有価証券報告書-第36期(2025/03/01-2026/02/28)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、所得環境の改善による個人消費の増加やインバウンド需要の増加等により、緩やかな回復基調が続いております。また、企業においては事業拡大や人手不足の解消に向けたAIの活用やIT投資が活発化しており、DXへの取り組みが加速しております。一方で、米国およびイスラエルによるイランへの大規模軍事攻撃を契機として、中東地域における地政学リスクが一段と高まっているほか、資源・エネルギー価格の高騰、長期化するロシア・ウクライナ情勢など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような環境の中、当社グループは「人の能力は、無限の可能性を秘めています。私たちは、その能力を最大限に引き出し、人と社会の幸せのために貢献します。」を統括理念として掲げ、事業を運営してまいりました。当社グループは、18分野にわたり41万人超(2026年2月末時点)のプロフェッショナルネットワークを有しております。ネットワークするクリエイターや医師、ITエンジニア、弁護士、会計士、建築士、ファッションデザイナー、シェフ、研究者等の専門的な能力を有するプロフェッショナルへのニーズは底堅く推移しております。
(イ)経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高61,393百万円(前期比122.1%)、営業利益4,914百万円(前期比136.0%)、経常利益4,801百万円(前期比130.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益4,075百万円(前期比181.0%)となりました。
(ロ)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて19,727百万円増加し46,806百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて16,344百万円増加し27,410百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末より3,383百万円増加し19,395百万円となりました。
(ハ)セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(クリエイティブ分野(日本))
クリエイティブ分野(日本)は、グループの中核となる当社が映像、ゲーム、Web、広告・出版などのクリエイティブ領域で活躍するクリエイターを対象としたプロデュース、ライツマネジメント、エージェンシー事業を展開するほか、連結子会社 株式会社クレイテックワークス及び2025年3月に連結子会社化した株式会社URS Gamesがゲーム分野でのプロデュース事業を、連結子会社 株式会社ウイングがTV・映像分野でのエージェンシー事業を、連結子会社 株式会社シオン及び連結子会社 株式会社シオンステージがTV・映像分野でのプロデュース事業及びエージェンシー事業を展開しております。
映像・TV・映像技術関連分野は、エージェンシー事業においては引き続き堅調に推移しており、プロデュース事業は、番組制作に加え、企業CMやプロモーション動画の制作受託が増加しております。
ゲーム分野は、日本最大級のゲーム開発スタジオにて制作受託を行うほか、アニメやゲームのIP(知的財産)を活用した自社開発を推進しております。なお、2026年5月にゲーム部門を拡張し、本社近くに新たなスタジオを開設いたします。モントリオール支社では、海外のゲームパブリッシャーとの取引拡充に向けた取り組みが進展しております。
Web分野は、企業や官公庁のWeb開発やプロモーション案件の受託が伸長しております。また、全国の拠点では、地場の強みを活かして新規顧客の開拓に注力し業容拡大に取り組んでおります。
出版・作家分野は、電子書籍の取次事業のほか、Amazon Kindleのスポンサー広告運用事業を手掛けております。また、コンテンツの新規開拓や発掘した漫画家・作家の作品を企画開発・収益化する事業では、大手電子マンガ・ノベルプラットフォームとの連携や海外配信、海外での出版化、グッズ販売、映像化の版権販売等、オリジナル作品の収益化を積極的に推進しております。
当連結会計年度におけるクリエイティブ分野(日本)の業績は、映像、ゲーム、Web等の主力分野が堅調に推移し、売上高39,500百万円(前期比112.2%)、セグメント利益(営業利益)2,890百万円(前期比114.1%)となりました。
(クリエイティブ分野(韓国))
クリエイティブ分野(韓国)は、連結子会社 CREEK & RIVER ENTERTAINMENT Co., Ltd.及び連結子会社 CREEK & RIVER KOREA Co., Ltd.が、クリエイティブ分野(日本)と同様のビジネスモデルを韓国にて展開しております。主な活動分野は、映像分野と出版分野であり、テレビ局への人材派遣やオリジナルコミックの企画・制作等を行っております。
当連結会計年度におけるクリエイティブ分野(韓国)の業績は、テレビ局への人材派遣事業が回復傾向にあるものの、オリジナルコミックの制作コストが増加傾向にあり、リリース時に収入を上回って費用を先行計上したこと等により、売上高3,106百万円(前期比100.9%)、セグメント損失(営業損失)39百万円(前期はセグメント損失10百万円)となりました。
(医療分野)
医療分野は、連結子会社 株式会社メディカル・プリンシプル社が「民間医局」のブランドのもと、ドクター・エージェンシーを中心とした事業を、連結子会社 株式会社コミュニティ・メディカル・イノベーションが地域医療周辺サービス事業を展開しております。
メディカル・プリンシプル社は、医師の紹介事業や研修医・医学生を対象に全国各地で開催する研修病院合同説明会「レジナビFair」の開催や医師向け保険サービス等を展開しております。
コミュニティ・メディカル・イノベーションは、クリニックの開業・運営支援や最新のIT・AIのテクノロジーを活用した介護事業を含む効果的な地域医療周辺サービス事業の提供により、地域医療における高齢化、医師の偏在といった課題の解決に取り組んでおります。
