有価証券報告書-第87期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要、及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成には、予想される将来のキャッシュ・フローや経営者の定めた会計方針に従って財務諸表に報告されている数値に影響を与える項目について、経営者が見積りを行うことが要求されます。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」にて記載しておりますが、経営者による見積りを要する主な会計方針及びそれらに内在する見積り要素は下記のとおりです。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大による影響は、今後の感染症の広がり方や収束時期等を予測することが困難であるため、当連結会計年度末時点で入手可能な情報に基づき見積もりを行っております。詳細につきましては、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「追加情報」をご参照ください。
① 貸倒引当金の計上
売上債権等の貸倒損失に備えるため回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。将来、債務者の財務状況等が悪化し支払能力が低下した場合、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
② たな卸資産、番組勘定の評価
たな卸資産、番組勘定は、評価基準として原価法(収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しております。市場の需給動向や回収可能額を超える番組制作費の発生等により、たな卸資産、番組勘定の収益性が低下した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
③ 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性を評価するに際しては将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
④ 退職給付に係る負債及び退職給付費用の算定
退職給付に係る負債及び退職給付費用は、数理計算上使用される前提条件に基づいて算定されております。これらの前提条件には、長期的な金利水準、将来の給付水準、退職率等が含まれますが、実際の結果が前提条件と異なる場合又は前提条件が変更された場合、退職給付に係る負債及び退職給付費用に影響を与える可能性があります。
⑤ 固定資産の減損処理
固定資産については、資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に、その差額を減損損失として計上しております。回収可能価額は、正味売却価額と使用価値のいずれか大きい方としていることから、不動産取引相場や賃料相場が変動した場合や固定資産の収益性が低下した場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
⑥ 投資の減損処理
所有する有価証券、投資有価証券及び出資金の投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、合理的な基準に基づいて減損処理を行っております。将来の市況悪化や投資先の業績不振など、現在の投資簿価に反映されていない損失が発生するなどにより投資簿価の回収が困難となった場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
(2)経営成績の概要・分析
当連結会計年度における我が国の経済は、企業収益が製造業を中心とした弱含みのなかでも高い水準で推移し、雇用・所得環境も改善が続いておりましたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により国内外の経済活動が大きく影響を受け、非常に厳しい状況に転じました。
こうした経済環境の中、2019年の日本の総広告費(暦年、㈱電通調べ)は、6兆9,381億円と8年連続で前年実績を上回りましたが、このうち地上波テレビの広告費は1兆7,345億円(前年比97.2%)となり、6年連続2桁成長のインターネット広告費がテレビメディア広告費を初めて上回りました。当社グループは、インターネット広告費がテレビメディア広告費を上回る傾向が今後も続くと想定しており、インターネット向けコンテンツのさらなる充実により収益を拡大させていきます。
テレビメディア広告費とインターネット広告費(暦年) (単位:億円)
(注)2019年インターネット広告費には「物販系ECプラットフォーム広告費」1,064億円を含む
(㈱電通調べ「2019年 日本の広告費」)
また、地上波の視聴率動向につきましては、在京キー局間の2019年の年間及び年度平均世帯視聴率において、当社グループは、全日帯(6~24時)、ゴールデン帯(19~22時)、プライム帯(19~23時)でトップとなり、年間・年度ともに6年連続で「視聴率三冠王」を獲得しました。今後も報道機関としての責務を果たし、クライアントや視聴者に評価される番組作りに邁進することにより、在京キー局間での視聴率トップを継続し、人々の「生活時間接触No.1」となる企業を目指します。
日本テレビの年度平均世帯視聴率と在京キー局間の順位(関東地区世帯視聴率)
(㈱ビデオリサーチ調べ)
このような状況のもと、当連結会計年度における当社グループの連結売上高は、主たる事業であるメディア・コンテンツ事業において、地上波テレビ広告収入が市況低迷の影響を受けスポット収入を中心に減収となったものの、動画配信事業拡大によるコンテンツ販売収入の増収などがあり、前連結会計年度に比べ16億5千3百万円(+0.4%)増収の4,265億9千9百万円となりました。
売上原価と販売費及び一般管理費を合わせた営業費用は、減価償却費の増加やコンテンツ販売収入などの増収に伴う費用の増加により、前連結会計年度に比べ82億9千1百万円(+2.2%)増加の3,834億8千7百万円となりました。
この結果、営業利益は前連結会計年度に比べ66億3千8百万円(△13.3%)減益の431億1千1百万円、経常利益は持分法による投資利益の減少などにより81億9千1百万円(△14.3%)減益の492億6百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は81億8千3百万円(△21.1%)減益の305億5千5百万円となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりです。
(メディア・コンテンツ事業)
