「再生可能エネルギー基地」化(太陽光・風力・地熱・バイオマス)
○ ICTを活用した業務革新
・ モニタリング装置のモデル線区への導入などによるメンテナンス業務革新
・ びゅう商品オンライン販売機能などによる新たな販売体制の構築
・ 無線式列車制御システム導入による輸送システムの変革
○ 技術革新の推進
b のびる~ 新たな事業領域への挑戦
○ 海外プロジェクトへの挑戦
・ タイ・バンコク都市鉄道「パープルライン」での事業推進
・ インドネシア・ミャンマーの鉄道事業者への技術支援等のさらなる拡大
・ 海外高速鉄道プロジェクト参画へ向けた取組みの推進
・ ステンレス車両「sustina(サスティナ)」の積極展開・案件獲得
・ 生活サービス事業の海外展開
○ 社外の優れた技術・製品の導入
c はばたく~ 人を伸ばし、人を活かす企業風土づくり
○ 社員の意欲を引き出しさらなる成長機会を提供
・ 公募制の人事異動や研修制度の充実
・ 多様な海外派遣メニューの継続展開によるグローバル人材の育成強化
・ ダイバーシティの推進
○ 一体感のあるグループ経営の推進
・ 「グループストレッチ目標」の設定
・ JR東日本グループ共通の「JRE POINT(ジェイアールイー・ポイント)」サービスの開始および拡充
○ ワークスタイル改革、組織運営の効率化
◆ 2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて
・ 会場最寄駅等の設備強化や大会期間中の輸送力の増強
・ 昇降設備や多機能トイレの増設などのバリアフリーの推進
◆ インバウンド戦略の推進
・ 東北観光推進機構等との連携による東北地方の認知度向上
・ 免税対応店舗の拡充などによるグループでのインバウンド需要の取込み
・ 訪日旅行センターの拡充などによる受入れ環境の整備と利便性向上
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費総額は、9,532百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動について、重要な変更はありません。
(4) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。
① 新設
当第3四半期連結累計期間に完了した主要な設備の新設は次のとおりであります。
② 新たな設備の計画
当第3四半期連結累計期間において、運輸業の輸送改善等として「渋谷駅改良、自由通路整備Ⅰ期工事」に着手しております。当該件名の予定総額は68,600百万円であり、平成32年度末に完成する予定であります。
また、ショッピング・オフィス事業の駅ビル等建設として「さいたま新都心ビル(仮称)建設工事」に着手しております。当該件名の予定総額は11,853百万円であり、平成29年夏に完成する予定であります。
さらに、ショッピング・オフィス事業の駅ビル等建設として「横浜駅西口開発ビル(駅前棟)(仮称)新築工事」に着手しております。当該件名の予定総額は71,700百万円であり、平成32年に完成する予定であります。
(5) 資本の財源および資金の流動性についての分析
当第3四半期連結会計期間末の有利子負債残高は、3,242,642百万円であります。
当社は、当第3四半期連結累計期間に国内において償還期限が平成37年の無担保普通社債を10,000百万円、償還期限が平成47年の無担保普通社債を20,000百万円、償還期限が平成57年の無担保普通社債を20,000百万円発行いたしました。
また、短期資金の需要に対応するため、主要な銀行に総額330,000百万円の当座借越枠を設定しておりますが、当第3四半期連結会計期間末における当座借越残高はありません。
さらに、銀行からのコミットメント・ライン(一定の条件のもと契約内での借入れが自由にできる融資枠)を60,000百万円設定しております。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢の改善などにより、緩やかな回復傾向が続きました。このような状況の中、当社、連結子会社および持分法適用関連会社は、「グループ経営構想Ⅴ ~限りなき前進~」のもと、鉄道事業や生活サービス事業、Suica事業を中心に様々な施策を着実に展開しました。
この結果、定期外収入を中心に当社の運輸収入が増加したことなどにより、当第3四半期連結累計期間の営業収益は前年同期比4.1%増の2,149,595百万円となり、営業利益は前年同期比12.5%増の434,729百万円となりました。また、支払利息の減少などにより、経常利益は前年同期比16.0%増の385,732百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比26.7%増の248,192百万円となりました。
