有価証券報告書-第44期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/30 15:00
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127項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、第3四半期累計期間までは緩やかな回復基調にありましたが、第4四半期になってからは、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて景気が大幅に下押しされており、今後も厳しい状況が続くことが見込まれます。
また、世界経済につきましても、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行により経済活動が急速に減速していることから、内外経済が更に下振れするリスクに注意する必要があります。
情報サービス業界におきましては、高速・低遅延・大量接続を可能とする「第5世代移動通信システム(5G)」のサービスが開始され、あらゆるモノが5Gでつながる本格的なIoT時代が始まりつつあります。また、ICTが単なる効率化の手段ではなく、新たな価値を生み出すものであり、データが価値創出の源泉と位置付けられるようになってきたことから、産業を問わずICT投資需要の拡大が続いている一方で、先端技術のスキルを持つ技術者不足や技術者の高齢化等の問題が、以前にも増して顕著になっております。
このような状況の中、当社は、持続的な発展と成長のため、企業力の向上に努めております。人材確保・育成につきましては、スキルエリアの拡大及び企業価値向上のための研修新設等を行いました。また、新製品・新サービス・新規事業領域の開拓につきましては、既存3事業の拡大のみならず、AIやRPA、クラウド、三次電池等、将来を見据えた取組みを強化するとともに、プロジェクトルームを複数新設する等、新たなビジネスチャンスを確実に獲得するための投資も行いました。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、通勤や商談、出張の自粛等、外出規制に伴う制約が発生したものの、全社としてテレワークを可能な限り推進し、当事業年度においては、新型コロナウイルス感染症の拡大が当社の業績に与える影響は軽微に留まりました。
この結果、当事業年度業績は、売上高22,703百万円(前事業年度比5.8%増)、営業利益1,428百万円(前事業年度比4.4%増)、経常利益1,467百万円(前事業年度比6.7%増)、当期純利益930百万円(前事業年度比6.4%増)となり、売上高・各利益ともに過去最高を更新しました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(公共関連事業)
最終ユーザーが官公庁及び地方自治体向けであり、財務システム、貿易システム、航空管制システム、福祉介護システム、社会保険システム等、社会インフラ基盤のシステム実現に向けた提案、設計、製造、試験からシステム稼動後の運用、保守に至るまでトータルソリューションの技術支援を行っております。
当セグメントにおきましては、事業部間を越えた協働体制及び高収益体制の強化を図ったことで、セグメント全体を通し、売上・利益ともに成長基調を維持しました。
その結果、売上高は7,300百万円(前年同期比5.9%増)となりました。セグメント利益(営業利益)は1,221百万円(前年同期比7.0%増)となりました。
(民間関連事業)
最終ユーザーが主に一般民間企業向けであり、個別ニーズに合わせた、各種アプリケーションシステムの開発、通信制御分野における各種開発、ハードウェア周り・ネットワーク・OS・ミドルウェア等のインフラ設計・構築、またシステムの運用保守や技術支援サービスを行っております。
当セグメントにおきましては、ビジネス領域の拡大に向けた人材育成投資及び設備投資を行いつつも、新規案件の確保や既存案件の拡大を着実に進め、売上・利益ともに堅調に推移しました。
その結果、売上高は14,088百万円(前年同期比5.9%増)となりました。セグメント利益(営業利益)は1,643百万円(前年同期比6.7%増)となりました。
(セキュリティ機器関連事業)
最終ユーザーは官民問わず多岐にわたっており、暗号技術・電子透かし・デジタルフォレンジック・サイバーセキュリティ等の技術を活用し、セキュリティ事故を防ぐための防御対策から事後対応までカバーすることで、顧客の幅広いニーズにお応えしております。
当セグメントにおきましては、セキュリティ製品、デジタルフォレンジック製品共に販売が好調だったものの、デジタルフォレンジック分野において、サイバーセキュリティニーズの高まりにより競争が激化し、利益よりもシェア拡大のための確実な案件確保を優先した大型案件が複数あったこと等が利益率の低下に繋がりました。
その結果、売上高は1,314百万円(前年同期比4.3%増)となりました。セグメント利益(営業利益)は240百万円(前年同期比24.0%減)となりました。
② 財政状態の状況
当事業年度における資産は、前事業年度末に比較し630百万円減少し、15,361百万円となりました。これは主に売掛金の増加778百万円、繰延税金資産70百万円があった一方で、投資有価証券の減少961百万円、現金及び預金の減少719百万円によるものであります。
負債は、前事業年度末に比較し409百万円減少し、6,475百万円となりました。これは主に買掛金の増加250百万円があった一方で、長期借入金の減少445百万円、繰延税金負債の減少290百万円によるものであります。
純資産は、前事業年度末に比較し220百万円減少し、8,885百万円となりました。これは主に繰越利益剰余金の増加554百万円があった一方で、その他有価証券評価差額金の減少772百万円によるものであります。
当社は、財務体質強化の観点から実質有利子負債の削減を重視して企業経営に取組んでおりますが、2018年3月期に実質無借金を実現させた後も更なる改善を達成しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比較し715百万円減少し、4,062百万円(前事業年度比15.0%減)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローでは、745百万円の収入がありました。これは主に、売上債権の増加額804百万円、法人税等の支払額481百万円があった一方で、税引前当期純利益1,430百万円、仕入債務の増加額250百万円、減価償却費167百万円等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、587百万円の支出がありました。これは主に、有形固定資産の取得による支出232百万円、投資有価証券の取得による支出210百万円、差入保証金の差入による支出92百万円等によるものであります。
財務活動におけるキャッシュ・フローでは、874百万円の支出がありました。これは主に、社債の発行による収入591百万円、長期借入れによる収入200百万円があった一方で、社債の償還による支出690百万円、長期借入金の返済による支出582百万円、配当金の支払額374百万円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
公共関連事業6,083,9936.0
民間関連事業12,372,7025.9
セキュリティ機器関連事業317,16918.1
合計18,773,8666.1

