有価証券報告書-第32期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、消費税増税の影響に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大による内外経済の停滞等、先行きが不透明な状況となっております。
情報サービス産業、とりわけ当社の主要分野である流通・サービス業分野におきましては、人手不足の課題とともにキャッシュレス化のニーズが顕著となっており、効率化や顧客満足度向上のための投資の需要が高まっております。また、世界的な大手EC企業がリアル店舗への進出を強化するだけではなく、国内外のITベンチャー企業も相次いでリアル店舗向けの技術を開発するなど、流通・サービス業におけるITの重要性を象徴するような取り組みも見られております。一方、新型コロナウイルス感染症の拡大により、消費者の購買行動の厳選や、リアル店舗における営業時間の見直し等、多岐にわたる影響が長期化する懸念もあり、厳しい経営環境が続くと見られております。
このような環境の中、当社グループは、「アジアにおける流通ITのリーディングカンパニーを目指す」を経営ビジョンとして、「ニューリテール戦略の実行」、「特定顧客(注1)事業の深耕」、「プロダクト事業の強化」、「リテールソリューション事業の拡大」、「グローバル市場の拡大」、「経営基盤の強化」を着実に実践し、更なる事業成長と安定的収益の確立に注力し、企業価値の一層の向上に努めてまいりました。
当連結会計年度において実施した主な施策といたしましては、次のとおりとなります。
a. ニューリテール戦略の実行
・ タイの日系大手化粧品ブランドの80店舗に対して、スマートシェルフの導入が決定いたしました。
・ 関東地方を中心として展開する大手スーパーより、次世代キャッシュレス・セルフPOSシステムの導入案件を受注いたしました。また、スマートフォンを利用したPOS等のスマートPOSシステム案件を受注いたしました。
b. 特定顧客事業の深耕
・ 大手総合小売業グループより、グループ再編等に関連する基幹システム対応案件を受注いたしました。また、アパレル向け基幹システムの開発案件を受注いたしました。
・ 全国にショッピングモールを展開するディベロッパー法人より、海外のキャッシュレス決済システム対応案件を受注いたしました。
・ 大手総合小売業グループより、ファシリティ関連の基幹システム構築案件を受注いたしました。
・ 関東地方を中心として展開する大手スーパーより、プロセスセンターのリプレイス案件を受注いたしました。
c. プロダクト事業の強化
・ 関西の生協グループや、東京都・神奈川県を中心として展開する食品スーパー、兵庫県を中心として展開する食品スーパー、及び共同仕入れ機構の関連会社である関東地方の食品スーパーより、「MDware自動発注」の導入案件を受注いたしました。
・ 関東地方を中心として展開する食品スーパーより、顧客ポイント統合ソリューション「Hybrid-Satisfa」の新販促機能開発案件を受注いたしました。
・ 四国地方を中心として展開する食品スーパーより、基幹システム「MDware」の案件を受注いたしました。
d. リテールソリューション事業の拡大
・ 北海道から全国に展開する大手ドラッグストアグループより、次期POSシステムの開発案件を受注いたしました。
・ 北関東から全国に展開する大手ホームセンター向け新基幹システム構築案件を受注いたしました。
・ 小売業・卸売業等13社より、RPA(注2)の導入案件を受注いたしました。また、『BizRobo! Family Awards 2020』において、「デジタル・トランスフォーメーション賞」を受賞しました。
・ 東日本を中心に展開する大手ホームセンターより、次期POSシステムの開発案件を受注いたしました。
・ 大手総合スポーツ用品メーカーより、会員統合基盤の構築案件を受注いたしました。
・ 空港運営会社向け次期POSシステムの開発案件を受注いたしました。
・ 西東京を中心に展開する食品スーパーより、基幹システム構築案件を受注いたしました。
・ 全国に展開する大手ドラッグストアより、ポイントプロモーション案件を受注いたしました。
e. グローバル市場の拡大
・全国に展開する大手ドラッグストアのアセアン展開案件を受注いたしました。
・タイ大手財閥グループのカフェベーカリー向けPOSシステムの導入が決定いたしました。
・大手リユースショップのアセアン新店展開案件を受注いたしました。
f. 経営基盤の強化
・ クラウド型サービスの提供拡大や利用料型サービスなどストック型ビジネス(サービス事業)の拡大を推進しました。
・ 当社グループにおけるシステム開発の生産性向上を図るべく、中国及びベトナムでのオフショア開発や経営管理体制とプロジェクト管理体制を確立するために必要な各種施策を実施してまいりました。
また、プロジェクトマネージャーの育成にも注力し、各プロジェクトにおける運用・品質管理を強化するためにPMO(注3)を中心として、品質を保持しながら計画的且つ効率的にプロジェクトを遂行することに取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度に関する業績は次のとおりとなりました。
売上高につきましては、小売業におけるキャッシュレス化、マルチベンダー化(ハードウエアとソフトウエアの分離)のニーズの高まり等により、ソフトウエアプロダクトの売上が増加しました。一方、新型コロナウイルスの影響に伴う顧客の店舗休業および店舗展開計画の延伸により、ハードウエア販売や海外店舗向け利用料サービス等の売上が減少しました。その結果、売上高は277億20百万円(前年同期比6.8%減)となりました。
利益面につきましては、主に開発生産性の向上により各段階利益が前年同期を上回り、営業利益21億28百万円(前年同期比27.5%増)、経常利益20億95百万円(前年同期比26.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益12億22百万円(前年同期比11.2%増)となりました。
