半期報告書-第112期(2025/10/01-2026/09/30)
(業績等の概要)
(1) 経営成績等の状況の概要
当中間連結会計期間の経営環境は、インバウンド需要や所得環境の改善により緩やかに回復しました。一方で、ウクライナや中東情勢の長期化、欧米の景気後退懸念、中国経済の低迷など、世界情勢は不安定な状況が続いています。国内でも諸コストの高止まりや物価高による消費への影響に加え、為替変動、輸送コスト上昇、労働力不足など課題が多く、依然として先行き不透明な状況が続いています。
このような環境の中、当社グループは「SAKURA MACHI Kumamoto」を中心としたグループ力の連携強化に努めてまいりました。また、既存事業においては、利用者ニーズに即したサービスの提供により集客力を強化し営業基盤の拡充を図ると共に、「組織」、「事業」、「人事制度」及び「働きかた」の4つの取り組みから業務の効率化・合理化にも取り組んでまいりました。
この結果、当中間連結会計期間における当社グループの業績は、売上高は13,638百万円と前年同期と比べ978百万円(7.7%)の増収となり、営業利益は601百万円と前年同期と比べ98百万円(19.4%)の増益、経常利益は604百万円と前年同期と比べ322百万円(114.1%)の増益となり、法人税等164百万円及び非支配株主に帰属する中間純損失12百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する中間純利益は452百万円と前年同期と比べ165百万円(57.4%)の増益となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。文中の各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。
(自動車運送事業)
自動車運送事業のうち路線バス事業においては、2025年10月に運賃改定を実施し、初乗り運賃を180円から200円へ改定いたしました。また、松橋エリアの路線再編に伴い、熊本市南部(富合町南部)、宇土市、宇城市の一部路線から撤退するとともに、松橋営業所を閉鎖し新たに松橋販売所を新設いたしました。同年12月には、忘年会等の深夜需要に対応するため期間限定で深夜バスの運行を再開し、利便性の向上に努めました。2026年2月には、乗務員の休日確保および勤務環境改善を目的として、2カ月間限定で土曜ダイヤから日祝ダイヤへの切替を実施いたしました。採用強化や組織再編による効率化に継続して取り組んでいるものの、乗務員不足は依然として逼迫した状況が続いております。
総じて当中間連結会計期間の路線バス事業は、輸送人員が比較的好調に推移したことに加え、運賃改定による増収効果もあり、赤字幅は縮小いたしました。しかしながら、収支面においては物価上昇や人件費の高騰に伴う費用増加が顕著であり、依然として経常的な赤字が継続する厳しい経営状況となっております。
高速バス事業においては、2026年1月以降、日中関係の悪化に伴うインバウンド需要の減退が見られたものの、熊本~福岡・福岡空港線「ひのくに号」および「空港リムジンバス」は引き続き好調に推移いたしました。輸送人員は堅調な回復傾向にある一方で、全路線の完全復便には至っておりません。施策面では、同年3月に「ひのくに号」においてタッチ決済限定の運賃割引キャンペーンを実施し、キャッシュレス決済の普及と利用促進を図りました。今後も限られた経営資源を主要路線へ集中投入することで収益の最大化を目指し、引き続き高速バス事業の増収および利便性向上に注力してまいります。貸切バス事業においては、インバウンド需要の回復やJASM関連の送迎需要により、受注状況は概ね好調に推移いたしました。一方で、燃料費や人件費の高騰を背景とした運賃水準の上昇が、県外修学旅行や一般団体といった価格感応度の高い層の需要減退を招いており、これらへの対応が喫緊の課題となっております。
総じて、自動車運送事業の輸送人員は概ね好調に推移した結果、売上高は5,513百万円と前年同期と比べ425百万円(8.4%)の増収となり、営業利益は363百万円と前年同期と比べ57百万円(18.7%)の増益となりました。
(食堂・売店事業)
食堂・売店事業においては、旅行・観光需要の堅調な推移に加え、台湾を中心としたインバウンド客や国内観光客、ビジネス客の来訪増加を背景に、空港内店舗や「桜の小路」等の主要拠点を中心に売上が順調に推移いたしました。商品開発面では、2025年12月にどらやき専門店「どらがしあんあん」において、山江村産の栗を使用したコラボレーション商品「山江村百年栗どら焼き」を期間限定で販売したほか、2026年3月には玉名市との連携による「大地の宝物 玉名ゆうべにどら焼き」を開発・販売いたしました。これらを通じて、地産地消の促進および地域貢献としての役割を積極的に果たしております。収益面では、継続的な物価上昇や原材料費の高騰に対し、仕入れルートの精査や市場環境に応じた一部商品の価格適正化、さらに粗利益率の高い自社企画商品の拡販を推進いたしました。これらの施策により原価率の高騰を抑制し、収益性の維持・向上に努めております。今後も引き続き、さらなる収益拡大に向けた取り組みを加速させてまいります。
