有価証券報告書-第105期(平成30年10月1日-令和1年9月30日)

【提出】
2019/12/24 16:09
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【項目】
130項目
(業績等の概要)
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府の各種政策等により、企業収益や雇用改善などを背景として緩やかな景気回復基調で推移しました。しかしながら、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動などのリスクも多く、先行きは依然不透明な状況が続いております。
このような中、当社グループにおきましては、桜町再開発事業が竣工を迎え、桜町再開発によって完成した複合施設を第二創業の事業基盤として、既存事業においては、利用者ニーズに即したサービスの提供により集客力を強化し営業基盤の拡充を図るとともに、「組織」、「事業」、「人事制度」及び「働きかた」の4つの取り組みから業務の効率化・合理化に取り組んでまいりました。
期末の配当につきましては、経営体質の強化及び今後の事業展開に備えて、内部留保の充実を図ることとし、見送らせて頂きたいと存じます。
セグメント別の業績は、以下のとおりであります。なお、文中の各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。
(自動車運送事業)
自動車運送事業のうち路線バス事業は、2018年10月にくまモンICカードを土日祝日限定でポイントを付与する利用促進キャンペーンを実施、同年10月・12月、2019年3月・8月には季節イベント等(ハロウィン、クリスマス、ひな祭り及び山鹿灯篭)をイメージした装飾を施した路線バスの運行を行い、お客様の利用促進に努めました。2019年4月にはスマートフォン等にて路線バスの接近情報が入手可能となるバスロケーションシステム「バスきたくまさん」を導入しお客様の利便性の向上を図りました。また、同年9月に「SAKURA MACHI Kumamoto」のオープンに合わせ、県内公共交通事業者(一部の事業者を除く)と「バス・電車無料の日」を実施し、市街地の渋滞緩和等に貢献しました。
高速バス事業は、2018年11月に熊本~北九州線(ぎんなん号)を休止し不採算路線の廃止による収支改善を図りました。同年12月には熊本~湯布院線(九州横断バス)をインバウンド旅行客の増加に伴う収益拡大のため1往復増便、従来九州産交バス及び産交バスにて共同運行を行っておりました熊本~天草線(あまくさ号)を産交バスの単独運行へと変更し、運行効率を図る目的にて減便を行い収支の改善を行いました。また、2019年4月に熊本~佐世保・ハウステンボス線(さいかい号)の運行再開、福岡~阿蘇線(ASOエクスプレス)の運行開始、熊本~人吉線(ひとよし号)の運行再開を行いお客様の利便性の向上及び増収に努めました。
この結果、売上高は9,253百万円と前年同期と比べ137百万円(1.5%)の増収となり、営業利益は2百万円と前年同期と比べ11百万円(80.2%)の減益となりました。
(食堂・売店事業)
食堂・売店事業は、2018年10月にフレンチトースト専門店「Ivorish 沖縄OPA店」のオープン、2019年3月に「コメダ珈琲 大分中央店」の運営を引継ぎ、営業をスタートしたほか、サービスエリア店舗におきましては、2018年11月に北熊本下り線店レストランにお客様にお食事をしながら漫画を楽しんでもらう「くまもとMANGAプール」1号館を開設、2019年3月には3店舗(宮原上下線店及び北熊本下り線店)合同による「2019春の感謝祭」を開催し、増収に努めました。その他店舗におきましては、2019年6月にパンケーキを主力商品としたカフェ&バー「B PORTLAND DINING 大分OPA店」、パンケーキを主力商品としたカフェ業態「ELK NEWYORK BRANCH ゆめタウン光の森店」及び「ELK NEWYORK BRANCH 浦添PARCO CITY店」をオープンし増収を図りました。更に同年9月に「SAKURA MACHI Kumamoto」施設内に総合土産販売店「旬彩館さくら」、タピオカドリンク専門店「辰杏珠」等14店舗を新規オープンし、増収を図りました。また、前連結会計年度においてJR熊本駅高架下商業施設増築工事に伴う「旬彩館JR熊本駅店」休止の影響等も受けました。しかしながら、2019年2月に熊本城 城彩苑に出店をしておりました「和食 櫻道」の営業終了、同年5月に「クロッカンシューザクザク イオンモール宮崎店」の営業終了、同年8月に「Ivorish 沖縄OPA店」の営業終了及び既存FC事業が苦戦を強いられました。
この結果、売上高は7,005百万円と前年同期と比べ231百万円(3.4%)の増収となり、営業損失は17百万円(前年同期は営業利益60百万円)となりました。
(旅行業)
旅行業は、2018年10月に「にっぽん丸チャータークルーズ」を実施、2019年2月には熊本県下全域にて「レストランバス」の運行、同年5月に長期連休を利用したハワイチャーター及び台北チャーターを実施、同年9月にも台北チャーターの実施及びその他クルーズ商品の実施等にて増収に努めました。団体旅行及びイベント・コンベンション関係の手配旅行においては、新規受注獲得に注力し、増収に努めました。また、同年9月「SAKURA MACHI Kumamoto」施設内にトラベルカウンターをオープンしお客様獲得に注力しました。
地方創生関係では2019年1月にNHK大河ドラマ「いだてん」の放映に合わせて「金栗四三ミュージアム」の運営受託を開始、同年9月に「SAKURA MACHI Kumamoto」施設内サクラマチスクエアの「くまモンビレッジ」の運営を開始し増収に努めました。
費用面においては、広告費用等が増加しました。
この結果、売上高は2,668百万円と前年同期と比べ275百万円(9.3%)の減収となり、営業損失は141百万円と前年同期と比べ19百万円(16.1%)悪化しました。
(不動産賃貸業)
