四半期報告書-第34期第3四半期(平成30年7月1日-平成30年9月30日)

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2018/11/14 12:22
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(1)業績の状況
当社グループ(当社及び当社の連結子会社)が主に事業を展開しております医療業界におきましては、平成30年4月の診療報酬改定で本体がプラス改定となり、大規模病院をはじめとする医療機関の投資意欲が回復傾向となる中で、「次世代医療基盤法」が施行され、最適治療の提供や異なる医療領域の情報統合など医療情報のさらなる利活用が期待されております。
このような環境の中、当社では、医療用データマネジメントシステムClaio(クライオ)や院内ドキュメント作成/データ管理システムDocuMaker(ドキュメーカー)、放射線部門システムまでを含めた統合ソリューションをワンストップかつリーズナブルに提供できることを強みに、大学病院をはじめとする大規模病院や地域中核病院等への販売・導入に注力するとともに、新たな代理店の開拓や既存代理店の取り扱い製品の拡大にも鋭意取り組み、病院案件50件及び診療所案件88件の新規・追加導入を行いました。また、医療システムメーカーが果たすべき責務として、「次世代医療基盤法」の趣旨を高いレベルで実現させる製品の提供を開始しました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は2,025,634千円(前年同期比6.7%減)となりました。また、営業損失は41,639千円(前年同期の営業利益は217,321千円)、経常損失は41,715千円(前年同期の経常利益は218,239千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は42,616千円(前年同期の親会社株主に帰属する四半期純利益は150,856千円)となりました。
大規模医療機関におけるシステムの導入は年末年始に集中する傾向がありますが、当連結累計期間においてはその傾向がより顕著でありました。当第3四半期連結累計期間においては、計上されていない売上があるのに対して、人件費をはじめとする費用は先行していることから、売上高、利益ともに前年実績を下回りました。もっとも、第4四半期連結累計期間に検収を受ける(売上に計上される)案件の受注、準備は順調に推移しており、平成30年12月期通期の業績は十分に前年を上回るものと考えております。
セグメント別の業績は、以下のとおりであります。
なお、当第3四半期連結累計期間より、従来「医療コンサルティング事業」としていた報告セグメントを「ヘルステック事業」に名称変更しております。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
<システム開発事業>システム開発事業の業績は、売上高2,018,429千円(前年同期比6.3%減)、セグメント利益(営業利益)16,998千円(同93.3%減)となりました。
当社製品は、高度な医療を提供する大学病院をはじめとする大規模病院において既に高い評価と安定したシェアを維持しており、病院の中核システムとして、診療に欠かすことのできない重要な役割を担っております。中小規模病院においても当社のハイレベルな製品を提供できるようイニシャルコストを抑える様々な施策を講じており、中小規模病院向け月額利用パッケージの販売や導入工数の削減に資する製品のクラウド化にも既に取り組んでおります。
また、平成30年1月に締結したキヤノンメディカルシステムズ株式会社との業務提携に関する基本合意に基づき、個別案件における協業がすでに始まっています。今後のより包括的な協業の実現を目指して開発・販売の両面で協業範囲の明確化に向けた交渉を行っております。
加えて、病院間での診療情報提供書や検査結果、画像などの電子的な提供及び送受に対する加算の算定を実現するソリューションの開発に取り組んでおります。患者紹介に必要となる文書や画像は、当社ソリューションで統合管理されてきたものであり、ここに紹介データ管理システムMoveByや、C-Scan、DocuMakerなどの文書システムの技術を組み合わせることで、スムーズな患者紹介の仕組みを提供しております。
在宅アセスメントシステムでは、在宅ケアの主業務を担う訪問看護の質の向上と均等化に貢献するだけでなく、データを集めAIによる分析を行うことで訪問看護計画の自動立案や重症化の予防、治療、ひいては医療費及び介護費の削減を目指します。同システムは、既に実際の利用を開始されており、日本訪問看護財団においても当システムを活用した研究事業が進められております。今後は、製品のさらなるブラッシュアップを図るとともに、全国各地の訪問看護施設での利用の拡大を目指していきます。