ファミリーマート事業においては、主として熊本城ホールでのイベントや学会等の開催、花畑広場での催事等の影響により、サクラマチ店が好調に推移し増収となりました。
この結果、売上高は3,549百万円と前年同期と比べ314百万円(9.7%)の増収となり、営業利益は72百万円と前年同期と比べ47百万円(189.0%)の増益となりました。
(旅行業)
旅行業は、阿蘇くまもと空港の国際線ネットワークを活用し、主に台湾・香港・韓国を対象とした主催商品の拡充を図り、増収に努めました。国内旅行では、北海道や福島を対象としたチャーターツアーが好調に推移したほか、教育旅行も堅調に実績を伸ばし、収益に大きく寄与いたしました。しかしながら、人件費の上昇や宣伝広告費のコスト増が影響し、依然として課題を残す結果となりました。
この結果、売上高は924百万円と前年同期と比べ139百万円(17.7%)の増収となり、営業損失は14百万円(前年同期は営業損失13百万円)となりました。
(不動産賃貸業)
不動産賃貸業においては、「SAKURA MACHI Kumamoto」を拠点として、多様なイベントの開催や周辺地域との連携施策に注力し、運営基盤の強化を図りました。具体的には、「夏目友人帳 in Kumamoto」をはじめとする有力IPコンテンツとのタイアップや、「天草ジャック」等の九州産交グループ主催の大型イベントを実施し、広域からの集客に努めました。テナント構成の最適化においても、2025年10月にアパレルブランドなど計3店舗、2026年3月には新規飲食店をオープンさせ、施設全体の魅力向上と利便性の追求に取り組みました。これらの施策が奏功し、当中間連結会計期間においては、月間来館者数は平均120万人を突破し堅調な実績を収めました。今後もお客様の安全を第一に、他に類を見ない立地優位性と施設特性を最大限に活用したイベントを継続的に展開し、常に期待を超える体験を提供できる施設運営に邁進してまいります。
この結果、売上高は1,693百万円と前年同期と比べ113百万円(7.2%)の増収となり、営業損失は16百万円(前年同期は営業損失141百万円)となりました。
(整備事業)
整備事業においては、既存事業の拡大と自社の強みの最大化に加え、車両の安全性および安定稼働の確保を最優先に事業運営を行いました。喫緊の課題である人材確保につきましては、深刻な整備士不足に対応すべく、一級整備士特待生制度を活用した採用活動を推進いたしました。また、技能実習生や特定技能人材の受け入れを積極的に行うとともに、即戦力となる中途採用や第二新卒層への求人活動を強化し、体制の整備に努めました。事業基盤の拡充面では、2025年10月に有限会社谷口自動車を吸収合併し、「飛田バイパス店」として新たに開設いたしました。また、大津整備工場の完成検査棟新築工事が竣工し、受け入れ体制をさらに強化いたしました。一方で、地政学的リスクに伴う部品調達コストの上昇や、円安による物価高騰が依然として継続しております。加えて、緊迫する中東情勢を背景とした油脂類等の消費資材の調達難など、外部環境は引き続き厳しい状況で推移いたしました。
このような環境下ではありましたが、諸施策の進捗や体制強化が功を奏した結果、売上高は839百万円と前年同期と比べ21百万円(2.6%)の増収となり、営業利益は70百万円と前年同期と比べ19百万円(37.9%)の増益となりました。
(航空代理店業)
航空代理店業においては、受託先航空会社のニーズに応じた「安全性・定時性・快適性」のさらなる品質向上を掲げ、顧客サービスの充実に努めてまいりました。インバウンド需要の回復およびTSMC進出に伴う物流動向を背景に、新たに国際線貨物取扱に関する業務契約を締結いたしました。また、品質向上への取り組みが評価され、2025年10月にはANA品質貢献賞において「定時性貢献賞」を、2026年2月には定時性部門において「BEST貢献賞」を受賞いたしました。今後も基本品質の維持・向上に加え、各種受託業務の拡大による増収対策を推進してまいります。一方で、要員不足が顕在化していることから、引き続き新卒および中途採用の強化に注力し、安定的な運営体制の構築を図ってまいります。
この結果、売上高は447百万円と前年同期と比べ13百万円(2.9%)の減収となり、営業利益は65百万円と前年同期と比べ39百万円(37.9%)の減益となりました。
(海上運送事業)
海上運送事業においては、クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」の行程に高速カーフェリー「オーシャンアロー」の乗船コースが昨年に引き続き採用され、高品質な旅の提供に寄与いたしました。また、新たな取り組みとして「しまばら美食きっぷ」の販売を開始し、利便性の向上と顧客満足度の獲得に努めたほか、季節ごとの船内演奏会を実施するなど、乗船そのものを楽しむ付加価値の提供に注力いたしました。
この結果、売上高は398百万円と前年同期と比べ13百万円(3.4%)の増収となり、営業損失は33百万円(前年同期は営業利益53百万円)となりました。
(シェアードサービス業)
