有価証券報告書-第35期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(経営成績等の状況の概要)
(1)財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、2019年末まで緩やかな回復基調が続いたものの、2020年1月以降は新型コロナウイルスによる影響を大きく受け、今後の見通しは極めて不透明な状況となっております。
また、国内の雇用情勢に目を向けますと、厚生労働省が発表した有効求人倍率(季節調整値)は、2019年4月~2020年3月の平均が1.55倍となり、前年度に比べ0.07ポイント低下いたしました。また、総務省が発表した完全失業率(季節調整値)は、2019年4月~2020年3月の平均が2.4%となり、前年度と同じ水準となりました。これらのデータにも表れているとおり、採用環境は依然として厳しい1年でありました。その影響を受け、当社グループの主要顧客である医薬、化学、食品などの製造業における研究所、品質管理部門および大学、公的機関の研究所においても人手不足は解消されず、人材派遣サービスに対する需要は前年度に引き続き旺盛でありました。
当社グループは、2020年3月期を、人材サービス事業の分野において、競争力を高めるための投資を行う1年と位置づけ、WDB株式会社において、以下3点の取り組みを行いました。
①営業強化
新たな営業拠点を設け、営業担当者を大幅に増員することで、営業活動をより積極的に行い、派遣依頼の件数を増加させること
②研修強化
派遣社員向けの技術研修拠点を大幅に新設し、より多くの登録者に研修を行うことで、稼働スタッフ数を増加させること
③派遣サービス提供システムの刷新
オンラインで派遣依頼、派遣登録、マッチングと紹介、契約、就業後のフォローといった一連の派遣サービスを提供するシステムを提供し、顧客、派遣社員の利便性を大幅に高め、業務効率を高めること
このうち、営業拠点の増設は計画通り進捗いたしましたが、営業担当者の増員は、採用および戦力化について、計画より遅れが生じたため、売上を計画通り伸ばすことができませんでした。研修所の増設は計画通り完了し、受講者の人数も増加しております。新しい派遣サービス提供システムについては、2019年5月に一旦リリースしたものの、課題が多かったため、現在は一部の機能を顧客および派遣社員に提供しながら、内容刷新のための追加開発を行っております。
また、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、2020年3月以降、派遣スタッフの自宅待機、営業活動の自粛が発生いたしました。2020年3月期の業績に対する影響は軽微でしたが、今後の状況によっては、派遣スタッフの契約更新が打ち切られる可能性もありますので、顧客フォローを行い、契約の維持に努めてまいります。
CRO事業については、国内ではWDBココ株式会社(WDBアイシーオー株式会社から社名変更)の業績が堅調に推移し、全体の業績を牽引いたしました。また、WDBココ株式会社につきましては、2019年12月25日に東京証券取引所マザーズに上場を果たしました。海外については、フィンランド、アメリカ、インドの各拠点において活動を行っており、業績は改善に向かっております。
新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、安全性試験および各種治験に関する医療データの提供について、一部遅れが発生しております。そのため、業務処理および売上への計上にも遅れが生じておりますが、緊急事態宣言の解除に伴い、状況は改善しつつあります。
以上のような活動の結果、当連結会計年度の売上高は43,108百万円(前期比3.7%増)となりました。事業別の構成比は、人材サービス事業が89.6%、CRO事業が9.6%、その他事業が0.8%であります。営業利益は、4,956百万円と前連結会計年度と比べ6百万円の減益(前期比0.1%減)、経常利益は4,961百万円と前連結会計年度と比べ27百万円の減益(前期比0.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,114百万円と前連結会計年度に比べ191百万円の増益(前期比6.6%増)となりました。なお、当社が重視している経営指標である売上高経常利益率は11.5%(前年同期比0.5ポイント減)、ROEは17.5%(前年同期比1.9ポイント減)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
なお、セグメント利益は、セグメント間取引消去前の金額であります。
①人材サービス事業
当セグメントの売上高は、38,614百万円と前年同期と比べ1,438百万円の増収(前年同期比3.9%増)、セグメント利益(営業利益)は、5,077百万円と前年同期と比べ18百万円の増益(前年同期比0.4%増)となりました。増収の要因は、派遣社員の増加および派遣料金のアップによるものです。売上の伸びと比較してセグメント利益の伸びが小さい理由は、営業拠点および研修所の増設と、営業担当者の大幅増員、システム開発により、販管費が増加したためです。
②CRO事業
