有価証券報告書-第19期(令和1年6月1日-令和2年5月31日)

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2020/08/31 12:31
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移しているものの、国際経済における新興国経済の成長鈍化、ブレグジットが成立した欧州情勢、米国と中国、イランとの緊張関係や、新型コロナウイルス感染症の世界的な広がりなど、世界は不安定要因や景気下振れリスクをはらみ、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
広告業界におきましては、2019年の広告市場の総広告費及び当社グループが関連するインターネット広告市場における広告費は、共に増加傾向にありました。広告市場の総広告費は、6兆9,381億円(前年比6.2%増)、インターネット広告市場における広告費は、2兆1,048億円(前年比19.7%増)となりました(株式会社電通「2019年日本の広告費」)。
また、当社グループが属しておりますインターネット附随サービス業におきましても、当連結会計年度の売上高が概ね前年を上回る水準で推移しております(経済産業省「特定サービス産業動態統計月報(2020年5月分)」)。
一方、当社グループの事業領域である歯科市場においては、歯科診療医療費が2兆9,712億円(前年比1.9%増 厚生労働省「平成30年度 医療費の動向」)、歯科診療所は68,291施設(厚生労働省「医療施設動態調査(令和2年5月末概数)」)となり、インプラントやホワイトニング等の自費診療の普及や口腔衛生意識の高まりもあったものの、歯科診療医療費の伸び悩みや歯科医院の過当競争の進展に加え、新型コロナウイルス感染拡大により厳しい状況が続いております。
このような経済情勢のもと、当社グループは、基幹事業であるメディア・プラットフォーム事業の効率化を推し進めるとともに顧客満足度の向上を図るためスマートフォン広告の拡充、新たなサービス構築に取り組みました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,917,867千円(前年比30.5%増)、営業利益は106,378千円(前年比39.6%減)、経常利益は103,972千円(前年比43.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は79,346千円(前年比22.4%減)となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
a. メディア・プラットフォーム事業
当社グループの基幹事業であるメディア・プラットフォーム事業においては、歯科分野、美容・エステ分野に特化したポータルサイトを運営しております。当事業が関連するインターネット広告市場における広告費は2兆1,048億円(前年比19.7%増)と拡大基調にあるものの(株式会社電通「2019年日本の広告費」)、歯科分野では、歯科診療医療費の伸び悩みや歯科医院の過当競争の進展により厳しい状況が続きました。
美容・エステ分野では、2019年のエステティックサロン総市場規模は3,602億円(前年比0.3%増)と微増推移となったものの、物販分野の伸長によるものであり、従来施術の販売状況に物販は連動するとされていましたが、2019年度は必ずしもそうではなく厳しい状況が続きました。(株式会社矢野経済研究所「2020年版 エステティックサロンマーケティング総鑑」)。
こうしたなか、美容整形専門サイト「気になる!美容整形・総合ランキング」、エステ専門サイト「エステ・人気ランキング」等のポータルサイトの収益化を目指しました。また、当社グループが運営する各ポータルサイトの認知度の向上を図ると共に引き続きスマートフォン広告の拡充を進め、新たなサービスの提供を実現するための体制を整備してまいりましたが、美容・エステ分野においてはポータルサイトへの広告出稿につきましては厳しい状況が続いており、「気になる!美容整形・総合ランキング」が売上高は前年比21.7%減、「エステ・人気ランキング」が同8.7%減となるなど前年比で減少いたしました。また、歯科分野においても前年に引き続き、Googleのアルゴリズムの変動の影響があるなか、主力サイトの「矯正歯科ネット」の売上高が前年比0.1%増となったものの、「インプラントネット」の売上高は前年比5.0%減となるなど厳しい状況が続きました。
この結果、当連結会計年度の売上高は805,142千円(前年比6.4%減)、セグメント利益は535,821千円(前年比4.4%減)となりました。
b. 医療機関経営支援事業
医療機関経営支援事業においては、SEM及び事業者向けホームページ制作・メンテナンスのサービスの提供や、他社Web商材・リアル商材の販売代理、歯科医院の開業支援、経営支援及びタイにおいて歯科医院運営を行っております。また、2018年12月に連結子会社化いたしました株式会社オカムラにおいて、歯科医院向けに歯科器械材料・医薬品の卸売を行っております。
SEMサービスにおいては、2018年同様、2019年もインターネット広告媒体費は好調に推移いたしました。このうち、運用型広告市場規模は、大型プラットフォーマーを中心に高成長となり1兆3,267億円(前年比15.2%増)となりました(株式会社電通「2019年日本の広告費」)。
