半期報告書-第23期(2026/01/01-2026/12/31)
本書において使用される専門用語につきましては、(*)印を付けて「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の末尾に用語解説を設け説明しております。
また、文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社は、アンメットニーズの高い疾患領域に対する抗体創薬を、当社独自の抗体作製技術や創薬ノウハウを用いて手掛ける創薬事業と、製薬企業やアカデミアに対し抗体作製やタンパク質発現・精製等のサービスの提供を行う創薬支援事業を展開しております。また、当社の強みであるバイオ創薬におけるモノづくりの機能を活用し、IDD(Integrated Drug Discovery)を展開しております。IDDでは日本の創薬エコシステム循環への貢献も期待しており、当社のモノづくり力を通じて創薬エコシステムの一端を担うことにより、当社の事業伸長につなげてまいります。
当中間会計期間における当社の事業活動の概況は次のとおりです。
創薬事業においては、自社開発中のがん治療用抗体であるCBA-1205及びCBA-1535の臨床第1相試験を進めており
ます。CBA-1205では現在、小児がん患者さんを対象とした本剤の安全性と初期的な有効性の確認を進めております。なお、肝細胞がん患者さん及びメラノーマ患者さんへの本剤の投与は終了し、データの解析作業などを進めております。また、多重特異性抗体であるCBA-1535においては、固形がん患者さんを対象に段階的に投与量を上げて安全性の確認を進めております。その他の創薬パイプライン(*)についてもBIO International等のビジネスカンファレンス等で導出(*)契約獲得に向けて導出候補先となりうる企業への紹介、科学的な検証や協議を継続しております。
創薬支援事業においては、抗体創薬の国内大手製薬企業との取引を中心としつつ、当中間会計期間においても、収益基盤の安定化に向けた活動を推進しております。
前期に新たに立ち上げたIDDビジネス(*)(抗体創薬にかかるプラットフォーム型ビジネス)においては、アルフレサ ホールディングス株式会社(以下、アルフレッサ ホールディングス)及びキッズウェル・バイオ株式会社(以下、キッズウェル)とバイオシミラーに関する事業に取り組んでおり、現在、新規バイオシミラー医薬品(*)の細胞株構築の共同開発を順調に進めております。更に、開発中のバイオシミラーのライセンス、および新たなバイオシミラー製品の創出に向けて、国内外の製薬会社との提携探索および協業検討を進めております。
また、バイオシミラー以外では、DoppeLib™や当社CMC(*)(Chemistry, Manufacturing and Control)力を生かした新薬関連の案件創製に向け、前者は製薬企業、後者においてはスタートアップを中心に、取引候補先企業との協議を進めております。
当中間会計期間における当社業績につきましては、売上高273,659千円(前年同期比21,862千円増加)、研究開発費368,984千円(前年同期比26,884千円減少)、営業損失479,717千円(前年同期は536,822千円の営業損失)、経常損失481,622千円(前年同期は539,020千円の経常損失)、中間純損失483,242千円(前年同期は540,290千円の中間純損失)となりました。研究開発費につきましては、主に臨床開発関連費用の計上額が前年同期よりも減少したことで、営業損失、経常損失及び中間純損失はともに前年同期比で赤字幅の縮小となりました。
当中間会計期間におけるセグメント別の活動概況は次のとおりです。
① 創薬事業
・創薬パイプライン(導出品)
PFKR(*)はGタンパク質共役型受容体の1種であるCX3CR1を標的としたヒト化抗体であり、当社が国立精神・神経医療研究センターと共同研究を進めてきた治療用候補抗体です。2024年11月に旭化成ファーマ株式会社(現 旭化成セラピューティクス株式会社)との間で、ライセンス契約を締結し、同社では今後の前臨床試験(*)入りに向けた準備が進められております。なお、同社との契約においては、開発の進捗に伴うマイルストーンが設定されており、マイルストーンが達成された場合には、当社は契約で定められたマイルストーン収入を得ることとなります。
・創薬パイプライン(主な自社研究開発・導出候補品)
