有価証券報告書-第26期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/30 15:43
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153項目
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等
①経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、政府による各種経済政策を背景に緩やかな回復基調で推移したものの、第4四半期連結会計期間に入り、新型コロナウイルスの急速な感染拡大に伴い、世界的に経済活動が抑制され、景気の先行きは極めて厳しい状況へ一変しております。
また、当社グループの事業に関連する、放送、音楽、エンタテインメントの各業界においては、市場環境や消費者ニーズが急速に変容を遂げ、デジタル化やグローバル化の進展に伴い、事業環境は激変しております。加えて、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛の動きにより、巣ごもり消費の拡大による放送やデジタル映像・音楽配信など、消費者ニーズの拡大が見込まれるサービスがある一方、ライブハウスの休業や、ライブイベントの延期・中止が相次ぎ、当社グループを取り巻く経営環境に大きな影響が及んでおります。
こうした環境の下、当社グループでは、創業以来行ってきた音楽映像コンテンツの企画制作及び有料多チャンネル放送プラットフォームにおける音楽専門チャンネルの運営をベースとしつつ、ライブイベント展開、デジタルコンテンツ制作や各種デジタルサービス展開、音楽レーベルからアーティストマネジメントに至る展開まで、当社グループが有するあらゆる機能を複合的に活用しながら、多様なメディア・コンテンツ事業を展開し、音楽エンタテインメント企業へと事業転換を図ってまいりました。また、ファンクラブ事業を展開するコネクトプラス㈱、コンセプトカフェ運営を行うインフィニア㈱、映像制作プロダクションの㈱セップ等、これら連結子会社とともに、新たな分野での成長施策の推進、事業領域の拡大に向けた企業グループ経営を推進しております。
当連結会計年度においては、当社主催野外ライブイベント「SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2019」が過去最大の動員を記録し成功を収めたことや、定額聴き放題のサブスクリプション音楽配信市場の拡大や海外展開の促進により音楽配信収益が大きく成長するなどの成果を得ることが出来ました。
また、当社グループを取り巻く事業環境の激変に対して迅速に対応できる体制を構築するとともに、収益構造を強化するため、渋谷オフィスの東京本社への移転統合や早期退職制度の実施などの構造改革を推進いたしました。さらに、成長施策の推進や事業領域の拡大を実現するため、東南アジアを中心としたインフルエンサーマーケティング事業を主業とする「ANYMIND GROUP LIMITED」との資本業務提携を実施いたしました。
一方、第4四半期連結会計期間における新型コロナウイルスの感染拡大及びそれに伴う経済活動、消費活動の停滞、緊急事態宣言の発令を受けてのライブイベントの開催自粛や店舗の休業などにより、当社のライブハウス事業やアーティストマネジメント事業、「@ほぉ~むカフェ」を運営するインフィニア㈱をはじめとする広範な事業業績に大きな影響が及びました。
これらの取り組みの結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高については、「セグメント別の経営成績」に記載事業の伸長に加え、2019年12月まで連結子会社であったGROVE㈱の売上取込みにより、15,739,944千円と前期比809,596千円増(同5.4%増)となったものの、GROVE㈱における先行投資の実施や、構造改革に伴う費用の計上及び、第4四半期連結会計期間における新型コロナウイルス感染症の感染拡大抑止に向けた自粛要請の影響などにより、営業利益は104,920千円と前期比153,904千円減(同59.5%減)、経常利益は166,877千円と前期比122,102千円減(同42.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は78,121千円と前期比68,919千円減(同46.9%減)と、増収減益となりました。
なお、当社グループは、前述の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にて記載のとおり、連結経常利益水準を安定させ、さらに向上させることを経営の目標としておりますが、当連結会計年度における経常利益は前述の理由により、166,877千円と前期比 42.3%減の結果となりました。今後は、当連結会計年度に実行した構造改革の成果実現を企図するとともに、連結経常利益の安定的成長への回帰を目指してまいります。
当社グループの最近5連結会計年度に係る主な連結業績は以下のとおりであります。
回次第22期第23期第24期第25期第26期
決算年月2016年3月2017年3月2018年3月2019年3月2020年3月
売上高(千円)12,896,18014,799,56815,086,02014,930,34715,739,944
営業利益(千円)118,851588,540589,923258,824104,920
経常利益(千円)136,692626,643636,367288,979166,877
親会社株主に帰属する当期純利益(千円)57,412349,603333,026147,04178,121
売上高経常利益率(%)1.14.24.21.91.1