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b 受注実績
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
公共関連事業7,359,6676.71,674,7453.6
民間関連事業14,175,6845.92,902,7473.1
セキュリティ機器関連事業1,202,559△5.4125,417△47.1
合計22,737,9115.54,702,9100.7

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
公共関連事業7,300,7285.9
民間関連事業14,088,9075.9
セキュリティ機器関連事業1,314,2694.3
合計22,703,9065.8

(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
相手先前事業年度当事業年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
日本アイ・ビー・エム㈱3,934,24318.34,165,70718.3
㈱エヌ・ティ・ティ・データ3,037,93714.23,360,23114.8
㈱NTTデータ・アイ2,454,64411.42,640,89911.6

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。
財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下の通りです。
(a) 工事契約(請負)に関する収益の会計処理
当社のシステム開発に係る収益の計上基準のうち、請負契約に関するものについては、「工事契約に関する会計基準及び適用指針」に準拠し、原則として、工事完成基準又は工事進行基準を適用しております。工事進行基準の適用にあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び事業年度末における工事進捗度を合理的に見積る必要があります。工事進行基準による収益の計上の基礎となる工事原価総額は、契約ごとの実行予算を使用して見積りを行っておりますが、工事契約等の実行予算の策定にあたっては、工事等の完成のために必要となる作業内容及び工数の見積りに不確実性を伴うため、当社の業績を変動させる可能性があります。また、損失の発生が見込まれる工事契約について、将来の損失に備えるため、その損失見込額を計上しております。
なお、当事業年度末においては損失見込額がないため計上しておりません。
(b) 投資の減損
当社は、所有する有価証券について、決算日の市場価格等に基づく時価相当額で計上しております。時価のある有価証券については、市場価格等が取得価額に比べて50%超下落した場合に、原則として減損処理を行っております。また、下落率が30%以上50%以下の有価証券については、過去2年間の平均下落率においても概ね30%以上50%以下に該当した場合に減損処理を行っております。時価のない有価証券については、その発行会社の財政状態の悪化により実質価額が取得価額に比べて50%超下落した場合に原則として減損処理を行っております。将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
(c) 繰延税金資産の回収可能性
当社は、繰延税金資産の回収可能性があると考えられる金額まで減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性を検討するに当たっては、将来の課税所得見込み及び税務計画を検討しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合、繰延税金資産の取崩しが必要となる可能性があります。
(d) 貸倒引当金
売上債権等の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。取引先の財務状況が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当金が必要になる可能性があります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
(a)経営成績の分析
当事業年度の経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要① 経営成績の状況」をご覧ください。
(b)財政状態の分析
当事業年度の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要② 財政状態の状況」をご覧ください。
(c)キャッシュ・フローの分析
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要③ キャッシュ・フローの状況」をご覧ください。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社の資金需要の主なものは、ソフトウェア開発を下請け外注するための協力会社への支払及び人件費の支払であります。
当社は、必要な運転資金について外部借入により賄っております。外部借入の場合、短期借入金、長期借入金、無担保社債の発行を行っており、当社では、今後とも営業活動によって得る自己資本を基本的な資金源としながら、必要に応じて銀行借入により資金調達を行っていく考えであります。

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