有価証券報告書-第16期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/23 13:35
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【項目】
155項目
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ア.適所適材を基本とする効果的な制度の具現・実行
グループ全体の組織能力を最大限に発揮するためには、事業活動において特に重要性が高く戦略的育成が必要なキーポジションにおける適所適材の人材配置が不可欠と考えています。このため、各キーポジションに求められる要件を明確化し、各人が有する能力・経験等を可視化したうえで、当該ポジションへの選任及び後継者候補の選抜・育成に関する意思決定を行う仕組みを具現化し・実行しています。
2024年度以降は、経営チームの専門性・経験の可視化と共通基準に基づく後継者選任プロセスを整備し、経営の連続性及び意思決定の質の向上を図っています。また、リーダー要件の明確化と公正・客観的な選抜、戦略的な育成の実施により、将来に向けた経営人材層の拡充を推進しています。
イ.安心して誇りを持って働ける企業文化づくり
企業文化は、組織の成長と人的資本の活用の土台であり、実効性の高い人材戦略の結果、価値観として組織に根付き、行動や意思決定に重要な影響を及ぼすとの考えのもと、健康経営(働くうえで大前提となる従業員の心身の健康の維持・向上)、働きやすさ(心理的安全性の確保、多様性の受容)、働きがい(存在承認を前提とする組織づくり)の3つに焦点をあてて取り組み、従業員がエンゲージメント高く安心して誇りを持って働ける企業文化の定着を目指し、取組を継続しています。
2025年度においては、健康経営戦略マップに沿い、従業員の健康リテラシー向上に取り組むとともに、健康診断の充実、メンタルヘルスケア、生活習慣改善等の施策を継続的に推進してきたことに加え、健康の重要性について経営トップ自らがメッセージを発信し、グループ全体での意識醸成を図っています。
また、心理的・身体的安全性の確保や多様な働き方の推進、DE&Iの浸透を通じて、誰もが能力を発揮できる働きやすい環境を整備するとともに、タウンホールミーティング等、経営と従業員との対話の場を通じて、企業理念への理解と共感を深める事で、従業員の働きがい向上にも取り組んでいます。
ウ.グループガバナンス体制の構築
グループ全体において、先に述べた人材戦略の2本柱に関する取組が高い実効性を持って、確実に実行されていることを定期的に確認するPDCAサイクルを構築し、運営しています。
2025年度においては、ENEOSホールディングスのCHROを議長に主要な事業会社の人事担当役員をメンバーとするCHRO会議を設置・開催(年4回)し、グループ共通KPIの設定やグループ主要事業会社の人材戦略の確認、共同取組事項の議論等を行いました。
エ.指標及び目標
第4次中期経営計画の公表に伴い、「1人当たり教育投資額」、「健康(プレゼンティーズム)」、エンゲージメントサーベイにおける「成長機会スコア」、「働きがいスコア」、「働きやすさスコア」を、人的資本経営の実行状況を測る非財務の定量指標として設定し、達成に向け取組を行っています。
2025年度の実績は下表のとおりですが、「1人当たり教育投資額」については重点領域への投資及びその効果の可視化を進め、人材価値の向上を図っています。また、「働きやすさスコア」及び「働きがいスコア」については、スコアの結果を定量的に分析し、課題の特定と改善サイクルの運用に加え、ENEOSにおいては職場対話等を通じた改善活動を継続しています。さらに、「成長機会スコア」については、上司と部下の対話深化及びタレントマネジメントの活用によるキャリアの見える化を通じて、成長実感の向上に取り組んでいます。加えて、「健康(プレゼンティーイズム)」については、健康経営施策及びヘルスリテラシー向上を通じ、改善を推進しています。
<第4次中期経営計画におけるグループ人材戦略及び非財務指標>0102010_025.png
<非財務指標25年度実績>
25年度実績27年度目標
1人当たり教育投資額8.2万円10万円以上
プレゼンティーイズム20.4%20%以下の達成・維持
成長機会スコア59%肯定的回答率75%以上
働きがいスコア64%肯定的回答率75%以上