シェアードサービス業は、旅行情報誌である「おとなの旅日和」の事業移管により、売上高は7百万円と前年同期と比べ7百万円(52.8%)の減収となりました。しかしながら、その他修繕費等を抑制したことにより、営業利益は35百万円と前年同期と比べ11百万円(45.4%)の増益を確保いたしました。
(その他)
コンサルティング事業は、引き続き熊本県をはじめとする自治体等からの受託事業に注力いたしました。施設運営面では、上天草市の観光交流施設「mio camino AMAKUSA」において、2025年12月に天草サーカス・チャリティショー、2026年1月には「BBQオイスターフェスティバル」を開催するなど、積極的なイベント展開による集客に努めました。また、同年3月には新規テナントが入居し、施設のさらなる魅力向上を図りました。「SAKURA MACHI Kumamoto」2階の「くまモンビレッジ」におきましては、インバウンド客の増加に加え、熊本城ホールで開催された各種イベントや学会による集客効果もあり、売上は好調に推移いたしました。なお、「阿蘇山上ターミナル」につきましては、2025年10月に産交バス株式会社へ事業譲渡を完了しております。今後も、各種受託業務の着実な遂行と観光需要の最大化を図り、収益確保に努めてまいります。
この結果、売上高は266百万円と前年同期と比べ27百万円(9.5%)の減収となり、営業利益は19百万円と前年同期と比べ31百万円(61.5%)の減益となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて234百万円(9.4%)減少し、2,240百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は、1,815百万円となりました。これは主に、助成金の返還額115百万円と法人税等の支払額132百万円があったものの、税金等調整前中間純利益604百万円、賞与引当金の増加380百万円、売上債権の減少233百万円及び減価償却費878百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は、261百万円となりました。これは主に、固定資産の取得による支出260百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少した資金は、1,788百万円となりました。これは主に、長期借入金による収入1,036百万円があったものの、短期借入金の純増減額2,087百万円減少と長期借入金の返済による支出440百万円及びファイナンス・リース債務の返済による支出296百万円があったことによるものであります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
該当事項はありません。
(2) 受注実績
該当事項はありません。
(3) 販売実績
当中間連結会計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主要な相手先(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この中間連結財務諸表作成にあたって、経営者は、中間連結決算日における資産・負債及び当中間連結会計期間における収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。
経営者は、この見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 当中間連結会計期間の経営成績の分析
当社グループの当中間連結会計期間の経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(業績等の概要)」に記載しているとおりであります。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く事業環境は、経済活動の再開に伴う需要拡大による原油価格の高騰やロシアによるウクライナ侵攻などの地政学的リスクもあり、依然として先行きは不透明な状況です。また、都市部での交通渋滞による路線バス定時性の悪化、地方の過疎化などが更に進むことによるバス利用需要の収縮、新興国の経済成長による原油価格上昇等にも留意する必要があります。
(4) 戦略的現状と見通し
当社グループは、これらの現状を踏まえ「攻めの経営」を基本方針として実践していくため、経営方針である「選ばれる存在になる」と経営スローガンである「熊本貢献企業への推進」を社員1人1人が強く意識し、自らの行動に反映させ、個々のお客様のニーズに応じたサービスや商品の提供により収益を獲得し(顧客本位、需要創造)、お客様に選んで頂ける商品造成及びサービスの提供に注力して(価値向上、営業力の強化)、収益確保に努めていく所存であります。
事業別の戦略的現状と見通しにつきましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しているとおりであります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末より786百万円(1.4%)減少し54,008百万円となっております。