CBA-1205については、日本国内においてCBA-1205の臨床第1相試験を実施しております。本治験の主目的は、がん患者さんにおけるCBA-1205の安全性と忍容性の評価です。前半パートは固形がん患者さんを対象とし、後半パートは肝細胞がん、メラノーマ及び小児がん患者さんを対象としています。前半パートの患者登録は終了しており、CBA-1205の30 mg/kgまでの投与用量において、高い安全性が確認されております。また、前半パートに登録されたメラノーマ患者さんにおいて、腫瘍縮小を伴うSD(安定)評価が4年を超えて継続した症例を確認しております。後半パートにおいては、肝細胞がん及びメラノーマ患者さんの登録が完了し、データ解析を実施中です。前半パートと同様にCBA-1205の高い安全性が確認され、DLK1の発現が確認された肝細胞がん患者さんにおいて、30%以上の腫瘍縮小(部分奏効)が確認されております。現在は、小児がん患者さんの登録を進めており、スクリーニング検査においてDLK1の発現が確認された小児がん患者さんを対象とした安全性と忍容性の評価を実施中です。これまでに実施したスクリーニング検査では、DLK1の発現が高い頻度で確認されております。また、初期用量コホートの安全性評価は完了し、現在は高用量コホートにおける安全性評価を実施中です。
CBA-1535につきましては、日本国内において固形がん患者さんを対象とした第1相試験を実施しています。現在、CBA-1535単独投与による安全性及び忍容性の評価が進行中であり、これまでのところ、開発上の懸念を示すような副作用は観察されておりません。2026年6月からは前半パートにおける最終コホートの投与を進めております。CBA-1535については、競合開発状況等を考慮し併用パートを実施せず、単剤パートの試験データでの導出等の取り組みを優先した事業活動を進めてまいります。
PTRY(*)は、CBA-1535のT cell engager(*)としての機能に免疫チェックポイント阻害機能を加えることを期待したTribody®(*)抗体であり、初期の動物モデルを用いた評価では強い抗腫瘍効果を示しております。本プロダクトについても、CBA-1535の開発状況によっては前臨床段階でのライセンスアウトの可能性が期待できることから、早期の事業化・臨床開発入りが期待できる製薬企業への導出を優先することとしております。
PCDC(*)はヒト化抗CDCP1抗体の薬物複合体として、抗体薬物複合体(ADC(*))用途を中心として導出活動に取り組んでおります。世界的にADCへの注目が高まる中、現在、ADC技術を保有する製薬企業等への導出活動を進めております。
その他、当社ではPXLR(*)等の探索段階の複数の創薬プロジェクトの導出活動を進めると共に、mRNA×Tribody®での共同研究を進めるなど、新たなパイプライン創出に向けての自社研究およびアカデミアとの協業を積極的に進めております。
・IDDビジネス
当社では従来推進してきた創薬シーズの創出と知財化を行うことによる新たなパイプラインの拡充と導出機会の探索等に加え、抗体創薬における技術力やノウハウを生かしたIDDビジネスにより収益性を高めていくことを目指しております。IDDビジネスでは、新規の創薬研究やバイオシミラー開発における創薬スタートアップや製薬企業等との新たなコラボレーションの推進に注力しており、当中間会計期間においては、Axcelead Drug Discovery Partners株式会社との業務提携の下、新たな案件がスタートしております。また、今後のIDDビジネスにおける重要技術である二重特異性抗体ハイスループットスクリーニング手法の「DoppeLib™」については、製薬企業との共同研究等への展開を想定し、本技術の紹介活動を進めております。
以上の結果、創薬事業における当中間会計期間の業績は、臨床開発の進展により368,984千円(前年同期比26,884千円減少)の研究開発費を計上、セグメント損失は368,984千円(前年同期は395,868千円のセグメント損失)となりました。
② 創薬支援事業
創薬支援事業は、安定的な収益確保に資する事業であり、当社独自の抗体作製技術プラットフォームを活かした抗体作製や親和性向上等の業務、タンパク質精製技術を中心としたタンパク質調製業務を受託し、小野薬品工業株式会社、中外製薬株式会社といった国内の主要製薬企業を中心にバイオ医薬の研究支援を展開しております。顧客企業からは当社の技術サービス力をご評価いただいており、当社収益基盤の安定化のための取り組みを継続して推進しております。
また、アルフレッサ ホールディングス及びキッズウェルと進めるバイオシミラーの細胞株構築の共同開発から生ずる収益についても、本事業の収益として計上しております。
