有価証券報告書-第20期(令和2年6月1日-令和3年5月31日)

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2021/08/31 14:46
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、前連結会計年度第4四半期より発生した新型コロナウイルスの感染症拡大に伴う大小様々な影響による国内景気の停滞や落ち込み、不安定かつ先が見通しづらい国際経済、また香港問題を契機とする米国、中国間におけるさらなる経済リスクなどにより、先行きが不透明な状況にあります。
広告業界におきましては、2020年の広告市場の総広告費は、6兆1,594億円(前年比11.2%減)、当社グループが関連するインターネット広告市場における広告費は、2兆2,290億円(前年比5.9%増)となり、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、日本の総広告費は前年を大きく下回りましたが、インターネット広告費は、社会のデジタル化加速が追い風となり、前年を上回りました(株式会社電通「2020年日本の広告費」)。
また、当社グループが属しておりますインターネット附随サービス業におきましては、当連結会計年度の売上高が前年を上回る水準で推移しております(経済産業省「特定サービス産業動態統計月報(2021年5月分)」)。
一方、当社グループの事業領域である歯科市場においては、歯科診療医療費が3兆286億円(前年比1.9%増 厚生労働省「令和元年度 医療費の動向」)、歯科診療所は68,093施設(厚生労働省「医療施設動態調査(令和3年5月末概数)」)となり、インプラントやホワイトニング等の自費診療の普及や口腔衛生意識の高まりもあったものの、歯科診療医療費の伸び悩みや歯科医院の過当競争の進展より厳しい状況が続いておりますが、新型コロナウイルス感染症拡大による歯科自由診療への需要の高まりもございました。
このような経済情勢のもと、当社グループは、基幹事業であるメディア・プラットフォーム事業の効率化を推し進めると共に顧客満足度の向上を図るためスマートフォン広告の拡充、新たなサービス構築に取り組みました。また、医療機関経営支援事業においては、第2四半期連結会計期間より、Pacific Dental Care Co., Ltd.を連結子会社化するなど事業拡大に努め、医療BtoB事業においては、2020年2月にブランネットワークス株式会社を吸収合併したことによる組織再編の効果が出てまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は3,330,540千円(前年比14.1%増)、営業利益は331,269千円(前年比211.4%増)、経常利益は336,286千円(前年比223.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は129,671千円(前年比63.4%増)となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
a. メディア・プラットフォーム事業
当社グループの基幹事業であるメディア・プラットフォーム事業においては、歯科分野、美容・エステ分野に特化したポータルサイトを運営しております。当事業が関連するインターネット広告市場における広告費は2兆2,290億円(前年比5.9%増)と拡大基調にあるものの(株式会社電通「2020年日本の広告費」)、歯科分野では、歯科診療医療費の伸び悩みや歯科医院の過当競争の進展により厳しい状況が続きましたが、コロナウイルス感染症拡大による歯科自由診療への需要の高まりもございました。
こうしたなか、歯科分野においては、Googleのアルゴリズムの変動の影響への対応が進んだことや、自由診療への需要が高まったことで、歯科クリニックの広告出稿意欲が高まり、主力サイトの「矯正歯科ネット」の売上高が前年比13.7%増、「インプラントネット」の売上高が前年比12.3%増となるなど好調に推移しております。
美容・エステ分野では、2020年のエステティックサロン総市場規模は3,436億円(前年比5.3%減)と減少推移となり、施術分野が新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受け、厳しい状況が続きましたが、緊急事態宣言解除後は来店客数の一定の戻りが見られました(株式会社矢野経済研究所「2020年版 エステティックサロンマーケティング総鑑」)。
こうしたなか、美容整形専門サイト「気になる!美容整形・総合ランキング」、エステ専門サイト「エステ・人気ランキング」等のポータルサイトの収益化を目指しました。また、当社グループが運営する各ポータルサイトの認知度の向上を図ると共に引き続きスマートフォン広告の拡充を進め、新たなサービスの提供を実現するための体制を整備してまいりましたが、美容・エステ分野においてはポータルサイトへの広告出稿につきましては厳しい状況が続いております。そのようななか、「気になる!美容整形・総合ランキング」の売上高は大型の広告出稿を獲得したことにより前年比10.7%増、「エステ・人気ランキング」も同様に大型の広告出稿を獲得したことにより同68.1%増となるなど前年比で増加いたしました。
この結果、当連結会計年度の売上高は891,266千円(前年比10.7%増)、セグメント利益は589,878千円(前年比10.1%増)となりました。
b. 医療機関経営支援事業
医療機関経営支援事業においては、SEM及び事業者向けホームページ制作・メンテナンスのサービスの提供や、他社Web商材・リアル商材の販売代理、歯科医院の開業支援、経営支援及びタイにおいて歯科医院経営を行っております。また、連結子会社の株式会社オカムラにおいて、歯科医院向けに歯科器械材料・医薬品の卸売を行っております。