働きやすさスコア71%肯定的回答率75%以上

(注)実績の集計対象範囲は、以下のとおりです。
ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー
(2)国際的な人権原則の遵守
当社グループは、グローバルに事業を展開する企業グループとして、従業員を含むすべてのステークホルダーの人権を尊重することが、持続的な社会の発展に貢献していくうえで根本的かつ必須の重要テーマであると考えています。
当社グループは、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」、国際労働機関(ILO)の中核的労働基準(「結社の自由及び団体交渉権の効果的な承認」「あらゆる形態の強制労働の禁止」「児童労働の実効的な廃止」「雇用及び職業における差別の排除」)、「労働における基本的原則及び権利に関する宣言」等の国際規範を支持しています。
また、従業員に限らず、サプライヤー、お客様、お取引先、地域社会等の様々なステークホルダーの方々の人権を尊重し、事業活動を進めています。
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ア.人権ポリシー
当社グループは、人権尊重の基本原則をグループ行動基準に定めるとともに、これを補完する人権ポリシーを制定しています。当社グループの事業活動に関連するすべてのビジネスパートナーに対して理解・協力を要請し、これらの周知徹底と遵守に努めています。
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イ.人権デュー・ディリジェンス
当社グループは、人権デュー・ディリジェンス(以下、人権DD)、サプライチェーンにおけるCSR調達アンケート、人権への負の影響をタイムリーに特定・分析・対応する手順である人権対応フローという3つの仕組みを通じて、網羅的に人権リスクの把握に努めています。
2019年度から隔年で国連「ビジネスと人権に関する指導原則」(UNGP)に沿った人権DDを実施しています。事業活動における人権侵害リスク範囲の特定と評価、改善策立案、教育の仕組み構築を内容とするものです。人権DDのサイクルは以下のとおりです。
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①人権リスク調査の対象となるステークホルダー・人権リスクのスコーピング
ステークホルダー:従業員、お客様、製油所・サービスステーション(SS)の周辺住民、サプライヤー等
人権リスク:表「人権DDにおいて確認する人権課題」参照
<人権DDにおいて確認する人権課題>
ステークホルダー人権DDにおいて確認する人権課題
従業員ハラスメント労働時間管理
差別健康
安全ワークライフバランス
結社の自由(団結権・団体交渉権)公正かつ良好な労働基準
サプライヤーサプライヤーによる人権侵害事象の発生
顧客・取引先品質不良(コンタミネーション含む)不適切な商品情報の提供
不適切な商品化学物質管理情報セキュリティ(プライバシー)
地域社会環境(地球の環境破壊、健康被害、事故被害含む)

② 人権リスクの評価・検証
①でスコーピングした各人権リスクに対し、業務を通じた人権侵害を行っていないか、各部で自己評価
評価後、外部専門家に確認を依頼し、対応を優先すべき人権リスクを特定
③ 今後の対応策検討
自己評価の結果及び外部専門家の意見を踏まえ、対応を優先すべき人権リスクに対する対応策を検討
④ 対応策の導入
検討を踏まえ対応策を導入
⑤ 開示
対応について報告
ウ.指標と目標
当社グループは、「2023年度実施済み人権デュー・ディリジェンスのフォローアップ」を2025年度の目標に掲げ、2023年度の人権デュー・ディリジェンスで把握した課題に対し、主要な事業会社と連携して対応を完了しています。
2026年度は「国際ガイドラインへの準拠を強化した人権デュー・ディリジェンスの実施」を取組目標としています。ビジネスと人権に関する国際的な指導原則に照らして当社グループの取組に関する不備がないかを点検し、必要な対処を図ることで、人権リスク対応に向けた実効性が向上するように取り組んでいきます。
(3)健康増進
当社グループは、従業員及びその家族の健康を大切にすることが、従業員の活力向上、生産性向上及び組織活性化につながり、ひいては成長戦略実現の原動力や競争力の源泉になると考えています。このような考え方のもと、健康に関する基本原則をグループ行動基準に定めるとともに、従業員の自律的な健康管理及び健康増進に寄与すべく「健康経営」を推進しています。
