訂正有価証券報告書-第42期(2019/04/01-2020/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益に一部足踏み感が見られたものの、雇用・所得環境の改善傾向が続き、緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、米中貿易摩擦や中東の地政学リスクに加え、新型コロナウイルスの感染拡大が国内外の経済情勢に大きな影響を与えることも想定されることから、先行きの不透明感はこれまで以上に強まっている状況となっております。
こうした経済環境の中、当社グループの主要顧客である自動車販売業界におきましては、自然災害による影響が相次いだことなどもあり、登録車、軽自動車ともに新車販売台数が前年実績を下回り、また、中古車登録台数も前年実績を下回る水準で推移いたしました。
このような状況の中、当社グループにおきましては、積極的な事業投資により、主に中古車販売店、整備工場、新車ディーラーを対象としたプライベートブランド商品・サービスの開発及び提供を強化するとともに、コスト構造の見直しなどを通じて収益性の向上を図り、自動車関連情報事業における№1ポジションの確立に取り組んでまいりました。また、当社グループのリソースを活用した新たな事業基盤の構築及びシナジーの具現化による販売機会の拡大、アライアンス強化を通じたユーザー接点の拡大を推進した一方で、連結子会社の吸収合併による不採算事業の廃止も進めてまいりました。
以上のことから、当連結会計年度の売上高は、上記連結子会社の吸収合併による不採算事業の廃止に加え、車両輸出販売の伸び悩みなどが要因となり、58,746百万円(対前年同期比5.3%減)となりました。営業利益は、グーシリーズにおけるコスト構造の見直し、整備工場向けソフトウエアの販売において、消費税増税前の駆け込み需要があったことに加え、Windows7のサポート終了に伴う買替需要があったこと、連結子会社の吸収合併による不採算事業の廃止などが寄与したことにより、5,126百万円(対前年同期比12.7%増)となり、経常利益は5,310百万円(対前年同期比6.8%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、固定資産売却益の計上なども寄与し、4,957百万円(対前年同期比58.3%増)となりました。この結果、当連結会計年度におけるROEは、16.6%(当社中期経営計画の目標値12.0%)となりました。
なお、セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(自動車関連情報)
売上高は52,488百万円(対前年同期比6.2%減)、営業利益は6,572百万円(対前年同期比14.5%増)となりました。減収となった主な要因は株式会社バイクブロスの不採算事業廃止に加え、株式会社キングスオート(現株式会社グーネットエクスチェンジ)における車両輸出販売の伸び悩み、及び、株式会社オートウェイにおけるタイヤ・ホイール販売の減収によるものであります。増益となった主な要因は、グーシリーズにおけるコスト構造の見直しや、株式会社プロトリオスにおいて、消費税増税前の駆け込み需要及び、Windows7のサポート終了に伴う買替需要により、整備工場向けソフトウエアの販売が好調であったこと、株式会社タイヤワールド館ベストにおけるタイヤ・ホイール販売の増収及び利益率改善などによるものであります。
(生活関連情報)
売上高は4,168百万円(対前年同期比3.8%減)、営業利益は169百万円(対前年同期比32.2%減)となりました。減収となった主な要因は、2019年2月に「おいくら」を事業移転したことに加え、株式会社プロトメディカルケアにおける看護師派遣事業、及び訪問歯科支援事業の減収等によるものであります。減益となった主な要因は、上記売上減収の影響に加え、訪問歯科支援事業の事業撤退に係る撤退費用の計上等によるものであります。
(不動産)
当社が自社物件の賃貸管理を行っており、売上高は160百万円(対前年同期比17.7%減)、営業利益は135百万円(対前年同期比30.0%減)となりました。
(その他)
株式会社プロトソリューションにおいて外部顧客に対するソフトウエアの開発・販売が伸長したこと、及び人材派遣事業においては、既存連結子会社の業績伸長に加え、2019年10月に子会社化した株式会社アソシエが寄与したことなどから、売上高は1,928百万円(対前年同期比24.2%増)となり、営業利益は58百万円(対前年同期比2.9%増)となりました
②財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は44,640百万円となり、前連結会計年度末と比較して、839百万円の増加となりました。資産、負債及び純資産の状況につきましては、次のとおりであります。
ⅰ資産
流動資産につきましては、営業増益に加え、保有不動産の売却などにより現金及び預金が増加したことなどから、28,146百万円となり、前連結会計年度末と比較して、1,141百万円の増加となりました。
固定資産につきましては、株式会社プロトベンチャーズにおいて、投資事業有限責任組合に対する出資金の増加を要因とした、投資その他の資産の増加などがあった一方で、土地の売却などによる有形固定資産の減少、のれんの償却及び借地権の売却による無形固定資産の減少により、16,494百万円となり、前連結会計年度末と比較して、301百万円の減少となりました。
ⅱ負債
流動負債につきましては、短期借入金の返済などにより、11,268百万円となり、前連結会計年度末と比較して、2,739百万円の減少となりました。
固定負債につきましては、長期借入金の返済などにより、1,524百万円となり、前連結会計年度末と比較して、290百万円の減少となりました。
ⅲ純資産
剰余金の配当が、1,053百万円発生した一方、親会社株主に帰属する当期純利益4,957百万円の計上、譲渡制限付株式報酬制度に係る新株の発行などにより、純資産は31,848百万円となり、前連結会計年度末と比較して、3,869百万円の増加となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物につきましては、前連結会計年度末と比較して、1,980百万円増加し、17,336百万円となりました。主な増加要因につきましては、次のとおりであります。