SEMサービスにおいては、2020年もインターネット広告媒体費は好調に推移いたしました。このうち、運用型広告市場規模は、大型プラットフォーマーを中心に高成長となり1兆4,558億円(前年比9.7%増)となりました(株式会社電通「2020年日本の広告費」)。
こうしたなか、当社におきましては運用型広告へのシフトが進んだことによる市場規模の拡大の影響を受け、リスティング広告運用代行サービスのクライアント数が増加したことや、提供するサービスの多様化により売上高が増加いたしました。また、SEOサービスにおいては、複数キーワードへの対策結果を短期的に求めることが難しい仕組みへと変化したことにより、比較的効果の現れやすい検索連動広告をSEO対策に代わる手法として求めるクライアントが増えております。そのようななか、Googleなどの検索エンジンで利用されているアルゴリズム(検索キーワードに対して最適なページを判定するための処理手順)への対応が進み、クライアントのサイトの検索順位を回復させることにより売上高は前年比で増加いたしました。
事業者向けホームページ制作・メンテナンスサービスにおいては、インターネット広告制作費は3,402億円(前年比1.4%増)となり(株式会社電通「2020年日本の広告費」)、ワンストップソリューションサービスの一環である事業者向けホームページ制作・メンテナンスは制作案件の受注が堅調に推移し、売上高は前年比で増加いたしました。
歯科医療の開業支援、経営支援サービスにおいては、歯科医療機器・材料の販売及び歯科医院経営支援サービスの営業活動が新型コロナウイルスの感染症拡大による制約を受けたことなどにより、売上高は前年比で減少いたしました。
歯科医院経営においては、連結子会社のMedical Net Thailand Co., Ltd.において、タイ・バンコクで歯科医院(ゆたかデンタルクリニック)を運営しております。在バンコクの日系企業へ積極的に検診実施の営業活動を行い、また、在バンコクの邦人コミュニティーへ積極的に働きかけることにより患者数の増加に努めた結果、売上高は前年比で増加いたしました。また、第2四半期連結会計期間よりPacific Dental Care Co., Ltd.を連結子会社(孫会社)化し、タイ・バンコクで2院目の歯科医院を運営しております。
歯科器械材料・医薬品の卸売においては、当連結会計年度に歯科医院開業に伴う大型機器の販売があったことや、新型コロナウイルス感染予防の補助金の影響により関連機器の販売が好調に推移し、売上高は前年比で増加いたしました。
この結果、当連結会計年度の売上高は2,302,650千円(前年比11.8%増)、セグメント利益は82,585千円(前年比911.0%増)となりました。
c. 医療BtoB事業
医療BtoB事業においては、歯科医療従事者と歯科関連企業等をつなぐポータルサイトの運営を中心にリサーチ、コンベンションの運営受託、広告ソリューションの提供等、様々なサービスを提供しております。
前第3四半期連結会計期間の2020年2月にブランネットワークス株式会社を吸収合併し、経営資源の有効活用、柔軟な人材配置による業務の効率化により、業績の拡大を図ってきた効果が現れ、新規顧客の獲得、大口案件を受注するなど好調に推移しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は134,327千円(前年比152.6%増)、セグメント利益は58,828千円(前年度は、セグメント損失21,505千円)となりました。
d. その他
管理業務受託事業においては、経理、人事総務等の管理業務を受託し、サービスを提供しております。
当連結会計年度の売上高は3,708千円(前年比1.4%増)、セグメント利益は3,708千円(前年比1.4%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ272,765千円増加し、868,661千円(前年比45.8%増)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は391,866千円(前連結会計年度は78,294千円の増加)となりました。これは未払消費税等の増加、前払費用の減少、税金等調整前当期純利益の計上があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は87,989千円(前連結会計年度は14,604千円の減少)となりました。これは定期預金払戻による収入があったものの、投資有価証券取得による支出、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は34,032千円(前連結会計年度は497,401千円の減少)となりました。これは長期借入れによる収入があったものの、短期借入金の純減があったこと等によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b. 受注実績
当社グループでは概ね受注から役務提供開始までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
メディア・プラットフォーム事業891,26610.8
医療機関経営支援事業2,301,65211.8
医療BtoB事業133,913158.6
その他3,7081.4
合計3,330,54014.1

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
④新型コロナウイルス感染症の影響