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ア.健康経営の全体像
当社グループは、「ENEOSグループ理念」において、「安全・環境・健康」を“大切にしたい価値観”の一つとして掲げています。「ENEOSグループ長期ビジョン」実現のためにも、企業活動の根幹である従業員一人ひとりの心身の健康を維持・増進することが大切です。
健全な労働環境の整備及び適切な働き方の実現に向けた取組、また、従業員の健康管理をサポートしつつ自律的な健康管理意識を醸成する取組が、個人の健康は勿論、職場全体の活力や生産性の向上につながり、ひいては「健康経営」の実現に至ると考え活動しています。
0102010_030.png0102010_031.pngイ.健康経営のサポート体制
健康経営を推進するため「健康経営のサポート体制」を整え、事務局を人事部内に設置し、健康保険組合や関係会社・各事業所と連携しながら様々な取組を行っています。国内の各事業所においては、安全衛生委員会又は衛生委員会を毎月開催し、会社側と労働組合又は従業員の代表が衛生について話し合いを行っています。
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ウ.指標と目標
ENEOSグループ(注1)は、定期健康診断の受診を基本とし、生活習慣病の予防に取り組んでいます。具体的には、喫煙率の低減(注2)及び適正体重(BMI25未満)維持者比率の向上(注3)を目標に取り組んでいます。また、海外渡航者・海外勤務者に対しては、疫病・感染症予防接種の実施や医療サポート制度の整備等に努めています。また、健康増進法の趣旨に則り、受動喫煙リスクの徹底的な排除にも取り組んでいます。こうした健康増進に関する取組が評価され、2025年度には、経済産業省が実施する「健康経営度調査」において、「健康経営優良法人(大規模法人部門、ホワイト500)」に認定されました。
(注)1.集計対象:ENEOSホールディングス及び主要な事業会社
2.2026年度目標:喫煙習慣者比率前年比マイナス1.0%以上
3.2026年度目標:適正体重(BMI25未満)維持者の比率70%以上
当社グループにおける健康関連指標の目標及び実績は以下のとおりです。
健康関連指標2024年度
実績
2025年度
実績
2026年度
目標
喫煙率23.6%22.0%21.0%以下
適正体重維持者の比率(BMI25未満)68.8%68.0%70%以上

(注)集計対象の主要事業会社
2025年度以降:ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー
2024年度時点:ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、ENEOS Power、
ENEOSリニューアブル・エナジー、JX金属
4.安全確保の強化
当社グループは、エネルギー・素材の安定供給を担う企業グループとして、安全操業を確保することが事業の存立及び社会的信頼の基盤、競争力の源泉であると考えています。
このような認識のもと、ENEOSグループ理念において「安全」を最優先のテーマの1つと位置付けるとともに、ENEOSグループ行動基準にグループの基本方針を定めました。
これを踏まえ、グループ各社は、それぞれの事業特性に合わせて安全に関する方針を定め、労働安全に関するリスクの評価を行い、実効性を備えた安全活動を重層的に推進しています。具体的には、協力会社従業員の方々を含めた安全諸活動及び安全教育の充実を図るとともに、あらゆる事故・トラブル・自然災害に対する予防策及び緊急時対策を講じています。
また、グループ各社は、労働組合員の安全衛生を図るために会社が必要な施設の整備に努めることを労働組合と確認しています。(労働協約付帯協定第90条)
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ア.指標と目標
当社グループは、労働者の安全を最優先かつ徹底する意志を表明しています。「重大な労働災害(死亡労働災害)件数ゼロ」及び「2030年度末にTRIR(注1)1.0以下及びLTIR(注2)0.3以下の達成」をグループの重点目標として定め、協力会社従業員の方々を含めた安全諸活動の徹底及び安全教育の充実を図っています。