当セグメントの売上高は、4,144百万円と前年同期と比べ503百万円の増収(前年同期比13.8%増)、セグメント利益(営業利益)は、314百万円と前年同期と比べ155百万円の増益(前年同期比97.7%増)となりました。増収の主な要因は、WDBココ株式会社の受注が堅調に推移したことによります。増益の主な要因は、WDBココ株式会社の利益が伸びたことに加え、海外子会社の赤字が縮小したことです。
③その他
当セグメントの売上高は、348百万円と前年同期と比べ403百万円の減収(前年同期比53.6%減)、セグメント利益(営業利益)は9百万円と前年同期と比べ57百万円の減益(前年同期比86.3%減)となりました。大幅な減収減益の理由は、2018年12月にWDB機能化学株式会社を解散し、株式会社WDB環境バイオ研究所の全株式を売却したことにより、この2社の売上および利益が当期には計上されていないためです。
(2)キャッシュ・フローの状況
①資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金(派遣社員および従業員給与等の人件費、家賃)、法人税の支払いならびに配当金の支払いであります。
②財務政策
当社グループの資金需要は、営業活動の結果得たキャッシュ・フロー等の自己資金で賄っております。
③キャッシュ・フローの状況と主な増減要因
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ2,912百万円増加し、16,187百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と主な増減要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果により得られた資金は、税金等調整前当期純利益4,926百万円を計上しましたが、法人税等の支払額が1,865百万円となったこと等により、前連結会計年度に比べ279百万円減少の3,043百万円の収入(前期は3,322百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出された資金は、前連結会計年度に比べ98百万円増加し531百万円の支出(前期は432百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出318百万円、敷金の差入による支出238百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、前連結会計年度に比べ816百万円増加し428百万円の収入(前期は388百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払額485百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入524百万円、連結子会社増資に伴う非支配株主からの払込による収入401百万円があったことによるものであります。
④資金の振り分け方針
営業活動により得られた資金を元に、企業買収、システムの改築、人材採用などに投資を行います。また、株主還元については、2022年3月期まで増配を続ける方針です(2021年3月期:37円50銭、2022年3月期:49円50銭)。2023年3月期以降の配当方針は未定です。
(3)生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当社グループは、主として人材サービス事業を営んでおり、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
②受注状況
生産実績と同様の理由により、記載しておりません。
③販売実績
当社グループは、主として人材サービス事業を営んでおり、当連結会計年度における売上実績の内訳は、以下のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における売上実績を地域別に示すと、以下のとおりであります。
(注)1.支店・営業部・子会社の所在する地域によって区分しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であり、将来に関する事項にはリスクと不確実性を内在しており、将来生じる実際の結果と異なる可能性もありますので、ご留意ください。また、当社グループの用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定に重要なものはなく、新型コロナウイルスの影響は軽微であると考えております。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析
(連結経営成績)
(売上高の内訳)
① 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ1,538百万円増加し、43,108百万円(前期比3.7%増)となりました。事業別の構成比は、人材サービス事業が89.6%、CRO事業が9.6%、その他事業が0.8%であります。