一方、平成27年4月に山手線神田・秋葉原間で電化柱が倒れ線路を支障する重大インシデントを発生させたことを踏まえ、このような事態を二度と発生させぬよう、鉄道安全推進委員会に鉄道事業本部長を主査とする検討委員会を設置し、事実関係の調査、背後要因を含めた原因の究明を行いました。そのうえで、設計・施工におけるリスク管理および技術支援体制の強化のため、電力技術管理センターを新設するとともに、安全教育・訓練の実践的な内容への見直しなどの対策を実施しています。また、平成27年4月以降、東北新幹線や根岸線における架線切断により重大な輸送障害を発生させたことなどを踏まえ、再発防止策を講じるとともに、輸送障害発生時の運転再開の早期化やお客さま対応の迅速化に取り組みました。平成27年10月には、「鉄道に関するリスク克服委員会」を設置し、輸送に係る事故・事象について、再発防止を徹底するとともに、リスク・弱点の把握による未然防止に取り組むなど、安全・安定輸送のレベルアップに努めております。
また、近年拡大を続ける訪日旅行者の需要を取り込むインバウンド戦略として、当社グループ全体で商品の充実や受入態勢の整備に取り組みました。具体的には、タイ・インドネシアや中国に強みを持つ旅行会社2社と、平成27年7月に子会社を通じて包括業務提携契約を締結しました。また、人気の観光スポットやスノーリゾートをエリアに含むフリーパス「JR TOKYO Wide Pass」を平成27年11月に発売するとともに、西日本旅客鉄道株式会社と共同で「東京・大阪『北陸アーチパス』」の発売準備を進めました。さらに、無料公衆無線LANサービスを山手線内の全駅に拡大するとともに、駅構内や駅ビルにおいて免税カウンターを開設しました。加えて、羽田空港「JR東日本訪日旅行センター」の拡大や海外向けインターネット予約サービスの多言語化・オンライン化に向けた準備を進めました。
当社グループだからこそできる「地方創生」として、観光振興、地域産業活性化および地方中核駅を中心としたまちづくりなどに積極的に取り組んでいます。具体的には、乗ること自体が旅行の目的となる魅力的な列車づくりとして、新潟エリアを楽しむアートカフェ新幹線「GENBI SHINKANSEN(現美新幹線)」およびクルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島(トランスイート しきしま)」の運転開始に向けた準備を行いました。また、各地域の食材を使ったメニューを提供する「のものキッチン池袋東口店」(東京)を平成27年11月に開業するなど、「のもの1-2-3」プロジェクトを積極的に展開し、農林漁業の「6次産業化」を進めました。さらに、豊かな自然環境を活かし北東北エリアを再生可能エネルギーの拠点にする取組みの一環として、主に風力発電事業を手掛けるJR東日本エネルギー開発株式会社を平成27年4月に設立しました。加えて、秋田県、秋田市および当社の三者で「地方創生に向けたコンパクトなまちづくりに関する連携協定」を平成27年9月に締結しました。
なお、品川駅・田町駅周辺エリアにおいては、当社の車両基地から生み出される用地を活用し、国際的に魅力のある交流拠点の創出を図るべく、国・東京都・関係区等と連携しながら、まちづくりの計画策定に向けた手続きを進めています。
そのほか、グループ一体となってサービス品質や効率性の向上を図るため、平成27年7月に、首都圏・東北エリアにおいて、駅業務受託事業や構内事業等を担う子会社を再編しました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
① 運輸業
運輸業においては、鉄道事業を中心に、安全・安定輸送の確保とお客さま満足の向上を前提として、鉄道ネットワークの利用促進策の展開などにより収入確保に努めました。
安全面では、第6次安全5ヵ年計画「グループ安全計画2018」に基づく施策を着実に実施しました。首都直下地震等を想定し、平成24年度から平成28年度を重点整備期間とする総額3,000億円の耐震補強対策等を着実に進めました。また、踏切事故対策として、踏切の1種化や整理統廃合、踏切支障報知装置や障害物検知装置の増設などに引き続き取り組みました。さらに、ホームドアについては、山手線上野駅など3駅で新たに使用を開始し、当第3四半期連結会計期間末の累計設置駅数は21駅となりました。山手線以外についても、線区の状況や駅のご利用状況などを勘案し、総武快速線新小岩駅などへの導入に向けた準備を進めました。加えて、保守作業員の安全性向上を目的として、GPSを活用した列車接近警報装置の開発を進め、平成27年度末までに八高線および飯山線に導入します。その後、平成29年度までには地方交通線を中心として25線区に整備を予定しています。