ⅰ営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額が、2,081百万円と対前年同期比で増加したものの、税金等調整前当期純利益7,095百万円の計上などにより、6,014百万円の収入となりました。
ⅱ投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形・無形固定資産の取得による支出が、1,828百万円、出資金の支払による支出が、760百万円発生するなどした一方で、有形・無形固定資産の売却による収入が、3,862百万円発生したことにより、401百万円の収入となりました。
ⅲ財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期・長期借入金の減少が、3,330百万円、配当金の支払が、1,053百万円発生したことなどから、4,459百万円の支出となりました。
④生産、受注及び販売の実績
ⅰ生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 生産実績については、自動車関連情報、生活関連情報、その他における外注費を表示しております。不動産については、生産実績がありませんので、記載しておりません。
ⅱ受注実績
受注後売上計上までの期間が概ね1ヶ月以内であるため、記載を省略しております。
ⅲ販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 自動車関連情報の広告関連については、主に情報誌及びウェブサイトへの広告掲載料であります。また、情報・サービスについては、主に法人向けデータ提供料であります。物品販売については、主に中古車輸出、タイヤ・ホイール等の販売に係る売上が含まれております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。また、新型コロナウイルスの感染拡大が当連結会計年度の経営成績、財政状態、キャッシュ・フローに与えた影響は微細であり、今後の影響につきましても、一時的なものであると認識しております。しかしながら、感染拡大が長期化した場合等には影響が大きくなる可能性もあるため、影響内容に応じて対応策を立案、実行してまいります。詳細につきましては「2 事業等のリスク」及び、下記、事業領域別の状況に記載のとおりであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成に当たっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積り、判断及び仮定を必要とします。経営者は、これらの見積り、判断及び仮定について、過去の実績等を勘案し合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っておりますが、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。また、新型コロナウイルスの感染拡大が、長期に渡って国内及び国外の経済情勢に影響を与えた場合、これらの見積り、判断及び仮定と、実際の結果との乖離が大きくなることも想定されます。具体的には、貸倒実績率に基づき見積もられた一般債権に係る貸倒引当金などは、当該影響により実際との乖離が大きく発生する可能性があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績
当連結会計年度におきましては、売上高58,746百万円(対前年同期比5.3%減)、営業利益5,126百万円(対前年同期比12.7%増)、経常利益5,310百万円(対前年同期比6.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,957百万円(対前年同期比58.3%増)という結果となりました。
主な減収要因は、株式会社バイクブロスの吸収合併に伴う雑誌出版事業、EC通販事業等の撤退、及び、株式会社オートウェイのタイヤ・ホイール販売の減収、ならびに株式会社キングスオート(現株式会社グーネットエクスチェンジ)の車両輸出販売の減収によるものであります。一方でコスト構造の見直しなどを通じた収益性の向上が営業利益、経常利益の増益につながりました。加えて東京本社の移転に伴う固定資産売却益の計上もあり、親会社株主に帰属する当期純利益も大きく増益となっております。
当社グループが経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標の一つとしているROEにつきましては16.6%となり、当社の中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)上の最終目標値12.0%を大きく上回っております。ただし、当連結会計年度におきましては、前述の固定資産売却益がROEの増加に大きく影響しており、仮にこれを考慮しない場合のROEは12.0%と概算されます。引き続き売上高純利益率の向上に努めることはもちろん、同時に資産の利用効率につきましても改善の余地があると認識しております。
なお、当社グループの事業セグメントのうち、当連結会計年度の売上高の89.3%を占めており、最も重要な事業セグメントである自動車関連情報セグメントの詳細な状況につきましては、以下のとおりであります。
(自動車関連情報)
取引社数の拡大ならびに顧客当たりの取引単価の維持・拡大に努めるとともに、カーライフにおけるユーザーニーズを網羅したサービスの強化に取り組んだ結果、売上高52,488百万円(対前年同期比6.2%減)、営業利益6,572百万円(対前年同期比14.5%増)となりました。
株式会社キングスオート(現株式会社グーネットエクスチェンジ)の車両輸出販売の減収、株式会社オートウェイのタイヤ・ホイール販売の減収の他、株式会社バイクブロスの不採算事業撤退も減収の大きな要因となっておりますが、当該事業撤退は同時に利益率の向上にもつながっており、当初の目的であった経営資源の集約、グループ経営の効率化、コスト低減による収益力の向上は達成できたものと考えております。
なお、各事業領域別の状況は次のとおりであります。
ⅰ中古車領域
