有価証券報告書-第158期(2022/04/01-2023/03/31)
②戦略
[重要度の評価基準]
1年間に発生する収益・費用における財務影響の評価基準を基に重要度を3段階(大・中・小)で設定しています。
大=100億円以上、中=10億円以上~100億円未満、小=10億円未満
[発現時期]
短期(~2023年)、中期(2024年~2030年)、長期(2031年~)


2022年3月期に実施したシナリオ分析では、ヤマト運輸を対象とし、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)や国際エネルギー機関(IEA)の情報*1などをもとに下記2つのシナリオを想定しました。
2022年3月期は、抽出したリスクの中でも炭素税導入や異常気象・災害が収益・費用について大きな影響を与える可能性があることを認識し、以下の分析・事業インパクト評価を実施しました。
●評価を実施した項目
(ⅰ)炭素税導入による財務影響
(ⅱ)異常気象・災害による収益の減少や施設・設備の修理費用増加の財務影響
●詳細
(ⅰ)炭素税導入による財務影響評価
炭素税が本格導入された際の精算に関わる2030年、2050年の事業インパクトを算出しました。2030年は炭素税価格を130ドル/t、2050年は250ドル/tと想定し費用増加影響を試算した結果、2030年には133億円、2050年には256億円と算出しました。
(ⅱ)異常気象・災害による収益の減少や施設・設備の修理費用増加の財務影響評価
台風の激甚化や線状降水帯による豪雨など異常気象による収益の減少や施設・設備の修理費用*3について事業インパクトを試算した結果、2030年には19億円、2050年には38億円と算出しました。
対応策の方向性
(ⅰ)炭素税導入
ヤマトグループは、温室効果ガス(GHG)排出量削減に向け2050年自社排出実質ゼロの高い目標を掲げて取り組んでいます。
a.2030年の目標値を2021年3月期比48%削減と掲げ、実現に向けて主な施策として2030年までに低炭素車両(主にEV)20,000台の導入や太陽光発電設備810基の設置などを計画しています。これにより、取り組まなかった場合と比較して、2030年には61億円の削減効果があると試算しています。
b.2050年に向けて、カートリッジ式EVを含む低炭素車両の導入やさらなる太陽光発電設備の設置により再生可能エネルギー由来電力の使用率を高めるなど、他の施策も強化することで自社排出実質ゼロを達成した場合、炭素税の財務影響は解消すると想定しております。
c.低炭素化に向けた設備投資が積極的に行われることを目指し、インターナルカーボンプライシングの導入を検討しています。
(ⅱ)異常気象・災害による収益の減少や施設・設備の修理費用の増加
ヤマトグループでは、ハザードマップを活用した出店やBCPマニュアルの定期的な更新に加え、社内やパートナーへの気候変動に適応する情報の発信を検討しております。今後、レジリエンスを高める再生可能エネルギーやカートリッジ式EVの利用モデルの実証を行っていきます。
さらに発生場所や発生規模の想定を高めるなど、前提条件を加えながら事業インパクトを再評価することで、対応策の検討を継続します。
| STEP1 | リスク重要度の評価 |
[重要度の評価基準]
1年間に発生する収益・費用における財務影響の評価基準を基に重要度を3段階(大・中・小)で設定しています。
大=100億円以上、中=10億円以上~100億円未満、小=10億円未満
[発現時期]
短期(~2023年)、中期(2024年~2030年)、長期(2031年~)


| STEP2 | シナリオ群の定義 |
2022年3月期に実施したシナリオ分析では、ヤマト運輸を対象とし、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)や国際エネルギー機関(IEA)の情報*1などをもとに下記2つのシナリオを想定しました。
| (ⅰ)1.5℃シナリオ*2 | :規制強化や燃料・電力の価格上昇に加えて炭素排出低減に対応するコストが必要になる一方で、サステナブルが製品の競争力につながる社会 |
| (ⅱ)4℃シナリオ | :従来型の経営が継続されるが、各所での自然災害等に対応するためのコストが必要となる社会 |
| *1 | IPCC…RCP8.5 |
| IEA …Net Zero Emissions by 2050 Scenario、Sustainable Development Scenario、Stated Policies Scenarioなど | |
| *2 | 1.5℃でシナリオがない項目は2℃シナリオを参照 |
| STEP3 | 事業インパクト評価 |
2022年3月期は、抽出したリスクの中でも炭素税導入や異常気象・災害が収益・費用について大きな影響を与える可能性があることを認識し、以下の分析・事業インパクト評価を実施しました。
●評価を実施した項目
(ⅰ)炭素税導入による財務影響
(ⅱ)異常気象・災害による収益の減少や施設・設備の修理費用増加の財務影響
●詳細
(ⅰ)炭素税導入による財務影響評価
炭素税が本格導入された際の精算に関わる2030年、2050年の事業インパクトを算出しました。2030年は炭素税価格を130ドル/t、2050年は250ドル/tと想定し費用増加影響を試算した結果、2030年には133億円、2050年には256億円と算出しました。
(ⅱ)異常気象・災害による収益の減少や施設・設備の修理費用増加の財務影響評価
台風の激甚化や線状降水帯による豪雨など異常気象による収益の減少や施設・設備の修理費用*3について事業インパクトを試算した結果、2030年には19億円、2050年には38億円と算出しました。
| *3 | 過去に発生した災害を参考に試算 |
| STEP4 |
対応策の方向性
(ⅰ)炭素税導入
ヤマトグループは、温室効果ガス(GHG)排出量削減に向け2050年自社排出実質ゼロの高い目標を掲げて取り組んでいます。
a.2030年の目標値を2021年3月期比48%削減と掲げ、実現に向けて主な施策として2030年までに低炭素車両(主にEV)20,000台の導入や太陽光発電設備810基の設置などを計画しています。これにより、取り組まなかった場合と比較して、2030年には61億円の削減効果があると試算しています。
b.2050年に向けて、カートリッジ式EVを含む低炭素車両の導入やさらなる太陽光発電設備の設置により再生可能エネルギー由来電力の使用率を高めるなど、他の施策も強化することで自社排出実質ゼロを達成した場合、炭素税の財務影響は解消すると想定しております。
c.低炭素化に向けた設備投資が積極的に行われることを目指し、インターナルカーボンプライシングの導入を検討しています。
(ⅱ)異常気象・災害による収益の減少や施設・設備の修理費用の増加
ヤマトグループでは、ハザードマップを活用した出店やBCPマニュアルの定期的な更新に加え、社内やパートナーへの気候変動に適応する情報の発信を検討しております。今後、レジリエンスを高める再生可能エネルギーやカートリッジ式EVの利用モデルの実証を行っていきます。
さらに発生場所や発生規模の想定を高めるなど、前提条件を加えながら事業インパクトを再評価することで、対応策の検討を継続します。