有価証券報告書-第25期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/29 16:32
【資料】
PDFをみる
【項目】
149項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績及び財政状態の状況
a.全般の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、経済活動が大きく抑制され先行きが不透明な状態が続いております。同時に、社会のあり方が大きく変化し、ITを活用したテレワーク化やコミュニケーションツールの普及が急速に進み、ウィズコロナ、アフターコロナ時代に向けたIT投資は中長期的に拡大していくと予想されます。
このような状況の下、当社グループにおきましても企業活動の制限を受けましたが、テレワーク化を早期に導入し、オンライン商談の活用等、感染防止対策を実施のうえ企業活動を行ってまいりました。
また、業績は4期赤字が続いている状態であるため、早急に経営基盤を強固にすることが重要な経営課題の一つとなっておりましたので、当社グループにとって事業領域の拡大チャンスとなり、Fintech事業におけるシナジー効果への期待と収益基盤の強化が図れる大型M&Aを実施しました。(以下、Jトラストカード株式会社及びJT親愛貯蓄銀行株式会社を総称して「新規子会社」といいます。)
当連結会計年度の業績につきましては、新規子会社の連結効果(11月から12月の2カ月間の業績)により、営業収益3,874,801千円(前期比3,046,990千円増加)と大幅な増収となりました。このうち国内営業収益は590,522千円、海外営業収益は3,284,279千円となっており、海外比率は84.7%です。
利益につきましても、同様の連結効果により、営業利益375,349千円(前期の営業損失270,996千円)、経常利益358,821千円(前期は経常損失248,551千円)と5カ年度ぶりの黒字転換となりましたが、既存連結子会社の減損損失28,841千円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失82,443千円(前期の親会社株主に帰属する当期純損失303,562千円)と赤字幅の大幅な改善に留まりました。
b.事業セグメント別の状況
(a)Fintech事業
Fintech事業は「国内エリア」「海外エリア」に区分しております。
<国内エリア>国内エリアは、SAMURAI証券株式会社、SAMURAI ASSET FINANCE株式会社及びJトラストカード株式会社で構成し、クラウドファンディング、キャッシュレス化等をテーマとして事業を展開しております。
なお、これまで投資銀行分野として活動していた領域につきましては、前年度のような大型案件の獲得(アドバイザリー契約締結による収益計上等)に至らず、また、クラウドファンディング分野におきましても投資型クラウドファンディングサイト「SAMURAI FUND」の会員数と募集額の拡大を図るべく、プロモーション活動に注力するとともに、業務提携先である株式会社日本保証とのタイアップ商品である「日本保証 保証付きファンド」を主軸とした商品展開を進めてまいりましたが、システムをはじめとした設備投資の減損や、事業構築に伴う費用が先行している状況が続いております。
また、2019年7月に発生した融資先の返済遅延による債権回収については、当連結会計年度において50,304千円を回収し、同額を貸倒引当金の戻入として販売費及び一般管理費から控除しております。
新たに子会社化したJトラストカード株式会社におきましては、2020年2月に発行しました在留外国人向けのマスターカードブランドのショッピング専用クレジットカード「Jトラストグローバルカード」、並びに2020年8月に発行しました「Jトラストマスターカード(デポジット型)」の利用者の獲得及び利用促進を図るべく、国内外における積極的なプロモーション活動に取り組んでまいりました。
なお、同社は、2021年5月1日にNexus Card株式会社への商号変更を予定しております。
以上の結果、国内エリアの営業収益317,578千円(前年同期比42.0%減)、営業損失78,842千円(前期の営業損失は165,731千円)となりました。
<海外エリア>海外エリアは、JT親愛貯蓄銀行株式会社が韓国において貯蓄銀行業を展開しております。
韓国国内における総量規制や上限金利規制をはじめとした金融業圏の貸付規制強化が継続される中、徹底した顧客分析により優良企業向けの無担保貸付や、有価証券投資及び中金利帯の個人向け無担保貸付を中心に新規貸付が増加したことにより、同社の2020年12月末貸付残高は176,025,964千円と堅調に推移いたしました。
また、Fintech技術を活用した金融事業の競争力強化を図るべく、非対面による金融取引(口座開設・貸付・送金など)を実現する専用スマホアプリの機能追加や、人工知能(AI)を活用した信用評価サポートシステムの導入・追加開発及び消費者貸付システム、コールインフラシステムの導入などによる貸付審査の効率化や高度化をはじめ、継続的なIT投資を行ってきており、持続可能な成長のための主導的なFintech技術確保に力を注いでおります。
以上の結果、海外エリアの営業収益は3,284,279千円、営業利益702,535千円となりました。
これらの結果、Fintech事業の業績は、セグメント営業収益3,601,857千円(前年同期比558.3%増)、セグメント利益623,692千円(前期のセグメント損失165,731千円)となりました。
(b)ITソリューション事業
ITソリューション事業は「ミドルウェアソリューション」「システム開発ソリューション」に区分しております。
