四半期報告書-第31期第1四半期(平成29年4月1日-平成29年6月30日)
有報資料
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境などが改善し、緩やかな回復傾向が続きました。このような状況の中、当社、連結子会社および持分法適用関連会社は、「グループ経営構想Ⅴ ~限りなき前進~」のもと、鉄道事業や生活サービス事業、IT・Suica事業を中心に様々な施策を着実に展開しました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の営業収益は、当社の運輸収入が増加したことなどにより、前年同期比2.0%増の711,892百万円となり、営業利益は前年同期比4.3%増の138,601百万円となりました。経常利益は、受取保険金及び配当金の増加や支払利息の減少などにより、前年同期比8.6%増の127,120百万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、一部線区移管引当金繰入額を計上したことなどにより、前年同期比7.9%増の86,271百万円となりました。
重点課題と位置づけている「安全・安定輸送のレベルアップ」については、輸送に係る事故・事象の「再発防止」を徹底するとともに、リスク・弱点の把握による「未然防止」に取り組んでいます。具体的には、弱点克服に向けて首都圏在来線の電気設備や新幹線設備等の強化を進めました。また、仕事の本質について社員の理解を深めるため、現業区所等に導入を進めているシミュレーター等を活用し、より実践的な安全教育・訓練を実施するとともに、グループ全体での安全性向上を図るため、グループ会社等との合同訓練を実施するなどの取組みを進めました。さらに、安定した輸送サービスの提供に向けて、地上設備や車両の故障防止に努めました。なお、輸送障害発生時においては、本年4月から運転再開見込み時刻を早期に発表する取組みを拡大しました。あわせて、折返し運転の拡大に向け、高崎線の一部の駅においてホーム延伸工事を進めました。
インバウンド戦略については、当社グループ全体で商品の充実や受入態勢の整備に取り組みました。具体的には、訪日旅行商品ブランド「東日本鉄道ホリデー」のラインナップ拡充に向けて、北海道旅客鉄道株式会社と連携し、函館エリア向け新商品「HAKODATE BUFFET(函館ブッフェ)」を平成29年7月から発売するため準備を進めました。また、平成29年6月に東京駅に祈祷室を開設するとともに、平成29年7月から東北新幹線等に車内荷物置場を設置するため準備を進めました。さらに、首都圏エリアにおいて、駅名標の4ヵ国語表記や、路線記号と駅番号を組み合わせて表示する駅ナンバリングの導入を進めました。
品川駅・田町駅周辺エリアについては、当社の車両基地から生み出される用地を活用し、国際的に魅力のある交流拠点の創出をめざしており、国・東京都・関係区等と連携しつつ、まちづくりに向けた手続きを進めています。品川新駅(仮称)については、2020年春の暫定開業、2024年頃の街びらきに合わせた本開業に向けて、建設工事を進めました。
当社は、「東京2020オフィシャルパートナー(旅客鉄道輸送サービス)」として果たすべき役割をまとめた「JR東日本2020Project」を踏まえ、2020年春頃までの整備をめざし、競技会場周辺等の駅改良工事を進めました。また、2018年春以降、山手線E235系通勤形車両へ車内防犯カメラを順次設置するため準備を進めました。さらに、当社グループは、コミュニケーションスローガン「TICKET TO TOMORROW ~未来のキップを、すべてのひとに。~」のもと、質の高いサービスを提供することによりお客さまのご期待に応え、2020年以降の社会に「レガシー(遺産)」を引き継いでいくことをめざします。これを踏まえ、「JR東日本スタートアッププログラム」を開催し、新たなビジネスやサービスの創出に向けて、ベンチャー企業等から提案を受け付けました。
「地方創生」については、観光振興、地域産業活性化および地方中核駅を中心としたまちづくりなどに取り組みました。具体的には、平成29年5月にクルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島(トランスイート しきしま)」の運転を開始しました。また、地域の生産者・加工者等と連携して農林漁業の「6次産業化」を進めていることを踏まえ、「JR東日本『のもの』アワード」を創設し、優れた取組みを表彰しました。さらに、秋田県、秋田市および当社の三者で締結した「地方創生に向けたコンパクトなまちづくりに関する連携協定」を踏まえ、秋田駅において、平成29年4月に西口駐車場ビルを開業するとともに、平成30年春頃完成予定のスポーツ整形クリニック、平成31年冬完成予定のJR秋田ゲートアリーナ(仮称)の準備を進めました。