サービス品質面では、平成27年4月からスタートした「サービス品質改革中期ビジョン2017」のもと、「顧客満足度 鉄道業界No.1」の実現に向けた施策を推進しました。平成27年3月の上野東京ライン開業などの直通ネットワーク拡充に伴い、輸送障害発生時の折返し運転の拡大などに努め、輸送品質向上に取り組みました。また、個々のお客さまへのタイムリーな情報提供を目的としたスマートフォン用「JR東日本アプリ」について、列車位置情報の提供路線を東海道本線東京・湯河原間などに拡大し、当第3四半期連結会計期間末の累計ダウンロード数は約153万件に達しました。さらに、「やめましょう、歩きスマホ。」キャンペーンを関係各社と共同展開するとともに、お困りのお客さまに社員がお声かけする「声かけ・サポート」運動を実施しました。
営業面では、お客さまの流動拡大を目的として、「ふくしまデスティネーションキャンペーン」や「行くぜ、東北。」キャンペーンを展開しました。また、平成27年3月の北陸新幹線金沢開業を踏まえ、速達タイプ「かがやき」や停車タイプ「はくたか」などの利用促進を図り、鉄道ネットワーク拡充による地域間の交流人口拡大に取り組みました。さらに、「北陸デスティネーションキャンペーン」を契機として、「びゅうばす天空の飛騨回廊号」を活用した商品の販売促進などにより、北陸から信州にかけての広域観光の拡大に努めました。加えて、平成28年3月26日の北海道新幹線新函館北斗開業に向け、運行計画を公表しました。そのほか、列車と宿泊施設を自由に組み合わせることができる価格変動型の旅行商品として、「JR東日本ダイナミックレールパック」の販売を平成27年11月より開始しました。
Suicaについては、平成28年3月開始予定の仙台市交通局発行ICカード「icsca(イクスカ)」との仙台圏での相互利用サービスの準備を進めました。また、お客さまのさらなる利用促進に向けて、平成28年1月をもって10周年を迎えるモバイルSuicaのキャンペーンの準備を行いました。なお、Suicaの発行枚数は、当第3四半期連結会計期間末で約5,815万枚となりました。
海外鉄道プロジェクトへの参画については、都市鉄道「パープルライン」(タイ・バンコク)の平成28年8月の開業に向けて、鉄道システムのメンテナンス業務の準備を継続するとともに、株式会社総合車両製作所のステンレス車両「sustina(サスティナ)」の現地への出荷を開始しました。また、平成27年7月に国際鉄道連合(UIC)と共同で「第9回UIC世界高速鉄道会議」を開催し、海外の政府や高速鉄道の関係者とのネットワーク強化を図りました。さらに、今後のグローバル展開を担う人材の育成に向け、「グローバル人材育成プログラム Ever Onward」を推進し、海外留学や海外鉄道コンサルティング業務OJTトレーニーなどを引き続き実施しました。
この結果、当社の鉄道事業の輸送人員は前年同期を上回り、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比5.7%増の1,514,112百万円となり、営業利益は前年同期比14.0%増の327,118百万円となりました。
東日本大震災により甚大な被害を受けた太平洋沿岸線区の復旧については、地域全体の復興やまちづくりの計画策定と一体となって進めるべく、国や関係自治体との協議を実施しています。仙石線については、平成27年5月に全線で運転再開するとともに、東北本線と接続する「仙石東北ライン」の運転を開始しました。また、山田線宮古・釜石間では、三陸鉄道株式会社による南北リアス線との一体運営に向けて、復旧工事を進めました。さらに、気仙沼線・大船渡線の仮復旧区間については、平成27年12月の沿線自治体首長会議において、大船渡線は全ての沿線自治体と、気仙沼線は南三陸町および登米市との間で、BRTによる本格復旧で合意しました。加えて、常磐線相馬・浜吉田間では、平成28年12月末までに前倒しで運転再開することをめざし、復旧工事を行いました。なお、福島第一原子力発電所20km圏内の方針としては、避難指示解除準備区域では、沿線地域の除染や住民帰還に向けた準備開始など必要な環境整備について国・自治体の協力をいただき、運転再開の準備を進めることとしています。その一環として、常磐線小高・原ノ町間では、平成28年春の運転再開に向けて復旧工事を行うとともに、浪江・小高間では、平成29年春の運転再開をめざし、平成28年1月からの復旧工事着手に向けて準備を進めました。帰還困難区域では、被災施設の復旧と合わせ、国・自治体の支援・協力のもと、通行に必要な除染や異常時の利用者の安全確保対策の完了後に開通させることをめざし、常磐線夜ノ森・双葉間で平成27年8月より除染の試験施工を実施しました。