<ミドルウェアソリューション>ミドルウェアソリューションでは、主力製品である「Fast Connector」シリーズを中心に、新規顧客の獲得に注力し、大手国内食品会社、大手機械商社等から受注の獲得に至りました。その他、既存顧客である大手物流会社からライセンスの追加受注を獲得し、保守サポートの年間契約につきましても、堅調に推移をしております。
また、受注率の向上を目指し、製品カタログ、リーフレット、ランディングページの更新等を行い、製品説明がリモートでも効率的に行えるよう改善を行いました。
来期の戦略としましては、DBデータ連携ソフトウェア「Fast Connector」にて使用される業務用ハンディ端末がWindows系OSからAndroidにシフトしておりますので、同ソフトウェアを最新のAndroid OSに対応した製品をリリースする予定です。
なお、最新のAndroid OS版を提供する事により、同ソフトウェアが業務効率化においても更なるパフォーマンスの向上に貢献するものとなります。今後も「Fast Connector」シリーズのバージョンアップを図り、販売に注力し、新規顧客の獲得に目指してまいります。
<システム開発ソリューション>システム開発ソリューションにつきましては、テレワークを導入している既存顧客に対し、業務効率化と生産性向上を目的としたシステム改修提案を行い、順調に受注が行えました。
また、2020年7月27日付「連結子会社におけるソフトウェア開発案件受注に関するお知らせ」にてお知らせいたしましたとおり、国内非上場企業からの大型受託案件である不動産投資型クラウドファンディングシステム開発は、予定通りに納品を行うことができ高評価を頂きました。
今後におきましても、開発支援プラットフォーム(自社開発)の更なる進化を図り、生産性の向上に努め、システムを利用した業務効率化の推進やシステム開発などのグループ間取引も積極的に行ってまいります。
収益拡大に向けた施策は順調に進捗しているものの、前年度のような特需の受注がなかったこともあり、ITソリューション事業の業績は、セグメント営業収益220,944千円(前年同期比2.1%減)、セグメント利益42,500千円(前年同期比28.4%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、10,268,219千円(前連結会計年度末残高は1,029,901千円)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその主な増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は、1,452,438千円(前連結会計年度は266,751千円の獲得)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益が220,631千円と前年同期に比べ499,476千円の改善となりましたこと、匿名組合預り金の増加額675,573千円による資金増加、並びに顧客預り金の増加額659,311千円による資金の増加、銀行業における預金の減少額567,660千円による資金の減少等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、獲得した資金は、10,926千円(前連結会計年度は37,862千円の使用)となりました。
これは主に、有価証券の取得による支出942,459千円による資金の使用、有価証券の償還による収入634,133千円による資金の獲得、有価証券の売却による収入242,551千円による資金の獲得、及び出資金の償還による収入337,265千円による資金の獲得等があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、87,911千円(前連結会計年度は28,346千円の獲得)となりました。
これは主に、リース債務の返済による支出35,469千円、長期借入金の返済による支出60,762千円による資金の使用があったためであります。
(3) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
ITソリューション事業126,431
合計126,431

(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.Fintech事業及びその他においては、生産活動を行っておりません。
3.金額は、製造原価によります。
4.前連結会計年度は決算期(事業年度末日)を1月31日から12月31日に変更しており、前連結会計年度の実績は、2019年2月1日から2019年12月31日までの11カ月間の業績数値のため、対前期増減率の記載は省略しております。
② 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
ITソリューション事業231,49949,175
合計231,49949,175

(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.金額は、販売価格によります。
3.ITソリューション事業以外の事業セグメントにおいては、テナント賃貸のみ行っているため記載しておりません。
4.前連結会計年度は決算期(事業年度末日)を1月31日から12月31日に変更しており、前連結会計年度の実績は、2019年2月1日から2019年12月31日までの11カ月間の業績数値のため、対前期増減率の記載は省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称営業収入(千円)前年同期比(%)
Fintech事業3,601,857
ITソリューション事業220,944
その他52,000