地上波テレビ広告収入のうちタイム収入は、「ラグビーワールドカップ2019日本大会」による収入があった一方で、前連結会計年度の「2018 FIFAワールドカップ ロシア」による収入の反動減などにより、前連結会計年度に比べ1億4千5百万円(△0.1%)減収の1,257億4百万円となりました。スポット収入は、スポット広告費の地区投下量が前連結会計年度を下回ったため、前連結会計年度に比べ82億4千万円(△6.3%)減収の1,218億4千6百万円となりました。この結果、地上波テレビ広告収入は前連結会計年度に比べ83億8千5百万円(△3.3%)減収の2,475億5千1百万円となりました。
BS・CS広告収入は、BS広告収入の増収により、前連結会計年度に比べ1億6千5百万円(+1.2%)増収の144億5千6百万円となりました。
その他の広告収入は、2500万ダウンロードを突破した民放公式テレビポータル「TVer」や「日テレ無料!(TADA)」などによる動画広告の増収により、前連結会計年度に比べ6億9百万円(+32.5%)増収の24億8千1百万円となりました。
コンテンツ販売収入は、定額制動画配信サービス「Hulu」の会員数が引き続き好調に増加したことや、動画配信プラットフォーム向けのコンテンツ販売の増収などにより、前連結会計年度に比べ66億1千7百万円(+10.8%)増収の680億6千4百万円となりました。
物品販売収入は、「今日から俺は!!」を始めとしたパッケージメディア販売の増収や、通販「日テレポシュレ」がヒット商品により好調に推移したことなどにより、前連結会計年度に比べ6億7千5百万円(+2.7%)増収の256億2千6百万円となりました。
興行収入は、映画事業における幹事映画「カイジ ファイナルゲーム」のヒットや、「横浜アンパンマンこどもミュージアム」の移転リニューアルオープンなどにより、前連結会計年度に比べ7億3千2百万円(+7.5%)増収の104億3千8百万円となりました。
その他の収入は、映像配信ソリューション事業を行う㈱PLAY(2019年7月1日付で㈱ロジックロジックが商号変更)の連結子会社化の影響などにより、前連結会計年度に比べ20億3千5百万円(+16.0%)増収の147億4千8百万円となりました。
この結果、メディア・コンテンツ事業の売上高は、セグメント間の内部売上高又は振替高を含め、前連結会計年度に比べ25億6百万円(+0.7%)増収の3,842億2千万円となりました。また、売上原価と販売費及び一般管理費を合わせた営業費用において、減価償却費の増加やコンテンツ販売収入などの増収に伴う費用の増加があり、営業利益は前連結会計年度に比べ54億6千2百万円(△11.9%)減益の406億1千万円となりました。
メディア・コンテンツ事業の外部顧客への売上高の内訳は下表のとおりです。日本の総広告費(暦年、㈱電通調べ)における地上波テレビの広告費は漸減傾向にあり、当社グループにおきましてもスポット収入の減収が続いております。このため、視聴率、地上波テレビ広告収入ともに在京キー局間トップの継続や、媒体力を明確に示す為の新指標の制定、クライアントのニーズに即したセールス改革を通じたテレビ広告の価値向上に努めてまいります。また、インターネット広告へのシフト、動画配信事業の拡大が進む中、当社グループでは定額制動画配信サービス「Hulu」によるコンテンツ販売収入と広告付き無料動画配信を営む民放公式テレビポータル「TVer」によるその他の広告収入の伸長を継続していきます。加えて、豊富なコンテンツと映画・イベントなどの事業を有機的に連動させることによる興行収入の拡大も図ってまいります。
外部顧客への売上高(メディア・コンテンツ事業) (単位:百万円)
(生活・健康関連事業)
スポーツクラブ運営による施設利用料収入を主とする生活・健康関連事業の売上高は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大の影響による休会者の増加などにより、セグメント間の内部売上高又は振替高を含め、前連結会計年度に比べ18億7千8百万円(△5.0%)減収の359億5百万円となり、6億8千6百万円の営業損失となりました(前連結会計年度は7億7千9百万円の営業利益)。
スポーツクラブの多様化やコロナ禍による運営施設の休館などに伴い市場環境の厳しさが増す中、総合型スポーツクラブ「ティップネス」だけでなく、24時間営業のトレーニングジム「FASTGYM24」を展開し、成長が見込めるキッズスクールの強化などを通じて既存店の収益向上を図るほか、効果的な新店舗の開業による事業拡大を行ってまいります。加えてこの度、全国でスイミングスクールを展開し、数多くのオリンピック選手を輩出している㈱ジェイエスエスが関連会社となりました。卓越した指導メソッドの他、安全管理面や衛生面、その他スイミング事業に関する多数のノウハウを有しており、新たなパートナーを迎え、生活・健康関連事業の一層の強化に励んでまいります。
(不動産賃貸事業)
汐留及び番町地区を主とする不動産賃貸事業の売上高は、不動産賃貸収入の増収などにより、セグメント間の内部売上高又は振替高を含め、前連結会計年度に比べ1千2百万円(+0.1%)増収の102億8千1百万円となりました。営業利益は、日本テレビ麹町旧社屋の解体に伴い減価償却費が減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ4億4百万円(+13.3%)増益の34億4千6百万円となりました。
当社グループでは、番町再開発事業を進めており、2019年1月稼働の日本テレビ番町スタジオを皮切りに、日本テレビ麹町旧社屋の解体、現在は千代田区麹町5丁目にオフィスビルを建設し賃貸事業を開始しております。
(3)財政状態の概要・分析
(資産)
流動資産は、1年内償還予定の公社債の増加に伴い有価証券が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ229億9千4百万円増加し、2,587億4千2百万円となりました。
固定資産は、時価下落に伴う投資有価証券の減少などにより、前連結会計年度末に比べ323億9千9百万円減少し、6,733億4千7百万円となりました。
この結果、資産合計は前連結会計年度末に比べ94億5百万円減少し、9,320億8千9百万円となりました。
(負債)
流動負債は、日本テレビ番町スタジオの設備に関する未払金が支払いに伴い減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ61億4千2百万円減少し、946億5百万円となりました。
固定負債は、投資有価証券の時価下落に伴う繰延税金負債の減少などにより、前連結会計年度末に比べ80億2千4百万円減少し、857億3千2百万円となりました。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ141億6千6百万円減少し、1,803億3千7百万円となりました。
(純資産)