流動資産は、売掛金が233百万円(6.3%)減少したこと等により、前連結会計年度末より518百万円(6.8%)減少し7,070百万円となっております。
固定資産は、減価償却費の発生等により、前連結会計年度末より267百万円(0.6%)減少し46,938百万円となっております。
負債残高は、前連結会計年度末より1,166百万円(2.7%)減少し41,553百万円となっております。
流動負債は、短期借入金が2,087百万円(35.5%)減少したこと等により、前連結会計年度末より1,936百万円(15.7%)減少し10,367百万円となっております。
固定負債は、長期借入金が773百万円(3.5%)増加したこと等により、前連結会計年度末より769百万円(2.5%)増加し31,186百万円となっております。
純資産は、親会社株主に帰属する中間純利益の計上等により、前連結会計年度末より380百万円(3.1%)増加し12,454百万円となっております。
なお、当社グループの資金の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(業績等の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しているとおりであります。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループを取り巻く事業環境は、地域における人口減少や軽油価格が不安定であること、今般の異常気象により業績が左右される事業もあるため、依然として厳しい状況と認識しております。
このような中、当社グループにおきましては桜町再開発事業によって完成した複合施設を第二創業と捉え、桜町再開発による収益を柱とし、既存事業においては「組織」、「事業」、「人事制度」及び「働きかた」の4つの企業改革を実施し、事業の選択と集中(捨象)により不採算事業から撤退するとともに、多角化により経営基盤を強化し収益力を向上いたします。また、「攻めの経営」を加速し、新規事業の創出を図り事業拡大の実現に取り組んでまいります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当中間連結会計期間の経営環境は、インバウンド需要や所得環境の改善により緩やかに回復しました。一方で、ウクライナや中東情勢の長期化、欧米の景気後退懸念、中国経済の低迷など、世界情勢は不安定な状況が続いています。国内でも諸コストの高止まりや物価高による消費への影響に加え、為替変動、輸送コスト上昇、労働力不足など課題が多く、依然として先行き不透明な状況が続いています。
このような環境の中、当社グループは「SAKURA MACHI Kumamoto」を中心としたグループ力の連携強化に努めてまいりました。また、既存事業においては、利用者ニーズに即したサービスの提供により集客力を強化し営業基盤の拡充を図ると共に、「組織」、「事業」、「人事制度」及び「働きかた」の4つの取り組みから業務の効率化・合理化にも取り組んでまいりました。
この結果、当中間連結会計期間における当社グループの業績は、売上高は13,638百万円と前年同期と比べ978百万円(7.7%)の増収となり、営業利益は601百万円と前年同期と比べ98百万円(19.4%)の増益、経常利益は604百万円と前年同期と比べ322百万円(114.1%)の増益となり、法人税等164百万円及び非支配株主に帰属する中間純損失12百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する中間純利益は452百万円と前年同期と比べ165百万円(57.4%)の増益となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。文中の各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。
(自動車運送事業)
自動車運送事業のうち路線バス事業においては、2025年10月に運賃改定を実施し、初乗り運賃を180円から200円へ改定いたしました。また、松橋エリアの路線再編に伴い、熊本市南部(富合町南部)、宇土市、宇城市の一部路線から撤退するとともに、松橋営業所を閉鎖し新たに松橋販売所を新設いたしました。同年12月には、忘年会等の深夜需要に対応するため期間限定で深夜バスの運行を再開し、利便性の向上に努めました。2026年2月には、乗務員の休日確保および勤務環境改善を目的として、2カ月間限定で土曜ダイヤから日祝ダイヤへの切替を実施いたしました。採用強化や組織再編による効率化に継続して取り組んでいるものの、乗務員不足は依然として逼迫した状況が続いております。
総じて当中間連結会計期間の路線バス事業は、輸送人員が比較的好調に推移したことに加え、運賃改定による増収効果もあり、赤字幅は縮小いたしました。しかしながら、収支面においては物価上昇や人件費の高騰に伴う費用増加が顕著であり、依然として経常的な赤字が継続する厳しい経営状況となっております。
