有価証券報告書-第64期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しておりますが、損益に与える影響は軽微であります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度の総資産は前連結会計年度に比べ86,067百万円増加し、2,367,062百万円となりました。
流動資産は、プロジェクトの工事進捗により現金及び預金が減少したことから、47,079百万円減少しました。
固定資産は、「虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業」や「(仮称)虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」への投資等から、133,146百万円増加しました。
当連結会計年度の負債は、契約負債や受入敷金保証金の増加等により、前連結会計年度に比べ27,887百万円増加し、1,739,439百万円となりました。
当連結会計年度の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や為替換算調整勘定の増加等により、前連結会計年度に比べ58,179百万円増加し、627,623百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」の住宅分譲や、「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」の賃貸収益が寄与したことから、当連結会計年度の営業収益は前期比+6.6%の245,306百万円、営業利益は、同+3.6%の52,759百万円、経常利益は、同+10.7%の53,755百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、同+34.5%の42,241百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
a. 賃貸
当連結会計年度においては、プロジェクトの進捗に伴う受託収益が減少したことなどから、当事業の営業収益は155,455百万円と前連結会計年度と比べ1,723百万円減収となりましたが、営業利益はオフィス・住宅ともに高稼働・高単価を維持したほか、「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」の収益貢献により、75百万円増の32,270百万円となりました。
〈営業収益の内訳〉
(単位:百万円)
| 摘要 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| 賃貸管理事業収益(注)1 | 108,011 | 114,378 |
| 運営受託事業収益 | 27,620 | 22,170 |
| 請負工事事業収益(注)2 | 11,322 | 7,584 |
| 地域冷暖房事業・電気供給事業収益(注)3 | 5,316 | 5,849 |
| その他事業収益 | 4,908 | 5,472 |
| 合計 | 157,179 | 155,455 |
(注)1 貸付面積及び貸付戸数
| 摘要 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| (オフィス・店舗) | ||
| 貸付面積 | ||
| 所有面積 | 558,337.24㎡ | 539,257.10㎡ |
| 転貸面積 | 218,422.89㎡ | 216,467.01㎡ |
| 計 | 776,760.13㎡ | 755,724.11㎡ |
| (住宅) | ||
| 貸付戸数 | ||
| 所有戸数 | 1,173戸 | 1,198戸 |
| 転貸戸数 | 470戸 | 510戸 |
| 計 | 1,643戸 | 1,708戸 |
(注)2 請負工事件数
| 摘要 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| 受注件数 | 794件 | 730件 |
| 完成件数 | 799件 | 705件 |
(注)3 地域冷暖房・電気供給先
| 摘要 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| オフィスビル | 12棟 | 12棟 |
| 住宅 | 5棟 | 5棟 |
| ホテル | 2棟 | 2棟 |
| 地下鉄 | 1駅舎 | 1駅舎 |
| その他 | 2棟 | 2棟 |
b. 分譲
当連結会計年度においては、「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」の住宅分譲が好調に推移したことから、当事業の営業収益は50,218百万円と前連結会計年度と比べ8,249百万円増収となりましたが、営業利益は
ビル売却の減少により、244百万円減の27,862百万円となりました。
c. 施設営業
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の影響が続きましたが、ホテル事業の稼働率の改善などから、当事業の営業収益は17,151百万円と前連結会計年度と比べ4,175百万円増収となり、営業利益は1,706百万円増益の4,056百万円の営業損失となりました。
〈営業収益の内訳〉
(単位:百万円)
| 摘要 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| ホテル事業収益 | 7,457 | 11,150 |
| 会員制クラブ事業収益 | 3,788 | 3,913 |
| ゴルフ事業収益 | 1,729 | 2,087 |
| 合計 | 12,976 | 17,151 |
d. 海外
当連結会計年度においては、「上海環球金融中心」のオフィスが高稼働を維持したほか、円安人民元高による為替の影響から、当事業の営業収益は28,343百万円と前連結会計年度に比べ4,201百万円増収となり、営業利益は1,348百万円増の9,804百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は税金等調整前当期純利益、有形及び無形固定資産の取得等により、225,007百万円(前連結会計年度比△117,191百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益等により、103,759百万円の収入(前連結会計年度比+16,502百万円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得等により、216,928百万円の支出(前連結会計年度比△94,759百万円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払、社債の償還及び長期借入金の増加等により、6,700百万円の支出(前連結会計年度比△14,725百万円)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントごとの経営成績に関連付けて記載しております。
なお、最近2連結会計年度の主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の影響が継続する中、オフィス・住宅ともに高稼働・高単価を維持したほか、「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」の住宅分譲や、「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」の賃貸収益が寄与したため、営業収益及び営業利益は増収増益となりました。また、同様の理由から経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は増益となりました。進行する再開発プロジェクトに向け資金調達を実行する一方、利益の積み立てにより自己資本比率を維持することで、引き続き安定的な財政状態を維持しております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、新型コロナウイルス感染症の動向、不動産市況動向、各種法制・税制等の変更、海外の経済情勢及び政治体制並びに為替変動、有利子負債に係る金利環境、自然災害や天災による保有資産の毀損等が考えられます。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、六本木から新橋・虎ノ門にわたる一帯の戦略エリアにおいて、仕掛かり中の都市再開発プロジェクトへの投資がプロジェクトの進行により発生するため、営業キャッシュ・フローの積立、社債の発行及び借入の実行並びにビル売却等の調達手段を用いて、柔軟かつ安定的に資金調達を行っております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、国内外の仕掛かり中の都市再開発・都市開発プロジェクトを順調に推進し、また、エリア全体の価値の向上に寄与するタウンマネジメント及びエリアマネジメントの取り組みを推進することにより、快適で豊かな都市をつくり、育むことを継続的に実現し、グループ全体の価値を向上させることを図っております。さらに、中長期的に安定した成長を可能とする堅固な財務基盤を維持するために、利益の積立により自己資本比率を一定の水準に維持しております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
国内、海外とも、賃貸事業においては、再開発事業の推進およびエリアマネジメントに取り組み、保有資産の競争力強化及び将来の開発価値向上に努めました。不動産市況動向や財務規律などを勘案し、オフィスビル・住宅等の売却を実行しています。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響については、ワクチン接種の普及及び行動制限緩和により社会・経済活動の正常化が徐々に進捗し、商業施設やホテルを中心に回復が見られましたが、今後の状況を引き続き注視してまいります。
賃貸
賃貸は、オフィス・住宅が高稼働・高単価を維持したほか、「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」の賃貸収益が寄与した一方、再開発プロジェクトの進捗に伴う受託収入が減少したことなどから減収増益となりました。
分譲
分譲は、住宅分譲の増加により増収となりましたが、ビル売却の減少により減益となりました。
施設営業
施設営業は、「グランドハイアット東京」や「アンダーズ東京」などの施設が新型コロナウイルス感染症の影響が継続する中、稼働率が改善したことなどから増収増益となりました。
海外
海外は、新型コロナウイルス感染症の影響が継続する中、「上海環球金融中心」のオフィスは高稼働を維持したほか、円安人民元高の為替の影響などから増収増益となりました。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。