海外鉄道プロジェクトへの参画については、子会社の日本コンサルタンツ株式会社が「インド国高速鉄道に係る制度整備支援プロジェクト」および「インド国高速鉄道建設事業詳細設計調査」のコンサルティング業務に取り組むとともに、インド高速鉄道公社職員を対象とした研修の準備を進めました。あわせて、当社も新幹線オペレーターとしての経験を活かし、技術的な支援を行いました。また、このほかにも複数の海外鉄道プロジェクトが進捗していることを踏まえ、平成29年6月に国際事業本部を発足させ、国際業務推進体制の強化を図りました。
セグメントの業績は次のとおりであります。なお、当第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較について、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えて比較しております。
① 運輸事業
運輸事業においては、鉄道事業を中心に、安全・安定輸送の確保とお客さま満足の向上を前提として、鉄道ネットワークの利用促進策の展開などにより収入確保に努めました。
安全面では、第6次安全5ヵ年計画「グループ安全計画2018」に基づく施策を着実に実施しました。首都直下地震等を想定したさらなる耐震補強対策として、設備ごとの損傷リスクや線区における影響等を考慮し、これまで実施している対策のエリア拡大および新たな対策の検討を進めました。また、ホームドアについては、山手線および京浜東北・根岸線大宮・桜木町間の全駅に導入する方針のもと設置工事を進めました。さらに、踏切事故防止などの対策を推進したほか、保守作業員の安全性向上を目的として、GPSを活用した列車接近警報装置の導入線区を拡大しました。
サービス品質面では、「サービス品質改革中期ビジョン2017」のもと、「顧客満足度 鉄道業界No.1」の実現に向けた施策を推進しました。また、トンネル内における携帯電話不通区間の解消に向けて、東北、上越および北陸新幹線において工事を進めました。さらに、南武線、横浜線および京葉線を中心に、異常時案内用ディスプレイの設置駅の拡大に取り組みました。加えて、お困りのお客さまにお声かけする「声かけ・サポート」運動を継続しました。
営業面では、新幹線ネットワークのさらなる利用促進を目的として、「北海道新幹線開業1周年」や「新幹線YEAR2017」などの各種キャンペーンを展開しました。また、平成29年7月から開催する「信州デスティネーションキャンペーン」および「青森県・函館観光キャンペーン」の準備を進めました。さらに、小海線小淵沢・小諸間において、のってたのしい列車「HIGH RAIL 1375(ハイレール イチサンナナゴ)」を平成29年7月から運行するため準備を進めました。加えて、こども向け体験学習型ツアー「フレテミーナ」を新たなブランドとして立ち上げ、平成29年5月から販売を開始しました。
Suicaについては、平成29年4月から篠ノ井線、中央本線および磐越西線においてご利用可能な駅を拡大しました。なお、Suicaの発行枚数は、当第1四半期連結会計期間末で約6,543万枚となりました。
この結果、当社の鉄道事業の輸送人員は前年同期を上回り、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期比1.4%増の511,191百万円となり、営業利益は前年同期比4.8%増の104,642百万円となりました。
東日本大震災により甚大な被害を受けた太平洋沿岸線区の復旧については、国・自治体と協議しながら、地域全体の復興と一体となって取組みを進めました。三陸鉄道株式会社に運営を移管する山田線宮古・釜石間について、平成30年度内の開業をめざし復旧工事を進めました。また、気仙沼線・大船渡線BRTについては、新駅設置等のサービス改善を進めました。
福島第一原子力発電所20km圏内の方針としては、避難指示が解除された区域等では、沿線地域の除染や住民帰還に向けた準備など必要な環境整備について国・自治体の協力をいただき、運転再開の準備を進めることとしています。その方針に基づき、常磐線浪江・小高間で平成29年4月に運転を再開するとともに、竜田・富岡間は平成29年10月の運転再開に向けて、復旧工事等を進めました。また、帰還困難区域では、被災施設の復旧と合わせ、国・自治体の支援・協力のもと、通行に必要な除染や異常時の利用者の安全確保対策の完了後に開通させることをめざしており、平成31年度末までの常磐線富岡・浪江間の運転再開に向けて、復旧工事を進めました。