「グーネット」のコンテンツ量最大化、「グーネット」のバックグラウンドシステムである「MOTOR GATE」の提供及び機能向上を通じた、取引社数の拡大と生産性の向上、情報誌とウェブサイトの役割最適化、コスト構造の見直しなどに取り組んでまいりました。自然災害の頻発などにより中古車登録台数が減少するなど、中古車業界の不振があったなか「中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)」において年平均成長率+4.0%を目標として取り組んでいたグーネットの取引社数については、残念ながら、対前年同期比△5.1%の減少となりました。
上記結果を踏まえ、目標達成のためには、時代の変化に対応した新たなサービスの創造が不可欠だと認識しております。「PROTO総研/カーライフ」が行った「プロトカーユーザーレポート2020」によれば、現在、中古車ユーザー全体の約3分の1が実車の確認をせずに車両を購入しているという実態が明らかとなりました。これは、当社グループが行っている、プロの鑑定師による中古車の車両状態鑑定サービスである「グー鑑定」による中古車鑑定台数が過去10年で約4倍に伸長していることも大きな要因と言えますが、このようなユーザーの車両購入意思決定における、時間、距離、場所の制約などを解決するサポートシステムの開発・提供が、今後中古車領域の業容拡大のカギになると考えます。奇しくも新型コロナウイルスの感染拡大により、「在宅」によるサービスが大きな脚光を浴びることとなりました。ユーザーと顧客の双方から、オンラインコミュニケーションニーズがさらに高まっており、今後もこの流れは加速していくものと思われます。2021年3月期においては、車両購入希望者が自宅にいながら車両の確認や商談を行うことができる「オンライン商談予約」システムや、顧客の営業を支援するAI領域の商品開発を推進するなど、市場環境の変化に対応した新たな機能を「MOTOR GATE」に実装することで、取引社数の拡大を図ってまいります。
同時に、当連結会計年度において推進してまいりました、営業人員の最適化、Webメディアとペーパーメディアのメディアミックス最適化による製造原価・販売費及び一般管理費の見直しは、利益効率の改善に大きく貢献をいたしました。本取り組みにおいても、IT化・デジタル化は欠かせない要素であり、引き続き新たな技術・システムの開発、導入により、さらなる効率化に努めてまいります。
ⅱ整備領域
「グーネットピット」の運営を通じて、広告事業の事業規模拡大、及びカーユーザーと整備工場を結びつける予約サービスの構築を通じて、カーアフターマーケットにおける新たな流通構造の創出に取り組んでまいりました。
「中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)」において、年平均成長率+15.0%を目標としている有料掲載工場数については、当連結会計年度において対前年同期比+5.1%と増加はしているものの目標とする成長率には届かない結果となりました。
整備領域は「カーライフのトータルサポートの実現」において必要不可欠な領域である一方、当社が想定する対象マーケット数91,788工場のうち当連結会計年度末時点の有料掲載工場数は3,480工場であり、全体の3.8%にとどまるなど、成長余地をまだ大きく残した状況となっております。引き続き認知度の向上に加え、他の領域と同様に商品のデジタル化推進を中心とした利便性の向上により、広く社会に根差したサービスとなるよう努めてまいります。
2021年3月期においては、当社グループのシナジーを活用した営業活動や、自動車整備業を行う有力FC本部への働きかけ強化などによる取引社数の拡大に加え、「グーネットピット」への「AIチャットボット」導入推進による予約サービスの利便性向上など、市場環境変化に対応した新たなデジタルサービスにより、事業規模の拡大を図ってまいります。
ⅲ新車領域
新車販売市場の営業支援ツールである「DataLine SalesGuide」について、「AIチャットボット」「DataLine CRM」「DataLine AI査定」といった新しい機能・サービスを提供することにより、導入拠点数の拡大に取り組んでまいりました。
この結果、「DataLine SalesGuide」の導入拠点数は、前年同期比対比で+5.1%となり、「中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)」における目標値である年平均成長率+4.7%を上回る水準で順調に伸長しております。
当領域の想定対象マーケット数14,670拠点に対して、2020年3月時点の導入済み拠点数は5,697拠点、導入率は38.8%であり、引き続き成長余地を残した領域となっております。2021年3月期においては、商談の生産性向上、営業時間外の顧客対応及び集客に寄与する「AIチャットボット」に、オンライン商談予約機能の実装を行うなど、他領域と同様にデジタルサービスの拡充による利便性向上によるシェア拡大を図り、当領域を「データベースを活用したサービスを利益創出の柱にする」という成長戦略の実現に向けて取り組んでまいります。
ⅳ物販領域
タイヤ・ホイール等の販売において、主要取扱ブランドの販売強化ならびにタイヤ・ホイールのセット販売の強化に取り組むとともに、当社の「グーネット」、「グーネットピット」、「MOTOR GATEショッピング」等とのシナジーを追求することで販売機会の拡大に努めてまいりました。
当連結会計年度においては、株式会社バイクブロスの不採算事業廃止に加え、株式会社キングスオート(現株式会社グーネットエクスチェンジ)における車両輸出販売の伸び悩み、及び、株式会社オートウェイにおけるタイヤ・ホイール販売の減収により、当領域全体でも減収となっております。
(単位:百万円)
株式会社オートウェイのタイヤ・ホイール販売減収については、一部販売商品の表示不備に端を発した一部販売チャネルの停止によるものであり、2020年2月より営業は正常化しております。
株式会社キングスオート(現株式会社グーネットエクスチェンジ)の車両輸出に関しましては、具体的な成果が出ない状態が続いておりますが、今後は当社との結びつき強化により独自の中古車輸出の流れを作り、当社取引先の販路拡大に寄与する、グループ全体における輸出機能としてその存在を確立していくよう努めてまいります。また、同業他社とのアライアンスや事業の再構築を図るための戦略見直しも進めてまいります。