(注1)特定顧客
各業種業態の有力企業であり、当社が主要ITパートナーとしてプロダクトの提供やソリューション開発に加え、保守・運用業務まで含めて総合的にサービスを提供している顧客のことをいいます。
(注2)RPA(Robotic Process Automation)
これまで人間が行ってきた定型的なパソコン操作をソフトウエアのロボットにより自動化することをいいます。
(注3)PMO(Project Management Office)
組織におけるプロジェクトマネジメントを統括・管理することを専門として設置された部門のことをいいます。
また、当連結会計年度における財政状態の概況は次のとおりであります。
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は187億68百万円となり、前連結会計年度末に比べ18億55百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が前連結会計年度末比24億77百万円の増加、受取手形及び売掛金が前連結会計年度末比4億14百万円の増加、工具、器具及び備品が前連結会計年度末比2億94百万円の減少、ソフトウエアが前連結会計年度末比4億45百万円の減少となったことによるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債総額は93億41百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億42百万円の増加となりました。これは主に、買掛金が前連結会計年度末比1億78百万円の減少、短期借入金が前連結会計年度末比5億51百万円の増加、1年内返済予定の長期借入金が前連結会計年度末比2億40百万円の増加、長期借入金が前連結会計年度末比2億47百万円の増加、退職給付に係る負債が前連結会計年度末比1億22百万円の減少となったことによるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産は94億26百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億12百万円の増加となりました。これは主に、利益剰余金が前連結会計年度末比9億78百万円の増加、新株予約権が前連結会計年度末比2億42百万円の増加となったことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」)の残高は67億30百万円となり前連結会計年度末に比べ24億83百万円増加いたしました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果増加した資金は24億91百万円となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の計上20億82百万円、減価償却費の計上12億25百万円によるものであります。主な減少要因は、法人税等の支払額7億53百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果減少した資金は7億36百万円となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出1億88百万円、無形固定資産の取得による支出3億29百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2億10百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果増加した資金は7億31百万円となりました。増加要因は、短期借入れによる収入38億81百万円、長期借入れによる収入10億28百万円によるものであります。主な減少要因は、短期借入金の返済による支出33億29百万円、長期借入金の返済による支出5億56百万円、配当金の支払額2億43百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。
(注)1.当社は情報関連サービス事業を単一のセグメントとして事業を行っております。そのため、製品及びサービスごとの外部顧客への生産実績に関する情報の記載を省略しております。
2.金額は製造原価によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注状況
当連結会計年度の受注状況は、次のとおりであります。
(注)1.当社は情報関連サービス事業を単一のセグメントとして事業を行っております。そのため、製品及びサービスごとの外部顧客への受注状況に関する情報の記載を省略しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
(注)1.当社は情報関連サービス事業を単一のセグメントとして事業を行っております。そのため、製品及びサービスごとの外部顧客への売上高に関する情報の記載を省略しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社が判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析、検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。
当社の事業運営上必要な運転資金、設備投資資金については、自己資金または、状況に応じた金融機関からの借入等により資金調達を行い、対応することとしております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は31億円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は67億30百万円となっております。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産×100
