有価証券報告書-第54期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/28 12:52
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有報資料

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針と中長期的な経営戦略
BBSグループは既に50年を超える社歴がありますが、今後新たに50年間成長・発展させ、100年企業として存続させることが現経営陣の使命であると考えております。そのために、「企業理念」に沿った活動を実践することで、お客様、取引先、株主、従業員等のすべてのステークホルダーを含む、社会全体と共に当社グループの持続的な成長・発展を実現することを目指してまいります。
当社グループでは、「お客様の企業価値の向上を通して、社会に貢献する」「お客様の発展の原動力となる」「お客様の利益増加に貢献する」を経営理念としています。そして、「コンサルティング」「システムインテグレーション」「マネージメントサービス(BPO)」の3つの事業を循環して提供する「BBSサイクル」をビジネスモデルとしております。この3つの事業を一気通貫で提供できることが当社グループの強みであり、「BBSサイクル」によって「経営会計」分野でNo.1になることを目標にしております。当社グループでは、当連結会計年度に2021年度から3年間の中期経営計画を策定いたしましたが、この「企業理念」や「BBSサイクル」に変更はありません。
0102010_001.png新たに中期経営計画を策定するにあたり、変化する時代と、変化しない当社グループの基本理念を照らし合わせ、2030年度のゴールをBBSになぞらえて設定をいたしました。また、数値目標として、連結売上収益1,000億円、連結営業利益100億円を設定いたしました。
0102010_002.png1つ目の“B”である「企業の総合バックオフィスサポーター」とは、現在のBBSサイクルは基本的に「会計」を中心とした業務が主となっておりますが、当社グループが「経営会計」を支援する企業から、会計にとどまらずバックオフィスのすべての業務を支援していく企業に、更に発展し変化するということであります。人事や総務関係もすでにBBSサイクルに含まれておりますが、それを更に拡充させ、購買や生産管理、情報システムBPOや情報セキュリティなど、企業のバックオフィスに必要なできる限りの支援をより深く行い、お客様の発展に寄与してまいります。
2つ目の“B”の「新しい経営」とは、当社グループが、クラウドやAIの活用、そして企業の新たな資源と言われているデータの活用などの新しい技術への対応や、昨今の新しい働き方に対応して、新しい経営に合致したお客様を支えるパートナーになることであります。
3番目の“S”が「サステナビリティ経営」と「人財強化」です。もはや、企業が独自に利益だけを追求していく時代ではありません。世界中が、社会問題、環境問題の課題に直面しております。そうした中で、社会が持続していくために、企業は、その問題解決の一翼を担わなければなりません。当社グループもサステナビリティ経営を行い、当社の経験とお客様へ提供するソリューションによって、お客様のサステナビリティ経営を支え、広く社会全体のサステナビリティに貢献してまいります。そして、当社グループがこれまでもこれからも大切にしていくのは「人財」であります。サステナビリティにおいて社会全体への貢献とあるように、BBSに限らず広く社会を支えられる人財の確保と育成を行ってまいります。
2030年のゴールに向かう最初の3年の計画が、今回策定した中期経営計画-BBS2023「Make Hybrid Innovations」-になります。その重要な3か年計画のテーマに「Make Hybrid Innovations」を定めました。その意味するところは、「デジタルとアナログ」「人財と技術」「クラウドとオンプレ」など、どちらかだけに傾倒するわけではなく、必ずハイブリッドな形でお客様の未来を開拓していく必要があるからであります。そのためには「会計×戦略」「既存サービス×新規サービス」など様々な掛け算によってお客様の課題解決を行っていく必要があります。そのさまざまな掛け算をBBSサイクルに反映し、お客様により深い解決策を提供してまいります。そして解決策の提供に当たっては「品質」がとても重要であると考えております。特にこの3年間は一層の品質強化に努め、お客様からのさらなる信頼向上を図っていきます。