また、平成27年12月、当社は国土交通大臣より、「全国新幹線鉄道整備法」に定める新幹線鉄道大規模改修引当金を積み立てることが必要かつ適当である法人に指定されました。これを受けて、同法に定める新幹線鉄道大規模改修引当金積立計画の作成を進めています。
② 駅スペース活用事業
駅スペース活用事業では、コンビニエンスストア「NewDays(ニューデイズ)」の新デザイン店舗や、駅売店「KIOSK(キオスク)」の商品構成や店舗レイアウトを刷新した「NewDays KIOSK」の展開を進めました。また、ご当地グルメを通じた地域おこしを目的に、秋葉原・御徒町間の高架下において「B-1グランプリ食堂」(東京)を平成27年7月に開業しました。さらに、平成27年11月には「エキュート大宮」(埼玉)の一部リニューアルを実施しました。加えて、東京駅の中央通路と北自由通路間において、バリアフリールートの増設に合わせ新たな店舗展開等を行うため、平成28年1月から改良工事に着手すべく準備を進めました。
これに加え、東京駅構内における店舗等の売上が好調であったことなどにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比1.3%増の315,530百万円となり、営業利益は前年同期比3.2%増の28,174百万円となりました。
③ ショッピング・オフィス事業
ショッピング・オフィス事業においては、平成27年4月に、子会社の株式会社アトレの傘下に、北関東エリアにおいて駅ビルの運営を担う子会社3社を移し、地域密着型運営に向け店舗開発力等の強化を図りました。また、当社グループ共通の「JRE POINT(ジェイアールイー・ポイント)」について、平成28年2月のサービス開始に向けた準備を進めました。さらに、平成27年4月の「nonowa国立(第1期)」(東京)開業に続き、平成27年11月に「アトレ浦和」(埼玉)、平成27年12月には「nonowa武蔵小金井WEST」(東京)および「tekuteながまち」(宮城)を開業しました。加えて、平成27年11月に「ラスカ茅ヶ崎」(神奈川)の増床・リニューアルを実施しました。そのほか、平成28年3月開業予定の「JR新宿ミライナタワー」(東京)や「エスパル仙台東館」(宮城)、平成29年以降開業予定の千葉駅ビル、平成31年度完成予定の渋谷駅街区開発計画Ⅰ期(東棟)などの建設工事を進めました。
これに加え、株式会社ルミネや株式会社アトレの売上が好調であったほか、「MIDORI長野」(長野)の開業による増収などにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比0.5%増の199,714百万円となり、営業利益は前年同期比4.1%増の58,762百万円となりました。
④ その他
ホテル業では、既存ホテルの競争力強化に向けて、平成27年12月に「ホテルメッツ長岡」(新潟)をリニューアルしました。広告代理業では、大型液晶ディスプレイを用いた駅広告媒体「J・ADビジョン」や車内映像広告「トレインチャンネル」などの販売促進に努めました。
クレジットカード事業では、当社グループを日ごろから多くご利用いただいているお客さまにさらなる利便性を提供するため、平成27年4月より「ビューゴールドプラスカード」のサービスを開始するとともに、平成27年12月には東京駅に「ビューゴールドラウンジ」を開設しました。Suica電子マネーについては、広域展開する飲食・小売りのチェーン店等への導入を進めるなど、引き続き加盟店開拓に積極的に取り組みました。その結果、Suica電子マネーが利用可能な店舗等の数は、当第3四半期連結会計期間末で約33万店舗となりました。
このほか、「HAPPY CHILD PROJECT(ハッピーチャイルドプロジェクト)」の一環として、子育て支援と高齢者福祉の複合施設「COTONIOR(コトニア)赤羽」(東京)を平成27年4月に開業するとともに、平成28年4月の「COTONIOR西船橋」(千葉)開業の準備を進めました。
これに加え、北海道新幹線関連工事の売上増や広告代理業の好調などにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比2.3%増の427,494百万円となり、営業利益は前年同期比20.1%増の20,070百万円となりました。