当連結会計年度における医療分野の業績は、医師紹介の成約数が前年同期を上回って順調に推移した結果、売上高5,782百万円(前期比108.9%)、セグメント利益(営業利益)1,437百万円(前期比132.7%)となりました。
(会計・法曹分野)
会計・法曹分野は、連結子会社 ジャスネットコミュニケーションズ株式会社及び連結子会社 株式会社C&Rリーガル・エージェンシー社が、会計士や弁護士を対象としたエージェンシー事業を中心に展開しております。
両社は、自社主催セミナーに加え、クライアント企業・事務所との共同セミナーの積極的な開催、各種関連団体との関係強化、自社コンテンツのブランド強化などを通じて、業界内における認知度向上をはかり、エージェンシー事業のさらなる拡大に努めております。
当連結会計年度における会計・法曹分野の業績は、人材紹介サービスの成約長期化の影響が続き、これまで培ってきたノウハウやネットワークを活かし回復基調にあるものの、売上高2,336百万円(前期比95.6%)、セグメント利益(営業利益)99百万円(前期比85.8%)となりました。
(CRES分野)
CRES分野は、連結子会社 株式会社C&R EVERLASTING STORY(2025年6月1日付で株式会社C&Rインキュベーション・ラボより社名変更)を中心に、2025年3月に連結子会社化した高橋書店グループを含めた全6社で構成しております。株式会社C&R EVERLASTING STORYは、事業承継・再生支援、投資・ファンド・M&Aアドバイザリー事業、事業戦略コンサルティング事業、CXO人材の紹介事業等を展開しております。当社グループがネットワークするプロフェッショナルの知恵・経験といった未来への財産を活かしながら、新たな事業承継の形を作り出し、中小企業の「事業承継」問題という社会課題の解決に取り組んでおります。
なお、高橋書店グループの業績は第2四半期連結会計期間より連結損益に反映されており、順調に推移しております。
当連結会計年度におけるCRES分野の業績は、売上高6,231百万円(前期は売上高45百万円)、セグメント利益(営業利益)643百万円(前期はセグメント利益43百万円)となりました。
(その他の事業)
その他の事業は、成長著しいIT分野やAI/DX分野、衣食住に関わるファッション分野、建築分野、アグリカルチャー分野での事業展開に加え、新たな事業の創出やプロフェッショナル・クライアントの課題解決の一助となるサービス提供を推進しております。当社グループとの連携を強化しながら業容拡大に取り組んでおります。
当連結会計年度におけるその他の事業の業績は、売上高は順調に増加している一方で、引き続き事業拡大に向けた積極的な投資を行っており、売上高4,436百万円(前期比106.1%)、セグメント損失(営業損失)106百万円(前期はセグメント損失127百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、営業活動によるキャッシュ・フロー2,089百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フロー38百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フロー1,730百万円の収入となり、前連結会計年度末に比べて3,781百万円増加し12,801百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益5,337百万円及び法人税等の支払額1,624百万円等により、2,089百万円の収入(前連結会計年度は2,958百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得による支出942百万円、敷金及び保証金の差入による支出558百万円、及び高橋書店グループを連結子会社化したことによる、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入2,104百万円等により、38百万円の支出(前連結会計年度は1,765百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加2,600百万円及び配当金の支払額892百万円等により、1,730百万円の収入(前連結会計年度は369百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
販売実績
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主要顧客(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要となる見積り及び仮定に関しては、過去の実績等を勘案し合理的と判断される基準に基づき行っておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に用いた会計上の見積り及び仮定のうち、特に重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて19,727百万円増加し46,806百万円となりました。これは主として、高橋書店グループの連結子会社化に伴い、現金及び預金並びに売掛金が増加したことによるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べて16,344百万円増加し27,410百万円となりました。これは主として、高橋書店グループの連結子会社化による短期借入金及び返金負債が増加したことによるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度末より3,383百万円増加し19,395百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加した一方で、配当金の支払により利益剰余金が減少したことによるものであります