只見線会津川口・只見間については、平成23年7月に発生した豪雨災害による運休以降、地元自治体等と復旧に向けて協議を行ってきました。平成29年3月に福島県知事から鉄道による復旧についての要請書を受領し、平成29年6月には、上下分離方式で復旧した場合の枠組み等について協議がまとまり、「只見線(会津川口~只見間)の鉄道復旧に関する基本合意書及び覚書」を福島県と締結しました。今後、関係自治体等と協力して鉄道復旧を進めていきます。
② 流通・サービス事業
流通・サービス事業では、東京駅の丸の内地下エリアの「グランスタ丸の内」(東京)および「グランスタ」(東京)新エリアについて、平成29年4月の第2期開業、平成29年6月の第3期開業に続き、平成29年8月の全面開業に向けて準備を進めました。また、コンビニエンスストア「NewDays(ニューデイズ)」の新デザイン店舗や、駅売店「KIOSK(キオスク)」の新型ショップ「NewDays KIOSK」の展開を継続しました。さらに、他の鉄道事業者も含めた全ての対象路線で中吊り広告を同時展開できる「首都圏11社局中づりドリームネットワークセット」の販売促進に努めました。
この結果、東京駅等の店舗の売上が好調であったことなどにより、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期比2.5%増の136,231百万円となり、営業利益は前年同期比7.8%増の8,709百万円となりました。
③ 不動産・ホテル事業
不動産・ホテル事業では、平成29年6月に「エスパル仙台東館」(宮城)および「JRさいたま新都心ビル」(埼玉)を全面開業しました。また、平成29年度末に開業予定のJR船橋駅南口駅ビル(仮称)、平成30年夏以降に全面開業予定の「ペリエ千葉」(千葉)、平成31年度完成予定の渋谷駅街区開発計画Ⅰ期(東棟)および平成32年開業予定の横浜駅西口開発ビル(仮称)の建設工事を進めました。さらに、「HAPPY CHILD PROJECT(ハッピーチャイルドプロジェクト)」の一環として、駅ビル内などの子育て支援施設については、平成32年4月までに累計130箇所を開設することをめざして整備を進め、当第1四半期連結会計期間末で累計102箇所となりました。加えて、平成29年6月に「ホテルメトロポリタンさいたま新都心」(埼玉)および「ホテルメトロポリタン仙台イースト」(宮城)を開業しました。あわせて、平成29年12月開業予定の「ホテルドリームゲート舞浜アネックス」(千葉)、平成29年度末開業予定のホテルメッツJR船橋駅南口駅ビル(仮称)および平成31年秋開業予定のホテルメッツ秋葉原(仮称)の建設工事を進めました。
これに加え、「JR新宿ミライナタワー」(東京)のオフィスフロアへの入居による増収効果や株式会社ルミネの売上が好調であったことなどにより、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期比5.0%増の87,730百万円となり、営業利益は前年同期比2.7%増の21,921百万円となりました。
④ その他
Suica電子マネーについては、広域展開するチェーン店への導入を進めるなど、引き続き加盟店開拓に積極的に取り組みました。その結果、Suica電子マネーが利用可能な店舗の数は、当第1四半期連結会計期間末で約40万店舗となりました。また、平成29年12月にSuicaポイントを「JRE POINT(ジェイアールイー・ポイント)」に共通化するため、準備を進めました。
これに加え、「インド国高速鉄道建設事業詳細設計調査」による売上増やクレジットカード事業の売上が好調であったことなどにより、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期比7.0%増の46,941百万円となりましたが、クレジットカード事業の関連経費が増加したことなどにより、営業利益は前年同期比8.2%減の2,878百万円となりました。
(注) 当社は、「セグメント情報等の開示に関する会計基準」(企業会計基準第17号 平成22年6月30日)および「セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第20号 平成20年3月21日)におけるセグメント利益について、各セグメントの営業利益としております。
(参考)
当社の鉄道事業の営業実績
① 輸送実績