合計3,874,801

(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.外部顧客への営業収益のうち、連結損益計算書の営業収益の10%以上を占める相手はおりません。
3.前連結会計年度は決算期(事業年度末日)を1月31日から12月31日に変更しており、前連結会計年度の実績は、2019年2月1日から2019年12月31日までの11カ月間の業績数値のため、対前期増減率の記載は省略しております。
(4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する記載は、本書提出日現在において入手可能な情報に基づき、当社が判断したものであります。
① 重要な経営方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。当社グループの経営陣は、連結財務諸表の作成に際して、決算日における資産・負債の報告値及び報告期間における費用の報告値に影響を与える見積り及び仮定設定を行う必要があります。経営陣は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
② 財政状態の分析
a.資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における総資産は、212,366,815千円(前連結会計年度末比209,360,302千円増)となりました。
流動資産は、207,684,488千円(前連結会計年度末比205,440,989千円増)となりました。これは主に現金及び預金が18,847,901千円(前連結会計年度末比17,817,999千円増)、銀行業における有価証券が15,033,140千円(前連結会計年度末比15,033,140千円増)、営業貸付金が177,446,273千円(前連結会計年度末比176,177,091千円増)となったこと等によるものであります。
固定資産は、4,682,326千円(前連結会計年度末比3,919,313千円増)となりました。これは主に有形固定資産が2,383,875千円(前連結会計年度末比1,795,118千円増)、無形固定資産のうちのれんが20,963千円(前連結会計年度末比6,831千円減)、ソフトウェアが566,432千円(前連結会計年度末比565,827千円増)、投資その他資産のうち、差入保証金が896,153千円(前連結会計年度末比822,025千円増)及び出資金が341,776千円(前連結会計年度末比305,450千円増)によるものであります。
流動負債は、185,811,979千円(前連結会計年度末比185,131,128千円増)となりました。これは主に銀行業における預金が177,716,998千円(前連結会計年度末比177,716,998千円増)、匿名組合預り金が1,240,772千円(前連結会計年度末比675,573千円増)、未払費用が2,728,312千円(前連結会計年度末比2,713,319千円増)となったこと等によるものであります。
固定負債は、2,375,883千円(前連結会計年度末比2,174,002千円増)となりました。これは主にリース債務が1,096,196千円(前連結会計年度末比1,096,196千円増)、長期借入金が337,796千円(前連結会計年度末比166,766千円増)となったこと等によるものです。
純資産は、24,178,952千円(前連結会計年度末比22,055,171千円増)となりました。
③ 経営成績の分析
セグメント別の経営成績の状況については、「第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績及び財政状態の状況」に記載しております。
a.営業収益
当連結会計年度における営業収益は3,874,801千円(前連結会計年度は827,811千円)となりました。
b.営業費用、販売費及び一般管理費
当連結会計年度における営業費用は1,901,817千円(前連結会計年度は665,565千円)となりました。
また、販売費及び一般管理費は1,597,634千円(前連結会計年度は433,242千円)となり、営業収益に対する割合は41.23%であります。主な内訳は給料手当553,066千円、支払手数料179,590千円であります。
c.営業利益
当連結会計年度における営業利益は375,349千円(前連結会計年度は営業損失270,996千円)となり、営業収益に対する割合は9.7%であります。
d.営業外収益
当連結会計年度における営業外収益は5,790千円(前連結会計年度は98,819千円)となり、営業収益に対する割合は0.1%であります。
e.営業外費用
当連結会計年度における営業外費用は22,318千円(前連結会計年度は76,373千円)となり、営業収益に対する割合は0.6%であります。
f.特別利益
当連結会計年度における特別利益は11,100千円(前連結会計年度は499千円)となり、営業収益に対する割合は0.3%であります。
g.特別損失
当連結会計年度における特別損失は49,139千円(前連結会計年度は10,236千円)となり、営業収益に対する割合は1.3%であります。
④ キャッシュ・フローの状況の分析
「第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、短期運転資金の調達につきましては、自己資本を基本としております。
⑥ 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」に記載のとおりであります。
各セグメントにおける取組み及び見通しにつきましては、「第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。