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、35,342百万円(前連結会計年度末比14,543百万円の増加)となりました。これは主として、売掛金の増加等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、11,463百万円(前連結会計年度末比5,184百万円の増加)となりました。これは主として、高橋書店グループの連結子会社化による土地の増加等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、26,430百万円(前連結会計年度末比16,146百万円の増加)となりました。これは主として、高橋書店グループの連結子会社化による返金負債の増加等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、979百万円(前連結会計年度末比197百万円の増加)となりました。これは主として、繰延税金負債の増加によるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の残高は、19,395百万円(前連結会計年度末比3,383百万円の増加)となりました。これは主として、配当金の支払により利益剰余金が減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。
③ 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度における経営成績に関しては、主要なクリエイティブ分野(日本)及び医療分野を中心に、業績が順調に推移いたしました。さらに、2025年3月に連結子会社化した株式会社T&Wオフィスを持株会社とする高橋書店グループ5社(以下、高橋書店グループ)についても業績が好調に推移したことにより、グループとして売上高及び各利益項目において過去最高の業績を達成いたしました。
(注)第36期計画は、2025年4月10日に公表した「連結業績予想」の数値を記載しております。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、61,393百万円(前期比122.1%)となりました。主要なクリエイティブ分野(日本)及び医療分野を中心に、業績が順調に推移いたしました。さらに、2025年3月に連結子会社化した株式会社T&Wオフィスを持株会社とする高橋書店グループ5社についても業績が好調に推移いたしました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、22,326百万円(前期比120.2%)となり、売上高に対する比率は36.4%、前期比で0.6ポイント減少いたしました。これは、利益率の高い人材紹介サービスの成約長期化などの影響を受けたこと等によるものであります。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、17,412百万円(前期比116.3%)となり、この結果、営業利益は過去最高の4,914百万円(前期比136.0%)となりました。一方で、計画数値との比較では、業容が拡大しているゲーム分野における将来のさらなる成長に向け、期初には計画していなかったC&Rクリエイティブスタジオ機能の増床・拡張を前倒しで進めた結果、若干の未達となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、4,801百万円(前期比130.0%)となり、その要因は営業利益と同様であります。
(特別損益)
当連結会計年度における特別損益は、682百万円の利益となりました。これは、主に連結子会社である株式会社コネクトアラウンドにおいて、経済産業省 自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金619百万円の交付決定に伴う補助金収入によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、5,337百万円となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は1,177百万円となりました。この結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、4,075百万円(前期比181.0%)となりました。高橋書店グループの株式取得時に計上した税金費用の減少や補助金収入を特別利益として計上したこと等によるものであります。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、法的規制、情報管理、市場環境等の様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があるものと認識しております。
そのため、当社グループは、リスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及びリスクの低減に努めてまいります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3,781百万円増加し12,801百万円となりました。これは、営業活動によるキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フローの収入増によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、現時点においては、十分な流動性を確保しているものと認識しております。
なお、安定的な事業成長をはかりつつ、中長期の成長を見据え、今後も積極的な人材の採用や新規事業への投資を行っていく方針です。原則として、自己資金及び営業活動によるキャッシュ・フローを充当していく方針であり、現時点において重要な資本的支出は予定しておりませんが、M&A等の資金需要が発生した場合には、金融機関からの調達も含め、適時適切に対応を行ってまいります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、所得環境の改善による個人消費の増加やインバウンド需要の増加等により、緩やかな回復基調が続いております。また、企業においては事業拡大や人手不足の解消に向けたAIの活用やIT投資が活発化しており、DXへの取り組みが加速しております。一方で、米国およびイスラエルによるイランへの大規模軍事攻撃を契機として、中東地域における地政学リスクが一段と高まっているほか、資源・エネルギー価格の高騰、長期化するロシア・ウクライナ情勢など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような環境の中、当社グループは「人の能力は、無限の可能性を秘めています。私たちは、その能力を最大限に引き出し、人と社会の幸せのために貢献します。」を統括理念として掲げ、事業を運営してまいりました。当社グループは、18分野にわたり41万人超(2026年2月末時点)のプロフェッショナルネットワークを有しております。ネットワークするクリエイターや医師、ITエンジニア、弁護士、会計士、建築士、ファッションデザイナー、シェフ、研究者等の専門的な能力を有するプロフェッショナルへのニーズは底堅く推移しております。