(注) 「関東圏」とは、当社東京支社、横浜支社、八王子支社、大宮支社、高崎支社、水戸支社および千葉支社管内の範囲であります。
② 収入実績
(2) 事業上および財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題について、重要な変更はありません。
わが国の経済情勢は、雇用・所得環境の改善傾向が続く中、各種政策の効果もあり、緩やかな回復が継続することが期待されます。このような中、当社グループは、「グループ経営構想Ⅴ」のもと、安全で品質の高いサービスの提供を通じて地域社会に貢献し、「変わらぬ使命」を果たし続けるとともに、技術革新やグローバル化、社員の意欲に応える機会の拡大を重点的に進め、「無限の可能性」を追求します。そして、グループ全社員一人ひとりの職場・系統を越えた行動とチームワークで、「地域に生きる。世界に伸びる。」という理念の実現をめざします。
(3) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費総額は、3,093百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動について、重要な変更はありません。
(4) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第1四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。
① 新設
当第1四半期連結累計期間に完了した主要な設備の新設は次のとおりであります。
当第1四半期連結累計期間において、不動産・ホテル事業の駅ビル等建設である「横浜駅西口開発ビル(駅前棟)(仮称)新築工事」について、駅前棟に加え鶴屋町棟の工事に着手することとしたため、件名を「横浜駅西口開発ビル(仮称)新築工事」に、予定総額を71,700百万円から91,806百万円に、それぞれ変更しております。
(5) 資本の財源および資金の流動性についての分析
当第1四半期連結会計期間末の有利子負債残高は、3,191,337百万円であります。
また、短期資金の需要に対応するため、主要な銀行に総額330,000百万円の当座借越枠を設定しておりますが、当第1四半期連結会計期間末における当座借越残高はありません。
さらに、銀行からのコミットメント・ライン(一定条件のもと契約内での借入れが自由にできる融資枠)を60,000百万円設定しております。
(1) 業績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境などが改善し、緩やかな回復傾向が続きました。このような状況の中、当社、連結子会社および持分法適用関連会社は、「グループ経営構想Ⅴ ~限りなき前進~」のもと、鉄道事業や生活サービス事業、IT・Suica事業を中心に様々な施策を着実に展開しました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の営業収益は、当社の運輸収入が増加したことなどにより、前年同期比2.0%増の711,892百万円となり、営業利益は前年同期比4.3%増の138,601百万円となりました。経常利益は、受取保険金及び配当金の増加や支払利息の減少などにより、前年同期比8.6%増の127,120百万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、一部線区移管引当金繰入額を計上したことなどにより、前年同期比7.9%増の86,271百万円となりました。
重点課題と位置づけている「安全・安定輸送のレベルアップ」については、輸送に係る事故・事象の「再発防止」を徹底するとともに、リスク・弱点の把握による「未然防止」に取り組んでいます。具体的には、弱点克服に向けて首都圏在来線の電気設備や新幹線設備等の強化を進めました。また、仕事の本質について社員の理解を深めるため、現業区所等に導入を進めているシミュレーター等を活用し、より実践的な安全教育・訓練を実施するとともに、グループ全体での安全性向上を図るため、グループ会社等との合同訓練を実施するなどの取組みを進めました。さらに、安定した輸送サービスの提供に向けて、地上設備や車両の故障防止に努めました。なお、輸送障害発生時においては、本年4月から運転再開見込み時刻を早期に発表する取組みを拡大しました。あわせて、折返し運転の拡大に向け、高崎線の一部の駅においてホーム延伸工事を進めました。