一方で株式会社タイヤワールド館ベストのタイヤ・ホイール販売においては、当連結会計年度において黒字転換となりました。引き続き当社グループのシナジーを活用し、ユーザーニーズの更なる獲得と、営業効率の改善に努めてまいります。
なお、生活関連情報、不動産、その他の事業セグメントの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は44,640百万円となり、前連結会計年度末と比較して、839百万円の増加となりました。当社及び株式会社プロトリオスにおいて、事業所移転に係る建物、土地等の売却があったことで、固定資産は前期末対比で301百万円減少しております。一方で現預金の増加により、流動資産は増加、下記流動負債の減少もあいまって、流動比率は高まっております。また、総資産の増加とともに総資産回転率が低下しています。当連結会計年度においては、固定資産売却益の計上によりROEが上昇しておりますが、これは一時的なものであり、中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)の最終年度においてROE12.0%以上という目標を達成するためには、資産の利用効率も重要な課題であると認識しております。
(負債)
当連結会計年度末の総負債は12,792百万円となり、前連結会計年度末と比較して、3,029百万円の減少となりました。流動負債、固定負債ともに借入金の減少が負債減少の主要因となっております。当連結会計年度の中途において、連結子会社の外部金融機関からの短期借入金につき、一部グループファイナンスへの切り替えによる返済を行ったことが借入金の減少につながっております。これにより、有利子負債は前連結会計年度末と比較して3,314百万円減少し、ネットキャッシュは5,624百万円増加しております。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は31,848百万円となり、前連結会計年度末と比較して、3,869百万円の増加となりました。当連結会計年度末の自己資本比率は71.3%、時価ベースの自己資本比率は77.1%となっております。
キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、17,336百万円となり、前年同期対比で1,980百万円の増加となりました。各キャッシュ・フロー区分における詳細は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、6,014百万円の収入となり、前年同期対比で2,206百万円の増加となりました。減収の一方でコスト改善などによる営業増益となったことで、営業キャッシュ・フローマージンが10.2%(前年同期比4.1ポイント増)となり、営業収支効率は良化しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、401百万円の収入となり、前年同期対比で1,754百万円の増加となりました。当社及び株式会社プロトリオスにおける事業所移転に伴う有形固定資産の売却による収入3,588百万円が大きな要因ですが、一方で、株式会社プロトベンチャーズにおける投資事業有限責任組合への出資金の支払による支出が760百万円あり、重点課題の一つとして挙げている新規事業への投資も合わせて推進しております。
フリーキャッシュ・フローは6,415百万円となり、前年同期対比で3,960百万円増加しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、4,459百万円の支出となり、前年同期対比で1,613百万円の支出増加となりました。
短期借入金の返済による支出が2,840百万円と、前年同期対比で1,630百万円増加したことが主な要因で、一部連結子会社の短期借入金につき、グループファイナンスへの切り替えを行ったことが主要因となっております。
上記によりキャッシュ・フロー対有利子負債比率は0.6年(前年同期比1.3年減)となり、支払余力が高まっております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、以下のとおりであります。
a.資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、商品の仕入のほか、外注費、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、無形固定資産投資、設備投資、M&A投資等によるものであります。
b.財務政策
当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金及び投資を目的とした資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大が長期化した場合の資金リスクに対応するため、2020年5月に金融機関と当座貸越契約を締結しております。詳細は「2 事業等のリスク」をご参照ください。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益に一部足踏み感が見られたものの、雇用・所得環境の改善傾向が続き、緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、米中貿易摩擦や中東の地政学リスクに加え、新型コロナウイルスの感染拡大が国内外の経済情勢に大きな影響を与えることも想定されることから、先行きの不透明感はこれまで以上に強まっている状況となっております。
こうした経済環境の中、当社グループの主要顧客である自動車販売業界におきましては、自然災害による影響が相次いだことなどもあり、登録車、軽自動車ともに新車販売台数が前年実績を下回り、また、中古車登録台数も前年実績を下回る水準で推移いたしました。
このような状況の中、当社グループにおきましては、積極的な事業投資により、主に中古車販売店、整備工場、新車ディーラーを対象としたプライベートブランド商品・サービスの開発及び提供を強化するとともに、コスト構造の見直しなどを通じて収益性の向上を図り、自動車関連情報事業における№1ポジションの確立に取り組んでまいりました。また、当社グループのリソースを活用した新たな事業基盤の構築及びシナジーの具現化による販売機会の拡大、アライアンス強化を通じたユーザー接点の拡大を推進した一方で、連結子会社の吸収合併による不採算事業の廃止も進めてまいりました。