人材サービス事業は、前連結会計年度に比べ1,438百万円増加し、38,614百万円(前期比3.9%増)となりました。分野別では、当社グループの主力分野である理学系研究職の派遣が、前連結会計年度に比べ1,167百万円増加し29,836百万円(前期比4.1%増)、工学系技術職の派遣が、前連結会計年度に比べ229百万円増加し2,769百万円(前期比9.0%増)、一般事務職が9百万円減少し4,874百万円(前期比0.2%減)となりました。理学系、工学系分野においては、派遣社員の人数増および派遣料金のアップにより、売上がそれぞれ伸びております。
CRO事業は、前連結会計年度に比べ503百万円増加し、4,144百万円(前期比13.8%増)となりました。売上伸びの要因は、WDBココ株式会社の業績が堅調であったことおよび、2018年8月に買収したDZS社の売上が業績に通期で反映したことです。
その他は、前連結会計年度に比べ403百万円減少し、348百万円(前期比53.6%減)となりました。
② 売上原価および売上総利益
売上高の増加に伴い、売上原価は前連結会計年度に比べ772百万円増加し、31,726百万円(前期比2.5%増)となりました。この結果、売上総利益は前連結会計年度に比べ766百万円増加し、11,381百万円(前期比7.2%増)となり、売上総利益率は、26.4%(前連結会計年度は25.5%)となりました。総利益率が改善した主な要因は、派遣料金のアップに伴うマージン率の改善によるものです。
③ 販売費および一般管理費、営業利益
販売費および一般管理費は、前連結会計年度に比べ772百万円増加し、6,425百万円(前期比13.7%増)となり、売上高に対する割合は14.9%(前連結会計年度は13.6%)となりました。この要因は、人材サービス事業において、営業拠点および研修拠点の新規開設および営業担当の増員を行ったことと、システム開発に伴う費用が増加したことであります。
この結果、営業利益は前連結会計年度に比べ6百万円減少し、4,956百万円(前期比0.1%減)となり、営業利益率は11.5%(前連結会計年度は11.9%)となりました。
④ 営業外損益
営業外収益は、前連結会計年度に比べ14百万円減少し、24百万円(前期比37.8%減)となりました。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ6百万円増加し、19百万円(前期比51.2%増)となりました。
⑤ 特別損益
特別利益は、前連結会計年度に比べ18百万円減少し、0.2百万円(前期比98.5%減)となりました。
特別損失は、前連結会計年度に比べ316百万円減少し、35百万円(前期比90.0%減)となりました。特別損失が前連結会計年度に比べ大幅に減少している理由は、前年度に発生した、WDB機能化学株式会社の工場解体および清算に伴う損失が今年度は発生しなかったためであります。
⑥ 親会社株主に帰属する当期純利益
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ270百万円増加し、4,926百万円(前期比5.8%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ191百万円増加し、3,114百万円(前期比6.6%増)となりました。
⑦ 2020年3月期の計画達成状況
売上高は計画に対し、3,529百万円の未達(計画達成率92.4%)となりました。未達の主な理由は、営業担当の増員が計画に対して遅れたため、営業活動を計画通りに実施できなかったためであります。
経常利益は計画に対し、38百万円の未達(計画達成率99.2%)となりました。また、経常利益率は、10.7%の計画に対し、11.5%の実績となりました。売上高に比べて未達幅が小さく、経常利益率が計画を上回った理由は、派遣単価の上昇に伴って売上総利益率が改善したことに加え、営業担当の増員が遅れたことにより、人件費が計画を下回ったためであります。
親会社株主に帰属する当期純利益は計画に対し、14百万円の上回り(計画達成率100.5%)となりました。
(2)財政状態の分析
① 流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は21,998百万円となり、前連結会計年度末と比べ2,851百万円の増加となりました。主な増加要因は、現金及び預金が2,909百万円増加したことであります。
② 固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は4,546百万円となり、前連結会計年度末に比べ230百万円増加しました。主な増加要因は、敷金及び保証金が168百万円増加したことであります。
③ 流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は5,753百万円となり、前連結会計年度末に比べ557百万円減少しました。主な減少要因は、未払金が690百万円減少したことおよび未払法人税等が285百万円減少したことであります。
④ 固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は1,104百万円となり、前連結会計年度末に比べ226百万円増加しました。主な増加要因は、資産除去債務の増加116百万円および退職給付に係る負債の増加65百万円によるものであります。
⑤ 純資産
