有価証券報告書-第30期(平成30年7月1日-令和1年6月30日)

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2019/09/26 16:13
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2018年7月1日~2019年6月30日)におけるわが国経済は、雇用情勢や所得環境、企業収益に改善傾向が見られ、緩やかな回復基調にあるものの、海外経済の不確実性や通商問題の動向、地政学的な不安の高まりなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが属する美容業界におきましても、先行きの不安感などに起因する顧客の節約志向は少なからず影響を及ぼしており、それは来店周期の長期化、低価格サロンの増加による店舗間競争の激化等を招いております。また、美容業界はオーバーストア状態にあるなかで美容専門学校生は減少傾向にあり人材確保が業界全体の課題であり、経営環境は厳しい状況にあります。しかしながら一方では、男性顧客の美容室の利用率の増加、アジアをはじめとする海外での日本の美容サービス・商品に対するニーズは高まっております。そして近年髪に悩みを抱える顧客は増加傾向にあり、その期待に応えることができる信頼と専門性を備えたサロンの需要は増加することが見込まれます。
このような状況のもと、当社グループは、安易な安売り競争に走ることなく、従来通り教育により高い技術を有するスタッフを育成し、質の高いサービスを提供し続けることに重点を置いております。選別消費の傾向が強まるなか、当社がターゲットとする顧客層においては、ヘアケアサービス、ホームケア製品やヘアデザインの再現性を高めるスタイリング製品の購入件数増加など顧客単価は着実に上昇しており、当社グループはサロン運営で培ったノウハウを活かしたプライベートブランド商品を中心に顧客への訴求力を高めております。当連結会計年度においては、エイジングケアに特化した「モッズ・ヘア ラジュニール」シリーズのシャンプー&トリートメント、髪・肌やリップなど全身に使える「トゥールヌソルバーム」を新商品として発売し高評価を得ております。今後、より収益性を高める上では、商品展開とともにサロンでのリピート回数を増やし顧客として定着する割合を向上させなければなりません。こちらは、従前よりSPC(サービス・プロフィット・チェーン)のフレームワークに基づき、従業員満足度と顧客満足度を同時に高めることにより店舗の収益力を更に向上させるプログラムに取り組んでおり、今後もこれを継続してまいります。そして近年当社グループの新たな取り組みであるメンズ専門ヘアサロンは、既存のモッズ・ヘアサロンに比べ顧客単価は低いものの新たな顧客層の獲得につながっております。2018年9月には新たにモッズ・ヘアMEN南越谷店(BSサロン)を出店しており、今後もこのメンズ専門ヘアサロンは直営サロン・BSサロンを問わず需要が高まることが見込まれます。また、業界全体においては美容師の人材不足により大型サロンを維持できず閉店するサロンや後継者不在のため閉店するサロンが増加しております。これは当社のBSサロンにおいても例外ではありません。当社グループのBSサロン運営事業においては、既存BSサロンの健全経営をサポートするとともに、業界を取り巻く環境を見極め戦略的な新規出店を実現することが重要な課題であります。
当連結会計年度の売上高につきましては、直営サロン運営事業及び美容室支援事業は堅調に推移し前年同期に比べ増収となりました。一方、BSサロン運営事業において前連結会計年度より既存コンテンツの強化策の一つとしてWEB通販の販路の拡大を図っておりますが、当該WEB通販の収益性の向上に重点を置くために施策を変更したことにより売上高は前年同期に比べ減少いたしました。この影響が大きく、結果、グループ全社の売上高は前年同期に比べ減収となりました。また、海外BSサロンの中国での展開において、サービス品質及び収益性の向上を目指すべく、現地マスターフランチャイジーと協議のうえ、当連結会計年度において18店舗を閉店し経営資源を集約しております。これにより中国の店舗数は5店舗となりましたが、現地マスターフランチャイジーとの連携をより強化し、技術及びサービスに係る教育の支援、店舗運営指導の実施など着実な店舗展開を進めております。営業利益につきましては、美容室支援事業が堅調に推移し前年同期に比べ増益になるとともに、前々連結会計年度より取り組んでいるモッズ・ヘアサロン運営事業の再建策の成果が表れてきた直営サロン運営事業の収益改善が牽引した結果、グループ全社の営業利益も前年同期に比べ増益となりました。経常利益につきましても営業利益の増益を受け増益となりました。また、特別損失として採算性の低い直営サロン1店舗について減損損失14,820千円を計上しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益につきましても増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高1,965,898千円(前年同期比5.1%減)、営業利益68,667千円(前年同期比65.4%増)、経常利益68,951千円(前年同期比64.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益39,227千円(前年同期比51.7%増)となりました。
また、財政状態の状況につきましては、次のとおりであります。
