有価証券報告書-第14期(2023/04/01-2024/03/31)
ウ.指標と目標 ~カーボンニュートラル基本計画~
カーボンニュートラル社会の実現に向けて、当社グループはカーボンニュートラル基本計画(2023年5月公表)を策定しています。本計画では、当社の温室効果ガス排出削減を製造・事業の効率化やCCS、森林吸収等によって進めるとともに、社会の温室効果ガス排出削減に貢献するため、水素・カーボンニュートラル燃料・再生可能エネルギー等による「エネルギートランジション」の推進とリサイクルやシェアリング等による「サー
キュラーエコノミー」の推進を掲げ、具体的な目標やロードマップを定めています。
当社グループのカーボンニュートラル基本計画の詳細は、以下のとおりです。





エ.2023年度の主な取組
(ア)CO2の見える化
製油所での削減推進のために排出量の適時把握が重要となる事から、CO2見える化システムを導入し、全社の排出量一元管理と製品ごとの排出量(CFP:カーボンフットプリント)算定ができる体制を構築しました。法定報告の効率化、月次予実管理による計画の実行管理を行うとともに、一部製品のCFPデータの顧客への提供を開始しています。製油所で実際に取得されたデータを用いたCFP算定は、国内石油業界初となります。今後、低炭素製品の環境価値訴求によるビジネス機会創出を目指します。さらに、GHG排出削減に資する事業を推進すべく、インターナルカーボンプライス50$/t-CO2を導入し、感応度分析を行っています。
(イ)CCS
国内CCSの事業化に向け、エネルギーセグメントに属する子会社であるENEOS株式会社(以下、ENEOS)、石油・天然ガス開発セグメントに属する子会社であるJX石油開発株式会社(以下、JX石油開発)及び電源開発株式会社の3社で検討を進めており、2023年8月に独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)による令和5年度「先進的CCS事業の実施に係る調査」に採択されました。本事業ではCO2分離回収・輸送・貯留に関する設計作業及び貯留層評価等を行っており、貯留については2023年2月に設立した合弁会社である「西日本カーボン貯留調査株式会社」が主体となり検討を行うことで、2030年度までに実装可能なCCSバリューチェーンの構築を目指しています。
また、2023年4月にJX石油開発が、海洋掘削事業を営む日本で唯一の企業でありCO2を地下に圧入・貯留するための掘削技術を有する日本海洋掘削株式会社を連結子会社とすることで、ENEOSグループとしてCCSバリューチェーン構築に向けた体制強化を進めています。
海外CCSにおいては、2023年12月にENEOS、JX石油開発及びオーストラリアの石油・ガス大手であるSantos社と日豪間のCCSバリューチェーン構築に向けた共同検討に関する覚書を締結しました。
さらに、2024年3月にENEOS、JX石油開発、三菱商事株式会社及びマレーシア国営石油会社であるペトロナスの関係会社であるPETRONAS CCS Solutions Sdn Bhdと、東京湾を排出源とするCO2の分離・回収・集積から船舶輸送、そしてマレーシアでのCO2貯留までの海外CCSバリューチェーン構築に向けた共同検討に関する覚書を締結しました。
これまでの石油・天然ガス開発の知見を活かし、CCSの取組が進む地域の企業との連携を強化しCCSバリューチェーンを構築していくことにより、日本のカーボンニュートラル計画達成に貢献していきます。
(ウ)自然吸収
森林プロジェクトについて、国内においては愛媛県久万高原町及び新潟農林公社に続き、2023年11月から日本生命相互保険会社と共同で北海道森町とJ-クレジット創出に向け協業を進めています。森林由来のJ-クレジットによる収益を森林整備にかかわる事業に使用いただき、森林の持つCO2吸収能力のさらなる活性化を目指します。この取組を進めることにより、引き続き健全な森林の育成を通じて木材生産はもとより、森林のもつ多面的な機能の維持・増進に積極的に取り組んでいきます。
また、海外においては2023年7月に住友林業株式会社グループが組成する米国の森林ファンドEastwood Climate Smart Forestry Fund Iへ出資を行いました。本ファンドは、日本企業10社が各社の米国子会社等を通じて出資参画しています。カーボンクレジットのマーケットや制度が先行している米国でカーボンクレジットの創出を行います。ファンドの仕組みを活用し、適切に管理する森林を大幅に拡大しグローバルな気候変動対策、生物多様性に貢献します。国内外問わず、森林の循環利用による脱炭素・循環型社会の形成に貢献していきます。
さらに、産官学連携による大規模ブルーカーボン創出の検討を2023年12月より開始しました。海洋生態系に取り込まれた炭素「ブルーカーボン」は、CO2の吸収源対策の新しい選択肢として期待されています。大気中のCO2は、海草・海藻藻場等のブルーカーボン生態系の光合成により取り込まれ、海底に堆積したり海洋中深層に分解されながらも長期間留まることによって、ブルーカーボンとして大気から隔離されます。このメカニズムを広域で適用し人が積極的に関与することで、大規模ブルーカーボン創出を目指します。
当社グループにおける、2022年度のGHG排出量(Scope1,2)は2,793万トン、2023年度は2,490万トン(注6)でした。