(イ)経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高61,393百万円(前期比122.1%)、営業利益4,914百万円(前期比136.0%)、経常利益4,801百万円(前期比130.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益4,075百万円(前期比181.0%)となりました。
(ロ)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて19,727百万円増加し46,806百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて16,344百万円増加し27,410百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末より3,383百万円増加し19,395百万円となりました。
(ハ)セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(クリエイティブ分野(日本))
クリエイティブ分野(日本)は、グループの中核となる当社が映像、ゲーム、Web、広告・出版などのクリエイティブ領域で活躍するクリエイターを対象としたプロデュース、ライツマネジメント、エージェンシー事業を展開するほか、連結子会社 株式会社クレイテックワークス及び2025年3月に連結子会社化した株式会社URS Gamesがゲーム分野でのプロデュース事業を、連結子会社 株式会社ウイングがTV・映像分野でのエージェンシー事業を、連結子会社 株式会社シオン及び連結子会社 株式会社シオンステージがTV・映像分野でのプロデュース事業及びエージェンシー事業を展開しております。
映像・TV・映像技術関連分野は、エージェンシー事業においては引き続き堅調に推移しており、プロデュース事業は、番組制作に加え、企業CMやプロモーション動画の制作受託が増加しております。
ゲーム分野は、日本最大級のゲーム開発スタジオにて制作受託を行うほか、アニメやゲームのIP(知的財産)を活用した自社開発を推進しております。なお、2026年5月にゲーム部門を拡張し、本社近くに新たなスタジオを開設いたします。モントリオール支社では、海外のゲームパブリッシャーとの取引拡充に向けた取り組みが進展しております。
Web分野は、企業や官公庁のWeb開発やプロモーション案件の受託が伸長しております。また、全国の拠点では、地場の強みを活かして新規顧客の開拓に注力し業容拡大に取り組んでおります。
出版・作家分野は、電子書籍の取次事業のほか、Amazon Kindleのスポンサー広告運用事業を手掛けております。また、コンテンツの新規開拓や発掘した漫画家・作家の作品を企画開発・収益化する事業では、大手電子マンガ・ノベルプラットフォームとの連携や海外配信、海外での出版化、グッズ販売、映像化の版権販売等、オリジナル作品の収益化を積極的に推進しております。
当連結会計年度におけるクリエイティブ分野(日本)の業績は、映像、ゲーム、Web等の主力分野が堅調に推移し、売上高39,500百万円(前期比112.2%)、セグメント利益(営業利益)2,890百万円(前期比114.1%)となりました。
(クリエイティブ分野(韓国))
クリエイティブ分野(韓国)は、連結子会社 CREEK & RIVER ENTERTAINMENT Co., Ltd.及び連結子会社 CREEK & RIVER KOREA Co., Ltd.が、クリエイティブ分野(日本)と同様のビジネスモデルを韓国にて展開しております。主な活動分野は、映像分野と出版分野であり、テレビ局への人材派遣やオリジナルコミックの企画・制作等を行っております。
当連結会計年度におけるクリエイティブ分野(韓国)の業績は、テレビ局への人材派遣事業が回復傾向にあるものの、オリジナルコミックの制作コストが増加傾向にあり、リリース時に収入を上回って費用を先行計上したこと等により、売上高3,106百万円(前期比100.9%)、セグメント損失(営業損失)39百万円(前期はセグメント損失10百万円)となりました。
(医療分野)
医療分野は、連結子会社 株式会社メディカル・プリンシプル社が「民間医局」のブランドのもと、ドクター・エージェンシーを中心とした事業を、連結子会社 株式会社コミュニティ・メディカル・イノベーションが地域医療周辺サービス事業を展開しております。
メディカル・プリンシプル社は、医師の紹介事業や研修医・医学生を対象に全国各地で開催する研修病院合同説明会「レジナビFair」の開催や医師向け保険サービス等を展開しております。
コミュニティ・メディカル・イノベーションは、クリニックの開業・運営支援や最新のIT・AIのテクノロジーを活用した介護事業を含む効果的な地域医療周辺サービス事業の提供により、地域医療における高齢化、医師の偏在といった課題の解決に取り組んでおります。
当連結会計年度における医療分野の業績は、医師紹介の成約数が前年同期を上回って順調に推移した結果、売上高5,782百万円(前期比108.9%)、セグメント利益(営業利益)1,437百万円(前期比132.7%)となりました。
(会計・法曹分野)
会計・法曹分野は、連結子会社 ジャスネットコミュニケーションズ株式会社及び連結子会社 株式会社C&Rリーガル・エージェンシー社が、会計士や弁護士を対象としたエージェンシー事業を中心に展開しております。
両社は、自社主催セミナーに加え、クライアント企業・事務所との共同セミナーの積極的な開催、各種関連団体との関係強化、自社コンテンツのブランド強化などを通じて、業界内における認知度向上をはかり、エージェンシー事業のさらなる拡大に努めております。