創薬支援事業における当中間会計期間の業績は、製薬企業向けの研究支援の売上高が減少・バイオシミラー関連の売上高が拡大した結果、売上高は273,659千円(前年同期比21,862千円増加)となり、セグメント利益は158,522千円(前年同期比19,655千円増加)、セグメント利益率は57.9%(目標50%)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当中間会計期間末における総資産は、主に現金及び預金が増加したことにより、前事業年度末に比べ179,620千円増加の1,907,125千円となりました。
(負債)
当中間会計期間末における負債の残高は341,264千円となり、前事業年度末と比較して264,176千円減少いたしました。これは主に、社債が減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当中間会計期間末における純資産の残高は1,565,861千円となり、前事業年度末に比べ443,796千円増加いたしました。これは主に、新株予約権の権利行使により資本金及び資本剰余金が増加したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」)の残高は1,372,022千円となり、前事業年度末と比較して166,995千円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において営業活動により使用した資金は538,823千円(前年同期は673,006千円の使用)となりました。主な内訳は、税引前中間純損失の計上です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において投資活動により使用した資金は3,733千円(前年同期は資金の増減はありません。)となりました。内訳は有形固定資産の取得による支出です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において財務活動により獲得した資金は709,553千円(前年同期は84,678千円の獲得)となりました。主な内訳は、新株予約権の権利行使による株式の発行による収入と社債の償還による支出です。
(4)経営方針・経営戦略等
当中間会計期間において、当社の経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
<用語解説>(50音、アルファベット順)
また、文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社は、アンメットニーズの高い疾患領域に対する抗体創薬を、当社独自の抗体作製技術や創薬ノウハウを用いて手掛ける創薬事業と、製薬企業やアカデミアに対し抗体作製やタンパク質発現・精製等のサービスの提供を行う創薬支援事業を展開しております。また、当社の強みであるバイオ創薬におけるモノづくりの機能を活用し、IDD(Integrated Drug Discovery)を展開しております。IDDでは日本の創薬エコシステム循環への貢献も期待しており、当社のモノづくり力を通じて創薬エコシステムの一端を担うことにより、当社の事業伸長につなげてまいります。
当中間会計期間における当社の事業活動の概況は次のとおりです。
創薬事業においては、自社開発中のがん治療用抗体であるCBA-1205及びCBA-1535の臨床第1相試験を進めており
ます。CBA-1205では現在、小児がん患者さんを対象とした本剤の安全性と初期的な有効性の確認を進めております。なお、肝細胞がん患者さん及びメラノーマ患者さんへの本剤の投与は終了し、データの解析作業などを進めております。また、多重特異性抗体であるCBA-1535においては、固形がん患者さんを対象に段階的に投与量を上げて安全性の確認を進めております。その他の創薬パイプライン(*)についてもBIO International等のビジネスカンファレンス等で導出(*)契約獲得に向けて導出候補先となりうる企業への紹介、科学的な検証や協議を継続しております。
創薬支援事業においては、抗体創薬の国内大手製薬企業との取引を中心としつつ、当中間会計期間においても、収益基盤の安定化に向けた活動を推進しております。
前期に新たに立ち上げたIDDビジネス(*)(抗体創薬にかかるプラットフォーム型ビジネス)においては、アルフレサ ホールディングス株式会社(以下、アルフレッサ ホールディングス)及びキッズウェル・バイオ株式会社(以下、キッズウェル)とバイオシミラーに関する事業に取り組んでおり、現在、新規バイオシミラー医薬品(*)の細胞株構築の共同開発を順調に進めております。更に、開発中のバイオシミラーのライセンス、および新たなバイオシミラー製品の創出に向けて、国内外の製薬会社との提携探索および協業検討を進めております。