(注)1.記録災害度数率:100万労働時間当たり負傷者数(不休労災+休業・死亡労災者数)
2.休業災害度数率:100万労働時間当たりの休業・死亡労災者数
当社グループの実績(注3)は次のとおりです。
<実績>
項目2023年度
実績
2024年度
実績
2025年度
実績(注4)
重大な労働災害
(死亡労働災害)件数
0件1件1件
TRIR
(記録災害度数率)
0.942.242.44
LTIR
(休業災害度数率)
0.760.89

(注)3.各年度における集計対象は以下のとおりです。
2023年度:ENEOSホールディングス、ENEOS、JX石油開発(現在はENEOS Xplora)、JX金属の従業員のTRIR
2024年度:ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー、JX金属及び各社グループ会社の従業員並びに協力会社従業員のTRIR/LTIR
2025年度:ENEOSホールディングス、ENEOS、ENEOS Xplora、ENEOSマテリアル、ENEOS Power、ENEOSリニューアブル・エナジー及び各社グループ会社の従業員並びに協力会社従業員のTRIR/LTIR
4.2025年度における実績値は速報値です。確定値については、2026年11月公表予定の「ESGデータブック」をご参照ください。
5.ステークホルダーとのコミュニケーション
当社グループは、株主・投資家、お客様、お取引先、従業員等、多様なステークホルダーの皆様との関わりの中で事業活動を営んでいます。ステークホルダーとの対話を積極的に進め、期待や要請に応える活動を推進していきます。こうした取組の一環として、当社は投資家との効果的なエンゲージメントに取り組んでおり、2024年度は415件、2025年度は460件の対話を実施しました。
また、当社グループでは、ESGに関する具体的なテーマに関し、外部専門家・ステークホルダーの意見を聴取し対応しています。2025年度には投資家と社外取締役とのESGに関するスモールミーティングを実施したほか、機関投資家の気候変動アクション・イニシアティブ「Climate Action 100+」とも定期的なエンゲージメントを実施しています。
引き続き、外部専門家・ステークホルダーとのエンゲージメントを進め、社会課題の解決に貢献していきます。
ステークホルダー活動内容主なコミュニケーション手段主なコミュニケーション窓口
株主・投資家当社では、ディスクロージャーポリシーを定め、株主・投資家の皆様に対し、迅速、適正かつ公平な情報開示に努めています。・株主総会、決算説明会、個人投資家向け説明会、ESG説明会
・統合レポート、ESGデータブック、ウェブサイトでの情報開示
・当社ウェブサイトお問い合わせ窓口
(https://www.hd.eneos.co.jp/contact/)
・当社IR部門窓口(電話、メール、ミーティング等)
お客様当社グループは、お客様のご要望やご期待に応え、信頼とご満足いただける商品・サービスを開発・提供しています。・営業活動を通じたコミュニケーション
・安全・安心で価値ある商品・サービスの提供
・ウェブサイトによる情報提供
・電話やウェブサイトでのお問い合わせ窓口
・当社ウェブサイトお問い合わせ窓口
(https://www.hd.eneos.co.jp/contact/)
・グループ各社販売部門窓口(電話、メール、ミーティング等)
・ENEOSお客様センター(フリーダイヤル)
お取引先当社グループでは、お取引先に対して購買情報を開示し、積極的にビジネスチャンスを提供するとともに、公正な取引機会の確保に努めています。・購買業務を通じたコミュニケーション
・ウェブサイトの活用
・CSR調達アンケートの実施(2年で1サイクル)
・当社ウェブサイトお問い合わせ窓口
(https://www.hd.eneos.co.jp/contact/)
・グループ各社調達部門窓口(電話、メール、ミーティング等)
・サプライヤー向け人権相談窓口
NPO・NGO当社グループは、NPO・NGOとの協力関係を構築し、環境保全や社会貢献活動に積極的に取り組んでいます。・生物多様性保全活動による協働
・次世代人材育成支援活動での協働
・人権デュー・ディリジェンスにおける第三者の立場からの検証(3年に1度)
