有価証券報告書-第31期(平成30年11月1日-令和1年10月31日)

【提出】
2020/01/30 15:03
【資料】
PDFをみる
【項目】
165項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
①会社の経営の基本方針
当社は、技術・スピード・スケールといった強みを生かし、情報サービス分野におけるプロフェッショナルな集団として、顧客企業のコアビジネスに変革をもたらし、お客様の課題にソリューションを提供することで、社会に貢献することを基本方針として事業を運営しております。
当社の高品質・高付加価値サービスを提供することにより、企業価値の持続的向上と株主利益の増加に努めてまいります。
②中長期的な会社の経営戦略
当社グループでは現在、当社における従前からのシステム開発業に加え、暗号資産(仮想通貨)の基幹技術であるブロックチェーンを活用したフィンテック分野のビジネスと高度IT技術者の確保に繋がる事業をコア事業とし、経営資源の集中を図る事業再編に取り組んでおります。また、これと同時に経営管理機能と事業執行機能を分離しそれぞれの機能に特化した体制を構築し、権限と責任を明確化することで経営のスピードを更に引き上げ、グループ経営体制を強化すべく、持株会社体制への移行を進めております。
当社グループの仮想通貨関連事業および金融商品取引事業においては、2019年10月期までを投資フェーズ、2020年10月期からは回収フェーズと位置付け、今までの投資で得た技術・資産を最大限に活かし、収益獲得に注力してまいります。
(2)対処すべき課題
当社グループは、高品質・高付加価値サービスの提供のため、下記事項を課題と捉え、対処してまいります。
・人材の採用・育成の取組み
情報サービス産業におきましては、慢性的な技術者の不足に加え、複雑・高度化する技術への対応という難題を抱えております。当社グループにおきましても優秀な人材の採用ならびに人材育成は重要な経営課題と認識しております。高スキルを保有するシステムエンジニアや、システムの企画、設計、開発、構築、導入から保守、運用までを一貫してマネージメントできる人材の積極的な採用及び育成を実施してまいります。
・受注拡大への取組み
当社はこれまで、金融機関向けシステム開発を主力としておりましたが、継続的かつ安定的な受注の拡大を図るためには、顧客及び業種における第2の柱を築くことが重要であります。そのため、現在、経営資源をフィンテック分野に集中させる事業再編に取り組んでおります。既存の取引領域を最大限に拡大するとともに、当社のこれまでのシステム開発のノウハウを活かし、フィンテック分野への展開及び取引拡大に努めてまいります。これにより、エンドユーザーとの取引比率の向上を目指します。
・品質及び生産性向上の取組み
サービスの品質と価格の両面に対する顧客からの強い要請や、同業他社との価格競争の激化により、収益性の低下が懸念されます。当社では、品質及び生産性向上については重要な経営上の課題と受け止め、品質及び生産性の革新に向けた取組みを強化してまいります。具体的には、各部門におけるプロジェクトのチェック、課題の把握と改善を実施し、不採算案件の発生防止と継続的な品質の向上を図ってまいります。