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産×100
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/支払利息・割引料
(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象
としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。
a. 工事進行基準の適用
受注制作ソフトウエア開発に関して、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる契約については、工事進行基準(ソフトウエア開発の進捗率の見積りは原価比例法)を、その他の契約については工事完成基準を適用しております。
当社グループでは、工事進行基準の適用にあたって、プロジェクト管理体制を整備し、適時・適切に見積総原価の見直しを行っており、売上高計上額には、相応の精度を確保していると判断しておりますが、将来の損益は見積金額と異なる場合があります。
b. 工事損失引当金
受注制作ソフトウエア開発に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末において損失の発生が見込まれ、かつ、金額を合理的に見積ることができる案件について、損失見込額を計上しております。ただし、想定以上の費用が発生することによりプロジェクトの採算性が悪化する場合は、損失額が増加する可能性があります。
c. 市場販売目的のソフトウエアの減価償却の方法
市場販売目的のソフトウエアの減価償却は、製品ごとに見込販売期間(3年以内)における見込販売収益に基づく償却額と販売可能な残存有効期間に基づく均等配分額を比較し、いずれか大きい額を計上する方法を採用しております。見込販売収益が減少した場合、ソフトウエアの減価償却費が増加する可能性があります。
d. 固定資産の減損
固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたって、資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能性まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたって、慎重に検討を行っておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
また、子会社の株式取得により発生したのれんについては、10年間で均等償却しておりますが、当該子会社の将来における収益によっては、減損処理が必要となる可能性があります。
e. 投資有価証券及び関係会社株式の評価
時価のない投資有価証券及び関係会社株式については、原価法を採用しその評価は1株当たり純資産と取得価額とを比較して、1株当たり純資産が著しく低下した場合に減損の要否を検討することとしております。このため将来において投資先の業績動向が著しく低下した場合、投資有価証券及び関係会社株式の減損処理が必要となる可能性があります。
f. 退職給付に係る負債
従業員の退職給付費用については、各連結会計年度末における退職給付債務の見込額に基づき引当計上しており、退職率、割引率、昇給率、死亡率等の見積りを加味して計上しております。見積数値と実績数値との差異や見積数値の変更は、将来の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
g. 繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づく課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断した上で計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、将来の課税所得が減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
④ 経営方針、経営成績、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高、売上高の前期増減率、営業利益及び営業利益率を重要な経営指標としており、その達成状況は以下の通りであります。
売上高につきましては、小売業におけるマルチベンダー化(ハードウエアとソフトウエアの分離)のニーズの高まり等により、ソフトウエアプロダクトの売上は増加した一方、新型コロナウイルスの影響に伴う顧客の店舗休業及び店舗展開計画の延伸により、ハードウエアの販売や海外店舗向け利用料サービス等の売上が減少し、計画及び前期実績を下回りました。営業利益と営業利益率につきましては、開発生産性の向上により計画及び前期実績を上回りました。今後も事業の持続的な成長を目指して経営数値目標の達成に取り組んでまいります。
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、消費税増税の影響に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大による内外経済の停滞等、先行きが不透明な状況となっております。
情報サービス産業、とりわけ当社の主要分野である流通・サービス業分野におきましては、人手不足の課題とともにキャッシュレス化のニーズが顕著となっており、効率化や顧客満足度向上のための投資の需要が高まっております。また、世界的な大手EC企業がリアル店舗への進出を強化するだけではなく、国内外のITベンチャー企業も相次いでリアル店舗向けの技術を開発するなど、流通・サービス業におけるITの重要性を象徴するような取り組みも見られております。一方、新型コロナウイルス感染症の拡大により、消費者の購買行動の厳選や、リアル店舗における営業時間の見直し等、多岐にわたる影響が長期化する懸念もあり、厳しい経営環境が続くと見られております。