以上のことから、当連結会計年度の売上高は、上記連結子会社の吸収合併による不採算事業の廃止に加え、車両輸出販売の伸び悩みなどが要因となり、58,746百万円(対前年同期比5.3%減)となりました。営業利益は、グーシリーズにおけるコスト構造の見直し、整備工場向けソフトウエアの販売において、消費税増税前の駆け込み需要があったことに加え、Windows7のサポート終了に伴う買替需要があったこと、連結子会社の吸収合併による不採算事業の廃止などが寄与したことにより、5,126百万円(対前年同期比12.7%増)となり、経常利益は5,310百万円(対前年同期比6.8%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、固定資産売却益の計上なども寄与し、4,957百万円(対前年同期比58.3%増)となりました。この結果、当連結会計年度におけるROEは、16.6%(当社中期経営計画の目標値12.0%)となりました。
なお、セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(自動車関連情報)
売上高は52,488百万円(対前年同期比6.2%減)、営業利益は6,572百万円(対前年同期比14.5%増)となりました。減収となった主な要因は株式会社バイクブロスの不採算事業廃止に加え、株式会社キングスオート(現株式会社グーネットエクスチェンジ)における車両輸出販売の伸び悩み、及び、株式会社オートウェイにおけるタイヤ・ホイール販売の減収によるものであります。増益となった主な要因は、グーシリーズにおけるコスト構造の見直しや、株式会社プロトリオスにおいて、消費税増税前の駆け込み需要及び、Windows7のサポート終了に伴う買替需要により、整備工場向けソフトウエアの販売が好調であったこと、株式会社タイヤワールド館ベストにおけるタイヤ・ホイール販売の増収及び利益率改善などによるものであります。
(生活関連情報)
売上高は4,168百万円(対前年同期比3.8%減)、営業利益は169百万円(対前年同期比32.2%減)となりました。減収となった主な要因は、2019年2月に「おいくら」を事業移転したことに加え、株式会社プロトメディカルケアにおける看護師派遣事業、及び訪問歯科支援事業の減収等によるものであります。減益となった主な要因は、上記売上減収の影響に加え、訪問歯科支援事業の事業撤退に係る撤退費用の計上等によるものであります。
(不動産)
当社が自社物件の賃貸管理を行っており、売上高は160百万円(対前年同期比17.7%減)、営業利益は135百万円(対前年同期比30.0%減)となりました。
(その他)
株式会社プロトソリューションにおいて外部顧客に対するソフトウエアの開発・販売が伸長したこと、及び人材派遣事業においては、既存連結子会社の業績伸長に加え、2019年10月に子会社化した株式会社アソシエが寄与したことなどから、売上高は1,928百万円(対前年同期比24.2%増)となり、営業利益は58百万円(対前年同期比2.9%増)となりました
②財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は44,640百万円となり、前連結会計年度末と比較して、839百万円の増加となりました。資産、負債及び純資産の状況につきましては、次のとおりであります。
ⅰ資産
流動資産につきましては、営業増益に加え、保有不動産の売却などにより現金及び預金が増加したことなどから、28,146百万円となり、前連結会計年度末と比較して、1,141百万円の増加となりました。
固定資産につきましては、株式会社プロトベンチャーズにおいて、投資事業有限責任組合に対する出資金の増加を要因とした、投資その他の資産の増加などがあった一方で、土地の売却などによる有形固定資産の減少、のれんの償却及び借地権の売却による無形固定資産の減少により、16,494百万円となり、前連結会計年度末と比較して、301百万円の減少となりました。
ⅱ負債
流動負債につきましては、短期借入金の返済などにより、11,268百万円となり、前連結会計年度末と比較して、2,739百万円の減少となりました。
固定負債につきましては、長期借入金の返済などにより、1,524百万円となり、前連結会計年度末と比較して、290百万円の減少となりました。
ⅲ純資産
剰余金の配当が、1,053百万円発生した一方、親会社株主に帰属する当期純利益4,957百万円の計上、譲渡制限付株式報酬制度に係る新株の発行などにより、純資産は31,848百万円となり、前連結会計年度末と比較して、3,869百万円の増加となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物につきましては、前連結会計年度末と比較して、1,980百万円増加し、17,336百万円となりました。主な増加要因につきましては、次のとおりであります。
ⅰ営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額が、2,081百万円と対前年同期比で増加したものの、税金等調整前当期純利益7,095百万円の計上などにより、6,014百万円の収入となりました。
ⅱ投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形・無形固定資産の取得による支出が、1,828百万円、出資金の支払による支出が、760百万円発生するなどした一方で、有形・無形固定資産の売却による収入が、3,862百万円発生したことにより、401百万円の収入となりました。
ⅲ財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期・長期借入金の減少が、3,330百万円、配当金の支払が、1,053百万円発生したことなどから、4,459百万円の支出となりました。
④生産、受注及び販売の実績
ⅰ生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 自動車関連情報 | 5,298 | 94.9 | |
| 生活関連情報 | 142 | 88.1 | |
| その他 | 3 | 110.1 | |