これら基本戦略により中期経営計画の最終年度である2023年度では、連結売上収益400億円、連結営業利益34億円を目指します。
0102010_003.png当社グループでは、この基本戦略に基づきより詳細な戦略を、グループ全体で取り組む「全社戦略」、事業セグメントごとの「事業戦略」、コーポレート部門の「コーポレート戦略」として具体化しております。各戦略の骨子は次のとおりであります。
全社戦略:
・グループシナジーの強化・・・BBSグループが保有するソリューションをワンストップでお客様に届ける体制を強化してまいります。
・M&A/アライアンス強化・・クラウド、RPAやAIといった最新技術や企業のバックオフィス業務を支えることのできる人財やソリューションなどを強化してまいります。
・BBS Quality・・・・・・・これまで行ってきた品質の取り組みをさらに強化し、BBSグループすべてのソリューションへの品質強化に繋げてまいります。
事業戦略:
・No.1戦略・・・・・・・・・・コンサルティング・システム開発事業において、事業地域の拡大と新規顧客の獲得に重点を置いた施策を展開いたします。
・RCN2戦略・・・・・・・・コンサルティング・システム開発事業において、得意とする業種(モビリティ、インフラ)において事業ドメインを拡大し、業種内シェアの拡大を目指します。
・Hybrid BPO・・・・・・・・・マネージメントサービス(BPO)事業において、多業務・高価値のBPOへの移行とRPA・AIなどの最新技術の活用による、アナログ×デジタルが融合した「Hybrid BPO」を提供してまいります。
コーポレート戦略:
・「人財強化」キャリアプラン・人財力強化のための制度改革を行ってまいります。
・Back Office DXの推進・・・・自社のバックオフィスにおいても新技術を積極的に採用し、新しい働き方へ対応してまいります。
・サステナビリティ経営・・・・SDGsベストプラクティス賞を制定し社員への啓蒙活動を強化するとともに、サステナビリティ委員会において目標設定を行い、サステナビリティ活動を推進してまいります。
(2) サステナビリティ経営の推進
当社は、2020年10月に、サステナビリティ経営の推進体制を整えるため、サステナビリティ委員会を設置するとともに、サステナビリティ方針・環境方針・人権方針・腐敗防止に関する方針を定め、当社ホームページにて公開しております。また2021年2月には、環境への取組として当社グループのCO2排出量を測定し、また、ダイバーシティ&インクルージョンへの取り組みの一環として、当社グループの女性従業員比率、女性管理職比率、女性役員比率、障がい者雇用数などを収集して、当社グループの現状を把握し、当該データを公開しております。更に、2021年5月には、次のとおり、環境目標とダイバーシティ&インクルージョン目標を設定しました。今後は、当該目標を達成するための活動を推進してまいります。
(環境目標)
・ 温室効果ガス削減目標(Scope1及び2)
2030年度目標…当社グループの温室効果ガス排出量30%削減(2019年度比)
2050年度目標…当社グループの温室効果ガス排出量ネットゼロ
(ダイバーシティ&インクルージョン目標)
・ 女性採用比率(新卒)………………………50%程度
・ 女性管理職比率………………………………20%以上
・ 平均勤続年数の男女比(注)………………70%以上
・ 女性役員比率(執行役員、理事を含む)…12%以上
(注)平均勤続年数の男女比(%)=女性の平均勤続年数÷男性の平均勤続年数×100
(3) 当社グループを取り巻く経営環境
当社グループは主として日本国内で事業を展開しているため、国内の経営環境について記載しております。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症感染拡大を受け、期初に1度目の緊急事態宣言が発出され、経済活動が大きく制限されました。同宣言解除のあと、Go To トラベルキャンペーンなどの景気刺激策により一時上向く気配もあったものの、年末に向け再び感染者が増加し2度目の緊急事態宣言が発出され、3月まで延長されました。結果として、年間を通して新型コロナウイルス感染症感染拡大による影響を受け先行きが不透明な状態が続いた年度でありました。