このような環境の中、当社グループは、「アジアにおける流通ITのリーディングカンパニーを目指す」を経営ビジョンとして、「ニューリテール戦略の実行」、「特定顧客(注1)事業の深耕」、「プロダクト事業の強化」、「リテールソリューション事業の拡大」、「グローバル市場の拡大」、「経営基盤の強化」を着実に実践し、更なる事業成長と安定的収益の確立に注力し、企業価値の一層の向上に努めてまいりました。
当連結会計年度において実施した主な施策といたしましては、次のとおりとなります。
a. ニューリテール戦略の実行
・ タイの日系大手化粧品ブランドの80店舗に対して、スマートシェルフの導入が決定いたしました。
・ 関東地方を中心として展開する大手スーパーより、次世代キャッシュレス・セルフPOSシステムの導入案件を受注いたしました。また、スマートフォンを利用したPOS等のスマートPOSシステム案件を受注いたしました。
b. 特定顧客事業の深耕
・ 大手総合小売業グループより、グループ再編等に関連する基幹システム対応案件を受注いたしました。また、アパレル向け基幹システムの開発案件を受注いたしました。
・ 全国にショッピングモールを展開するディベロッパー法人より、海外のキャッシュレス決済システム対応案件を受注いたしました。
・ 大手総合小売業グループより、ファシリティ関連の基幹システム構築案件を受注いたしました。
・ 関東地方を中心として展開する大手スーパーより、プロセスセンターのリプレイス案件を受注いたしました。
c. プロダクト事業の強化
・ 関西の生協グループや、東京都・神奈川県を中心として展開する食品スーパー、兵庫県を中心として展開する食品スーパー、及び共同仕入れ機構の関連会社である関東地方の食品スーパーより、「MDware自動発注」の導入案件を受注いたしました。
・ 関東地方を中心として展開する食品スーパーより、顧客ポイント統合ソリューション「Hybrid-Satisfa」の新販促機能開発案件を受注いたしました。
・ 四国地方を中心として展開する食品スーパーより、基幹システム「MDware」の案件を受注いたしました。
d. リテールソリューション事業の拡大
・ 北海道から全国に展開する大手ドラッグストアグループより、次期POSシステムの開発案件を受注いたしました。
・ 北関東から全国に展開する大手ホームセンター向け新基幹システム構築案件を受注いたしました。
・ 小売業・卸売業等13社より、RPA(注2)の導入案件を受注いたしました。また、『BizRobo! Family Awards 2020』において、「デジタル・トランスフォーメーション賞」を受賞しました。
・ 東日本を中心に展開する大手ホームセンターより、次期POSシステムの開発案件を受注いたしました。
・ 大手総合スポーツ用品メーカーより、会員統合基盤の構築案件を受注いたしました。
・ 空港運営会社向け次期POSシステムの開発案件を受注いたしました。
・ 西東京を中心に展開する食品スーパーより、基幹システム構築案件を受注いたしました。
・ 全国に展開する大手ドラッグストアより、ポイントプロモーション案件を受注いたしました。
e. グローバル市場の拡大
・全国に展開する大手ドラッグストアのアセアン展開案件を受注いたしました。
・タイ大手財閥グループのカフェベーカリー向けPOSシステムの導入が決定いたしました。
・大手リユースショップのアセアン新店展開案件を受注いたしました。
f. 経営基盤の強化
・ クラウド型サービスの提供拡大や利用料型サービスなどストック型ビジネス(サービス事業)の拡大を推進しました。
・ 当社グループにおけるシステム開発の生産性向上を図るべく、中国及びベトナムでのオフショア開発や経営管理体制とプロジェクト管理体制を確立するために必要な各種施策を実施してまいりました。
また、プロジェクトマネージャーの育成にも注力し、各プロジェクトにおける運用・品質管理を強化するためにPMO(注3)を中心として、品質を保持しながら計画的且つ効率的にプロジェクトを遂行することに取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度に関する業績は次のとおりとなりました。
売上高につきましては、小売業におけるキャッシュレス化、マルチベンダー化(ハードウエアとソフトウエアの分離)のニーズの高まり等により、ソフトウエアプロダクトの売上が増加しました。一方、新型コロナウイルスの影響に伴う顧客の店舗休業および店舗展開計画の延伸により、ハードウエア販売や海外店舗向け利用料サービス等の売上が減少しました。その結果、売上高は277億20百万円(前年同期比6.8%減)となりました。
利益面につきましては、主に開発生産性の向上により各段階利益が前年同期を上回り、営業利益21億28百万円(前年同期比27.5%増)、経常利益20億95百万円(前年同期比26.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益12億22百万円(前年同期比11.2%増)となりました。
(注1)特定顧客
各業種業態の有力企業であり、当社が主要ITパートナーとしてプロダクトの提供やソリューション開発に加え、保守・運用業務まで含めて総合的にサービスを提供している顧客のことをいいます。
(注2)RPA(Robotic Process Automation)
これまで人間が行ってきた定型的なパソコン操作をソフトウエアのロボットにより自動化することをいいます。
(注3)PMO(Project Management Office)
組織におけるプロジェクトマネジメントを統括・管理することを専門として設置された部門のことをいいます。
また、当連結会計年度における財政状態の概況は次のとおりであります。