また、バイオシミラー以外では、DoppeLib™や当社CMC(*)(Chemistry, Manufacturing and Control)力を生かした新薬関連の案件創製に向け、前者は製薬企業、後者においてはスタートアップを中心に、取引候補先企業との協議を進めております。
当中間会計期間における当社業績につきましては、売上高273,659千円(前年同期比21,862千円増加)、研究開発費368,984千円(前年同期比26,884千円減少)、営業損失479,717千円(前年同期は536,822千円の営業損失)、経常損失481,622千円(前年同期は539,020千円の経常損失)、中間純損失483,242千円(前年同期は540,290千円の中間純損失)となりました。研究開発費につきましては、主に臨床開発関連費用の計上額が前年同期よりも減少したことで、営業損失、経常損失及び中間純損失はともに前年同期比で赤字幅の縮小となりました。
当中間会計期間におけるセグメント別の活動概況は次のとおりです。
① 創薬事業
・創薬パイプライン(導出品)
PFKR(*)はGタンパク質共役型受容体の1種であるCX3CR1を標的としたヒト化抗体であり、当社が国立精神・神経医療研究センターと共同研究を進めてきた治療用候補抗体です。2024年11月に旭化成ファーマ株式会社(現 旭化成セラピューティクス株式会社)との間で、ライセンス契約を締結し、同社では今後の前臨床試験(*)入りに向けた準備が進められております。なお、同社との契約においては、開発の進捗に伴うマイルストーンが設定されており、マイルストーンが達成された場合には、当社は契約で定められたマイルストーン収入を得ることとなります。
・創薬パイプライン(主な自社研究開発・導出候補品)
CBA-1205については、日本国内においてCBA-1205の臨床第1相試験を実施しております。本治験の主目的は、がん患者さんにおけるCBA-1205の安全性と忍容性の評価です。前半パートは固形がん患者さんを対象とし、後半パートは肝細胞がん、メラノーマ及び小児がん患者さんを対象としています。前半パートの患者登録は終了しており、CBA-1205の30 mg/kgまでの投与用量において、高い安全性が確認されております。また、前半パートに登録されたメラノーマ患者さんにおいて、腫瘍縮小を伴うSD(安定)評価が4年を超えて継続した症例を確認しております。後半パートにおいては、肝細胞がん及びメラノーマ患者さんの登録が完了し、データ解析を実施中です。前半パートと同様にCBA-1205の高い安全性が確認され、DLK1の発現が確認された肝細胞がん患者さんにおいて、30%以上の腫瘍縮小(部分奏効)が確認されております。現在は、小児がん患者さんの登録を進めており、スクリーニング検査においてDLK1の発現が確認された小児がん患者さんを対象とした安全性と忍容性の評価を実施中です。これまでに実施したスクリーニング検査では、DLK1の発現が高い頻度で確認されております。また、初期用量コホートの安全性評価は完了し、現在は高用量コホートにおける安全性評価を実施中です。
CBA-1535につきましては、日本国内において固形がん患者さんを対象とした第1相試験を実施しています。現在、CBA-1535単独投与による安全性及び忍容性の評価が進行中であり、これまでのところ、開発上の懸念を示すような副作用は観察されておりません。2026年6月からは前半パートにおける最終コホートの投与を進めております。CBA-1535については、競合開発状況等を考慮し併用パートを実施せず、単剤パートの試験データでの導出等の取り組みを優先した事業活動を進めてまいります。
PTRY(*)は、CBA-1535のT cell engager(*)としての機能に免疫チェックポイント阻害機能を加えることを期待したTribody®(*)抗体であり、初期の動物モデルを用いた評価では強い抗腫瘍効果を示しております。本プロダクトについても、CBA-1535の開発状況によっては前臨床段階でのライセンスアウトの可能性が期待できることから、早期の事業化・臨床開発入りが期待できる製薬企業への導出を優先することとしております。
PCDC(*)はヒト化抗CDCP1抗体の薬物複合体として、抗体薬物複合体(ADC(*))用途を中心として導出活動に取り組んでおります。世界的にADCへの注目が高まる中、現在、ADC技術を保有する製薬企業等への導出活動を進めております。
その他、当社ではPXLR(*)等の探索段階の複数の創薬プロジェクトの導出活動を進めると共に、mRNA×Tribody®での共同研究を進めるなど、新たなパイプライン創出に向けての自社研究およびアカデミアとの協業を積極的に進めております。
・IDDビジネス