(注)6.速報値です。確定値については、2024年11月公表予定の「ESGデータブック」をご参照ください。
カーボンニュートラル社会の実現に向けて、当社グループはカーボンニュートラル基本計画(2023年5月公表)を策定しています。本計画では、当社の温室効果ガス排出削減を製造・事業の効率化やCCS、森林吸収等によって進めるとともに、社会の温室効果ガス排出削減に貢献するため、水素・カーボンニュートラル燃料・再生可能エネルギー等による「エネルギートランジション」の推進とリサイクルやシェアリング等による「サー
キュラーエコノミー」の推進を掲げ、具体的な目標やロードマップを定めています。
当社グループのカーボンニュートラル基本計画の詳細は、以下のとおりです。





エ.2023年度の主な取組
(ア)CO2の見える化
製油所での削減推進のために排出量の適時把握が重要となる事から、CO2見える化システムを導入し、全社の排出量一元管理と製品ごとの排出量(CFP:カーボンフットプリント)算定ができる体制を構築しました。法定報告の効率化、月次予実管理による計画の実行管理を行うとともに、一部製品のCFPデータの顧客への提供を開始しています。製油所で実際に取得されたデータを用いたCFP算定は、国内石油業界初となります。今後、低炭素製品の環境価値訴求によるビジネス機会創出を目指します。さらに、GHG排出削減に資する事業を推進すべく、インターナルカーボンプライス50$/t-CO2を導入し、感応度分析を行っています。
(イ)CCS
国内CCSの事業化に向け、エネルギーセグメントに属する子会社であるENEOS株式会社(以下、ENEOS)、石油・天然ガス開発セグメントに属する子会社であるJX石油開発株式会社(以下、JX石油開発)及び電源開発株式会社の3社で検討を進めており、2023年8月に独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)による令和5年度「先進的CCS事業の実施に係る調査」に採択されました。本事業ではCO2分離回収・輸送・貯留に関する設計作業及び貯留層評価等を行っており、貯留については2023年2月に設立した合弁会社である「西日本カーボン貯留調査株式会社」が主体となり検討を行うことで、2030年度までに実装可能なCCSバリューチェーンの構築を目指しています。
また、2023年4月にJX石油開発が、海洋掘削事業を営む日本で唯一の企業でありCO2を地下に圧入・貯留するための掘削技術を有する日本海洋掘削株式会社を連結子会社とすることで、ENEOSグループとしてCCSバリューチェーン構築に向けた体制強化を進めています。
海外CCSにおいては、2023年12月にENEOS、JX石油開発及びオーストラリアの石油・ガス大手であるSantos社と日豪間のCCSバリューチェーン構築に向けた共同検討に関する覚書を締結しました。
さらに、2024年3月にENEOS、JX石油開発、三菱商事株式会社及びマレーシア国営石油会社であるペトロナスの関係会社であるPETRONAS CCS Solutions Sdn Bhdと、東京湾を排出源とするCO2の分離・回収・集積から船舶輸送、そしてマレーシアでのCO2貯留までの海外CCSバリューチェーン構築に向けた共同検討に関する覚書を締結しました。
これまでの石油・天然ガス開発の知見を活かし、CCSの取組が進む地域の企業との連携を強化しCCSバリューチェーンを構築していくことにより、日本のカーボンニュートラル計画達成に貢献していきます。
(ウ)自然吸収
森林プロジェクトについて、国内においては愛媛県久万高原町及び新潟農林公社に続き、2023年11月から日本生命相互保険会社と共同で北海道森町とJ-クレジット創出に向け協業を進めています。森林由来のJ-クレジットによる収益を森林整備にかかわる事業に使用いただき、森林の持つCO2吸収能力のさらなる活性化を目指します。この取組を進めることにより、引き続き健全な森林の育成を通じて木材生産はもとより、森林のもつ多面的な機能の維持・増進に積極的に取り組んでいきます。
また、海外においては2023年7月に住友林業株式会社グループが組成する米国の森林ファンドEastwood Climate Smart Forestry Fund Iへ出資を行いました。本ファンドは、日本企業10社が各社の米国子会社等を通じて出資参画しています。カーボンクレジットのマーケットや制度が先行している米国でカーボンクレジットの創出を行います。ファンドの仕組みを活用し、適切に管理する森林を大幅に拡大しグローバルな気候変動対策、生物多様性に貢献します。国内外問わず、森林の循環利用による脱炭素・循環型社会の形成に貢献していきます。
さらに、産官学連携による大規模ブルーカーボン創出の検討を2023年12月より開始しました。海洋生態系に取り込まれた炭素「ブルーカーボン」は、CO2の吸収源対策の新しい選択肢として期待されています。大気中のCO2は、海草・海藻藻場等のブルーカーボン生態系の光合成により取り込まれ、海底に堆積したり海洋中深層に分解されながらも長期間留まることによって、ブルーカーボンとして大気から隔離されます。このメカニズムを広域で適用し人が積極的に関与することで、大規模ブルーカーボン創出を目指します。
当社グループにおける、2022年度のGHG排出量(Scope1,2)は2,793万トン、2023年度は2,490万トン(注6)でした。
(注)6.速報値です。確定値については、2024年11月公表予定の「ESGデータブック」をご参照ください。