(注)1 当社は、「セグメント情報等の開示に関する会計基準」(企業会計基準第17号 平成22年6月30日)および「セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第20号 平成20年3月21日)におけるセグメント利益について、各セグメントの営業利益としております。
2 「icsca」は、仙台市の登録商標です。
(参考)
当社の鉄道事業の営業実績
① 輸送実績
| 区分 | 単位 | 前第3四半期累計期間 (自 平成26年4月1日 至 平成26年12月31日) | 当第3四半期累計期間 (自 平成27年4月1日 至 平成27年12月31日) | |||
| 営業日数 | 日 | 275 | 275 | |||
| 新幹線 | キロ | 1,134.7 | 1,194.2 | |||
| 営業キロ | 在来線 | 〃 | 6,339.2 | 6,263.1 | ||
| 計 | 〃 | 7,473.9 | 7,457.3 | |||
| 定期 | 千人 | 2,904,543 | 2,975,380 | |||
| 輸送人員 | 定期外 | 〃 | 1,800,142 | 1,847,014 | ||
| 計 | 〃 | 4,704,686 | 4,822,394 | |||
| 輸 送 人 キ ロ | 定期 | 千人キロ | 1,253,525 | 1,306,381 | ||
| 新幹線 | 定期外 | 〃 | 14,562,170 | 16,279,410 | ||
| 計 | 〃 | 15,815,696 | 17,585,791 | |||
| 在来線 | 定期 | 〃 | 51,869,208 | 53,067,828 | ||
| 関東圏 | 定期外 | 〃 | 26,326,231 | 27,197,221 | ||
| 計 | 〃 | 78,195,440 | 80,265,050 | |||
| 定期 | 〃 | 2,388,352 | 2,398,209 | |||
| その他 | 定期外 | 〃 | 2,141,245 | 2,054,929 | ||
| 計 | 〃 | 4,529,597 | 4,453,139 | |||
| 定期 | 〃 | 54,257,560 | 55,466,037 | |||
| 計 | 定期外 | 〃 | 28,467,476 | 29,252,151 | ||
| 計 | 〃 | 82,725,037 | 84,718,189 | |||
| 定期 | 〃 | 55,511,086 | 56,772,418 | |||
| 合計 | 定期外 | 〃 | 43,029,647 | 45,531,561 | ||
| 計 | 〃 | 98,540,733 | 102,303,980 | |||
(注) 「関東圏」とは、当社東京支社、横浜支社、八王子支社、大宮支社、高崎支社、水戸支社および千葉支社管内の範囲であります。
② 収入実績
| 区分 | 単位 | 前第3四半期累計期間 (自 平成26年4月1日 至 平成26年12月31日) | 当第3四半期累計期間 (自 平成27年4月1日 至 平成27年12月31日) | |||
| 旅 客 運 輸 収 入 | 定期 | 百万円 | 17,661 | 17,841 | ||
| 新幹線 | 定期外 | 〃 | 376,191 | 423,031 | ||
| 計 | 〃 | 393,853 | 440,872 | |||
| 在来線 | 定期 | 〃 | 339,313 | 342,319 | ||
| 関東圏 | 定期外 | 〃 | 514,327 | 530,874 | ||
| 計 | 〃 | 853,641 | 873,193 | |||
| 定期 | 〃 | 14,373 | 14,169 | |||
| その他 | 定期外 | 〃 | 41,602 | 39,702 | ||
| 計 | 〃 | 55,975 | 53,871 | |||
| 定期 | 〃 | 353,687 | 356,488 | |||
| 計 | 定期外 | 〃 | 555,929 | 570,577 | ||
| 計 | 〃 | 909,616 | 927,065 | |||
| 定期 | 〃 | 371,348 | 374,330 | |||
| 合計 | 定期外 | 〃 | 932,121 | 993,608 | ||
| 計 | 〃 | 1,303,470 | 1,367,938 | |||
| 荷物収入 | 〃 | 54 | 54 | |||