高速バス事業においては、2026年1月以降、日中関係の悪化に伴うインバウンド需要の減退が見られたものの、熊本~福岡・福岡空港線「ひのくに号」および「空港リムジンバス」は引き続き好調に推移いたしました。輸送人員は堅調な回復傾向にある一方で、全路線の完全復便には至っておりません。施策面では、同年3月に「ひのくに号」においてタッチ決済限定の運賃割引キャンペーンを実施し、キャッシュレス決済の普及と利用促進を図りました。今後も限られた経営資源を主要路線へ集中投入することで収益の最大化を目指し、引き続き高速バス事業の増収および利便性向上に注力してまいります。貸切バス事業においては、インバウンド需要の回復やJASM関連の送迎需要により、受注状況は概ね好調に推移いたしました。一方で、燃料費や人件費の高騰を背景とした運賃水準の上昇が、県外修学旅行や一般団体といった価格感応度の高い層の需要減退を招いており、これらへの対応が喫緊の課題となっております。
総じて、自動車運送事業の輸送人員は概ね好調に推移した結果、売上高は5,513百万円と前年同期と比べ425百万円(8.4%)の増収となり、営業利益は363百万円と前年同期と比べ57百万円(18.7%)の増益となりました。
(食堂・売店事業)
食堂・売店事業においては、旅行・観光需要の堅調な推移に加え、台湾を中心としたインバウンド客や国内観光客、ビジネス客の来訪増加を背景に、空港内店舗や「桜の小路」等の主要拠点を中心に売上が順調に推移いたしました。商品開発面では、2025年12月にどらやき専門店「どらがしあんあん」において、山江村産の栗を使用したコラボレーション商品「山江村百年栗どら焼き」を期間限定で販売したほか、2026年3月には玉名市との連携による「大地の宝物 玉名ゆうべにどら焼き」を開発・販売いたしました。これらを通じて、地産地消の促進および地域貢献としての役割を積極的に果たしております。収益面では、継続的な物価上昇や原材料費の高騰に対し、仕入れルートの精査や市場環境に応じた一部商品の価格適正化、さらに粗利益率の高い自社企画商品の拡販を推進いたしました。これらの施策により原価率の高騰を抑制し、収益性の維持・向上に努めております。今後も引き続き、さらなる収益拡大に向けた取り組みを加速させてまいります。
ファミリーマート事業においては、主として熊本城ホールでのイベントや学会等の開催、花畑広場での催事等の影響により、サクラマチ店が好調に推移し増収となりました。
この結果、売上高は3,549百万円と前年同期と比べ314百万円(9.7%)の増収となり、営業利益は72百万円と前年同期と比べ47百万円(189.0%)の増益となりました。
(旅行業)
旅行業は、阿蘇くまもと空港の国際線ネットワークを活用し、主に台湾・香港・韓国を対象とした主催商品の拡充を図り、増収に努めました。国内旅行では、北海道や福島を対象としたチャーターツアーが好調に推移したほか、教育旅行も堅調に実績を伸ばし、収益に大きく寄与いたしました。しかしながら、人件費の上昇や宣伝広告費のコスト増が影響し、依然として課題を残す結果となりました。
この結果、売上高は924百万円と前年同期と比べ139百万円(17.7%)の増収となり、営業損失は14百万円(前年同期は営業損失13百万円)となりました。
(不動産賃貸業)
不動産賃貸業においては、「SAKURA MACHI Kumamoto」を拠点として、多様なイベントの開催や周辺地域との連携施策に注力し、運営基盤の強化を図りました。具体的には、「夏目友人帳 in Kumamoto」をはじめとする有力IPコンテンツとのタイアップや、「天草ジャック」等の九州産交グループ主催の大型イベントを実施し、広域からの集客に努めました。テナント構成の最適化においても、2025年10月にアパレルブランドなど計3店舗、2026年3月には新規飲食店をオープンさせ、施設全体の魅力向上と利便性の追求に取り組みました。これらの施策が奏功し、当中間連結会計期間においては、月間来館者数は平均120万人を突破し堅調な実績を収めました。今後もお客様の安全を第一に、他に類を見ない立地優位性と施設特性を最大限に活用したイベントを継続的に展開し、常に期待を超える体験を提供できる施設運営に邁進してまいります。
この結果、売上高は1,693百万円と前年同期と比べ113百万円(7.2%)の増収となり、営業損失は16百万円(前年同期は営業損失141百万円)となりました。
(整備事業)
整備事業においては、既存事業の拡大と自社の強みの最大化に加え、車両の安全性および安定稼働の確保を最優先に事業運営を行いました。喫緊の課題である人材確保につきましては、深刻な整備士不足に対応すべく、一級整備士特待生制度を活用した採用活動を推進いたしました。また、技能実習生や特定技能人材の受け入れを積極的に行うとともに、即戦力となる中途採用や第二新卒層への求人活動を強化し、体制の整備に努めました。事業基盤の拡充面では、2025年10月に有限会社谷口自動車を吸収合併し、「飛田バイパス店」として新たに開設いたしました。また、大津整備工場の完成検査棟新築工事が竣工し、受け入れ体制をさらに強化いたしました。一方で、地政学的リスクに伴う部品調達コストの上昇や、円安による物価高騰が依然として継続しております。加えて、緊迫する中東情勢を背景とした油脂類等の消費資材の調達難など、外部環境は引き続き厳しい状況で推移いたしました。