純資産は、株主配当による利益剰余金の減少を上回る親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことや、投資有価証券の時価下落に伴うその他有価証券評価差額金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ47億6千1百万円増加し、7,517億5千1百万円となりました。
なお、主要な自己資本比率の推移は下記のとおりです。
(注)「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を2019年3月
期の期首から適用しており、2018年度3月期に係る自己資本比率については、当該会計基準等を遡って
適用した後の比率となっております。
(4)キャッシュ・フローの状況の概要・分析並びに資本の財源及び資本の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は下記の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、563億8千5百万円となりました(前連結会計年度は504億8千万円の資金の増加)。これは主に、税金等調整前当期純利益458億8千1百万円や減価償却費の計上191億8千2百万円による増加、法人税等の支払い170億7千2百万円による減少があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、387億2千1百万円となりました(前連結会計年度は409億7千6百万円の資金の減少)。これは主に、有価証券の取得による支出100億円や投資有価証券の取得による支出996億5百万円、有形固定資産の取得による支出235億7千8百万円があった一方で、有価証券の償還による収入50億円や投資有価証券の償還による収入881億4千9百万円、投資有価証券の売却による収入23億7百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、配当金の支払い等により105億6千5百万円となりました(前連結会計年度は120億2千7百万円の資金の減少)。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末より74億6千4百万円増加し、532億2千9百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資本の流動性に係る情報は下記の通りです。
(財務戦略の基本的な考え方)
当社グループは、事業ポートフォリオの多様化と、各事業の強化に向けた戦略的投資を継続し、当社グループのさらなる成長及び経営基盤の安定化を図ることにより企業価値を高めることを基本方針としております。 その上で、中期経営計画「日本テレビグループ 中期経営計画 2019-2021 日テレeVOLUTION」におきまして、以下の財務方針を掲げております。
・3年間の新規事業及びM&A推進のための投資枠を500億円から1,000億円に倍増
起業・M&A・アライアンスを推進し、非放送広告収入比率50%超を達成すべく、投資枠を増額し、事業セグメントの拡大をグループ全体で進めてまいります。
・3年間の設備投資金額482億円
主としてメディア・コンテンツ事業における、地上波テレビ及びBS日テレの更なる安定的な放送を担保するための設備更新や、「総合コンテンツ企業」としてのコンテンツ制作力の強化のため、3年間で482億円の設備投資を予定しております。
・安定的・継続的な配当支払い
事業環境の変化に柔軟に対応できる企業体質の確立と収益基盤の強化及び積極的な事業展開のための内部留保との調和を図りながら、継続的で安定的な株主還元を行います。 株主還元の詳細につきましては、「第4[提出会社の状況]3[配当政策]」をご参照ください。
・重要な経営指標として売上高営業利益率及び売上高経常利益率を設定
事業効率性や事業ポートフォリオの多様化という観点から「売上高営業利益率」及び「売上高経常利益率」を重要な経営指標としており、当該指標を向上させることで効率的かつ効果的にキャッシュ・フローを創出いたします。また、資本の効率や収益性を図る尺度である自己資本利益率(ROE)の向上につきましても引き続き努めてまいります。
(経営資源の配分に関する考え方)
当社グループは、上記財務方針に従い企業価値向上に資する経営資源の配分に努めてまいります。また、安定的な経営及び事業展開に伴う資金需要等に対して機動的に対応するため、十分な現金及び現金同等物を保有しております。現金及び現金同等物の保有額については厳密な目標水準は定めておりませんが、事業活動等の資金需要を越える余剰資金に関しましては金融情勢等を勘案しつつ、安全性並びに流動性の高い金融商品で運用しております。
(資金需要の主な内容と資金調達)
当社グループにおける主な資金需要は、当社及び子会社が事業活動を行っていく上で必要な運転資金、設備投資、戦略的なM&A及び有利子負債の返済等です。 設備投資の計画としては、メディア・コンテンツ事業では、放送設備の更新、インターネット事業への投資等、生活・健康関連事業では、総合型スポーツクラブや24時間型トレーニングジムの維持・リニューアル等、不動産賃貸事業では、番町再開発に係る投資等が予定されております。これらの資金需要につきましては、主に自己資金によって賄う予定ではありますが、それを超える資金需要が発生する場合には当社グループ及びメディア・コンテンツビジネス業界を取り巻く諸環境や金融情勢等を総合的に勘案し、それぞれの時点において最も有利で最適と考えられる資金調達を行う方針です。
また、当社グループは、CMS(キャッシュマネージメントサービス)を導入し、グループ内資金を一元的に管理しております。
なお、2020年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりです。
このほか、オペレーティング・リース取引を行っており、解約不能のものに係る未経過リース料は148億1百万円(1年内:28億4千6百万円、1年超:119億5千5百万円)です。
また、当社グループの第三者に対する保証は、関係会社の建物賃貸借契約における連帯保証債務と従業員の住宅資金銀行借入に関する債務保証です。保証した借入金等の債務不履行が保証期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があり、2020年3月31日現在の債務保証額は、17億8千4百万円です。
(5)生産、受注及び販売の実績
① 制作(生産)実績
当社グループの主たる事業であるメディア・コンテンツ事業の大きな柱は地上波テレビ放送事業であり、下記に記載のプライム帯(19~23時)などの番組を中心にタイムテーブルを編成し、広告枠の販売を行いました。また、ドラマやバラエティなどの豊富な放送コンテンツや、映画・イベントなどの事業コンテンツ等と動画配信事業(「TVer」「Hulu」他)を有機的に連動させることにより、競合他社との差別化を図り事業を拡大しました。なお、当連結会計年度における番組制作費は、952億4千5百万円(日本テレビ放送網㈱の数値)となり、前期比24億8千万円(△2.5%)の減少となりました。