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
A.メディア・コンテンツ セグメント
当セグメントにつきましては、音楽チャンネル運営を中心とするメディア事業、イベント・コンテンツプロデュース事業、アーティストマネジメント事業、レーベル・ディストリビューション事業及び「WWW」「WWW X」を運営するライブハウス事業などの事業ユニットを中心に、連結子会社コネクトプラス㈱のファンクラブ事業、インフィニア㈱のコンセプトカフェ事業等を加えて、事業の推進にあたっております。
メディア事業においては、有料放送売上の減少による減益を番組制作費の削減で補ったものの、2018年10月からの「スペースシャワーTV」高画質化に伴う衛星回線利用料の増加分が通年計上となることにより前期比で減益となりました。イベント・コンテンツプロデュース事業においては、当社主催の夏フェスイベント「SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2019」が過去最高となる観客動員となった他、同イベントから派生したイベント「SWEET LOVE SHOWER 2019 ~Bay Area~」を新たに開催し成功するなど、各種イベントの成功により、増収増益となりました。アーティストマネジメント事業においては、第4四半期に新型コロナウイルス感染拡大に伴うライブイベント自粛の影響を受けたものの、当社所属アーティストの「Suchmos(サチモス)」が2019年9月に横浜スタジアムでのライブイベントを成功させたことなどにより、前期比で業績が改善いたしました。レーベル・ディストリビューション事業においては、定額聴き放題のサブスクリプション音楽配信市場の拡大により、前期比増収増益となりました。ライブハウス事業及び「@ほぉ~むカフェ」を運営するインフィニア㈱につきましては、第3四半期連結累計期間まで好調に推移したものの、新型コロナウイルス感染拡大抑止に向けた自粛要請を受け、店舗休業を行ったことなどの影響を受け、前期比で減益となりました。
この結果、当セグメントの売上高は14,365,154千円と前期比1,045,507千円増(同7.8%増)となり、経常利益(セグメント利益)は131,488千円と前期比59,086千円減(同31.0%減)となりました。
当セグメントの最近5連結会計年度に係る主な業績は以下のとおりであります。
(単位:千円)

回次第22期第23期第24期第25期第26期
決算年月2016年3月2017年3月2018年3月2019年3月2020年3月
売上高
外部顧客への売上高11,259,15013,393,47313,345,90013,319,64614,365,154
セグメント間の内部売上高又は振替高130420-120-
11,259,28013,393,89313,345,90013,319,76614,365,154
セグメント利益73,443558,317503,686190,575131,488

B.映像制作 セグメント
当セグメントにつきましては、大型ライブ映像制作受注が前期比で減少したことなどにより、売上高は1,374,790千円と前期比235,910千円減(同14.6%減)となり、経常利益(セグメント利益)は58,972千円と前期比65,310千円減(同52.5%減)となりました。
当セグメントの最近5連結会計年度に係る主な業績は以下のとおりであります。
(単位:千円)

回次第22期第23期第24期第25期第26期
決算年月2016年3月2017年3月2018年3月2019年3月2020年3月
売上高
外部顧客への売上高1,637,0291,406,0941,740,1191,610,7001,374,790
セグメント間の内部売上高又は振替高58,55652,78041,60866,40564,010
1,695,5851,458,8741,781,7271,677,1061,438,800
セグメント利益93,41472,968112,613124,28258,972

②生産、受注及び販売の実績
生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。なお、他のセグメントについては生産に相当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
(単位:千円)
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
映像制作 セグメント1,294,36388.7

(注)1.金額は、制作原価で記載しております。
2.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
受注実績
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。なお、他のセグメントについては受注に相当する事項がないため、受注状況に関する記載はしておりません。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
映像制作 セグメント1,464,81389.892,655133.8

(注)1.受注高については、売上金額で記載しております。また、受注残高については、金額が確定していないため、当連結会計年度末までに発生している制作原価で記載しております。
2.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
販売実績
前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対す
る割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
スカパーJSAT㈱1,645,01611.01,494,1419.5

(注) 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における総資産は、主に工具、器具及び備品が127,046千円、投資有価証券が168,030千円、繰延税金資産が255,933千円増加し、また減価償却累計額及び減損損失累計額が242,189千円減少し、一方で現金及び預金が124,569千円、受取手形及び売掛金が352,388千円、商品が173,226千円、建物及び構築物が122,799千円、のれんが181,311千円、敷金及び保証金が92,145千円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ217,996千円減少し、7,811,162千円となりました。
負債につきましては、主に未払金が225,312千円増加し、一方で返品調整引当金が40,126千円、退職給付に係る負債が167,787千円、役員退職慰労引当金が119,811千円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ172,008千円減少し、3,414,628千円となりました。また、純資産は利益剰余金が前連結会計年度末に比べ35,186千円減少したことなどにより、4,396,533千円となりました。
当社グループの最近5連結会計年度に係る主な財政状態は以下のとおりであります。
(単位:千円)