・当社ウェブサイトお問い合わせ窓口
(https://www.hd.eneos.co.jp/contact/)
地域社会・
国際社会
当社グループは、操業地及び国際社会からのニーズや期待に応え、積極的にコミュニケーションを図ることで、責任ある企業活動を行うことを目指します。・地域住民向け説明会、行事参加・協賛
・ボランティア活動
・産油、産ガス国等を対象にした様々な支援制度を開設
・国際イニシアティブへの参画
・当社ウェブサイトお問い合わせ窓口
(https://www.hd.eneos.co.jp/contact/)
・操業地域の事業所窓口(電話、メール、ミーティング等)
従業員当社グループでは、従業員を経営における重要なステークホルダーとして位置付け、一人ひとりが安心して働き、能力を最大限発揮できるように、各種制度を整備しています。・労働組合と経営層との定期的な対話
・グループ報、イントラネットによる情報発信
・意識調査の定期的実施
・階層別研修等の実施
・会社への意見・提言・要望の募集(年1回)
・各種施策に対するアンケートの実施(随時)
・内部通報制度(ホットライン)
※請負先従業員も対象
・上司との定期的な面談
・労働組合を通じて

6.情報セキュリティ及びDX推進に関する事項
(1)情報セキュリティ
当社グループは、高い情報セキュリティレベルを確保することが重要な経営課題であると認識し、必要な対策に取り組んでおり、「情報セキュリティポリシー」を定め、ビジネスパートナーや委託先を含めて情報の適切な取扱い・管理・保護・維持に努めています。なお、情報セキュリティポリシーについては、当社Webサイトをご参照ください。(https://www.hd.eneos.co.jp/security/)
加えて、当社グループは、「ENEOSグループ情報セキュリティ基本規程」に則り、会社の資産である会社情報の不正な使用・開示及び漏えいを防止するとともに、会社情報の正確性・信頼性を保ち、改ざんや誤処理を防止し、許可された利用者が必要な時に確実にその会社情報を利用できるようにしています。
個人情報保護については「個人情報保護要領」を制定し、個人情報保護法の遵守と、個人情報を適切に取り扱うためのルールを定め、権利保護を図っています。加えて、研修の実施や「個人情報保護要領ガイドブック」の掲示等により、従業員への法令及び社内ルールの浸透を図っています。
IT及びITに保持される会社情報への外部からの脅威に対しては、「サイバーセキュリティ」として、担当部署を設けて、機密性・完全性・可用性を維持するための必要な施策を行っています。
また、当社グループの「サイバーセキュリティ」に関する考え方及び取組は、以下のとおりです。
ア.サイバーセキュリティにおけるガバナンス
当社グループは、年々巧妙化するサイバー攻撃から会社の重要な情報やシステムを守るため、当社社長を議長とする「ENEOSグループサイバーセキュリティ会議」を設置しています。同会議においてサイバーセキュリティ対策状況を確認するとともに、経営主導でサイバーセキュリティ対策方針を決定・推進しています。その後、主な主要事業会社にてサイバーセキュリティ対策方針を具体的な施策へ落とし込み実行しています。
イ.サイバーセキュリティにおけるリスク管理
当社グループは、生産・販売・会計等のプロセスに関する電子データを、様々な情報システムやネットワークを通じて利用しています。これらの情報システムには安全対策が施されているものの、地震等の自然災害やサイバー攻撃を含む事象等により、情報システムに予期せぬ障害が発生し、業務が停止する可能性があります。その場合、当社グループの生産・販売活動に支障を来たすとともに、取引先の事業に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
DXの進展や働き方の多様化等により守るべき情報資産は増加傾向にある中で、情報システムや電子データの安全性を担保していくためには継続的なサイバーセキュリティ対策の強化が必要です。
このような状況を踏まえ、当社グループでは次のサイバーセキュリティ強化方針を掲げ、必要な施策を講じています。
・主要な事業会社体制におけるガバナンス強化(継続)
・ENEOSグループ全体のITセキュリティ状況見える化推進
・セキュリティ対策のさらなる高度化による能動的なITセキュリティリスクへの対応
0102010_035.png※1実際の攻撃者視点で当社システムやネットワークの許可された範囲を攻撃する専門チーム