当連結会計年度末における純資産合計は19,687百万円と前連結会計年度末に比べ3,413百万円の増加となりました。主な増加要因は、利益剰余金の増加2,628百万円によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの分析については、「経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、2019年末まで緩やかな回復基調が続いたものの、2020年1月以降は新型コロナウイルスによる影響を大きく受け、今後の見通しは極めて不透明な状況となっております。
また、国内の雇用情勢に目を向けますと、厚生労働省が発表した有効求人倍率(季節調整値)は、2019年4月~2020年3月の平均が1.55倍となり、前年度に比べ0.07ポイント低下いたしました。また、総務省が発表した完全失業率(季節調整値)は、2019年4月~2020年3月の平均が2.4%となり、前年度と同じ水準となりました。これらのデータにも表れているとおり、採用環境は依然として厳しい1年でありました。その影響を受け、当社グループの主要顧客である医薬、化学、食品などの製造業における研究所、品質管理部門および大学、公的機関の研究所においても人手不足は解消されず、人材派遣サービスに対する需要は前年度に引き続き旺盛でありました。
当社グループは、2020年3月期を、人材サービス事業の分野において、競争力を高めるための投資を行う1年と位置づけ、WDB株式会社において、以下3点の取り組みを行いました。
①営業強化
新たな営業拠点を設け、営業担当者を大幅に増員することで、営業活動をより積極的に行い、派遣依頼の件数を増加させること
②研修強化
派遣社員向けの技術研修拠点を大幅に新設し、より多くの登録者に研修を行うことで、稼働スタッフ数を増加させること
③派遣サービス提供システムの刷新
オンラインで派遣依頼、派遣登録、マッチングと紹介、契約、就業後のフォローといった一連の派遣サービスを提供するシステムを提供し、顧客、派遣社員の利便性を大幅に高め、業務効率を高めること
このうち、営業拠点の増設は計画通り進捗いたしましたが、営業担当者の増員は、採用および戦力化について、計画より遅れが生じたため、売上を計画通り伸ばすことができませんでした。研修所の増設は計画通り完了し、受講者の人数も増加しております。新しい派遣サービス提供システムについては、2019年5月に一旦リリースしたものの、課題が多かったため、現在は一部の機能を顧客および派遣社員に提供しながら、内容刷新のための追加開発を行っております。
また、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、2020年3月以降、派遣スタッフの自宅待機、営業活動の自粛が発生いたしました。2020年3月期の業績に対する影響は軽微でしたが、今後の状況によっては、派遣スタッフの契約更新が打ち切られる可能性もありますので、顧客フォローを行い、契約の維持に努めてまいります。
CRO事業については、国内ではWDBココ株式会社(WDBアイシーオー株式会社から社名変更)の業績が堅調に推移し、全体の業績を牽引いたしました。また、WDBココ株式会社につきましては、2019年12月25日に東京証券取引所マザーズに上場を果たしました。海外については、フィンランド、アメリカ、インドの各拠点において活動を行っており、業績は改善に向かっております。
新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、安全性試験および各種治験に関する医療データの提供について、一部遅れが発生しております。そのため、業務処理および売上への計上にも遅れが生じておりますが、緊急事態宣言の解除に伴い、状況は改善しつつあります。
以上のような活動の結果、当連結会計年度の売上高は43,108百万円(前期比3.7%増)となりました。事業別の構成比は、人材サービス事業が89.6%、CRO事業が9.6%、その他事業が0.8%であります。営業利益は、4,956百万円と前連結会計年度と比べ6百万円の減益(前期比0.1%減)、経常利益は4,961百万円と前連結会計年度と比べ27百万円の減益(前期比0.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,114百万円と前連結会計年度に比べ191百万円の増益(前期比6.6%増)となりました。なお、当社が重視している経営指標である売上高経常利益率は11.5%(前年同期比0.5ポイント減)、ROEは17.5%(前年同期比1.9ポイント減)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
なお、セグメント利益は、セグメント間取引消去前の金額であります。
①人材サービス事業
当セグメントの売上高は、38,614百万円と前年同期と比べ1,438百万円の増収(前年同期比3.9%増)、セグメント利益(営業利益)は、5,077百万円と前年同期と比べ18百万円の増益(前年同期比0.4%増)となりました。増収の要因は、派遣社員の増加および派遣料金のアップによるものです。売上の伸びと比較してセグメント利益の伸びが小さい理由は、営業拠点および研修所の増設と、営業担当者の大幅増員、システム開発により、販管費が増加したためです。
②CRO事業