(主な地上波レギュラー番組)
[プライム帯(19~23時)]
(注)当連結会計年度内に改編を行っております。
(主な地上波単発番組)
② 受注実績
メディア・コンテンツ事業、生活・健康関連事業及び不動産賃貸事業の事業形態は、いずれも「受注」という概念にそぐわないため記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.当社グループは、主要な顧客である広告主に対し、広告代理店を通じてテレビ広告枠の販売などを行っております。最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合を広告代理店別に示すと次のとおりです。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(6)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2[事業の状況]2[事業等のリスク]」に記載のとおりです。
(7)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、事業効率性という観点から「売上高営業利益率」を重要な経営指標にしております。戦略的投資や新規事業については、少数出資・組合出資等の成果が営業外損益に反映されるケースもあり、事業ポートフォリオの多様化の観点から「売上高経常利益率」も重要な経営指標にしております。当連結会計年度におきましては「売上高営業利益率」は10.1%、「売上高経常利益率」は11.5%となりました。また、株主の皆様に出資していただいた資本の運用効率や収益性を計る尺度である「自己資本利益率(ROE)」の向上にも引き続き努めてまいります。
なお、中期経営目標数値につきましては、最終年度(2021年度)において、連結売上高4,500億円(地上波広告収入2,640億円、コンテンツ事業収入他1,860億円)、連結営業利益520億円(利益率11.6%)、連結経常利益590億円(同13.1%)以上としております。また、設定した投資枠を利用し、新規事業およびM&Aを推進した結果の目標値を、連結売上高においては5,000億円、連結営業利益540億円、連結経常利益620億円以上としております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成には、予想される将来のキャッシュ・フローや経営者の定めた会計方針に従って財務諸表に報告されている数値に影響を与える項目について、経営者が見積りを行うことが要求されます。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」にて記載しておりますが、経営者による見積りを要する主な会計方針及びそれらに内在する見積り要素は下記のとおりです。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大による影響は、今後の感染症の広がり方や収束時期等を予測することが困難であるため、当連結会計年度末時点で入手可能な情報に基づき見積もりを行っております。詳細につきましては、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「追加情報」をご参照ください。
① 貸倒引当金の計上
売上債権等の貸倒損失に備えるため回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。将来、債務者の財務状況等が悪化し支払能力が低下した場合、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
② たな卸資産、番組勘定の評価
たな卸資産、番組勘定は、評価基準として原価法(収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しております。市場の需給動向や回収可能額を超える番組制作費の発生等により、たな卸資産、番組勘定の収益性が低下した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
③ 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性を評価するに際しては将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
④ 退職給付に係る負債及び退職給付費用の算定
退職給付に係る負債及び退職給付費用は、数理計算上使用される前提条件に基づいて算定されております。これらの前提条件には、長期的な金利水準、将来の給付水準、退職率等が含まれますが、実際の結果が前提条件と異なる場合又は前提条件が変更された場合、退職給付に係る負債及び退職給付費用に影響を与える可能性があります。
⑤ 固定資産の減損処理
固定資産については、資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に、その差額を減損損失として計上しております。回収可能価額は、正味売却価額と使用価値のいずれか大きい方としていることから、不動産取引相場や賃料相場が変動した場合や固定資産の収益性が低下した場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
⑥ 投資の減損処理
所有する有価証券、投資有価証券及び出資金の投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、合理的な基準に基づいて減損処理を行っております。将来の市況悪化や投資先の業績不振など、現在の投資簿価に反映されていない損失が発生するなどにより投資簿価の回収が困難となった場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
(2)経営成績の概要・分析
当連結会計年度における我が国の経済は、企業収益が製造業を中心とした弱含みのなかでも高い水準で推移し、雇用・所得環境も改善が続いておりましたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により国内外の経済活動が大きく影響を受け、非常に厳しい状況に転じました。
こうした経済環境の中、2019年の日本の総広告費(暦年、㈱電通調べ)は、6兆9,381億円と8年連続で前年実績を上回りましたが、このうち地上波テレビの広告費は1兆7,345億円(前年比97.2%)となり、6年連続2桁成長のインターネット広告費がテレビメディア広告費を初めて上回りました。当社グループは、インターネット広告費がテレビメディア広告費を上回る傾向が今後も続くと想定しており、インターネット向けコンテンツのさらなる充実により収益を拡大させていきます。