| 合計 | 〃 | 1,303,524 | 1,367,992 | |||
| 鉄道線路使用料収入 | 〃 | 5,053 | 4,991 | |||
| 運輸雑収 | 〃 | 115,653 | 124,964 | |||
| 収入合計 | 〃 | 1,424,231 | 1,497,948 | |||
(2) 事業上および財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題について、重要な変更はありません。
当社グループは、平成24年10月に「グループ経営構想Ⅴ ~限りなき前進~」を策定し、「地域に生きる。世界に伸びる。」という経営の方向性を定めました。お客さまや地域の皆さまから期待されている「変わらぬ使命」を果たすとともに、私たち鉄道の持つ「無限の可能性」の追求に向けて、日々挑戦を続けております。
当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題は次のとおりであります。
① 中長期的な経営戦略「グループ経営構想Ⅴ ~限りなき前進~」(平成24年10月策定)
当社グループは、「変わらぬ使命」を果たし続けること、そして「無限の可能性の追求」により持続的成長をめざすことを経営の重要な柱と位置づけております。今後も、鉄道、当社グループ、そして社員一人ひとりの未来を切り拓くため、グループ全社員の総力を結集し、「限りなき前進」を続けていきます。
[変わらぬ使命]
「お客さまの求める安全で品質の高いサービスを提供する」、そして「鉄道サービス・生活サービスの提供を通じて、地域の発展に貢献する」という基本的な使命はいつの時代も変わりません。これらを、改めて経営の重要な柱に位置づけるとともに、社会的な要請にしっかりと応えることができる内容・レベルとするために、不断の努力を続けます。
a 「究極の安全」に向けて ~災害に強い鉄道づくり~
b サービス品質の改革 ~鉄道ネットワークの拡充等~
c 地域との連携強化 ~震災からの復興、観光流動の創造と地域の活性化~
[無限の可能性の追求]
3つの「変わらぬ使命」を、将来にわたって果たし続けていくためには、グループのさらなる成長が不可欠です。激しい変化の中で、現状にとどまることは後退することを意味し、常に新たな目標に挑戦し続けなければ、成長は成し遂げられません。以下の3つの観点から、当社グループ、そしてそこで働く社員一人ひとりが持つ「無限の可能性」を追求していきます。
a 技術革新 ~エネルギー・環境戦略の構築、ICTの活用、高速化~
b 新たな事業領域への挑戦 ~グローバル化~
c 人を伸ばし、人を活かす企業風土づくり
② グループ経営構想Ⅴ「今後の重点取組み事項」(平成27年10月更新)
当社グループは、「グループ経営構想Ⅴ」の実現に向けた取組みを加速させるため、今後特に力を込めて推進する項目である「今後の重点取組み事項」について、進捗状況を確認するとともに、「安全・安定輸送のレベルアップ」を最重点に据えて、施策を更新しました。
[変わらぬ使命]
a きわめる~ 「究極の安全」に向けて
○ 「グループ安全計画2018」の確実な推進
・ 「グループ安全計画2018」の基本的な考え方に基づく具体的な取組みを推進
・ 山手線の電化柱倒壊等を受け「安全上の弱点克服」に向けた取組みを推進
・ 川崎駅での列車脱線事故を教訓とした事故防止策(ソフト・ハード面)の徹底
○ 災害に強い鉄道づくり
・ 耐震補強対策について平成28年度末までに計画の約8割を完了見込み
・ 構造物、軌道設備、駅舎などの老朽設備の適切な更新
b みがく~ サービス品質の改革
○ 「サービス品質改革中期ビジョン2017」の推進
・ 自然災害対策の推進やセキュリティ向上による輸送障害の発生防止
・ 輸送障害発生時の早期運転再開・迅速なお客さま対応・影響拡大防止
・ 列車運行情報サービスの案内対象線区拡大などICT等を活用した情報提供・サポートの充実
○ 北陸新幹線の利用促進および北海道新幹線の開業等に向けて
・ 着地観光開発や広域観光ルート整備の推進による北陸新幹線の利用促進
・ 運行体系の整備など北海道新幹線新函館北斗開業に向けた着実な準備
・ 羽田空港アクセス線構想の具体化に向けた事業スキーム等の検討
c ともにいきる~ 地域との連携強化
○ 「3つのまちづくり」の着実な推進
・ 品川などターミナル駅における利便性の向上およびブランドの確立
・ 中央ラインモールプロジェクトや「HAPPY CHILD PROJECT」の推進などによる選ばれる沿線ブランドの確立
・ 秋田など地方中核駅における地方自治体等と連携したまちづくりの展開