不動産賃貸業は、桜町再開発を2017年2月の着工式よりスタートし計画どおりに工事は進捗し、2019年9月に竣工式を執り行い「SAKURA MACHI Kumamoto」の開業とともに、「熊本桜町バスターミナル」及び併設をしております駐車場を開業しました。費用面においては、開業に伴い資産償却費用及び施設管理費用等の増加の影響を受けました。
この結果、売上高314百万円と前年同期と比べ143百万円(84.2%)の増収となり、営業損失は181百万円と前年同期と比べ173百万円(2,105.9%)悪化しました。
(整備事業)
整備事業は、2018年11月より熊本空港にて今後使用する空港ランプバスの事前整備を開始、2019年9月に八代南インター店に大型板金工場を設置、その他、にっこり車検の拡販、鈑金・塗装部門の拡充、車両販売の強化及び整備受託業務を推進し増収に努めました。また、前連結会計年度の6月にオープンをした人吉整備工場の影響を受けました。
この結果、売上高は1,300百万円と前年同期と比べ204百万円(18.7%)の増収となり、営業利益は135百万円と前年同期と比べ34百万円(34.4%)の増益となりました。
(索道事業)
索道事業は、阿蘇山ロープウェーの運行再開の目途は立っていないため、継続的に阿蘇山頂までの代替運行手段として阿蘇山ループシャトルバスの運行を行い、増収に努めました。しかしながら、火山規制等により火口周辺への立ち入り規制が増加しました。
この結果、売上高は27百万円と前年同期と比べ4百万円(14.5%)の減収となり、営業損失は99百万円と前年同期と比べ0百万円(0.7%)改善しました。
(航空代理店業)
航空代理店業は、2019年1月にビジネスチャーターのハンドリング、同年3月にエバー航空のプログラムチャーターハンドリング、2019年9月にソラシドエアのハンドリング、その他、貨物チャーターハンドリングを受託する等、増収に努めました。
この結果、売上高は666百万円と前年同期と比べ14百万円(2.2%)の増収となり、営業利益は97百万円と前年同期と比べ7百万円(8.8%)の増益となりました。
(海上運送事業)
海上運送事業は、2019年4月にオーシャンアローの運賃改定を行い、また、オーシャンアローとホテルのパック商品及びクルーズイベント等の企画などにより増収に努めました。なお、オーシャンアローの機械トラブルによる運休の影響を受けました。
この結果、売上高は671百万円と前年同期と比べ23百万円(3.4%)の減収となり、営業利益は60百万円と前年同期と比べ7百万円(14.8%)の増益となりました。
(シェアードサービス業)
シェアードサービス業は、コンサルタント費用の減少や人件費の減少により、営業利益は194百万円と前年同期と比べ3百万円(1.8%)の増益となりました。
(その他)
その他のコンサルティング事業は、引き続き、熊本県が実施をする委託事業のうち地域商社推進事業を随意契約により受託し、熊本県南地域の農林水産物を活かした独自商品の開発、地域連携DMOとしての熊本県南15市町村における6次化産業推進のための調査事業、ふるさと納税返礼品の発送等業務及び各観光物産展へのイベント出店等を推進しました。
ビルメンテナンス事業は、仮バスターミナルをはじめとするグループ保有施設の管理の受託と併せ、桜町再開発事業に関するコンストラクションマネジメント業務並びに再開発施設共用部に係る業務受託を推進してまいりました。
広告業は、引き続き、九州産交グループ内の広告出稿の内製化を図りました。また、マス媒体取扱いの推進強化を行い、グループ内のマス媒体取扱いに留まらず外販にも取り組みました。更に「SAKURA MACHI Kumamoto」及び「熊本桜町バスターミナル」開業に伴い、館内のデジタルサイネージや看板等の広告媒体販売強化に努めました。
クレジットカード事業は、「SAKURA MACHI Kumamoto」の開業に伴い、2019年8月よりカード会員の募集を開始し会員獲得に注力しましたが、開業前の事業準備に係る費用が発生しました。
この結果、売上高は323百万円と前年同期と比べ160百万円(98.6%)の増収となり、営業利益は5百万円(前年同期は営業損失1百万円)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高は22,230百万円と前年同期と比べ588百万円(2.7%)の増収となり、営業利益は151百万円と前年同期と比べ236百万円(60.9%)の減益、経常利益は204百万円と前年同期と比べ386百万円(65.5%)の減益となり、特別利益として熊本空港ビルディング株式の売却に係る投資有価証券売却益515百万円、特別損失として飲食・物販事業店舗の減損損失及び索道事業の解体撤去費用等393百万円、法人税等△232百万円及び非支配株主に帰属する当期純利益26百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は531百万円と前年同期と比べ233百万円(78.3%)の増益となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて14,736
百万円(1,179.3%)増加し、15,986百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、6,104百万円となりました。これは主に、法人税等の支払額167百万円があったものの、補助金の受取額4,080百万円、税金等調整前当期純利益325百万円及び減価償却費1,014百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、6,119百万円となりました。これは主に、第一種市街地再開発事業に基づく桜町再開発事業による収入27,658百万円(保留床売却によるもの)があったものの、桜町再開発事業の建設費用を主とした固定資産の取得による支出33,037百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、14,752百万円となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出134,078百万円、長期借入金の返済による支出1,394百万円及びファイナンス・リース債務の返済による支出605百万円があったものの、短期借入れによる収入123,580百万円及び長期借入による収入27,250百万円があったことによるものであります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