このような環境下ではありましたが、諸施策の進捗や体制強化が功を奏した結果、売上高は839百万円と前年同期と比べ21百万円(2.6%)の増収となり、営業利益は70百万円と前年同期と比べ19百万円(37.9%)の増益となりました。
(航空代理店業)
航空代理店業においては、受託先航空会社のニーズに応じた「安全性・定時性・快適性」のさらなる品質向上を掲げ、顧客サービスの充実に努めてまいりました。インバウンド需要の回復およびTSMC進出に伴う物流動向を背景に、新たに国際線貨物取扱に関する業務契約を締結いたしました。また、品質向上への取り組みが評価され、2025年10月にはANA品質貢献賞において「定時性貢献賞」を、2026年2月には定時性部門において「BEST貢献賞」を受賞いたしました。今後も基本品質の維持・向上に加え、各種受託業務の拡大による増収対策を推進してまいります。一方で、要員不足が顕在化していることから、引き続き新卒および中途採用の強化に注力し、安定的な運営体制の構築を図ってまいります。
この結果、売上高は447百万円と前年同期と比べ13百万円(2.9%)の減収となり、営業利益は65百万円と前年同期と比べ39百万円(37.9%)の減益となりました。
(海上運送事業)
海上運送事業においては、クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」の行程に高速カーフェリー「オーシャンアロー」の乗船コースが昨年に引き続き採用され、高品質な旅の提供に寄与いたしました。また、新たな取り組みとして「しまばら美食きっぷ」の販売を開始し、利便性の向上と顧客満足度の獲得に努めたほか、季節ごとの船内演奏会を実施するなど、乗船そのものを楽しむ付加価値の提供に注力いたしました。
この結果、売上高は398百万円と前年同期と比べ13百万円(3.4%)の増収となり、営業損失は33百万円(前年同期は営業利益53百万円)となりました。
(シェアードサービス業)
シェアードサービス業は、旅行情報誌である「おとなの旅日和」の事業移管により、売上高は7百万円と前年同期と比べ7百万円(52.8%)の減収となりました。しかしながら、その他修繕費等を抑制したことにより、営業利益は35百万円と前年同期と比べ11百万円(45.4%)の増益を確保いたしました。
(その他)
コンサルティング事業は、引き続き熊本県をはじめとする自治体等からの受託事業に注力いたしました。施設運営面では、上天草市の観光交流施設「mio camino AMAKUSA」において、2025年12月に天草サーカス・チャリティショー、2026年1月には「BBQオイスターフェスティバル」を開催するなど、積極的なイベント展開による集客に努めました。また、同年3月には新規テナントが入居し、施設のさらなる魅力向上を図りました。「SAKURA MACHI Kumamoto」2階の「くまモンビレッジ」におきましては、インバウンド客の増加に加え、熊本城ホールで開催された各種イベントや学会による集客効果もあり、売上は好調に推移いたしました。なお、「阿蘇山上ターミナル」につきましては、2025年10月に産交バス株式会社へ事業譲渡を完了しております。今後も、各種受託業務の着実な遂行と観光需要の最大化を図り、収益確保に努めてまいります。
この結果、売上高は266百万円と前年同期と比べ27百万円(9.5%)の減収となり、営業利益は19百万円と前年同期と比べ31百万円(61.5%)の減益となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて234百万円(9.4%)減少し、2,240百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は、1,815百万円となりました。これは主に、助成金の返還額115百万円と法人税等の支払額132百万円があったものの、税金等調整前中間純利益604百万円、賞与引当金の増加380百万円、売上債権の減少233百万円及び減価償却費878百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は、261百万円となりました。これは主に、固定資産の取得による支出260百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少した資金は、1,788百万円となりました。これは主に、長期借入金による収入1,036百万円があったものの、短期借入金の純増減額2,087百万円減少と長期借入金の返済による支出440百万円及びファイナンス・リース債務の返済による支出296百万円があったことによるものであります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
該当事項はありません。
(2) 受注実績
該当事項はありません。