○ 地域産業の活性化
・ 首都圏における地産品の販路拡大・情報発信強化
・ 「のもの1-2-3」プロジェクトなど農林漁業の「6次産業化」の推進
○ 観光立国の推進
・ 乗ること自体が旅行の目的となる魅力的な列車づくり
・ クルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島(トランスイート しきしま)」の導入準備
[無限の可能性の追求]
a ひらく~ 技術革新
○ エネルギー・環境戦略の推進
・ 交流区間乗入れ用の蓄電池駆動電車の導入
・ 北東北エリアの「再生可能エネルギー基地」化(太陽光・風力・地熱・バイオマス)
○ ICTを活用した業務革新
・ モニタリング装置のモデル線区への導入などによるメンテナンス業務革新
・ びゅう商品オンライン販売機能などによる新たな販売体制の構築
・ 無線式列車制御システム導入による輸送システムの変革
○ 技術革新の推進
b のびる~ 新たな事業領域への挑戦
○ 海外プロジェクトへの挑戦
・ タイ・バンコク都市鉄道「パープルライン」での事業推進
・ インドネシア・ミャンマーの鉄道事業者への技術支援等のさらなる拡大
・ 海外高速鉄道プロジェクト参画へ向けた取組みの推進
・ ステンレス車両「sustina(サスティナ)」の積極展開・案件獲得
・ 生活サービス事業の海外展開
○ 社外の優れた技術・製品の導入
c はばたく~ 人を伸ばし、人を活かす企業風土づくり
○ 社員の意欲を引き出しさらなる成長機会を提供
・ 公募制の人事異動や研修制度の充実
・ 多様な海外派遣メニューの継続展開によるグローバル人材の育成強化
・ ダイバーシティの推進
○ 一体感のあるグループ経営の推進
・ 「グループストレッチ目標」の設定
・ JR東日本グループ共通の「JRE POINT(ジェイアールイー・ポイント)」サービスの開始および拡充
○ ワークスタイル改革、組織運営の効率化
◆ 2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて
・ 会場最寄駅等の設備強化や大会期間中の輸送力の増強
・ 昇降設備や多機能トイレの増設などのバリアフリーの推進
◆ インバウンド戦略の推進
・ 東北観光推進機構等との連携による東北地方の認知度向上
・ 免税対応店舗の拡充などによるグループでのインバウンド需要の取込み
・ 訪日旅行センターの拡充などによる受入れ環境の整備と利便性向上
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費総額は、9,532百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動について、重要な変更はありません。
(4) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。
① 新設
当第3四半期連結累計期間に完了した主要な設備の新設は次のとおりであります。
| 件名 | 総工事費(百万円) | 完了年月 |
| 運輸業 | ||
| 車両新造 | 32,937 | 平成27年12月 |
② 新たな設備の計画
当第3四半期連結累計期間において、運輸業の輸送改善等として「渋谷駅改良、自由通路整備Ⅰ期工事」に着手しております。当該件名の予定総額は68,600百万円であり、平成32年度末に完成する予定であります。
また、ショッピング・オフィス事業の駅ビル等建設として「さいたま新都心ビル(仮称)建設工事」に着手しております。当該件名の予定総額は11,853百万円であり、平成29年夏に完成する予定であります。
さらに、ショッピング・オフィス事業の駅ビル等建設として「横浜駅西口開発ビル(駅前棟)(仮称)新築工事」に着手しております。当該件名の予定総額は71,700百万円であり、平成32年に完成する予定であります。
(5) 資本の財源および資金の流動性についての分析
当第3四半期連結会計期間末の有利子負債残高は、3,242,642百万円であります。
当社は、当第3四半期連結累計期間に国内において償還期限が平成37年の無担保普通社債を10,000百万円、償還期限が平成47年の無担保普通社債を20,000百万円、償還期限が平成57年の無担保普通社債を20,000百万円発行いたしました。
また、短期資金の需要に対応するため、主要な銀行に総額330,000百万円の当座借越枠を設定しておりますが、当第3四半期連結会計期間末における当座借越残高はありません。
さらに、銀行からのコミットメント・ライン(一定の条件のもと契約内での借入れが自由にできる融資枠)を60,000百万円設定しております。