医療以外の分野においては、文書管理システムDocuMaker Officeの販売に取り組み、東京大学医学部附属病院のバックオフィス業務向け導入に引き続き、新たに中規模病院への導入に向けた商談が開始しました。DocuMaker Officeは、起案書の作成や収受登録など、紙運用では煩雑だった文書管理をシステム化し業務の効率化を実現した製品で、これまで利用してきた各種書類の作成・管理をユーザー自身で簡単にシステム化することができ、導入にかかる費用と時間を削減することが可能です。東京大学医学部附属病院では既に診療に係る医療文書作成にDocuMakerを利用しており、画面や操作感を踏襲したDocuMaker Officeを導入することで、短期間でスムーズな運用開始を実現しました。この実績もあり、既に多くのユーザーを持つ医療領域でも引き合いをいただいております。
また、DocuMaker Officeは、様々な業種の企業が参加する展示会や実機デモにおいても高い評価を得ており、今後も一般のバックオフィス業務に加えて財務・会計部門などにも販売領域を拡大していく方針であります。特に、近年では医療機関のバックオフィスにおける文書管理の整備は公益財団法人日本医療機能評価機構においても評価項目に上がるなど、医療機関の評価基準となっているため、当社の文書管理ソリューションはこの領域においても需要を高めていくものと考えております。DocuMaker Office自治体パッケージにおいては1案件、既に導入を終えて稼動を開始しており、その他にも新たな業種で数件の商談が成立・進行しております。
今後も、各業界でのパイロットユーザーの開拓を着実に進めていくとともに、業界ごとの具体的な需要の掘り起こしを行ってまいります。
研究開発活動については、引き続き京都大学医学部及び愛媛大学工学部との視野検査システムに関する共同研究に鋭意取り組んでおります。現在、早期の薬事承認取得に向けて完成度を高めるための取組みを京都大学構内の研究拠点で実施するとともに、計測時間をさらに短縮する新たな特許の取得にも取り組んでおります。当システムはこれまでの視野検査装置よりも患者の負担が軽く、短時間で検査可能な上、コンパクトな装置で安価に準備することができることから、視野検査が劇的に受けやすくなり、今まで実現しなかった健康診断や集団検診での利用、僻地や無医村、ひいては世界のあらゆる地域での利用が可能になります。これにより、これまで集めることのできなかった世界中の初期視野異常に関するデータの集積と分析が可能となり、創薬や検査、自動画像診断など、集積データから新しい価値を創造することで新たな事業へと繋げてまいります。また、今後さらに加速する高齢化社会においても視野異常の早期発見にかかる需要は必然的に高まることが予見され、眼鏡レンズメーカーや生命保険会社、製薬会社などの様々な業種で活用できるデータを収集できることから新たなデータビジネスの確立に向け、取り組んでまいります。
当システムを平成30年10月に開催された第72回日本臨床眼科学会において試験的に公開しましたところ、多くの医療機関関係者に好評をいただき、早期の製品化を求める声を多く頂きました。このことからも当社の視野検査システムに対する需要は確かなものがあると考えております。
さらに、RPAについても、当社は既に独自の特許技術を持つDigiWorkerのオートパイロット機能(画面上での操作や処理を自動化する=RPAツール)を有しており、今後は文書管理ソリューションとも組み合わせて一般の業務におけるRPAでの活用も含めて展開してまいります。近年の「働き方改革」の機運の高まりにあわせて、労働時間の削減のための業務の自動化・効率化の需要は益々高まっております。
加えて、電子化した文書の改竄防止のための技術として需要が高まっているブロックチェーン技術は、当社製品であるC-Scanには従前から組み込まれております。当社は、一般的なブロックチェーンより強固かつ改竄検知が容易で、さらに改竄を最小限に抑えることが可能な技術の特許(特許第4390222号:平成20年11月28日出願)を取得しており、既に多くの医療機関に文書の改竄防止ソリューションを提供しております。今後も高いレベルのセキュリティを備えた文書管理を実現できるシステムとして非医療領域においてもさらなる販売拡大に取り組んでまいります。
当社は一般社団法人SDMコンソーシアムの一員として、医療機関の情報システムに必要不可欠となりつつある標準化データウェアハウスを目標としたデータベースモデル(SDM)を牽引し、当社製品への対応を行っております。これまではデータを二次利用する場合に、別々の情報として認識されてしまう全角半角の違いのような表記の揺らぎを排除する過程が必要でした。ここで、SDMという統一化されたデータ表現及び情報の意味関係を構造化したデータモデルをデータウェアハウスに構築することにより、表記の揺らぎがあったとしても同一のものとして認識させることが可能となり、これを統合管理して院内に共有することで、ユーザーが簡単かつ迅速に情報を抽出できることに加え、院内のすべてのデータを1つのアプリケーションで閲覧できるようになり、情報のより有効な利活用が可能となります。また、災害時の医療機関のBCP(事業継続計画)の観点からはデータ復旧が容易となるほか、データの共通化によるシステム更新時のデータ移行作業に係る期間や工数の削減などが可能となります。同時に、病院間での患者データの交換やシステム更新の際のデータ移行も容易となり、医療機関のシステム更新需要の喚起につながるものと考えております。