当社では従来推進してきた創薬シーズの創出と知財化を行うことによる新たなパイプラインの拡充と導出機会の探索等に加え、抗体創薬における技術力やノウハウを生かしたIDDビジネスにより収益性を高めていくことを目指しております。IDDビジネスでは、新規の創薬研究やバイオシミラー開発における創薬スタートアップや製薬企業等との新たなコラボレーションの推進に注力しており、当中間会計期間においては、Axcelead Drug Discovery Partners株式会社との業務提携の下、新たな案件がスタートしております。また、今後のIDDビジネスにおける重要技術である二重特異性抗体ハイスループットスクリーニング手法の「DoppeLib™」については、製薬企業との共同研究等への展開を想定し、本技術の紹介活動を進めております。
以上の結果、創薬事業における当中間会計期間の業績は、臨床開発の進展により368,984千円(前年同期比26,884千円減少)の研究開発費を計上、セグメント損失は368,984千円(前年同期は395,868千円のセグメント損失)となりました。
② 創薬支援事業
創薬支援事業は、安定的な収益確保に資する事業であり、当社独自の抗体作製技術プラットフォームを活かした抗体作製や親和性向上等の業務、タンパク質精製技術を中心としたタンパク質調製業務を受託し、小野薬品工業株式会社、中外製薬株式会社といった国内の主要製薬企業を中心にバイオ医薬の研究支援を展開しております。顧客企業からは当社の技術サービス力をご評価いただいており、当社収益基盤の安定化のための取り組みを継続して推進しております。
また、アルフレッサ ホールディングス及びキッズウェルと進めるバイオシミラーの細胞株構築の共同開発から生ずる収益についても、本事業の収益として計上しております。
創薬支援事業における当中間会計期間の業績は、製薬企業向けの研究支援の売上高が減少・バイオシミラー関連の売上高が拡大した結果、売上高は273,659千円(前年同期比21,862千円増加)となり、セグメント利益は158,522千円(前年同期比19,655千円増加)、セグメント利益率は57.9%(目標50%)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当中間会計期間末における総資産は、主に現金及び預金が増加したことにより、前事業年度末に比べ179,620千円増加の1,907,125千円となりました。
(負債)
当中間会計期間末における負債の残高は341,264千円となり、前事業年度末と比較して264,176千円減少いたしました。これは主に、社債が減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当中間会計期間末における純資産の残高は1,565,861千円となり、前事業年度末に比べ443,796千円増加いたしました。これは主に、新株予約権の権利行使により資本金及び資本剰余金が増加したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」)の残高は1,372,022千円となり、前事業年度末と比較して166,995千円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において営業活動により使用した資金は538,823千円(前年同期は673,006千円の使用)となりました。主な内訳は、税引前中間純損失の計上です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において投資活動により使用した資金は3,733千円(前年同期は資金の増減はありません。)となりました。内訳は有形固定資産の取得による支出です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において財務活動により獲得した資金は709,553千円(前年同期は84,678千円の獲得)となりました。主な内訳は、新株予約権の権利行使による株式の発行による収入と社債の償還による支出です。
(4)経営方針・経営戦略等
当中間会計期間において、当社の経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
<用語解説>(50音、アルファベット順)
| 用語 | 意味・内容 |
| 前臨床試験 | 医薬品の研究開発において、ヒトを対象とする臨床試験の前に行う試験のことで す。動物を用いて、医薬品候補化合物等の有効性や安全性を評価します。非臨床 試験ともいいます。 |
| 導出(ライセンスアウト) | 特許権やノウハウ等の他者への売却や、実施許諾することをいいます。 |