インバウンド戦略については、当社グループ全体で商品の充実や受入態勢の整備に取り組みました。具体的には、訪日旅行商品ブランド「東日本鉄道ホリデー」のラインナップ拡充に向けて、北海道旅客鉄道株式会社と連携し、函館エリア向け新商品「HAKODATE BUFFET(函館ブッフェ)」を平成29年7月から発売するため準備を進めました。また、平成29年6月に東京駅に祈祷室を開設するとともに、平成29年7月から東北新幹線等に車内荷物置場を設置するため準備を進めました。さらに、首都圏エリアにおいて、駅名標の4ヵ国語表記や、路線記号と駅番号を組み合わせて表示する駅ナンバリングの導入を進めました。
品川駅・田町駅周辺エリアについては、当社の車両基地から生み出される用地を活用し、国際的に魅力のある交流拠点の創出をめざしており、国・東京都・関係区等と連携しつつ、まちづくりに向けた手続きを進めています。品川新駅(仮称)については、2020年春の暫定開業、2024年頃の街びらきに合わせた本開業に向けて、建設工事を進めました。
当社は、「東京2020オフィシャルパートナー(旅客鉄道輸送サービス)」として果たすべき役割をまとめた「JR東日本2020Project」を踏まえ、2020年春頃までの整備をめざし、競技会場周辺等の駅改良工事を進めました。また、2018年春以降、山手線E235系通勤形車両へ車内防犯カメラを順次設置するため準備を進めました。さらに、当社グループは、コミュニケーションスローガン「TICKET TO TOMORROW ~未来のキップを、すべてのひとに。~」のもと、質の高いサービスを提供することによりお客さまのご期待に応え、2020年以降の社会に「レガシー(遺産)」を引き継いでいくことをめざします。これを踏まえ、「JR東日本スタートアッププログラム」を開催し、新たなビジネスやサービスの創出に向けて、ベンチャー企業等から提案を受け付けました。
「地方創生」については、観光振興、地域産業活性化および地方中核駅を中心としたまちづくりなどに取り組みました。具体的には、平成29年5月にクルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島(トランスイート しきしま)」の運転を開始しました。また、地域の生産者・加工者等と連携して農林漁業の「6次産業化」を進めていることを踏まえ、「JR東日本『のもの』アワード」を創設し、優れた取組みを表彰しました。さらに、秋田県、秋田市および当社の三者で締結した「地方創生に向けたコンパクトなまちづくりに関する連携協定」を踏まえ、秋田駅において、平成29年4月に西口駐車場ビルを開業するとともに、平成30年春頃完成予定のスポーツ整形クリニック、平成31年冬完成予定のJR秋田ゲートアリーナ(仮称)の準備を進めました。
海外鉄道プロジェクトへの参画については、子会社の日本コンサルタンツ株式会社が「インド国高速鉄道に係る制度整備支援プロジェクト」および「インド国高速鉄道建設事業詳細設計調査」のコンサルティング業務に取り組むとともに、インド高速鉄道公社職員を対象とした研修の準備を進めました。あわせて、当社も新幹線オペレーターとしての経験を活かし、技術的な支援を行いました。また、このほかにも複数の海外鉄道プロジェクトが進捗していることを踏まえ、平成29年6月に国際事業本部を発足させ、国際業務推進体制の強化を図りました。
セグメントの業績は次のとおりであります。なお、当第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較について、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えて比較しております。
① 運輸事業
運輸事業においては、鉄道事業を中心に、安全・安定輸送の確保とお客さま満足の向上を前提として、鉄道ネットワークの利用促進策の展開などにより収入確保に努めました。
安全面では、第6次安全5ヵ年計画「グループ安全計画2018」に基づく施策を着実に実施しました。首都直下地震等を想定したさらなる耐震補強対策として、設備ごとの損傷リスクや線区における影響等を考慮し、これまで実施している対策のエリア拡大および新たな対策の検討を進めました。また、ホームドアについては、山手線および京浜東北・根岸線大宮・桜木町間の全駅に導入する方針のもと設置工事を進めました。さらに、踏切事故防止などの対策を推進したほか、保守作業員の安全性向上を目的として、GPSを活用した列車接近警報装置の導入線区を拡大しました。