テレビメディア広告費とインターネット広告費(暦年) (単位:億円)
| 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | |
| テレビメディア広告費 | 19,657 | 19,478 | 19,123 | 18,612 |
| (うち地上波テレビ関連) | 18,374 | 18,178 | 17,848 | 17,345 |
| インターネット広告費 | 13,100 | 15,094 | 17,589 | 21,048 |
(注)2019年インターネット広告費には「物販系ECプラットフォーム広告費」1,064億円を含む
(㈱電通調べ「2019年 日本の広告費」)
また、地上波の視聴率動向につきましては、在京キー局間の2019年の年間及び年度平均世帯視聴率において、当社グループは、全日帯(6~24時)、ゴールデン帯(19~22時)、プライム帯(19~23時)でトップとなり、年間・年度ともに6年連続で「視聴率三冠王」を獲得しました。今後も報道機関としての責務を果たし、クライアントや視聴者に評価される番組作りに邁進することにより、在京キー局間での視聴率トップを継続し、人々の「生活時間接触No.1」となる企業を目指します。
日本テレビの年度平均世帯視聴率と在京キー局間の順位(関東地区世帯視聴率)
| 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | |||||
| 全日帯 | 8.4% | (1位) | 8.1% | (1位) | 7.8% | (1位) | 7.9% | (1位) |
| プライム帯 | 11.9% | (1位) | 12.0% | (1位) | 11.5% | (1位) | 11.2% | (1位) |
| ゴールデン帯 | 12.2% | (1位) | 12.4% | (1位) | 11.9% | (1位) | 11.6% | (1位) |
(㈱ビデオリサーチ調べ)
このような状況のもと、当連結会計年度における当社グループの連結売上高は、主たる事業であるメディア・コンテンツ事業において、地上波テレビ広告収入が市況低迷の影響を受けスポット収入を中心に減収となったものの、動画配信事業拡大によるコンテンツ販売収入の増収などがあり、前連結会計年度に比べ16億5千3百万円(+0.4%)増収の4,265億9千9百万円となりました。
売上原価と販売費及び一般管理費を合わせた営業費用は、減価償却費の増加やコンテンツ販売収入などの増収に伴う費用の増加により、前連結会計年度に比べ82億9千1百万円(+2.2%)増加の3,834億8千7百万円となりました。
この結果、営業利益は前連結会計年度に比べ66億3千8百万円(△13.3%)減益の431億1千1百万円、経常利益は持分法による投資利益の減少などにより81億9千1百万円(△14.3%)減益の492億6百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は81億8千3百万円(△21.1%)減益の305億5千5百万円となりました。
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セグメント別の経営成績は次のとおりです。
(メディア・コンテンツ事業)
地上波テレビ広告収入のうちタイム収入は、「ラグビーワールドカップ2019日本大会」による収入があった一方で、前連結会計年度の「2018 FIFAワールドカップ ロシア」による収入の反動減などにより、前連結会計年度に比べ1億4千5百万円(△0.1%)減収の1,257億4百万円となりました。スポット収入は、スポット広告費の地区投下量が前連結会計年度を下回ったため、前連結会計年度に比べ82億4千万円(△6.3%)減収の1,218億4千6百万円となりました。この結果、地上波テレビ広告収入は前連結会計年度に比べ83億8千5百万円(△3.3%)減収の2,475億5千1百万円となりました。
BS・CS広告収入は、BS広告収入の増収により、前連結会計年度に比べ1億6千5百万円(+1.2%)増収の144億5千6百万円となりました。
その他の広告収入は、2500万ダウンロードを突破した民放公式テレビポータル「TVer」や「日テレ無料!(TADA)」などによる動画広告の増収により、前連結会計年度に比べ6億9百万円(+32.5%)増収の24億8千1百万円となりました。
コンテンツ販売収入は、定額制動画配信サービス「Hulu」の会員数が引き続き好調に増加したことや、動画配信プラットフォーム向けのコンテンツ販売の増収などにより、前連結会計年度に比べ66億1千7百万円(+10.8%)増収の680億6千4百万円となりました。
物品販売収入は、「今日から俺は!!」を始めとしたパッケージメディア販売の増収や、通販「日テレポシュレ」がヒット商品により好調に推移したことなどにより、前連結会計年度に比べ6億7千5百万円(+2.7%)増収の256億2千6百万円となりました。
興行収入は、映画事業における幹事映画「カイジ ファイナルゲーム」のヒットや、「横浜アンパンマンこどもミュージアム」の移転リニューアルオープンなどにより、前連結会計年度に比べ7億3千2百万円(+7.5%)増収の104億3千8百万円となりました。
その他の収入は、映像配信ソリューション事業を行う㈱PLAY(2019年7月1日付で㈱ロジックロジックが商号変更)の連結子会社化の影響などにより、前連結会計年度に比べ20億3千5百万円(+16.0%)増収の147億4千8百万円となりました。
この結果、メディア・コンテンツ事業の売上高は、セグメント間の内部売上高又は振替高を含め、前連結会計年度に比べ25億6百万円(+0.7%)増収の3,842億2千万円となりました。また、売上原価と販売費及び一般管理費を合わせた営業費用において、減価償却費の増加やコンテンツ販売収入などの増収に伴う費用の増加があり、営業利益は前連結会計年度に比べ54億6千2百万円(△11.9%)減益の406億1千万円となりました。
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メディア・コンテンツ事業の外部顧客への売上高の内訳は下表のとおりです。日本の総広告費(暦年、㈱電通調べ)における地上波テレビの広告費は漸減傾向にあり、当社グループにおきましてもスポット収入の減収が続いております。このため、視聴率、地上波テレビ広告収入ともに在京キー局間トップの継続や、媒体力を明確に示す為の新指標の制定、クライアントのニーズに即したセールス改革を通じたテレビ広告の価値向上に努めてまいります。また、インターネット広告へのシフト、動画配信事業の拡大が進む中、当社グループでは定額制動画配信サービス「Hulu」によるコンテンツ販売収入と広告付き無料動画配信を営む民放公式テレビポータル「TVer」によるその他の広告収入の伸長を継続していきます。加えて、豊富なコンテンツと映画・イベントなどの事業を有機的に連動させることによる興行収入の拡大も図ってまいります。