当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況につきまして、新型コロナウイルス感染症拡大による重要な影響はありませんでした。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
メディア・プラットフォーム事業の売上高は、「インプラントネット」、「矯正歯科ネット」、「エステ・人気ランキング」、「気になる!美容整形・総合ランキング」等の各ポータルサイトのスマートフォン対応や認知度の向上を図るとともに、コンテンツの充実、既存広告枠の見直しを進め、サービスの活性化及び新たな広告枠の創出に努めた結果、顧客数及び顧客単価が増加したことや大型契約の受注があったことにより、前年比10.8%増の891,266千円となりました。
医療機関経営支援事業の売上高は、前年比11.8%増の2,301,652千円となりました。これは事業者向けホームページ制作・メンテナンスサービスの制作案件の受注が好調に推移し、SEMサービスにおいてはリスティング広告(検索連動広告)運用代行サービスの広告効果向上に努め売上高が増加、販売代理及び歯科器材販売においては当社独自のサービスと関連性のある他社Web商材・リアル商材の営業活動、歯科器材の販売を積極的に行ったことにより、売上高が増加したためであります。また、連結子会社であるMedical Net Thailand Co., Ltd.が行っております歯科医院運営におきましても、積極的な営業活動に努めた結果及び2020年10月に連結子会社化したPacific Dental Care Co., Ltd.の業績が寄与し、売上高が増加いたしました。さらに、連結子会社である株式会社オカムラが行っております歯科器材、医薬品卸事業におきましても、当連結会計年度に歯科医院開業に伴う大型機器の販売があったことや、新型コロナウイルス感染予防の補助金の影響により関連機器の販売が好調に推移したため、売上高が増加しております。
医療BtoB事業におきましては、歯科関連企業への積極的なプロモーション活動に努めたことに加え、2020年2月に連結子会社であったブランネットワークス株式会社を吸収合併したことによる、経営資源の有効活用、柔軟な人材配置による業務の効率化及び経営基盤の強化の効果が表れ、売上高は前年比158.6%増の133,913千円となりました。
売上原価につきましては、売上高増加に伴う直接原価が増加したことにより、前年比10.6%増の2,152,381千円となりました。販売費及び一般管理費につきましては、M&Aにかかる取得関連費用の計上があったものの、プロモーション活動を効果的に行ったことなどにより、前年比2.2%減の846,889千円となりました。
この結果、営業利益は、前年比211.4%増の331,269千円、経常利益は前年比223.4%増の336,286千円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年比63.4%増の129,671千円となりました。
②財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
資産合計は、前連結会計年度末に比べ370,596千円増(前連結会計年度末比21.3%増)の2,107,235千円となりました。これは主に、投資有価証券が53,204千円減少いたしましたが、現金及び預金が263,386千円、売掛金が23,768千円、長期前払費用が88,840千円、のれんが38,101千円増加したためであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ116,797千円増(前連結会計年度末比16.0%増)の846,975千円となりました。これは主に、短期借入金が110,000千円減少いたしましたが、長期借入金が76,124千円、未払金が15,028千円、未払法人税等が88,500千円、未払消費税等が36,053千円増加したためであります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ253,799千円増(前連結会計年度末比25.2%増)の1,260,259千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益129,671千円の計上と、剰余金配当6,060千円を行ったこと等により利益剰余金が増加したことに加え、自己株式が140,317千円減少したためであります。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金状況については、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループは事業活動を遂行するための適切な資金確保及び健全な財務体質を維持することを目指し、安定的な資金調達手段の確保に努めております。成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資・投融資資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フローと金融機関からの借入により調達しております。
資金の流動性については、事業規模に応じた適正な手元資金の水準を維持するとともに金融上のリスクに対応するため取引銀行と当座貸越、貸出コミットメントライン契約を締結することにより手元流動性を確保しております。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
また、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。

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