サービス品質面では、「サービス品質改革中期ビジョン2017」のもと、「顧客満足度 鉄道業界No.1」の実現に向けた施策を推進しました。また、トンネル内における携帯電話不通区間の解消に向けて、東北、上越および北陸新幹線において工事を進めました。さらに、南武線、横浜線および京葉線を中心に、異常時案内用ディスプレイの設置駅の拡大に取り組みました。加えて、お困りのお客さまにお声かけする「声かけ・サポート」運動を継続しました。
営業面では、新幹線ネットワークのさらなる利用促進を目的として、「北海道新幹線開業1周年」や「新幹線YEAR2017」などの各種キャンペーンを展開しました。また、平成29年7月から開催する「信州デスティネーションキャンペーン」および「青森県・函館観光キャンペーン」の準備を進めました。さらに、小海線小淵沢・小諸間において、のってたのしい列車「HIGH RAIL 1375(ハイレール イチサンナナゴ)」を平成29年7月から運行するため準備を進めました。加えて、こども向け体験学習型ツアー「フレテミーナ」を新たなブランドとして立ち上げ、平成29年5月から販売を開始しました。
Suicaについては、平成29年4月から篠ノ井線、中央本線および磐越西線においてご利用可能な駅を拡大しました。なお、Suicaの発行枚数は、当第1四半期連結会計期間末で約6,543万枚となりました。
この結果、当社の鉄道事業の輸送人員は前年同期を上回り、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期比1.4%増の511,191百万円となり、営業利益は前年同期比4.8%増の104,642百万円となりました。
東日本大震災により甚大な被害を受けた太平洋沿岸線区の復旧については、国・自治体と協議しながら、地域全体の復興と一体となって取組みを進めました。三陸鉄道株式会社に運営を移管する山田線宮古・釜石間について、平成30年度内の開業をめざし復旧工事を進めました。また、気仙沼線・大船渡線BRTについては、新駅設置等のサービス改善を進めました。
福島第一原子力発電所20km圏内の方針としては、避難指示が解除された区域等では、沿線地域の除染や住民帰還に向けた準備など必要な環境整備について国・自治体の協力をいただき、運転再開の準備を進めることとしています。その方針に基づき、常磐線浪江・小高間で平成29年4月に運転を再開するとともに、竜田・富岡間は平成29年10月の運転再開に向けて、復旧工事等を進めました。また、帰還困難区域では、被災施設の復旧と合わせ、国・自治体の支援・協力のもと、通行に必要な除染や異常時の利用者の安全確保対策の完了後に開通させることをめざしており、平成31年度末までの常磐線富岡・浪江間の運転再開に向けて、復旧工事を進めました。
只見線会津川口・只見間については、平成23年7月に発生した豪雨災害による運休以降、地元自治体等と復旧に向けて協議を行ってきました。平成29年3月に福島県知事から鉄道による復旧についての要請書を受領し、平成29年6月には、上下分離方式で復旧した場合の枠組み等について協議がまとまり、「只見線(会津川口~只見間)の鉄道復旧に関する基本合意書及び覚書」を福島県と締結しました。今後、関係自治体等と協力して鉄道復旧を進めていきます。
② 流通・サービス事業
流通・サービス事業では、東京駅の丸の内地下エリアの「グランスタ丸の内」(東京)および「グランスタ」(東京)新エリアについて、平成29年4月の第2期開業、平成29年6月の第3期開業に続き、平成29年8月の全面開業に向けて準備を進めました。また、コンビニエンスストア「NewDays(ニューデイズ)」の新デザイン店舗や、駅売店「KIOSK(キオスク)」の新型ショップ「NewDays KIOSK」の展開を継続しました。さらに、他の鉄道事業者も含めた全ての対象路線で中吊り広告を同時展開できる「首都圏11社局中づりドリームネットワークセット」の販売促進に努めました。
この結果、東京駅等の店舗の売上が好調であったことなどにより、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期比2.5%増の136,231百万円となり、営業利益は前年同期比7.8%増の8,709百万円となりました。
③ 不動産・ホテル事業