外部顧客への売上高(メディア・コンテンツ事業) (単位:百万円)
| 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | ||
| 地上波 テレビ広告収入 | タイム | 122,034 | 123,504 | 125,850 | 125,704 |
| スポット | 133,151 | 131,013 | 130,086 | 121,846 | |
| 計 | 255,185 | 254,518 | 255,937 | 247,551 | |
| BS・CS広告収入 | 14,498 | 14,582 | 14,290 | 14,456 | |
| その他の広告収入 | 1,188 | 1,394 | 1,872 | 2,481 | |
| コンテンツ販売収入 | 55,637 | 58,477 | 61,446 | 68,064 | |
| 物品販売収入 | 25,517 | 24,868 | 24,951 | 25,626 | |
| 興行収入 | 11,159 | 13,969 | 9,705 | 10,438 | |
| 不動産賃貸収入 | - | 528 | 475 | 519 | |
| その他の収入 | 11,007 | 11,507 | 12,712 | 14,748 | |
| 合 計 | 374,194 | 379,846 | 381,391 | 383,886 | |
(生活・健康関連事業)
スポーツクラブ運営による施設利用料収入を主とする生活・健康関連事業の売上高は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大の影響による休会者の増加などにより、セグメント間の内部売上高又は振替高を含め、前連結会計年度に比べ18億7千8百万円(△5.0%)減収の359億5百万円となり、6億8千6百万円の営業損失となりました(前連結会計年度は7億7千9百万円の営業利益)。
スポーツクラブの多様化やコロナ禍による運営施設の休館などに伴い市場環境の厳しさが増す中、総合型スポーツクラブ「ティップネス」だけでなく、24時間営業のトレーニングジム「FASTGYM24」を展開し、成長が見込めるキッズスクールの強化などを通じて既存店の収益向上を図るほか、効果的な新店舗の開業による事業拡大を行ってまいります。加えてこの度、全国でスイミングスクールを展開し、数多くのオリンピック選手を輩出している㈱ジェイエスエスが関連会社となりました。卓越した指導メソッドの他、安全管理面や衛生面、その他スイミング事業に関する多数のノウハウを有しており、新たなパートナーを迎え、生活・健康関連事業の一層の強化に励んでまいります。
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(不動産賃貸事業)
汐留及び番町地区を主とする不動産賃貸事業の売上高は、不動産賃貸収入の増収などにより、セグメント間の内部売上高又は振替高を含め、前連結会計年度に比べ1千2百万円(+0.1%)増収の102億8千1百万円となりました。営業利益は、日本テレビ麹町旧社屋の解体に伴い減価償却費が減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ4億4百万円(+13.3%)増益の34億4千6百万円となりました。
当社グループでは、番町再開発事業を進めており、2019年1月稼働の日本テレビ番町スタジオを皮切りに、日本テレビ麹町旧社屋の解体、現在は千代田区麹町5丁目にオフィスビルを建設し賃貸事業を開始しております。
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(3)財政状態の概要・分析
(資産)
流動資産は、1年内償還予定の公社債の増加に伴い有価証券が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ229億9千4百万円増加し、2,587億4千2百万円となりました。
固定資産は、時価下落に伴う投資有価証券の減少などにより、前連結会計年度末に比べ323億9千9百万円減少し、6,733億4千7百万円となりました。
この結果、資産合計は前連結会計年度末に比べ94億5百万円減少し、9,320億8千9百万円となりました。
(負債)
流動負債は、日本テレビ番町スタジオの設備に関する未払金が支払いに伴い減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ61億4千2百万円減少し、946億5百万円となりました。
固定負債は、投資有価証券の時価下落に伴う繰延税金負債の減少などにより、前連結会計年度末に比べ80億2千4百万円減少し、857億3千2百万円となりました。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ141億6千6百万円減少し、1,803億3千7百万円となりました。
(純資産)
純資産は、株主配当による利益剰余金の減少を上回る親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことや、投資有価証券の時価下落に伴うその他有価証券評価差額金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ47億6千1百万円増加し、7,517億5千1百万円となりました。
なお、主要な自己資本比率の推移は下記のとおりです。
| 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 75.7 | 78.0 | 78.7 | 80.0 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 57.3 | 53.9 | 45.0 | 33.0 |
(注)「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を2019年3月
期の期首から適用しており、2018年度3月期に係る自己資本比率については、当該会計基準等を遡って
適用した後の比率となっております。