当セグメントの売上高は、4,144百万円と前年同期と比べ503百万円の増収(前年同期比13.8%増)、セグメント利益(営業利益)は、314百万円と前年同期と比べ155百万円の増益(前年同期比97.7%増)となりました。増収の主な要因は、WDBココ株式会社の受注が堅調に推移したことによります。増益の主な要因は、WDBココ株式会社の利益が伸びたことに加え、海外子会社の赤字が縮小したことです。
③その他
当セグメントの売上高は、348百万円と前年同期と比べ403百万円の減収(前年同期比53.6%減)、セグメント利益(営業利益)は9百万円と前年同期と比べ57百万円の減益(前年同期比86.3%減)となりました。大幅な減収減益の理由は、2018年12月にWDB機能化学株式会社を解散し、株式会社WDB環境バイオ研究所の全株式を売却したことにより、この2社の売上および利益が当期には計上されていないためです。
(2)キャッシュ・フローの状況
①資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金(派遣社員および従業員給与等の人件費、家賃)、法人税の支払いならびに配当金の支払いであります。
②財務政策
当社グループの資金需要は、営業活動の結果得たキャッシュ・フロー等の自己資金で賄っております。
③キャッシュ・フローの状況と主な増減要因
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ2,912百万円増加し、16,187百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と主な増減要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果により得られた資金は、税金等調整前当期純利益4,926百万円を計上しましたが、法人税等の支払額が1,865百万円となったこと等により、前連結会計年度に比べ279百万円減少の3,043百万円の収入(前期は3,322百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出された資金は、前連結会計年度に比べ98百万円増加し531百万円の支出(前期は432百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出318百万円、敷金の差入による支出238百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、前連結会計年度に比べ816百万円増加し428百万円の収入(前期は388百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払額485百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入524百万円、連結子会社増資に伴う非支配株主からの払込による収入401百万円があったことによるものであります。
④資金の振り分け方針
営業活動により得られた資金を元に、企業買収、システムの改築、人材採用などに投資を行います。また、株主還元については、2022年3月期まで増配を続ける方針です(2021年3月期:37円50銭、2022年3月期:49円50銭)。2023年3月期以降の配当方針は未定です。
(3)生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当社グループは、主として人材サービス事業を営んでおり、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
②受注状況
生産実績と同様の理由により、記載しておりません。
③販売実績
当社グループは、主として人材サービス事業を営んでおり、当連結会計年度における売上実績の内訳は、以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 金額(千円) | 構成比(%) | |
| 人材サービス事業 | 38,614,614 | 89.6 |
| (理学系研究職) | 29,836,794 | 69.2 |
| (工学系技術職) | 2,769,463 | 6.4 |
| (一般事務職) | 4,874,001 | 11.3 |
| (その他派遣) | 385,615 | 0.9 |
| (人材紹介他) | 748,738 | 1.7 |
| CRO事業 | 4,144,856 | 9.6 |
| その他 | 348,866 | 0.8 |
| 合計 | 43,108,338 | 100.0 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における売上実績を地域別に示すと、以下のとおりであります。
| 地域別 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 金額(千円) | 構成比(%) | |
| 北海道・東北 | 1,164,669 | 2.7 |
| 関東・甲信越 | 23,035,533 | 53.4 |
| 東海・北陸 | 3,757,940 | 8.7 |
| 近畿 | 8,951,356 | 20.8 |
| 中国・四国・九州 | 4,689,335 | 10.9 |
| 海外 | 1,509,502 | 3.5 |
| 合計 | 43,108,338 | 100.0 |