不動産・ホテル事業では、平成29年6月に「エスパル仙台東館」(宮城)および「JRさいたま新都心ビル」(埼玉)を全面開業しました。また、平成29年度末に開業予定のJR船橋駅南口駅ビル(仮称)、平成30年夏以降に全面開業予定の「ペリエ千葉」(千葉)、平成31年度完成予定の渋谷駅街区開発計画Ⅰ期(東棟)および平成32年開業予定の横浜駅西口開発ビル(仮称)の建設工事を進めました。さらに、「HAPPY CHILD PROJECT(ハッピーチャイルドプロジェクト)」の一環として、駅ビル内などの子育て支援施設については、平成32年4月までに累計130箇所を開設することをめざして整備を進め、当第1四半期連結会計期間末で累計102箇所となりました。加えて、平成29年6月に「ホテルメトロポリタンさいたま新都心」(埼玉)および「ホテルメトロポリタン仙台イースト」(宮城)を開業しました。あわせて、平成29年12月開業予定の「ホテルドリームゲート舞浜アネックス」(千葉)、平成29年度末開業予定のホテルメッツJR船橋駅南口駅ビル(仮称)および平成31年秋開業予定のホテルメッツ秋葉原(仮称)の建設工事を進めました。
これに加え、「JR新宿ミライナタワー」(東京)のオフィスフロアへの入居による増収効果や株式会社ルミネの売上が好調であったことなどにより、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期比5.0%増の87,730百万円となり、営業利益は前年同期比2.7%増の21,921百万円となりました。
④ その他
Suica電子マネーについては、広域展開するチェーン店への導入を進めるなど、引き続き加盟店開拓に積極的に取り組みました。その結果、Suica電子マネーが利用可能な店舗の数は、当第1四半期連結会計期間末で約40万店舗となりました。また、平成29年12月にSuicaポイントを「JRE POINT(ジェイアールイー・ポイント)」に共通化するため、準備を進めました。
これに加え、「インド国高速鉄道建設事業詳細設計調査」による売上増やクレジットカード事業の売上が好調であったことなどにより、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期比7.0%増の46,941百万円となりましたが、クレジットカード事業の関連経費が増加したことなどにより、営業利益は前年同期比8.2%減の2,878百万円となりました。
(注) 当社は、「セグメント情報等の開示に関する会計基準」(企業会計基準第17号 平成22年6月30日)および「セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第20号 平成20年3月21日)におけるセグメント利益について、各セグメントの営業利益としております。
(参考)
当社の鉄道事業の営業実績
① 輸送実績
| 区分 | 単位 | 前第1四半期累計期間 (自 平成28年4月1日 至 平成28年6月30日) | 当第1四半期累計期間 (自 平成29年4月1日 至 平成29年6月30日) | |||
| 営業日数 | 日 | 91 | 91 | |||
| 新幹線 | キロ | 1,194.2 | 1,194.2 | |||
| 営業キロ | 在来線 | 〃 | 6,263.1 | 6,263.1 | ||
| 計 | 〃 | 7,457.3 | 7,457.3 | |||
| 定期 | 千人 | 1,001,896 | 1,015,172 | |||
| 輸送人員 | 定期外 | 〃 | 611,852 | 623,115 | ||
| 計 | 〃 | 1,613,748 | 1,638,288 | |||
| 輸 送 人 キ ロ | 定期 | 千人キロ | 442,330 | 450,674 | ||
| 新幹線 | 定期外 | 〃 | 5,019,477 | 5,091,557 | ||
| 計 | 〃 | 5,461,807 | 5,542,231 | |||
| 在来線 | 定期 | 〃 | 17,820,294 | 18,005,593 | ||
| 関東圏 | 定期外 | 〃 | 8,868,994 | 9,077,464 | ||
| 計 | 〃 | 26,689,289 | 27,083,057 | |||
| 定期 | 〃 | 790,881 | 792,129 | |||
| その他 | 定期外 | 〃 | 600,433 | 608,137 | ||
| 計 | 〃 | 1,391,315 | 1,400,266 | |||
| 定期 | 〃 | 18,611,176 | 18,797,722 | |||
| 計 | 定期外 | 〃 | 9,469,427 | 9,685,601 | ||
| 計 | 〃 | 28,080,604 | 28,483,324 | |||
| 定期 | 〃 | 19,053,506 | 19,248,397 | |||
| 合計 | 定期外 | 〃 | 14,488,905 | 14,777,159 | ||