当連結会計年度における会計・法曹分野の業績は、人材紹介サービスの成約長期化の影響が続き、これまで培ってきたノウハウやネットワークを活かし回復基調にあるものの、売上高2,336百万円(前期比95.6%)、セグメント利益(営業利益)99百万円(前期比85.8%)となりました。
(CRES分野)
CRES分野は、連結子会社 株式会社C&R EVERLASTING STORY(2025年6月1日付で株式会社C&Rインキュベーション・ラボより社名変更)を中心に、2025年3月に連結子会社化した高橋書店グループを含めた全6社で構成しております。株式会社C&R EVERLASTING STORYは、事業承継・再生支援、投資・ファンド・M&Aアドバイザリー事業、事業戦略コンサルティング事業、CXO人材の紹介事業等を展開しております。当社グループがネットワークするプロフェッショナルの知恵・経験といった未来への財産を活かしながら、新たな事業承継の形を作り出し、中小企業の「事業承継」問題という社会課題の解決に取り組んでおります。
なお、高橋書店グループの業績は第2四半期連結会計期間より連結損益に反映されており、順調に推移しております。
当連結会計年度におけるCRES分野の業績は、売上高6,231百万円(前期は売上高45百万円)、セグメント利益(営業利益)643百万円(前期はセグメント利益43百万円)となりました。
(その他の事業)
その他の事業は、成長著しいIT分野やAI/DX分野、衣食住に関わるファッション分野、建築分野、アグリカルチャー分野での事業展開に加え、新たな事業の創出やプロフェッショナル・クライアントの課題解決の一助となるサービス提供を推進しております。当社グループとの連携を強化しながら業容拡大に取り組んでおります。
当連結会計年度におけるその他の事業の業績は、売上高は順調に増加している一方で、引き続き事業拡大に向けた積極的な投資を行っており、売上高4,436百万円(前期比106.1%)、セグメント損失(営業損失)106百万円(前期はセグメント損失127百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、営業活動によるキャッシュ・フロー2,089百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フロー38百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フロー1,730百万円の収入となり、前連結会計年度末に比べて3,781百万円増加し12,801百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益5,337百万円及び法人税等の支払額1,624百万円等により、2,089百万円の収入(前連結会計年度は2,958百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得による支出942百万円、敷金及び保証金の差入による支出558百万円、及び高橋書店グループを連結子会社化したことによる、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入2,104百万円等により、38百万円の支出(前連結会計年度は1,765百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加2,600百万円及び配当金の支払額892百万円等により、1,730百万円の収入(前連結会計年度は369百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
販売実績
| セグメントの名称 | 第36期 2026年2月期 | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 前年同期比(%) | |
| クリエイティブ分野(日本) | 39,500 | 64.3 | 112.2 |
| クリエイティブ分野(韓国) | 3,106 | 5.1 | 100.9 |
| 医療分野 | 5,782 | 9.4 | 108.9 |
| 会計・法曹分野 | 2,336 | 3.8 | 95.6 |
| CRES分野 | 6,231 | 10.2 | 13,593.2 |
| その他の事業 | 4,436 | 7.2 | 106.1 |
| 合計 | 61,393 | 100.0 | 122.1 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主要顧客(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要となる見積り及び仮定に関しては、過去の実績等を勘案し合理的と判断される基準に基づき行っておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に用いた会計上の見積り及び仮定のうち、特に重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて19,727百万円増加し46,806百万円となりました。これは主として、高橋書店グループの連結子会社化に伴い、現金及び預金並びに売掛金が増加したことによるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べて16,344百万円増加し27,410百万円となりました。これは主として、高橋書店グループの連結子会社化による短期借入金及び返金負債が増加したことによるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度末より3,383百万円増加し19,395百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加した一方で、配当金の支払により利益剰余金が減少したことによるものであります