| バイオシミラー医薬品 | バイオシミラー医薬品(バイオ後続品)は、既に新有効成分含有医薬品として承認されたバイオ医薬品(先行バイオ医薬品)の特許期間・再審査期間満了後に、異なる製造販売業者により開発される、先行バイオ医薬品と同等/同質の品質、安全性および有効性を有する医薬品です。バイオシミラー医薬品は、先行バイオ医薬品と品質特性に高い類似性を持つことが検証され、さらに非臨床・臨床試験によって、先行バイオ医薬品と同じ効能・効果、用法・用量で使える(=同等/同質である)ことが確認された薬剤です。バイオシミラー医薬品は、薬価は原則として先行バイオ医薬品の70%に設定されるため、患者さんの経済的負担や医療費の軽減が期待される薬剤です。 |
| パイプライン | 新薬として開発している医薬品候補化合物等のことを「パイプライン」といいます。創薬研究から臨床開発を経て関係当局の承認を受けるまでの活動を「創薬」と呼び、「創薬パイプライン」とは創薬のいずれかの段階にあるパイプラインのことをいいます。また、創薬パイプラインのうち開発段階に入ったパイプラインのことを、特に「開発パイプライン」ということがあります。 |
| 用語 | 意味・内容 |
| 臨床試験 | 臨床試験には、次の3段階があります。 第1相試験(フェーズ1):少数の治験参加者を対象に、治験薬の安全性と治験薬が体内に入ってどのような動きをするのかを確認する試験 第2相試験(フェーズ2):第1相試験で安全性が確認された用量の範囲で、比較的少数の患者さんを対象に、治験薬の有効性(効果)、安全性、用法(投与の仕方:投与回数、投与期間、投与間隔など)・用量(最も効果的な投与量)を確認する試験 第3相試験(フェーズ3):第2相試験で確認された用法・用量で、多数の患者さんに治験薬を対象に、有効性と安全性を検証する試験 初期臨床試験は主に第1相試験及び初期の第2相試験のことを指し、治験薬の安全性を主に、有効性の兆しを観察します。 |
| ADC | 抗体薬物複合体(Antibody drug conjugate)のことを指します。例えば、悪性腫瘍の細胞表面だけに存在するタンパク質(抗原)に特異的に結合する抗体に毒性の高い薬剤を結合させると、そのADCは悪性腫瘍だけを死滅させることができます。このため、比較的副作用が少なく効き目の強い薬剤となる可能性があります。 |
| CMC | Chemistry, Manufacturing and Controlの略で、医薬品の原薬・製剤の化学・製 造およびその品質管理を指します。 |
| IDDビジネス | Integrated Drug Discoveryの略。当社が有する抗体医薬に関する探索研究、非臨 床試験、CMC開発、臨床開発に至る広範な知識・経験・技術に基づき、製薬会社等 に対して、探索から臨床に至るまでの様々な抗体創薬プロジェクトの課題解決法 を提供します。 |
| PCDC(社内コード) | 標準治療耐性のがん種を含む幅広い固形がんで発現(肺、結腸直腸、膵臓、乳、卵巣がんなど)するファースト・イン・クラスとなる標的分子CDCP1に対するヒト化抗体です。細胞内に入り込むインターナリゼーション能が高いことから、薬物との複合体であるADCとしての効果が期待されます。 |
| PFKR(社内コード) | CX3CR1/Fractalkine receptorの機能阻害抗体であり、自己免疫性神経疾患の病態進行を抑制する治療用抗体です。 |
| PTRY(社内コード) | 53L10型Tribody®(PTRY)は、3つの抗原結合部位の標的をそれぞれ、固形がんに発現が認められる5T4、免疫細胞であるT細胞上のCD3、残る1つを免疫チェックポイント阻害に関与するPD-L1とした、がん治療用抗体です。Tb535H(開発コード:CBA-1535、標的分子:5T4×CD3×5T4)よりも強力な抗腫瘍活性を示し、特に53L10型の組み合わせにおいて最も強い腫瘍増殖抑制効果を発揮することが示されています。 |
| PXLR(社内コード) | CXCR2発現細胞の走化性因子であるCXCL1/2/3/5の機能阻害抗体であり、薬剤耐性のがん微小環境を改善させるがん治療抗体です。 |
| T cell engager | T細胞エンゲージャー(T Cell Engager、TCE)は、疾患の原因となっている細胞(例えばがん細胞)や病原体に、キラーT細胞のような異物を駆除する役割を持つ免疫細胞を近づけ、疾患の原因を取り除いて治療することを狙った医薬品・化合物のことです。がん治療薬としての研究開発が進んでいます。 |
| Tribody® | 多重特異性抗体を作製する自社の技術であるTrisoma®で作製された抗体の商標です。バイスペシフィック抗体は2種類の標的(抗原)に結合することができますが、Tribody®は抗原結合部位が3ヶ所あるので最大3種類の抗原に結合することができ、より特異性の高い抗体を作製することができます。 |