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は187億68百万円となり、前連結会計年度末に比べ18億55百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が前連結会計年度末比24億77百万円の増加、受取手形及び売掛金が前連結会計年度末比4億14百万円の増加、工具、器具及び備品が前連結会計年度末比2億94百万円の減少、ソフトウエアが前連結会計年度末比4億45百万円の減少となったことによるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債総額は93億41百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億42百万円の増加となりました。これは主に、買掛金が前連結会計年度末比1億78百万円の減少、短期借入金が前連結会計年度末比5億51百万円の増加、1年内返済予定の長期借入金が前連結会計年度末比2億40百万円の増加、長期借入金が前連結会計年度末比2億47百万円の増加、退職給付に係る負債が前連結会計年度末比1億22百万円の減少となったことによるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産は94億26百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億12百万円の増加となりました。これは主に、利益剰余金が前連結会計年度末比9億78百万円の増加、新株予約権が前連結会計年度末比2億42百万円の増加となったことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」)の残高は67億30百万円となり前連結会計年度末に比べ24億83百万円増加いたしました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果増加した資金は24億91百万円となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の計上20億82百万円、減価償却費の計上12億25百万円によるものであります。主な減少要因は、法人税等の支払額7億53百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果減少した資金は7億36百万円となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出1億88百万円、無形固定資産の取得による支出3億29百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2億10百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果増加した資金は7億31百万円となりました。増加要因は、短期借入れによる収入38億81百万円、長期借入れによる収入10億28百万円によるものであります。主な減少要因は、短期借入金の返済による支出33億29百万円、長期借入金の返済による支出5億56百万円、配当金の支払額2億43百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| 情報関連サービス事業 | 19,421,150 | 94.7 |
(注)1.当社は情報関連サービス事業を単一のセグメントとして事業を行っております。そのため、製品及びサービスごとの外部顧客への生産実績に関する情報の記載を省略しております。
2.金額は製造原価によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注状況
当連結会計年度の受注状況は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 情報関連サービス事業 | 20,106,779 | 100.0 | 6,699,800 | 120.2 |
(注)1.当社は情報関連サービス事業を単一のセグメントとして事業を行っております。そのため、製品及びサービスごとの外部顧客への受注状況に関する情報の記載を省略しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 情報関連サービス事業 | 27,720,200 | 93.2 |
(注)1.当社は情報関連サービス事業を単一のセグメントとして事業を行っております。そのため、製品及びサービスごとの外部顧客への売上高に関する情報の記載を省略しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| イオンアイビス 株式会社 | 4,734,713 | 15.9 | 4,016,867 | 14.5 |
| 株式会社 マルエツ | 3,584,504 | 12.0 | 2,824,320 | 10.2 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社が判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析、検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。
当社の事業運営上必要な運転資金、設備投資資金については、自己資金または、状況に応じた金融機関からの借入等により資金調達を行い、対応することとしております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は31億円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は67億30百万円となっております。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2018年12月期 | 2019年12月期 | 2020年12月期 | |