(3) 販売実績
当中間連結会計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 自動車運送事業 | 5,513 | 8.4 |
| 食堂・売店事業 | 3,549 | 9.7 |
| 旅行業 | 924 | 17.7 |
| 不動産賃貸業 | 1,693 | 7.2 |
| 整備事業 | 839 | 2.6 |
| 航空代理店業 | 447 | △2.9 |
| 海上運送事業 | 398 | 3.4 |
| シェアードサービス業 | 7 | △52.8 |
| その他 | 266 | △9.5 |
| 合計 | 13,638 | 7.7 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主要な相手先(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この中間連結財務諸表作成にあたって、経営者は、中間連結決算日における資産・負債及び当中間連結会計期間における収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。
経営者は、この見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 当中間連結会計期間の経営成績の分析
当社グループの当中間連結会計期間の経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(業績等の概要)」に記載しているとおりであります。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く事業環境は、経済活動の再開に伴う需要拡大による原油価格の高騰やロシアによるウクライナ侵攻などの地政学的リスクもあり、依然として先行きは不透明な状況です。また、都市部での交通渋滞による路線バス定時性の悪化、地方の過疎化などが更に進むことによるバス利用需要の収縮、新興国の経済成長による原油価格上昇等にも留意する必要があります。
(4) 戦略的現状と見通し
当社グループは、これらの現状を踏まえ「攻めの経営」を基本方針として実践していくため、経営方針である「選ばれる存在になる」と経営スローガンである「熊本貢献企業への推進」を社員1人1人が強く意識し、自らの行動に反映させ、個々のお客様のニーズに応じたサービスや商品の提供により収益を獲得し(顧客本位、需要創造)、お客様に選んで頂ける商品造成及びサービスの提供に注力して(価値向上、営業力の強化)、収益確保に努めていく所存であります。
事業別の戦略的現状と見通しにつきましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しているとおりであります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末より786百万円(1.4%)減少し54,008百万円となっております。
流動資産は、売掛金が233百万円(6.3%)減少したこと等により、前連結会計年度末より518百万円(6.8%)減少し7,070百万円となっております。
固定資産は、減価償却費の発生等により、前連結会計年度末より267百万円(0.6%)減少し46,938百万円となっております。
負債残高は、前連結会計年度末より1,166百万円(2.7%)減少し41,553百万円となっております。
流動負債は、短期借入金が2,087百万円(35.5%)減少したこと等により、前連結会計年度末より1,936百万円(15.7%)減少し10,367百万円となっております。
固定負債は、長期借入金が773百万円(3.5%)増加したこと等により、前連結会計年度末より769百万円(2.5%)増加し31,186百万円となっております。
純資産は、親会社株主に帰属する中間純利益の計上等により、前連結会計年度末より380百万円(3.1%)増加し12,454百万円となっております。
なお、当社グループの資金の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(業績等の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しているとおりであります。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループを取り巻く事業環境は、地域における人口減少や軽油価格が不安定であること、今般の異常気象により業績が左右される事業もあるため、依然として厳しい状況と認識しております。
このような中、当社グループにおきましては桜町再開発事業によって完成した複合施設を第二創業と捉え、桜町再開発による収益を柱とし、既存事業においては「組織」、「事業」、「人事制度」及び「働きかた」の4つの企業改革を実施し、事業の選択と集中(捨象)により不採算事業から撤退するとともに、多角化により経営基盤を強化し収益力を向上いたします。また、「攻めの経営」を加速し、新規事業の創出を図り事業拡大の実現に取り組んでまいります。