当連結会計年度のコンサルティング・システム開発業界は、特に製造業において新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響が大きく、上半期においては新規設備投資計画が凍結されました。下半期において、新型コロナウイルス感染症対策の整った一部の企業では投資再開の動きがありましたものの、多くの企業においては、感染拡大状況を見ながらの対応となりました。当社グループの主力である会計システムへの投資についても、昨今の人手不足による潜在的なシステム投資ニーズはあるものの、投資決定に至るプロセスが長期化しております。
一方で、「新しい働き方」の実践などデジタルトランスフォーメーション(DX)等を用いた業務改善へのニーズが顕在化しました。特に在宅勤務の常態化等により情報セキュリティ対策の重要性に関する社会的な意識が高まり、情報セキュリティコンサルティング事業の需要が急拡大しております。情報セキュリティ分野においては、既に大企業においては一定の対策がなされておりましたが、中規模以下の企業においては対策が遅れておりました。当社グループでは、中規模以下の企業をターゲットとした情報セキュリティコンサルティングや情報セキュリティスペシャリストの育成事業を展開しており、当該ビジネスの拡大が続いております。また、ペーパーレス化コンサルティング等の「新しい働き方」に対応したコンサルティングの需要も拡大しております。
BPO、アウトソーシング業界については、従来から働き方改革や人手不足の影響により企業のBPO需要は高まっておりましたが、新型コロナウイルス感染症感染拡大により新たに事業継続(BCP)の観点からの需要が生まれております。当社グループが主として行っているBPO、アウトソーシングは、経理業務や給与計算業務であります。これらの業務はバックオフィス業務の中でも特に優先度の高い支払業務を含みます。顧客企業にとってこれら業務を外部委託することにより、より安定的に運用することが可能になります。当社グループは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が比較的緩やかな地方にBPOセンターを設置しており、都市部で緊急事態宣言が発出された状況下でも継続してサービスを提供できたことを顧客から高く評価されております。
(4) 優先的に対処すべき課題と対処方法
当連結会計年度は、2018年度に定めた中期経営計画の最終年度であり、当該中期経営計画の柱である基本戦略、 (1) コンサルティング事業の強化、(2) 顧客志向の経営、(3) 事業基盤の強化 を推進してまいりました。当連結会計年度に課題としておりました各項目の成果は次のとおりであります。
① コンサルティング事業の強化
情報セキュリティコンサルティングやペーパーレス化コンサルティングなど、コロナ禍における「新しい働き方」に対応したサービスメニューの提供を行いました。また、RPA研究所の機能強化など最新技術への取り組みを強化いたしました。
一方で、高度人財の確保や優秀パートナーの開拓については、一定の成果が出ているものの、社内の人財要求を十分に満たすまでには至っておらず、今後の課題となっております。
M&A/アライアンスについても、適切な案件の創出ができませんでした。
② 顧客志向の経営
アカウントコミッティによる個社別営業プランの策定・実行については、アカウントコミッティ活動が定着化してきており、成果が出始めております。また、アカウントコミッティ活動やグループ営業会議等を通した点から面へのサービス展開についても成果が出ております。
顧客密着型サービスの拡大については、人材派遣等のビジネスにおいては成果が出ているものの、SESビジネスは芳しくありませんでした。
③ 事業基盤の強化
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症感染拡大により、事業運営の変化を大きく求められました。その様な環境下でありましたが、当社グループはいち早くテレワーク等の「新しい働き方」に順応し、生産性や品質の低下もなく業務遂行できました。また、「新しい働き方」を前提とした人事制度の見直しなども進めてまいりました。
④ 公正・適切な企業活動を通じた社会貢献
当社グループでは、当連結会計年度にサステナビリティ委員会を創設し、サステナビリティ方針を制定しました。また、環境、社会、ガバナンスの3分野について、BBSグループ環境方針、BBSグループ人権方針、BBSグループ腐敗防止に関する方針を定めました。さらに、当社内にサステナビリティ推進室を設置し、温室効果ガス排出量等各種データを収集しホームページにて公表いたしました。今後はそれぞれの指標の目標値を定め活動を一層推進してまいります。