※2攻撃者から見えている当社のITシステム領域を特定・分析・管理すること
(ア)主要な事業会社体制におけるガバナンス強化
サイバーセキュリティ上の脅威は、当社グループの事業継続及び信頼性に直結する重要な課題であり、主要な事業会社体制においても十分なセキュリティガバナンスの発揮が求められます。
当連結会計年度においては、サイバー攻撃動向を踏まえた社内規程の改訂を実施し、グループ全体のセキュリティレベルの一層の底上げを図りました。
また、セキュリティインシデントの管理体制の整備及びリスクマネジメント体制の変更を踏まえた訓練を実施することで、グループ全体のセキュリティガバナンスの強化に取り組んでいます。
(イ)ENEOSグループ全体のITセキュリティ状況見える化推進
当社では、ITセキュリティの状況を可視化し、ENEOSホールディングス及び主要な事業会社を含むグループ全体のセキュリティ状況の迅速な把握に取り組んでいます。
セキュリティ状況のみならず、セキュリティに係るコストの可視化と分析を通じて、セキュリティ投資の適正化を図っています。
また、第三者の視点によるITセキュリティスコアを活用し、その結果を共有することで、グループ全体のセキュリティ水準の向上を図っています。
(ウ)セキュリティ対策のさらなる高度化による能動的なITセキュリティリスクへの対応
近年、DXの進展に伴うクラウドサービスの利用拡大や在宅勤務環境の整備により、インターネットに接続される情報資産は増加しています。これにより利便性が向上する一方で、外部からの攻撃を受けるリスクも高まっていると言われています。
当社グループでは、これらのリスクの低減に向け、外部に公開されている機器やシステムの脆弱性を継続的に把握・対処するため、アタックサーフェスマネジメントを実施しています。
また、従来の対策に加え、社内の潜在的な脆弱性を能動的に発見し、迅速な対応につなげるためのレッドチーム体制を構築しました。さらに、機密情報及び個人情報の保護強化を図ることで、セキュリティ水準の継続的な向上に取り組んでいます。
(2)DXの取組
当社グループでは、筋肉質な経営体質への転換を行うべく、全業務領域でのAI活用推進を通じた徹底的な効率化を目指しています。これに向けて、AI活用の推進に向けた専任組織を2025年度に設置するとともに、サプライチェーンをはじめとする業務全域でAIの活用可能性を追求し、データに基づく最適化による業務の高度化を図っています。
ENEOSでは、2023年度に策定した「ENEOSデジタル戦略」を第4次中期経営計画を踏まえた内容に改訂しました。デジタル戦略では、各事業領域が目指す「AIを活用した明日のあたり前」、及び、その実現を支える4つの原動力(データ活用、デジタル技術力、デジタル・IT人材、セキュリティ)の強化方針を定めています。
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データ活用においては、データの収集・蓄積・活用を一体的に管理する基盤整備を進めるとともに、共通指標に基づく可視化や、事業課題起点の分析による活用を推進しています。あわせて、単発対応から業務に組み込まれた定常的な活用への移行と、データ品質の向上にも取り組んでいます。
デジタル技術力においては、基本生成AIサービスの機能拡張により、内製でAIエージェントを構築できる環境整備を進めています。また、デジタルワークフロー基盤の整備を通じて、IT関連業務の省力化・自動化を推進しています。
デジタル・IT人材においては、AIプロジェクト推進に必要な知識・スキルの習得を目的とした研修を拡充し、DXの中核を担う人材及び、社内外を横断してDXを牽引する人材の育成を進めています。
セキュリティにおいては、これまでのガバナンス及び情報セキュリティ強化の取組を踏まえ、AIの不正利用等によって高度化・高速化するサイバー攻撃リスクに対応するため、グループ横断での可視化及び対処能力のさらなる強化を図っています。
今後の取組としては、各事業部においてAIを活用した業務のDX化を推進するとともに、得られた知見・経験を他部署へ展開していきます。これらの取組を通じて、全社的なDXの加速を図り、各事業における「AIを活用した明日のあたり前」の実現を推進します。

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