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、35,342百万円(前連結会計年度末比14,543百万円の増加)となりました。これは主として、売掛金の増加等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、11,463百万円(前連結会計年度末比5,184百万円の増加)となりました。これは主として、高橋書店グループの連結子会社化による土地の増加等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、26,430百万円(前連結会計年度末比16,146百万円の増加)となりました。これは主として、高橋書店グループの連結子会社化による返金負債の増加等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、979百万円(前連結会計年度末比197百万円の増加)となりました。これは主として、繰延税金負債の増加によるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の残高は、19,395百万円(前連結会計年度末比3,383百万円の増加)となりました。これは主として、配当金の支払により利益剰余金が減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。
③ 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度における経営成績に関しては、主要なクリエイティブ分野(日本)及び医療分野を中心に、業績が順調に推移いたしました。さらに、2025年3月に連結子会社化した株式会社T&Wオフィスを持株会社とする高橋書店グループ5社(以下、高橋書店グループ)についても業績が好調に推移したことにより、グループとして売上高及び各利益項目において過去最高の業績を達成いたしました。
| 指標 | 第35期(実績) | 第36期(実績) | 前期比 |
| 売上高 | 50,275百万円 | 61,393百万円 | 11,118百万円 |
| 営業利益 | 3,614百万円 | 4,914百万円 | 1,299百万円 |
| 売上高営業利益率 | 7.2% | 8.0% | 0.8ポイント |
| 指標 | 第36期(計画) | 第36期(実績) | 計画比 |
| 売上高 | 60,000百万円 | 61,393百万円 | 1,393百万円 |
| 営業利益 | 5,000百万円 | 4,914百万円 | △85百万円 |
| 売上高営業利益率 | 8.3% | 8.0% | △0.3ポイント |
(注)第36期計画は、2025年4月10日に公表した「連結業績予想」の数値を記載しております。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、61,393百万円(前期比122.1%)となりました。主要なクリエイティブ分野(日本)及び医療分野を中心に、業績が順調に推移いたしました。さらに、2025年3月に連結子会社化した株式会社T&Wオフィスを持株会社とする高橋書店グループ5社についても業績が好調に推移いたしました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、22,326百万円(前期比120.2%)となり、売上高に対する比率は36.4%、前期比で0.6ポイント減少いたしました。これは、利益率の高い人材紹介サービスの成約長期化などの影響を受けたこと等によるものであります。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、17,412百万円(前期比116.3%)となり、この結果、営業利益は過去最高の4,914百万円(前期比136.0%)となりました。一方で、計画数値との比較では、業容が拡大しているゲーム分野における将来のさらなる成長に向け、期初には計画していなかったC&Rクリエイティブスタジオ機能の増床・拡張を前倒しで進めた結果、若干の未達となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、4,801百万円(前期比130.0%)となり、その要因は営業利益と同様であります。
(特別損益)
当連結会計年度における特別損益は、682百万円の利益となりました。これは、主に連結子会社である株式会社コネクトアラウンドにおいて、経済産業省 自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金619百万円の交付決定に伴う補助金収入によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、5,337百万円となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は1,177百万円となりました。この結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、4,075百万円(前期比181.0%)となりました。高橋書店グループの株式取得時に計上した税金費用の減少や補助金収入を特別利益として計上したこと等によるものであります。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、法的規制、情報管理、市場環境等の様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があるものと認識しております。
そのため、当社グループは、リスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及びリスクの低減に努めてまいります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3,781百万円増加し12,801百万円となりました。これは、営業活動によるキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フローの収入増によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、現時点においては、十分な流動性を確保しているものと認識しております。
なお、安定的な事業成長をはかりつつ、中長期の成長を見据え、今後も積極的な人材の採用や新規事業への投資を行っていく方針です。原則として、自己資金及び営業活動によるキャッシュ・フローを充当していく方針であり、現時点において重要な資本的支出は予定しておりませんが、M&A等の資金需要が発生した場合には、金融機関からの調達も含め、適時適切に対応を行ってまいります。