| 自己資本比率(%) | 49.8 | 45.6 | 46.4 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 145.6 | 135.1 | 111.4 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 2.4 | 0.7 | 1.2 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 36.4 | 119.5 | 116.8 |
自己資本比率:自己資本/総資産×100
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産×100
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/支払利息・割引料
(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象
としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。
a. 工事進行基準の適用
受注制作ソフトウエア開発に関して、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる契約については、工事進行基準(ソフトウエア開発の進捗率の見積りは原価比例法)を、その他の契約については工事完成基準を適用しております。
当社グループでは、工事進行基準の適用にあたって、プロジェクト管理体制を整備し、適時・適切に見積総原価の見直しを行っており、売上高計上額には、相応の精度を確保していると判断しておりますが、将来の損益は見積金額と異なる場合があります。
b. 工事損失引当金
受注制作ソフトウエア開発に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末において損失の発生が見込まれ、かつ、金額を合理的に見積ることができる案件について、損失見込額を計上しております。ただし、想定以上の費用が発生することによりプロジェクトの採算性が悪化する場合は、損失額が増加する可能性があります。
c. 市場販売目的のソフトウエアの減価償却の方法
市場販売目的のソフトウエアの減価償却は、製品ごとに見込販売期間(3年以内)における見込販売収益に基づく償却額と販売可能な残存有効期間に基づく均等配分額を比較し、いずれか大きい額を計上する方法を採用しております。見込販売収益が減少した場合、ソフトウエアの減価償却費が増加する可能性があります。
d. 固定資産の減損
固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたって、資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能性まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたって、慎重に検討を行っておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
また、子会社の株式取得により発生したのれんについては、10年間で均等償却しておりますが、当該子会社の将来における収益によっては、減損処理が必要となる可能性があります。
e. 投資有価証券及び関係会社株式の評価
時価のない投資有価証券及び関係会社株式については、原価法を採用しその評価は1株当たり純資産と取得価額とを比較して、1株当たり純資産が著しく低下した場合に減損の要否を検討することとしております。このため将来において投資先の業績動向が著しく低下した場合、投資有価証券及び関係会社株式の減損処理が必要となる可能性があります。
f. 退職給付に係る負債
従業員の退職給付費用については、各連結会計年度末における退職給付債務の見込額に基づき引当計上しており、退職率、割引率、昇給率、死亡率等の見積りを加味して計上しております。見積数値と実績数値との差異や見積数値の変更は、将来の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
g. 繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づく課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断した上で計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、将来の課税所得が減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
④ 経営方針、経営成績、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高、売上高の前期増減率、営業利益及び営業利益率を重要な経営指標としており、その達成状況は以下の通りであります。
| <連 結> | (単位:百万円) | ||
| 2020年度 実績 | 2020年度 計画 | 2019年度 実績 | |
| 売上高 | 27,720 | 30,700 | 29,748 |
| 前期増減率 | △6.8% | 3.2% | 16.1% |
| 営業利益 | 2,128 | 1,720 | 1,669 |
| 営業利益率 | 7.7% | 5.6% | 5.6% |
売上高につきましては、小売業におけるマルチベンダー化(ハードウエアとソフトウエアの分離)のニーズの高まり等により、ソフトウエアプロダクトの売上は増加した一方、新型コロナウイルスの影響に伴う顧客の店舗休業及び店舗展開計画の延伸により、ハードウエアの販売や海外店舗向け利用料サービス等の売上が減少し、計画及び前期実績を下回りました。営業利益と営業利益率につきましては、開発生産性の向上により計画及び前期実績を上回りました。今後も事業の持続的な成長を目指して経営数値目標の達成に取り組んでまいります。