回次第22期第23期第24期第25期第26期
決算年月2016年3月2017年3月2018年3月2019年3月2020年3月
総資産7,015,2447,912,9448,045,6538,029,1587,811,162
負債3,072,6603,734,2443,647,2353,586,6363,414,628
純資産3,942,5834,178,6994,398,4174,442,5224,396,533

(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、8,780千円の使用となり、資金の期末残高は、2,565,242千円となりました。これは、営業活動により389,916千円獲得した一方で、投資活動により272,018千円、財務活動により126,678千円使用し、また連結の範囲の変更に伴い現金及び現金同等物が41,136千円減少したことによるものであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の獲得は、389,916千円(前連結会計年度は404,536千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失により176,638千円、持分変動利益により65,102千円、退職給付に係る負債の減少により108,298千円、役員退職慰労引当金の減少により89,144千円、その他の流動資産の増加により137,858千円、法人税等の支払により86,010千円使用した一方で、減価償却費の計上により222,244千円、無形固定資産償却費の計上により74,725千円、のれん償却額の計上により69,858千円、投資有価証券評価損により60,160千円、売上債権の減少により72,143千円、仕入債務の増加により216,235千円、その他の流動負債の増加により174,745千円、法人税等の還付及び還付加算金の受取により68,980千円獲得したことによるものであります。
また加えて、構造改革の実行に伴い、構造改革費用の支払による157,178千円の使用をいたしております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の使用は、272,018千円(前連結会計年度は512,890千円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻により78,651千円、貸付金の回収により197,620千円、敷金及び保証金の回収により53,317千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却により101,982千円獲得した一方で、有形固定資産の取得により474,280千円、無形固定資産の取得により109,418千円、投資有価証券の取得により115,216千円使用したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の使用は、126,678千円(前連結会計年度は124,988千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払により113,307千円使用したことによるものであります。
当社グループの最近5連結会計年度に係るキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(単位:千円)
回次第22期第23期第24期第25期第26期
決算年月2016年3月2017年3月2018年3月2019年3月2020年3月
営業活動によるキャッシュ・フロー369,5791,004,584651,949404,536389,916
投資活動によるキャッシュ・フロー△934,003△533,088△341,815△512,890△272,018
財務活動によるキャッシュ・フロー14,909△139,099△135,599△124,988△126,678
現金及び現金同等物の期末残高2,341,5732,673,9682,848,5002,615,1592,565,242

キャッシュ・フロー関連指標の推移
回次第22期第23期第24期第25期第26期
決算年月2016年3月2017年3月2018年3月2019年3月2020年3月
自己資本比率(%)56.252.854.755.256.3
時価ベースの自己資本比率(%)66.197.8118.787.860.1
キャッシュ・フロー対有利子負債比率
(年)
0.30.20.10.10.1
インタレスト・カバレッジ・レシオ
(倍)
233.1620.9583.3474.5520.8

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
※ キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
(4)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、外注費のほか、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は主に、設備投資やシステム投資等によるものであります。また、株主還元につきましては、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。
当社グループは、有料放送事業をはじめとする既存事業により、事業運営上必要なキャッシュ・フローを安定的に確保し、それを原資として新規事業の資金を賄うことや、株主還元を実施することを基本方針としており、経営計画に照らして、必要な資金(銀行借入)を調達するようにしております。なお、当連結会計年度末時点の借入金はありません。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成に当たり会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産)
将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを基に、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。
将来の課税所得見込額はその時の経営環境等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合は、繰延税金資産の修正を行うため、当社グループの繰延税金資産を取り崩す可能性があります。
(固定資産の減損)
資産のグルーピングをセグメント毎に行い、資産又は資産グループのうち減損の兆候があるものについて、これらが生み出す割引前将来キャッシュ・フローがこれらの帳簿価額を下回る場合に、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候、割引前将来キャッシュ・フロー、回収可能価額については、事業計画や経営環境等の前提条件に基づき様々な仮定を用いているため、前提条件に変更があり、固定資産の減損を実施することとなった場合、翌期以降の当社グループの業績を悪化させる可能性があります。
(投資有価証券)
時価を把握することが極めて困難と認められる保有投資有価証券について、投資先の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合、回復可能性を判断した上で、評価額の切り下げの要否を決定しております。
将来において投資先の業績が著しく低下し、投資有価証券の評価額の切り下げを行うこととなった場合、翌期以降の当社グループの業績を悪化させる可能性があります。
なお、会計上の見積りを行うに際し、新型コロナウイルス感染症の影響に関する仮定については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりです。新型コロナウイルス感染症の収束時期及び経済活動正常化時期が明確に見通せない現状において、当該仮定は不確実性が極めて高いため、当該仮定と事後の結果が大きく乖離した際には、当社グループの財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があります。

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