翌連結会計年度については、中期経営計画を実現するに当たり、大きな課題として以下3つを認識し、各々の課題に対処してまいります。
① 人財の確保と充実した育成・教育
当社グループでは従前より人材を最も重要な経営資源だと捉え、“人財”と表記をしてまいりました。10年後の当社グループのあるべき姿を踏まえ、サステナブルに成長・発展していくためには、人財の確保と充実した育成・教育が欠かせません。
人財の採用につきましては、インターンシップの拡大やキャリアチェンジ採用の導入など、戦略的な採用を強化します。
今回の中期経営計画の策定に当たっては、社員の育成・教育の意味も含めて、将来の当社グループを支える中堅社員の一部も参画しました。今後は世代ごとの研修カリキュラムの充実化やe-Learningの刷新を行うなど、社員の育成・教育に更に注力してまいります。
② サービス提供品質の更なる向上
お客様へのサービス提供に当たり、品質を高めていくことは永遠のテーマだと考えています。
コンサルティング・システム開発事業につきましては、特に“事前”品質という観点での品質向上に取り組みます。プロジェクト立ち上げ時のソリューション品質の確認やプロジェクト計画の品質管理ガイドラインを見直すなど、事前品質(プロセス品質)の標準化に取り組むとともに、各工程の品質が次工程の事前品質に当たるという観点で品質の更なる強化を行います。
マネジメントサービス(BPO)事業につきましては、障害管理プロセスの状況把握など品質保証本部によるモニタリングを強化します。
③ 最新技術・トレンド技術への取り組み
お客様により良いサービスを提供するためには、最新技術・トレンド技術への取り組みが不可欠だと考えています。
当社独自の開発支援ツールであるACT-MBB(Method of Building Block)のマルチデバイス化・高セキュリティ化・クラウド対応を進め、高品質・高パフォーマンスでスピーディなシステム開発を実現します。
RPA技術の活用については、チャットbotや音声認識などの技術強化を進め、ビジネスモデル構築による早期マネタイズ化に取り組みます。
(5) 目標とする経営指標
当社グループが目標とする経営指標は以下のとおりです。
・ 連結営業利益率 7%
・ 自己資本利益率(ROE) 10%
・ マネージメントサービス事業売上の連結売上収益に対する比率 30%
当社グループは継続して安定的に成長することを目指しており、成長の指標として連結営業利益率を採用しております。当社グループは、コンサルティング・システム開発事業とマネージメントサービス(BPO)事業を営んでおりますが、コンサルティング・システム開発事業については、高い利益率が期待できるものの景気の影響を受けやすく不安定さを伴う一方で、マネージメントサービス(BPO)事業は安定的な収益を期待できるものの利益率は低くなる傾向があります。当社グループとしては、これら事業のミックスとして連結営業利益率7%を目標に経営してまいります。また、前述のとおり、当社グループはコンサルティング、システム開発の業界に属し、総体的に景気の影響を受けやすい状態にあるため、安定して業績を確保できるマネージメントサービス事業の売上収益を全社売上収益の30%以上にすることを目標に置くことにより、安定成長の指針としております。
継続して安定的に成長するためには、財務的な安定性も重要であると考えます。一方で、過度に財務的な安定性を求めることは非効率な経営に繋がります。当社グループでは、自己資本利益率(ROE)10%を目標にし、財務的な安定性を維持しつつ効率的な運営を行ってまいります。
なお、当社グループでは、当連結会計年度から国際会計基準(IFRS)を採用しております。当該基準の採用により、連結営業利益率及び自己資本利益率(ROE)が低下する傾向にありますが、目標とする経営指標については、新基準においても同様の水準としてまいります。
また、当社グループでは、自社のサステナビリティ活動も経営の重要項目と位置づけております。当社グループでは、グループ全体のサステナビリティと関連のある業務執行のための経営意思決定機関として、「サステナビリティ委員会」を設置し、環境目標とダイバーシティ&インクルージョン目標を設定しました。当該目標については、「(2) サステナビリティ経営の推進」に記載のとおりです。

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