(注)1.支店・営業部・子会社の所在する地域によって区分しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であり、将来に関する事項にはリスクと不確実性を内在しており、将来生じる実際の結果と異なる可能性もありますので、ご留意ください。また、当社グループの用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定に重要なものはなく、新型コロナウイルスの影響は軽微であると考えております。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析
(連結経営成績)
| 2019年3月期(千円) | 2020年3月期(千円) | 増減 (千円) | 増減率 (%) | |||
| 売上比(%) | 売上比(%) | |||||
| 売上高 | 41,569,779 | 100.0 | 43,108,338 | 100.0 | 1,538,558 | 3.7 |
| 売上原価 | 30,953,865 | 74.5 | 31,726,423 | 73.6 | 772,558 | 2.5 |
| 売上総利益 | 10,615,914 | 25.5 | 11,381,914 | 26.4 | 766,000 | 7.2 |
| 販売費及び一般管理費 | 5,653,214 | 13.6 | 6,425,778 | 14.9 | 772,564 | 13.7 |
| 営業利益 | 4,962,700 | 11.9 | 4,956,135 | 11.5 | △6,564 | △0.1 |
| 営業外収益 | 39,171 | 0.1 | 24,381 | 0.1 | △14,790 | △37.8 |
| 営業外費用 | 12,780 | 0.0 | 19,330 | 0.0 | 6,549 | 51.2 |
| 経常利益 | 4,989,090 | 12.0 | 4,961,186 | 11.5 | △27,903 | △0.6 |
| 特別利益 | 18,573 | 0.0 | 275 | 0.0 | △18,297 | △98.5 |
| 特別損失 | 351,743 | 0.8 | 35,150 | 0.1 | △316,592 | △90.0 |
| 税金等調整前当期純利益 | 4,655,920 | 11.2 | 4,926,311 | 11.4 | 270,391 | 5.8 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 2,922,634 | 7.0 | 3,114,138 | 7.2 | 191,503 | 6.6 |
(売上高の内訳)
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | 増減 (千円) | 増減率 (%) | ||||
| 売上高(千円) | 構成比(%) | 売上高(千円) | 構成比(%) | ||||
| 人材サービス事業 | 理学系研究職 | 28,669,359 | 69.0 | 29,836,794 | 69.2 | 1,167,435 | 4.1 |
| 工学系技術職 | 2,540,126 | 6.1 | 2,769,463 | 6.4 | 229,337 | 9.0 | |
| 一般事務職 | 4,883,103 | 11.7 | 4,874,001 | 11.3 | △9,102 | △0.2 | |
| その他派遣 | 287,869 | 0.7 | 385,615 | 0.9 | 97,746 | 34.0 | |
| 人材紹介他 | 795,412 | 1.9 | 748,738 | 1.7 | △46,673 | △5.9 | |
| 計 | 37,175,871 | 89.4 | 38,614,614 | 89.6 | 1,438,742 | 3.9 | |
| CRO事業 | 3,641,537 | 8.8 | 4,144,856 | 9.6 | 503,319 | 13.8 | |
| その他 | 752,370 | 1.8 | 348,866 | 0.8 | △403,504 | △53.6 | |
| 総合計 | 41,569,779 | 100.0 | 43,108,338 | 100.0 | 1,538,558 | 3.7 | |
① 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ1,538百万円増加し、43,108百万円(前期比3.7%増)となりました。事業別の構成比は、人材サービス事業が89.6%、CRO事業が9.6%、その他事業が0.8%であります。
人材サービス事業は、前連結会計年度に比べ1,438百万円増加し、38,614百万円(前期比3.9%増)となりました。分野別では、当社グループの主力分野である理学系研究職の派遣が、前連結会計年度に比べ1,167百万円増加し29,836百万円(前期比4.1%増)、工学系技術職の派遣が、前連結会計年度に比べ229百万円増加し2,769百万円(前期比9.0%増)、一般事務職が9百万円減少し4,874百万円(前期比0.2%減)となりました。理学系、工学系分野においては、派遣社員の人数増および派遣料金のアップにより、売上がそれぞれ伸びております。