| 合計 | 5,443 | 94.8 | |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 生産実績については、自動車関連情報、生活関連情報、その他における外注費を表示しております。不動産については、生産実績がありませんので、記載しておりません。
ⅱ受注実績
受注後売上計上までの期間が概ね1ヶ月以内であるため、記載を省略しております。
ⅲ販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 自動車関連情報 | 52,488 | 93.8 | |
| 広告関連 | 21,121 | 100.3 | |
| 情報・サービス | 5,539 | 109.9 | |
| 物品販売 | 25,827 | 86.5 | |
| 生活関連情報 | 4,168 | 96.2 | |
| 不動産 | 160 | 82.3 | |
| その他 | 1,928 | 124.2 | |
| 合計 | 58,746 | 94.7 | |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 自動車関連情報の広告関連については、主に情報誌及びウェブサイトへの広告掲載料であります。また、情報・サービスについては、主に法人向けデータ提供料であります。物品販売については、主に中古車輸出、タイヤ・ホイール等の販売に係る売上が含まれております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。また、新型コロナウイルスの感染拡大が当連結会計年度の経営成績、財政状態、キャッシュ・フローに与えた影響は微細であり、今後の影響につきましても、一時的なものであると認識しております。しかしながら、感染拡大が長期化した場合等には影響が大きくなる可能性もあるため、影響内容に応じて対応策を立案、実行してまいります。詳細につきましては「2 事業等のリスク」及び、下記、事業領域別の状況に記載のとおりであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成に当たっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積り、判断及び仮定を必要とします。経営者は、これらの見積り、判断及び仮定について、過去の実績等を勘案し合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っておりますが、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。また、新型コロナウイルスの感染拡大が、長期に渡って国内及び国外の経済情勢に影響を与えた場合、これらの見積り、判断及び仮定と、実際の結果との乖離が大きくなることも想定されます。具体的には、貸倒実績率に基づき見積もられた一般債権に係る貸倒引当金などは、当該影響により実際との乖離が大きく発生する可能性があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績
当連結会計年度におきましては、売上高58,746百万円(対前年同期比5.3%減)、営業利益5,126百万円(対前年同期比12.7%増)、経常利益5,310百万円(対前年同期比6.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,957百万円(対前年同期比58.3%増)という結果となりました。
主な減収要因は、株式会社バイクブロスの吸収合併に伴う雑誌出版事業、EC通販事業等の撤退、及び、株式会社オートウェイのタイヤ・ホイール販売の減収、ならびに株式会社キングスオート(現株式会社グーネットエクスチェンジ)の車両輸出販売の減収によるものであります。一方でコスト構造の見直しなどを通じた収益性の向上が営業利益、経常利益の増益につながりました。加えて東京本社の移転に伴う固定資産売却益の計上もあり、親会社株主に帰属する当期純利益も大きく増益となっております。
当社グループが経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標の一つとしているROEにつきましては16.6%となり、当社の中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)上の最終目標値12.0%を大きく上回っております。ただし、当連結会計年度におきましては、前述の固定資産売却益がROEの増加に大きく影響しており、仮にこれを考慮しない場合のROEは12.0%と概算されます。引き続き売上高純利益率の向上に努めることはもちろん、同時に資産の利用効率につきましても改善の余地があると認識しております。
なお、当社グループの事業セグメントのうち、当連結会計年度の売上高の89.3%を占めており、最も重要な事業セグメントである自動車関連情報セグメントの詳細な状況につきましては、以下のとおりであります。
(自動車関連情報)
取引社数の拡大ならびに顧客当たりの取引単価の維持・拡大に努めるとともに、カーライフにおけるユーザーニーズを網羅したサービスの強化に取り組んだ結果、売上高52,488百万円(対前年同期比6.2%減)、営業利益6,572百万円(対前年同期比14.5%増)となりました。
株式会社キングスオート(現株式会社グーネットエクスチェンジ)の車両輸出販売の減収、株式会社オートウェイのタイヤ・ホイール販売の減収の他、株式会社バイクブロスの不採算事業撤退も減収の大きな要因となっておりますが、当該事業撤退は同時に利益率の向上にもつながっており、当初の目的であった経営資源の集約、グループ経営の効率化、コスト低減による収益力の向上は達成できたものと考えております。
なお、各事業領域別の状況は次のとおりであります。
ⅰ中古車領域
「グーネット」のコンテンツ量最大化、「グーネット」のバックグラウンドシステムである「MOTOR GATE」の提供及び機能向上を通じた、取引社数の拡大と生産性の向上、情報誌とウェブサイトの役割最適化、コスト構造の見直しなどに取り組んでまいりました。自然災害の頻発などにより中古車登録台数が減少するなど、中古車業界の不振があったなか「中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)」において年平均成長率+4.0%を目標として取り組んでいたグーネットの取引社数については、残念ながら、対前年同期比△5.1%の減少となりました。