当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ63,874千円増加し、1,602,803千円となりました。負債につきましては、前連結会計年度末に比べ24,119千円増加し、950,888千円となりました。純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ39,754千円増加し、651,915千円となりました。
事業の概況につきましては以下のとおりであります。
(直営サロン運営事業)
日本全国に展開するBSサロン(フランチャイズサロン)のフラッグシップサロンとして、首都圏主要地域を中心に直営サロン15店舗(モッズ・ヘアサロン14店舗、その他1店舗)を展開しております。
当連結会計年度におきましては、前々連結会計年度より取り組んでいるモッズ・ヘアサロン運営事業の再建策の成果が生産性の向上等にも表れており、前年同期に比べ増収増益となりました。
直営サロン運営事業の当連結会計年度の業績は、売上高1,195,790千円(前年同期比0.7%増)、セグメント利益48,649千円(前年同期比150.2%増)となりました。
(BSサロン運営事業)
「モッズ・ヘア」では、本部、加盟店という従来のフランチャイズ関係ではなく、共に一つのブランドをシェアするという意味で、BSサロン(ブランドシェアサロンの略)と呼んでおります。当連結会計年度の店舗数の異動は、国内ではオープン1店舗(埼玉県・MEN南越谷店)、閉店2店舗、海外ではオープン12店舗(韓国10店舗、台湾1店舗、中国1店舗)、閉店20店舗(韓国2店舗、中国18店舗)となりました。その結果、当連結会計年度末日現在におきまして、国内48店舗、韓国33店舗、台湾4店舗及び中国5店舗の計90店舗となっております。
また、前連結会計年度より既存コンテンツの強化策の一つとしてWEB通販の販路の拡大を図っておりますが、当該WEB通販の収益性の向上に重点を置くために施策を変更したこと、前述の中国での店舗数減少に伴う海外ロイヤリティ収入の減少等により売上高、営業利益ともに前年同期に比べ減少しました。
BSサロン運営事業の当連結会計年度の業績は、売上高427,704千円(前年同期比23.2%減)、セグメント利益167,147千円(前年同期比6.6%減)となりました。
(ヘアメイク事業)
当社は、「モッズ・ヘア」の原点であるフランス・パリのスタジオワーク専門のヘアメイクチームのプロフェッショナル精神を引き継いだ「モッズ・ヘア」ヘアメイクチームを有しております。
当社のヘアメイクチームは、ヘアメイクアーティストのエージェンシーとして「パリコレクション」や「東京コレクション」などへの参加や、CM・ファッション雑誌など年間2,000件を超える媒体を手掛けるなど、国内及び海外で高い評価を得ております。
ヘアメイク事業におきましては、売上高はスタジオ部門及びメディア部門が堅調に推移し、ブライダル部門における季節変動あるいは一時的な外的要因による減収を補う形となりました。また、将来に向けた人材確保等の費用も先行したため、当連結会計年度の業績は、売上高369,274千円(前年同期比0.9%増)、セグメント利益26,287千円(前年同期比2.0%減)となりました。
(美容室支援事業)
当社グループでは、日本国内でのモッズ・ヘアサロンの事業展開を通じて、様々なスケールメリットが創出されます。それをサービス化したクレジット決済代行サービス、株式会社ティビィシィ・スキヤツトとの提携による美容サロン向けPOSレジ顧客管理システムを一般のサロンに提供する等の美容室支援事業を行っております。
美容室支援事業の主力であるクレジット決済代行サービスの契約件数、取扱高は堅調に推移しており、加えて美容サロン向けPOSレジ顧客管理システムの販売も寄与し、当連結会計年度の業績は、売上高82,450千円(前年同期比14.0%増)、セグメント利益37,610千円(前年同期比41.8%増)となりました。
②キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローがプラスとなる一方、財務活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなり、441,377千円(前連結会計年度比49.5%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動におけるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は145,935千円(前連結会計年度は獲得した資金113,983千円)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益55,341千円、減価償却費39,251千円、のれん償却額15,793千円、減損損失14,820千円、リース投資資産の減少11,768千円及び法人税等の支払額11,201千円などによるものであります。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、獲得した資金は14,766千円(前連結会計年度は使用した資金23,072千円)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出35,982千円、差入保証金の回収による収入44,401千円及び定期預金の払戻による収入10,000千円などによるものであります。
(財務活動におけるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は14,277千円(前連結会計年度は使用した資金14,000千円)となりました。これは社債の償還による支出14,000千円などによるものであります。