こうしたなか、当社におきましては運用型広告へのシフトが進んだことによる市場規模の拡大の影響を受け、リスティング広告運用代行サービスのクライアント数が増加したことや、提供するサービスの多様化により売上高が増加いたしました。一方、SEOサービスにおいては、複数キーワードへの対策結果を短期的に求めることが難しい仕組みへと変化したことにより、比較的効果の現れやすい検索連動広告をSEO対策に代わる手法として求めるクライアントが増えております。そのようななかGoogleなどの検索エンジンで利用されているアルゴリズム(検索キーワードに対して最適なページを判定するための処理手順)への対応が遅れ、売上高は前年比で減少いたしました。
事業者向けホームページ制作・メンテナンスサービスにおいては、インターネット広告制作費は3,354億円(前年比7.9%増)となりましたが(株式会社電通「2019年日本の広告費」)、ワンストップソリューションサービスの一環である事業者向けホームページ制作・メンテナンスは制作案件が減少し、売上高は前年比で減少いたしました。
販売代理においては、当社独自のサービスと関連性のある他社Web商材・歯科医療機器・材料の販売及び歯科医院経営支援サービスの営業活動を積極的に行ったことに加え、2018年12月に連結子会社化した株式会社オカムラの業績が当連結会計年度は通年に及ぶことにより、売上高は前年比で増加いたしました。
歯科クリニック経営においては、連結子会社のMedical Net Thailand Co., Ltd.において、タイ・バンコクで歯科医院(ゆたかデンタルクリニック)を運営しております。在バンコクの日系企業へ積極的に検診実施の営業活動を行い、また、在バンコクの邦人コミュニティーへ積極的に働きかけることにより患者数の増加に努めた結果、売上高は前年比で増加いたしました。
この結果、当連結会計年度の売上高は2,060,262千円(前年比57.7%増)、セグメント利益は8,168千円(前年は、セグメント損失9,858千円)となりました。
c. 医療BtoB事業
医療BtoB事業においては、歯科医療従事者と歯科関連企業等をつなぐポータルサイトの運営を中心にリサーチ、コンベンションの運営受託、広告ソリューションの提供等、様々なサービスを提供しております。
当連結会計年度においては、連結子会社であったブランネットワークス株式会社において組織体制の強化や歯科関連企業への積極的なプロモーション活動に努めてまいりましたが収益化が進まず、経営資源の有効活用、柔軟な人材配置による業務の効率化及び経営基盤の強化を目的として、2020年2月1日付でブランネットワークス株式会社を吸収合併いたしました。
この結果、当連結会計年度の売上高は53,183千円(前年比25.0%減)、セグメント損失は21,505千円(前年は、セグメント損失29,053千円)となりました。
d. その他
管理業務受託事業においては、経理、人事総務等の管理業務を受託し、サービスを提供しております。
当連結会計年度の売上高は3,656千円(前年比15.1%減)、セグメント利益は3,656千円(前年比15.1%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ433,059千円減少し、595,895千円(前年比42.1%減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は78,294千円(前連結会計年度は22,176千円の増加)となりました。これは売上債権の増加、仕入債務の減少があったものの、税金等調整前当期純利益の計上があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は14,604千円(前連結会計年度は145,141千円の減少)となりました。これは貸付金の回収による収入があったものの、保険積立金の積立による支出、有形固定資産の取得による支出があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は497,401千円(前連結会計年度は21,221千円の減少)となりました。これは短期借入金の純増があったものの、自己株式の取得があったこと等によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b. 受注実績
当社グループでは概ね受注から役務提供開始までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
メディア・プラットフォーム事業804,264△6.4
医療機関経営支援事業2,058,16257.6
医療BtoB事業51,783△22.7
その他3,656△15.1
合計2,917,86730.5

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
④新型コロナウイルス感染症の影響
当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況につきまして、新型コロナウイルス感染症拡大による重要な影響はありませんでした。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
メディア・プラットフォーム事業の売上高は、「インプラントネット」、「矯正歯科ネット」、「エステ・人気ランキング」、「気になる!美容整形・総合ランキング」等の各ポータルサイトのスマートフォン対応や認知度の向上を図るとともに、コンテンツの充実、既存広告枠の見直しを進め、サービスの活性化及び新たな広告枠の創出に努めましたが、Googleのアルゴリズムの変動の影響を受け、前年比6.4%減の805,142千円となりました。