| 計 | 〃 | 33,542,412 | 34,025,556 | |||
(注) 「関東圏」とは、当社東京支社、横浜支社、八王子支社、大宮支社、高崎支社、水戸支社および千葉支社管内の範囲であります。
② 収入実績
| 区分 | 単位 | 前第1四半期累計期間 (自 平成28年4月1日 至 平成28年6月30日) | 当第1四半期累計期間 (自 平成29年4月1日 至 平成29年6月30日) | |||
| 旅 客 運 輸 収 入 | 定期 | 百万円 | 6,104 | 6,219 | ||
| 新幹線 | 定期外 | 〃 | 130,707 | 131,769 | ||
| 計 | 〃 | 136,812 | 137,989 | |||
| 在来線 | 定期 | 〃 | 115,702 | 117,041 | ||
| 関東圏 | 定期外 | 〃 | 175,351 | 179,873 | ||
| 計 | 〃 | 291,053 | 296,914 | |||
| 定期 | 〃 | 4,752 | 4,755 | |||
| その他 | 定期外 | 〃 | 12,064 | 12,234 | ||
| 計 | 〃 | 16,816 | 16,990 | |||
| 定期 | 〃 | 120,454 | 121,796 | |||
| 計 | 定期外 | 〃 | 187,415 | 192,108 | ||
| 計 | 〃 | 307,870 | 313,905 | |||
| 定期 | 〃 | 126,559 | 128,016 | |||
| 合計 | 定期外 | 〃 | 318,123 | 323,878 | ||
| 計 | 〃 | 444,682 | 451,894 | |||
| 荷物収入 | 〃 | 15 | 16 | |||
| 合計 | 〃 | 444,698 | 451,911 | |||
| 鉄道線路使用料収入 | 〃 | 1,457 | 1,500 | |||
| 運輸雑収 | 〃 | 39,611 | 39,697 | |||
| 収入合計 | 〃 | 485,767 | 493,110 | |||
(2) 事業上および財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題について、重要な変更はありません。
わが国の経済情勢は、雇用・所得環境の改善傾向が続く中、各種政策の効果もあり、緩やかな回復が継続することが期待されます。このような中、当社グループは、「グループ経営構想Ⅴ」のもと、安全で品質の高いサービスの提供を通じて地域社会に貢献し、「変わらぬ使命」を果たし続けるとともに、技術革新やグローバル化、社員の意欲に応える機会の拡大を重点的に進め、「無限の可能性」を追求します。そして、グループ全社員一人ひとりの職場・系統を越えた行動とチームワークで、「地域に生きる。世界に伸びる。」という理念の実現をめざします。
(3) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費総額は、3,093百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動について、重要な変更はありません。
(4) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第1四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。
① 新設
当第1四半期連結累計期間に完了した主要な設備の新設は次のとおりであります。
| 件名 | 総工事費(百万円) | 完了年月 |
| 運輸事業 | ||
| 車両新造 | 11,959 | 平成29年6月 |
当第1四半期連結累計期間において、不動産・ホテル事業の駅ビル等建設である「横浜駅西口開発ビル(駅前棟)(仮称)新築工事」について、駅前棟に加え鶴屋町棟の工事に着手することとしたため、件名を「横浜駅西口開発ビル(仮称)新築工事」に、予定総額を71,700百万円から91,806百万円に、それぞれ変更しております。
(5) 資本の財源および資金の流動性についての分析
当第1四半期連結会計期間末の有利子負債残高は、3,191,337百万円であります。
また、短期資金の需要に対応するため、主要な銀行に総額330,000百万円の当座借越枠を設定しておりますが、当第1四半期連結会計期間末における当座借越残高はありません。
さらに、銀行からのコミットメント・ライン(一定条件のもと契約内での借入れが自由にできる融資枠)を60,000百万円設定しております。