該当事項はありません。
(2) 受注実績
該当事項はありません。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
自動車運送事業9,2531.5
食堂・売店事業7,0053.4
旅行業2,668△9.3
不動産賃貸業31484.2
整備事業1,30018.7
索道事業27△14.5
航空代理店業6662.2
海上運送事業671△3.4
シェアードサービス業--
その他32398.6
合計22,2302.7

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間の取引については相殺消去しております。
3 主要な相手先(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。
(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたって、経営者は、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。
経営者は、この見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績の分析につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(業績等の概要)」に記載しているとおりであります。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く事業環境は、企業収益や雇用改善などを背景に緩やかな回復基調となりつつあるものの、米中の貿易戦争や日韓経済対立による日本製品の不買運動やインバウンドの減少等により、依然不透明な状況が続いております。また、新興国の経済成長やサウジアラビアの原油関連施設の影響等による原油価格の上昇の影響にも留意する必要があります。
(4) 戦略的現状と見通し
当社グループは、これらの現状を踏まえ「攻めの経営」を基本方針として実践していくため、2020年度経営方針である「原点回帰・無限進化」及び経営スローガンである「信頼される企業になろう!」を社員1人1人が強く意識し、自らの行動に反映させ、個々のお客様のニーズに応じたサービスや商品の提供により収益を獲得し(顧客本位、需要創造)、お客様に選んで頂ける商品造成及びサービスの提供に注力して(価値向上、営業力の強化)、収益確保に努めていく所存であります。
事業別の戦略的現状と見通しにつきましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しているとおりであります。
(5) 財政状態
当連結会計年度の総資産は、前連結会計年度末より18,811百万円(28.7%)増加し、84,401百万円となっております。
流動資産は、長期借入金の増加に伴い現預金が14,746百万円(1,172.6%)増加し、未収入金が9,779千円(9,446.9%)増加したこと等により、前連結会計年度末より24,796百万円(525.7%)増加し29,513百万円となっております。
固定資産は、熊本国際空港株式会社の株式取得により投資有価証券が912百万円(855.3%)増加しましたが、長期未収入金が1,975百万円(100.0%)減少したこと等により、前連結会計年度末より5,985百万円(9.8%)減少し54,888百万円となっております。
負債残高は、前連結会計年度末より18,241百万円(36.1%)増加し、68,806百万円となっております。
流動負債は、未払金が16,077百万円(2,351.1%)増加し、一年内返済予定の長期借入金が6,840百万円(765.1%)増加しましたが、短期借入金が10,498百万円(76.1%)減少し、前受金が15,052百万円(98.0%)減少したこと等により、前連結会計年度末より1,907百万円(5.8%)減少し31,023百万円となっております。
固定負債は、長期借入金が19,015百万円(219.3%)増加し、受入保証金が1,130百万円(261.0%)したこと等により、前連結会計年度末より20,149百万円(114.3%)増加し37,783百万円となっております。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により、前連結会計年度末より570百万円(3.8%)増加し15,594百万円となっております。
なお、当社グループの資金の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(業績等の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しているとおりであります。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループを取り巻く事業環境は、インバウンドの減少や軽油価格の不安定により、依然として厳しい状況と認識しております。
このような中、当社グループにおきましては、桜町再開発によって完成した複合施設を第二創業の事業基盤とし、桜町再開発による収益を柱とし、既存事業においては「組織」、「事業」、「人事制度」及び「働きかた」の4つの企業改革を実施し、事業の選択と集中(捨象)により不採算事業から撤退するとともに、多角化により経営基盤を強化し収益力を向上いたします。また、「攻めの経営」を加速し、新規事業の創出を図り事業拡大の実現にチャレンジしてまいります。

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