CRO事業は、前連結会計年度に比べ503百万円増加し、4,144百万円(前期比13.8%増)となりました。売上伸びの要因は、WDBココ株式会社の業績が堅調であったことおよび、2018年8月に買収したDZS社の売上が業績に通期で反映したことです。
その他は、前連結会計年度に比べ403百万円減少し、348百万円(前期比53.6%減)となりました。
② 売上原価および売上総利益
売上高の増加に伴い、売上原価は前連結会計年度に比べ772百万円増加し、31,726百万円(前期比2.5%増)となりました。この結果、売上総利益は前連結会計年度に比べ766百万円増加し、11,381百万円(前期比7.2%増)となり、売上総利益率は、26.4%(前連結会計年度は25.5%)となりました。総利益率が改善した主な要因は、派遣料金のアップに伴うマージン率の改善によるものです。
③ 販売費および一般管理費、営業利益
販売費および一般管理費は、前連結会計年度に比べ772百万円増加し、6,425百万円(前期比13.7%増)となり、売上高に対する割合は14.9%(前連結会計年度は13.6%)となりました。この要因は、人材サービス事業において、営業拠点および研修拠点の新規開設および営業担当の増員を行ったことと、システム開発に伴う費用が増加したことであります。
この結果、営業利益は前連結会計年度に比べ6百万円減少し、4,956百万円(前期比0.1%減)となり、営業利益率は11.5%(前連結会計年度は11.9%)となりました。
④ 営業外損益
営業外収益は、前連結会計年度に比べ14百万円減少し、24百万円(前期比37.8%減)となりました。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ6百万円増加し、19百万円(前期比51.2%増)となりました。
⑤ 特別損益
特別利益は、前連結会計年度に比べ18百万円減少し、0.2百万円(前期比98.5%減)となりました。
特別損失は、前連結会計年度に比べ316百万円減少し、35百万円(前期比90.0%減)となりました。特別損失が前連結会計年度に比べ大幅に減少している理由は、前年度に発生した、WDB機能化学株式会社の工場解体および清算に伴う損失が今年度は発生しなかったためであります。
⑥ 親会社株主に帰属する当期純利益
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ270百万円増加し、4,926百万円(前期比5.8%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ191百万円増加し、3,114百万円(前期比6.6%増)となりました。
⑦ 2020年3月期の計画達成状況
売上高は計画に対し、3,529百万円の未達(計画達成率92.4%)となりました。未達の主な理由は、営業担当の増員が計画に対して遅れたため、営業活動を計画通りに実施できなかったためであります。
経常利益は計画に対し、38百万円の未達(計画達成率99.2%)となりました。また、経常利益率は、10.7%の計画に対し、11.5%の実績となりました。売上高に比べて未達幅が小さく、経常利益率が計画を上回った理由は、派遣単価の上昇に伴って売上総利益率が改善したことに加え、営業担当の増員が遅れたことにより、人件費が計画を下回ったためであります。
親会社株主に帰属する当期純利益は計画に対し、14百万円の上回り(計画達成率100.5%)となりました。
(2)財政状態の分析
① 流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は21,998百万円となり、前連結会計年度末と比べ2,851百万円の増加となりました。主な増加要因は、現金及び預金が2,909百万円増加したことであります。
② 固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は4,546百万円となり、前連結会計年度末に比べ230百万円増加しました。主な増加要因は、敷金及び保証金が168百万円増加したことであります。
③ 流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は5,753百万円となり、前連結会計年度末に比べ557百万円減少しました。主な減少要因は、未払金が690百万円減少したことおよび未払法人税等が285百万円減少したことであります。
④ 固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は1,104百万円となり、前連結会計年度末に比べ226百万円増加しました。主な増加要因は、資産除去債務の増加116百万円および退職給付に係る負債の増加65百万円によるものであります。
⑤ 純資産
当連結会計年度末における純資産合計は19,687百万円と前連結会計年度末に比べ3,413百万円の増加となりました。主な増加要因は、利益剰余金の増加2,628百万円によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの分析については、「経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。