医療機関経営支援事業の売上高は、前年比57.7%増の2,060,262千円となりました。これは事業者向けホームページ制作・メンテナンスサービスの制作案件が減少したものの、SEMサービスにおいてはリスティング広告(検索連動広告)運用代行サービスの広告効果向上に努め売上高が増加、販売代理及び歯科器材販売においては当社独自のサービスと関連性のある他社Web商材・リアル商材の営業活動、歯科器材の販売を積極的に行ったことに加え、2018年12月より連結子会社化した株式会社オカムラの業績が当連結会計年度は通年に及んだことにより、売上高が増加したためであります。また、連結子会社であるMedical Net Thailand Co., Ltd.が行っております歯科医院運営におきましても、積極的な営業活動に努めた結果、売上高が増加しております。
医療BtoB事業におきましては、連結子会社であったブランネットワークス株式会社において組織体制の強化や歯科関連企業への積極的なプロモーション活動に努めてまいりましたが収益化が進まず、経営資源の有効活用、柔軟な人材配置による業務の効率化及び経営基盤の強化を目的として、2020年2月1日付でブランネットワークス株式会社を吸収合併いたしました。この結果、売上高は前年比25.0%減の53,183千円となりました。
売上原価につきましては、必要経費を見直し間接原価コストを削減いたしましたが、SEMサービスの売上増加に加え、2018年12月より連結子会社化した株式会社オカムラの業績が当連結会計年度は通年に及んだことにより、前年比43.6%増の1,945,469千円となりました。販売費及び一般管理費につきましては、2018年12月より連結子会社化した株式会社オカムラの業績が当連結会計年度は通年に及んだこと、事業規模の拡大と収益源の多様化を図るための新規事業への先行投資等により、前年比22.8%増の866,018千円となりました。
この結果、営業利益は、前年比39.6%減の106,378千円、経常利益は前年比43.1%減の103,972千円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年比22.4%減の79,346千円となりました。
②財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
資産合計は、前連結会計年度に比べ314,496千円減(前連結会計年度末比15.3%減)の1,736,638千円となりました。これは主に、長期前払費用が69,909千円、前渡金が38,625千円増加した一方、現預金が437,286千円減少したためであります。
負債合計は、前連結会計年度に比べ321,366千円増(前連結会計年度末比78.6%増)の730,178千円となりました。これは主に、買掛金が18,250千円、長期借入金が19,857千円減少した一方、短期借入金が350,000千円増加したためであります。
純資産合計は、前連結会計年度に比べ635,863千円減(前連結会計年度末比38.7%減)の1,006,459千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益79,346千円の計上と、剰余金配当10,772千円を行ったこと等により、利益剰余金が64,578千円増加いたしましたが、自己株式が703,439千円増加したためであります。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資金の源泉と流動性についての分析
当社グループの資金状況については、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループは事業活動を遂行するための適切な資金確保及び健全な財務体質を維持することを目指し、安定的な資金調達手段の確保に努めております。成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資・投融資資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フローと金融機関からの借入により調達しております。
資金の流動性については、事業規模に応じた適正な手元資金の水準を維持するとともに金融上のリスクに対応するため取引銀行と当座貸越、貸出コミットメントライン契約を締結することにより手元流動性を確保しております。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産)
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(のれんの減損)
のれんの償却については、個別案件ごとに判断し、20年以内の合理的な年数で均等償却しております。ただし、金額に重要性が乏しいものについては、発生時に一括償却しております。なお、のれんの対象事業の収益性が低下し、減損の必要性を認識した場合には、のれんの減損処理を行う可能性があります。
(貸倒引当金)
貸倒引当金については債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
将来、取引先の財務状況が悪化し支払い能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生することにより、当社の業績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

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