<ヘルステック事業>ヘルステック事業の業績は、売上高29,891千円(前年同期比77.7%増)、セグメント損失(営業損失)37,973千円(前年同期のセグメント損失35,532千円)となりました。
連結子会社イーグルマトリックスコンサルティング株式会社は、ヘルスケア領域における革新的なソリューションの開発・提供を加速させるとともに企業ブランドの訴求を目指し、平成30年8月21日付で「EMC Healthcare株式会社」へ社名変更をいたしました。
同社では、当第3四半期連結累計期間において、心電位計測機能付きウェアラブルデバイス「CALM-M」の利用シーン拡大を目的として、遠隔リアルタイムモニタリングシステムの開発を行いました。「CALM-M」と新たに開発した当システムをあわせて利用することより、活動量分析・体位のモニタリング・睡眠分析及び睡眠障害スクリーニングなどの機能を遠隔で利用することが可能になります。今後ますます医療において需要が拡大する在宅医療・在宅看護・在宅介護、高齢者の見守り、術後の回復モニタリングなどの様々なシーンにおいて活用が期待できます。すでに「CALM-M」及び遠隔リアルタイムモニタリングシステムについては実証実験への活用などの引き合いをいただいており、今後も機能拡充や利用シーン拡大などアプリケーションを含めた開発に取り組んでまいります。
加えて、地域医療連携や地域包括ケアの実現を目指す医療機関や医療福祉グループに対するコンサルティング及びITシステムの導入支援も行っております。地域医療連携や地域包括ケアの実現には様々な医療福祉施設間の連携、多職種連携、遠隔医療・看護や介護を実現するシステムなど、より一層の情報の見える化や共有が必要とされております。あわせて、これまでとは異なる病院経営の評価軸やKPIなども求められております。これらの課題に対し、EMC Healthcareは、同社が有するIoTデバイスやシステム、データ分析技術を活用し、医療機関や医療福祉グループに対して課題解決を支援していきます。既に複数の医療機関から引き合いをいただいており、今後販売活動に取り組んでまいります。
また、疲労管理におけるリーディングカンパニーであるFatigue Science社(本社:カナダ、バンクーバー)と販売代理店契約を締結しサービスを提供している「Fatigue Management(疲労管理)」サービスについては、一般企業への健康経営、生産性向上を目的とした販売・導入を行いました。あらゆる業種で働き方改革が求められる中、今後も着実なユーザー数拡大を目指していきます。
当第3四半期連結累計期間におけるセグメント別売上構成及び販売・サービス種類別の売上構成は、下表のとおりであります。
販売・サービス種類別販売高(千円)構成比(%)前年同四半期比(%)
システム開発事業
ソフトウエア
(うち代理店販売額)
966,070
(286,375)
47.775.4
ハードウエア
(うち代理店販売額)
181,601
(17,971)
9.0118.1
サポート等870,75743.0121.2
ヘルステック事業29,8911.5177.7
調整額(注2)△22,687△1.1-
合計2,025,634100.093.3

(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.「調整額」はセグメント間取引消去によるものであります。
(2)資産、負債及び純資産の状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、2,481,100千円となり、前連結会計年度末と比較して842,920千円の減少となりました。これは主に、自己株式の取得等による現金及び預金の減少490,947千円及び受取手形及び売掛金の減少634,988千円による流動資産の減少993,262千円に対し、投資有価証券の増加200,000千円による投資その他の資産の増加207,628千円によるものであります。
負債は、377,517千円となり、前連結会計年度末と比較して131,039千円の減少となりました。これは主に、未払法人税等の減少96,386千円、未払金の減少64,116千円を含む流動負債の減少131,483千円によるものであります。
純資産は、2,103,583千円となり、前連結会計年度末と比較して711,880千円の減少となりました。これは、主に自己株式の取得による減少496,287千円及び利益剰余金の減少225,471千円によるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は23,952千円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

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