(4)キャッシュ・フローの状況の概要・分析並びに資本の財源及び資本の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は下記の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、563億8千5百万円となりました(前連結会計年度は504億8千万円の資金の増加)。これは主に、税金等調整前当期純利益458億8千1百万円や減価償却費の計上191億8千2百万円による増加、法人税等の支払い170億7千2百万円による減少があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、387億2千1百万円となりました(前連結会計年度は409億7千6百万円の資金の減少)。これは主に、有価証券の取得による支出100億円や投資有価証券の取得による支出996億5百万円、有形固定資産の取得による支出235億7千8百万円があった一方で、有価証券の償還による収入50億円や投資有価証券の償還による収入881億4千9百万円、投資有価証券の売却による収入23億7百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、配当金の支払い等により105億6千5百万円となりました(前連結会計年度は120億2千7百万円の資金の減少)。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末より74億6千4百万円増加し、532億2千9百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資本の流動性に係る情報は下記の通りです。
(財務戦略の基本的な考え方)
当社グループは、事業ポートフォリオの多様化と、各事業の強化に向けた戦略的投資を継続し、当社グループのさらなる成長及び経営基盤の安定化を図ることにより企業価値を高めることを基本方針としております。 その上で、中期経営計画「日本テレビグループ 中期経営計画 2019-2021 日テレeVOLUTION」におきまして、以下の財務方針を掲げております。
・3年間の新規事業及びM&A推進のための投資枠を500億円から1,000億円に倍増
起業・M&A・アライアンスを推進し、非放送広告収入比率50%超を達成すべく、投資枠を増額し、事業セグメントの拡大をグループ全体で進めてまいります。
・3年間の設備投資金額482億円
主としてメディア・コンテンツ事業における、地上波テレビ及びBS日テレの更なる安定的な放送を担保するための設備更新や、「総合コンテンツ企業」としてのコンテンツ制作力の強化のため、3年間で482億円の設備投資を予定しております。
・安定的・継続的な配当支払い
事業環境の変化に柔軟に対応できる企業体質の確立と収益基盤の強化及び積極的な事業展開のための内部留保との調和を図りながら、継続的で安定的な株主還元を行います。 株主還元の詳細につきましては、「第4[提出会社の状況]3[配当政策]」をご参照ください。
・重要な経営指標として売上高営業利益率及び売上高経常利益率を設定
事業効率性や事業ポートフォリオの多様化という観点から「売上高営業利益率」及び「売上高経常利益率」を重要な経営指標としており、当該指標を向上させることで効率的かつ効果的にキャッシュ・フローを創出いたします。また、資本の効率や収益性を図る尺度である自己資本利益率(ROE)の向上につきましても引き続き努めてまいります。
(経営資源の配分に関する考え方)
当社グループは、上記財務方針に従い企業価値向上に資する経営資源の配分に努めてまいります。また、安定的な経営及び事業展開に伴う資金需要等に対して機動的に対応するため、十分な現金及び現金同等物を保有しております。現金及び現金同等物の保有額については厳密な目標水準は定めておりませんが、事業活動等の資金需要を越える余剰資金に関しましては金融情勢等を勘案しつつ、安全性並びに流動性の高い金融商品で運用しております。
(資金需要の主な内容と資金調達)
当社グループにおける主な資金需要は、当社及び子会社が事業活動を行っていく上で必要な運転資金、設備投資、戦略的なM&A及び有利子負債の返済等です。 設備投資の計画としては、メディア・コンテンツ事業では、放送設備の更新、インターネット事業への投資等、生活・健康関連事業では、総合型スポーツクラブや24時間型トレーニングジムの維持・リニューアル等、不動産賃貸事業では、番町再開発に係る投資等が予定されております。これらの資金需要につきましては、主に自己資金によって賄う予定ではありますが、それを超える資金需要が発生する場合には当社グループ及びメディア・コンテンツビジネス業界を取り巻く諸環境や金融情勢等を総合的に勘案し、それぞれの時点において最も有利で最適と考えられる資金調達を行う方針です。
また、当社グループは、CMS(キャッシュマネージメントサービス)を導入し、グループ内資金を一元的に管理しております。
なお、2020年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりです。
| 年度別要支払額(百万円) | ||||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超3年以内 | 3年超5年以内 | 5年超 | |
| 短期借入金 | 2,694 | 2,694 | - | - | - | |
| リース債務 | 17,186 | 2,490 | 4,043 | 3,383 | 7,270 | |
このほか、オペレーティング・リース取引を行っており、解約不能のものに係る未経過リース料は148億1百万円(1年内:28億4千6百万円、1年超:119億5千5百万円)です。
また、当社グループの第三者に対する保証は、関係会社の建物賃貸借契約における連帯保証債務と従業員の住宅資金銀行借入に関する債務保証です。保証した借入金等の債務不履行が保証期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があり、2020年3月31日現在の債務保証額は、17億8千4百万円です。
(5)生産、受注及び販売の実績
① 制作(生産)実績
当社グループの主たる事業であるメディア・コンテンツ事業の大きな柱は地上波テレビ放送事業であり、下記に記載のプライム帯(19~23時)などの番組を中心にタイムテーブルを編成し、広告枠の販売を行いました。また、ドラマやバラエティなどの豊富な放送コンテンツや、映画・イベントなどの事業コンテンツ等と動画配信事業(「TVer」「Hulu」他)を有機的に連動させることにより、競合他社との差別化を図り事業を拡大しました。なお、当連結会計年度における番組制作費は、952億4千5百万円(日本テレビ放送網㈱の数値)となり、前期比24億8千万円(△2.5%)の減少となりました。
(主な地上波レギュラー番組)
[プライム帯(19~23時)]
| (バラエティ他) | (ドラマ) | ||||
| 番組名 | 番組名 | ||||
| 月 | 有吉ゼミ | 水 | 4月期 | 白衣の戦士! | |
| 世界まる見え!テレビ特捜部 | 7月期 | 偽装不倫 | |||
| 人生が変わる1分間の深イイ話 | 10月期 | 同期のサクラ | |||
| しゃべくり007 | 1月期 | 知らなくていいコト | |||