| 2017年3月期 (実績) | 2018年3月期 (実績) | 2019年3月期 (実績) | 2020年3月期 (実績) | 2022年3月期 (目標) | |
| 取引社数(社) | 12,611 | 13,811 | 14,761 | 14,011 | 16,593 |
上記結果を踏まえ、目標達成のためには、時代の変化に対応した新たなサービスの創造が不可欠だと認識しております。「PROTO総研/カーライフ」が行った「プロトカーユーザーレポート2020」によれば、現在、中古車ユーザー全体の約3分の1が実車の確認をせずに車両を購入しているという実態が明らかとなりました。これは、当社グループが行っている、プロの鑑定師による中古車の車両状態鑑定サービスである「グー鑑定」による中古車鑑定台数が過去10年で約4倍に伸長していることも大きな要因と言えますが、このようなユーザーの車両購入意思決定における、時間、距離、場所の制約などを解決するサポートシステムの開発・提供が、今後中古車領域の業容拡大のカギになると考えます。奇しくも新型コロナウイルスの感染拡大により、「在宅」によるサービスが大きな脚光を浴びることとなりました。ユーザーと顧客の双方から、オンラインコミュニケーションニーズがさらに高まっており、今後もこの流れは加速していくものと思われます。2021年3月期においては、車両購入希望者が自宅にいながら車両の確認や商談を行うことができる「オンライン商談予約」システムや、顧客の営業を支援するAI領域の商品開発を推進するなど、市場環境の変化に対応した新たな機能を「MOTOR GATE」に実装することで、取引社数の拡大を図ってまいります。
同時に、当連結会計年度において推進してまいりました、営業人員の最適化、Webメディアとペーパーメディアのメディアミックス最適化による製造原価・販売費及び一般管理費の見直しは、利益効率の改善に大きく貢献をいたしました。本取り組みにおいても、IT化・デジタル化は欠かせない要素であり、引き続き新たな技術・システムの開発、導入により、さらなる効率化に努めてまいります。
ⅱ整備領域
「グーネットピット」の運営を通じて、広告事業の事業規模拡大、及びカーユーザーと整備工場を結びつける予約サービスの構築を通じて、カーアフターマーケットにおける新たな流通構造の創出に取り組んでまいりました。
「中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)」において、年平均成長率+15.0%を目標としている有料掲載工場数については、当連結会計年度において対前年同期比+5.1%と増加はしているものの目標とする成長率には届かない結果となりました。
| 2017年3月期 (実績) | 2018年3月期 (実績) | 2019年3月期 (実績) | 2020年3月期 (実績) | 2022年3月期 (目標) | |
| 有料掲載工場数(工場) | 1,815 | 2,868 | 3,310 | 3,480 | 5,000 |
整備領域は「カーライフのトータルサポートの実現」において必要不可欠な領域である一方、当社が想定する対象マーケット数91,788工場のうち当連結会計年度末時点の有料掲載工場数は3,480工場であり、全体の3.8%にとどまるなど、成長余地をまだ大きく残した状況となっております。引き続き認知度の向上に加え、他の領域と同様に商品のデジタル化推進を中心とした利便性の向上により、広く社会に根差したサービスとなるよう努めてまいります。
2021年3月期においては、当社グループのシナジーを活用した営業活動や、自動車整備業を行う有力FC本部への働きかけ強化などによる取引社数の拡大に加え、「グーネットピット」への「AIチャットボット」導入推進による予約サービスの利便性向上など、市場環境変化に対応した新たなデジタルサービスにより、事業規模の拡大を図ってまいります。
ⅲ新車領域
新車販売市場の営業支援ツールである「DataLine SalesGuide」について、「AIチャットボット」「DataLine CRM」「DataLine AI査定」といった新しい機能・サービスを提供することにより、導入拠点数の拡大に取り組んでまいりました。
この結果、「DataLine SalesGuide」の導入拠点数は、前年同期比対比で+5.1%となり、「中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)」における目標値である年平均成長率+4.7%を上回る水準で順調に伸長しております。
| 2017年3月期 (実績) | 2018年3月期 (実績) | 2019年3月期 (実績) | 2020年3月期 (実績) | 2022年3月期 (目標) | |
| 導入拠点数(拠点) | 3,935 | 4,841 | 5,422 | 5,697 | 6,200 |
当領域の想定対象マーケット数14,670拠点に対して、2020年3月時点の導入済み拠点数は5,697拠点、導入率は38.8%であり、引き続き成長余地を残した領域となっております。2021年3月期においては、商談の生産性向上、営業時間外の顧客対応及び集客に寄与する「AIチャットボット」に、オンライン商談予約機能の実装を行うなど、他領域と同様にデジタルサービスの拡充による利便性向上によるシェア拡大を図り、当領域を「データベースを活用したサービスを利益創出の柱にする」という成長戦略の実現に向けて取り組んでまいります。
ⅳ物販領域
タイヤ・ホイール等の販売において、主要取扱ブランドの販売強化ならびにタイヤ・ホイールのセット販売の強化に取り組むとともに、当社の「グーネット」、「グーネットピット」、「MOTOR GATEショッピング」等とのシナジーを追求することで販売機会の拡大に努めてまいりました。
当連結会計年度においては、株式会社バイクブロスの不採算事業廃止に加え、株式会社キングスオート(現株式会社グーネットエクスチェンジ)における車両輸出販売の伸び悩み、及び、株式会社オートウェイにおけるタイヤ・ホイール販売の減収により、当領域全体でも減収となっております。
(単位:百万円)
| 2017年3月期 (実績) | 2018年3月期 (実績) | 2019年3月期 (実績) | 2020年3月期 (実績) | |