③生産、仕入及び販売の状況
a. 生産実績
該当事項はありません。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
直営サロン運営事業106,132△7.3
BSサロン運営事業33,368△49.9
ヘアメイク事業4,084△6.2
合計143,584△22.6

(注) 1 金額は仕入価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
直営サロン運営事業1,195,7900.7
BSサロン運営事業318,382△28.5
ヘアメイク事業369,2740.9
美容室支援事業82,45014.0
合計1,965,898△5.1

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日時点において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発事象の開示項目、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び判断を行っております。これらの見積り及び判断は、その実質価額の判断、将来需要や市況予測、各種統計数値の前提設定及び実現可能性等様々な要因を考慮して行っておりますが、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因に基づき行っているため、実際の結果とは異なる場合があります。
②財政状態の分析
当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ63,874千円増加し、1,602,803千円となりました。主な要因としましては、現金及び預金の増加136,207千円、未収入金の増加33,917千円、有形固定資産の減少38,530千円、のれんの減少15,793千円などによるものです。
当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ24,119千円増加し、950,888千円となりました。主な要因としましては、未払金の増加54,546千円、長期未払金の減少15,680千円、社債の減少14,000千円などによるものであります。
当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ39,754千円増加し、651,915千円となりました。主な要因としましては、親会社株主に帰属する当期純利益39,227千円などによるものであります。
③経営成績の分析
当連結会計年度の概要は「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりでありますが、そのポイントは主に次のとおりであります。
売上高は、1,965,898千円と前連結会計年度に比べ105,152千円減少(前連結会計年度比5.1%減)いたしました。主な要因としては、直営サロン運営事業、ヘアメイク事業及び美容室支援事業が堅調に推移し前年同期に比べ増収となりました。一方、BSサロン運営事業において前連結会計年度より既存コンテンツの強化策の一つとしてWEB通販における販路の拡大を図っておりますが、当該WEB通販の収益性の向上に重点を置くために施策を変更したこと等により前連結会計年度に比べ129,048千円減少(前連結会計年度比23.2%減)いたしました。
営業利益は、68,667千円と前連結会計年度に比べ27,159千円増加(前連結会計年度比65.4%増)いたしました。これは主に直営サロン運営事業と美容室支援事業の増益によるものであります。美容室支援事業は主力であるクレジット決済代行サービスを中心に堅調に推移し前連結会計年度に比べ11,081千円増加(前連結会計年度比41.8%増)いたしました。また、前々連結会計年度より取り組んでいるモッズ・ヘアサロン運営事業の再建策の成果が表れてきた直営サロン運営事業が前連結会計年度に比べ29,202千円増加(前連結会計年度比150.2%増)いたしました。これらの収益が牽引した結果、グループ全社の営業利益も前年同期に比べ増益となりました。
経常利益は、68,951千円と前連結会計年度に比べ26,937千円増加(前連結会計年度比64.1%増)いたしました。これは主に前述の営業利益の状況を受けてのものであります。
親会社株主に帰属する当期純利益は、39,227千円と前連結会計年度に比べ13,363千円増加(前連結会計年度比51.7%増)いたしました。これは主に前述の経常利益の状況に加え、特別損失として採算性の低い直営サロン1店舗について減損損失14,820千円を計上したこと等によるものであります。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入、店舗運営に係る人件費や地代家賃等の経費支払、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、主に店舗に関わる設備投資等であります。これらの資金需要は主に営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金で賄うことを基本としており、資金調達を行う場合には、経済情勢や金融環境を踏まえ、あらゆる選択肢の中から当社グループにとって最適な方法で行いたいと考えております。

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