| 火 | 火曜サプライズ | 土 | 4月期 | 俺のスカート、どこ行った? | |
| 踊る!さんま御殿!! | 7月期 | ボイス 110緊急指令室 | |||
| ザ!世界仰天ニュース | 10月期 | 俺の話は長い | |||
| 幸せ!ボンビーガール | 1月期 | トップナイフ –天才外科医の条件- | |||
| 水 | 衝撃のアノ人に会ってみた! | 日 | 4・7月期 | あなたの番です | |
| 1億人の大質問!?笑ってコラえて! | 10月期 | ニッポンノワール –刑事Yの反乱- | |||
| 今夜くらべてみました | 1月期 | シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。 | |||
| 木 | THE突破ファイル | ||||
| ぐるぐるナインティナイン | |||||
| 秘密のケンミンSHOW | |||||
| ダウンタウンDX | [情報・報道番組] | ||||
| 金 | クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?(注) | 番組名 | |||
| 沸騰ワード10 | 月~金 | ZIP! | |||
| 金曜ロードSHOW! | スッキリ | ||||
| 土 | 天才!志村どうぶつ園 | ヒルナンデス! | |||
| 世界一受けたい授業 | news every. | ||||
| 嵐にしやがれ | news zero | ||||
| 日 | ザ!鉄腕!DASH!! | 土 | ズームイン!!サタデー | ||
| 世界の果てまでイッテQ! | 日 | シューイチ | |||
| 行列のできる法律相談所 | 真相報道バンキシャ! | ||||
(注)当連結会計年度内に改編を行っております。
(主な地上波単発番組)
| [当連結会計年度] | [(参考)前連結会計年度] | |||
| 番組名 | 番組名 | |||
| 5月 | ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ2019 | 5月 | ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ2018 | |
| 6月 | 2018 FIFAワールドカップ ロシア | |||
| 7月 | THE MUSIC DAY 時代 | 7月 | THE MUSIC DAY 伝えたい歌 | |
| NNN 参院選特別番組zero選挙2019 | ||||
| 8月 | 24時間テレビ42「愛は地球を救う」 人と人 ~ともに新たな時代へ~ | 8月 | 24時間テレビ41「愛は地球を救う」 人生を変えてくれた人 | |
| 9月 | ラグビーワールドカップ2019 日本大会 | |||
| 12月 | FIFAクラブワールドカップ カタール 2019 | 12月 | FIFAクラブワールドカップ UAE 2018 | |
| ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 大晦日年越しSP! | ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 大晦日年越しSP! | |||
| 1月 | 第96回東京箱根間往復大学駅伝競走 | 1月 | 第95回東京箱根間往復大学駅伝競走 | |
② 受注実績
メディア・コンテンツ事業、生活・健康関連事業及び不動産賃貸事業の事業形態は、いずれも「受注」という概念にそぐわないため記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月 1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| メディア・コンテンツ事業(百万円) | 383,886 | 100.7 |
| 生活・健康関連事業(百万円) | 35,882 | 95.0 |
| 不動産賃貸事業(百万円) | 2,974 | 103.9 |
| 報告セグメント計(百万円) | 422,742 | 100.2 |
| その他(百万円) | 3,856 | 131.7 |
| 合計(百万円) | 426,599 | 100.4 |
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.当社グループは、主要な顧客である広告主に対し、広告代理店を通じてテレビ広告枠の販売などを行っております。最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合を広告代理店別に示すと次のとおりです。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年4月 1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月 1日 至 2020年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| ㈱電通 | 141,349 | 33.3 | 139,550 | 32.7 |
| ㈱博報堂DYメディアパートナーズ | 77,214 | 18.2 | 73,123 | 17.1 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(6)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2[事業の状況]2[事業等のリスク]」に記載のとおりです。
(7)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、事業効率性という観点から「売上高営業利益率」を重要な経営指標にしております。戦略的投資や新規事業については、少数出資・組合出資等の成果が営業外損益に反映されるケースもあり、事業ポートフォリオの多様化の観点から「売上高経常利益率」も重要な経営指標にしております。当連結会計年度におきましては「売上高営業利益率」は10.1%、「売上高経常利益率」は11.5%となりました。また、株主の皆様に出資していただいた資本の運用効率や収益性を計る尺度である「自己資本利益率(ROE)」の向上にも引き続き努めてまいります。
なお、中期経営目標数値につきましては、最終年度(2021年度)において、連結売上高4,500億円(地上波広告収入2,640億円、コンテンツ事業収入他1,860億円)、連結営業利益520億円(利益率11.6%)、連結経常利益590億円(同13.1%)以上としております。また、設定した投資枠を利用し、新規事業およびM&Aを推進した結果の目標値を、連結売上高においては5,000億円、連結営業利益540億円、連結経常利益620億円以上としております。