| 売上高 (物販領域) | 24,899 | 29,429 | 29,847 | 25,827 |
株式会社オートウェイのタイヤ・ホイール販売減収については、一部販売商品の表示不備に端を発した一部販売チャネルの停止によるものであり、2020年2月より営業は正常化しております。
株式会社キングスオート(現株式会社グーネットエクスチェンジ)の車両輸出に関しましては、具体的な成果が出ない状態が続いておりますが、今後は当社との結びつき強化により独自の中古車輸出の流れを作り、当社取引先の販路拡大に寄与する、グループ全体における輸出機能としてその存在を確立していくよう努めてまいります。また、同業他社とのアライアンスや事業の再構築を図るための戦略見直しも進めてまいります。
一方で株式会社タイヤワールド館ベストのタイヤ・ホイール販売においては、当連結会計年度において黒字転換となりました。引き続き当社グループのシナジーを活用し、ユーザーニーズの更なる獲得と、営業効率の改善に努めてまいります。
なお、生活関連情報、不動産、その他の事業セグメントの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は44,640百万円となり、前連結会計年度末と比較して、839百万円の増加となりました。当社及び株式会社プロトリオスにおいて、事業所移転に係る建物、土地等の売却があったことで、固定資産は前期末対比で301百万円減少しております。一方で現預金の増加により、流動資産は増加、下記流動負債の減少もあいまって、流動比率は高まっております。また、総資産の増加とともに総資産回転率が低下しています。当連結会計年度においては、固定資産売却益の計上によりROEが上昇しておりますが、これは一時的なものであり、中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)の最終年度においてROE12.0%以上という目標を達成するためには、資産の利用効率も重要な課題であると認識しております。
(負債)
当連結会計年度末の総負債は12,792百万円となり、前連結会計年度末と比較して、3,029百万円の減少となりました。流動負債、固定負債ともに借入金の減少が負債減少の主要因となっております。当連結会計年度の中途において、連結子会社の外部金融機関からの短期借入金につき、一部グループファイナンスへの切り替えによる返済を行ったことが借入金の減少につながっております。これにより、有利子負債は前連結会計年度末と比較して3,314百万円減少し、ネットキャッシュは5,624百万円増加しております。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は31,848百万円となり、前連結会計年度末と比較して、3,869百万円の増加となりました。当連結会計年度末の自己資本比率は71.3%、時価ベースの自己資本比率は77.1%となっております。
| 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 63.6 | 63.0 | 58.5 | 63.8 | 71.3 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 68.5 | 70.0 | 75.2 | 91.6 | 77.1 |
キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、17,336百万円となり、前年同期対比で1,980百万円の増加となりました。各キャッシュ・フロー区分における詳細は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、6,014百万円の収入となり、前年同期対比で2,206百万円の増加となりました。減収の一方でコスト改善などによる営業増益となったことで、営業キャッシュ・フローマージンが10.2%(前年同期比4.1ポイント増)となり、営業収支効率は良化しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、401百万円の収入となり、前年同期対比で1,754百万円の増加となりました。当社及び株式会社プロトリオスにおける事業所移転に伴う有形固定資産の売却による収入3,588百万円が大きな要因ですが、一方で、株式会社プロトベンチャーズにおける投資事業有限責任組合への出資金の支払による支出が760百万円あり、重点課題の一つとして挙げている新規事業への投資も合わせて推進しております。
フリーキャッシュ・フローは6,415百万円となり、前年同期対比で3,960百万円増加しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、4,459百万円の支出となり、前年同期対比で1,613百万円の支出増加となりました。
短期借入金の返済による支出が2,840百万円と、前年同期対比で1,630百万円増加したことが主な要因で、一部連結子会社の短期借入金につき、グループファイナンスへの切り替えを行ったことが主要因となっております。
上記によりキャッシュ・フロー対有利子負債比率は0.6年(前年同期比1.3年減)となり、支払余力が高まっております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、以下のとおりであります。
a.資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、商品の仕入のほか、外注費、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、無形固定資産投資、設備投資、M&A投資等によるものであります。
b.財務政策
当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金及び投資を目的とした資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大が長期化した場合の資金リスクに対応するため、2020年5月に金融機関と当座貸越契約を締結しております。詳細は「2 事業等のリスク」をご参照ください。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。