有価証券報告書-第12期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度の国内経済は、企業収益が伸長している中、雇用や所得環境の改善も続き、緩やかな回復基調が続いております。
生命保険業界においては、低金利環境の影響を受けた貯蓄性商品の販売停止をはじめ、11年ぶりとなる2018年4月の標準生命表の改定に向けた対応を迫られるなど、各生命保険会社は厳しい環境に直面しております。一方、金融庁が公表した「顧客本位の業務運営に関する原則」を踏まえ、顧客本位の業務運営に関する取組方針及び取組状況を公表するなど、フィデューシャリー・デューティーへの取組みが進んでおります。また、新商品の開発及び顧客サービスの拡充に加え、新しいテクノロジーを活用する動きが加速するなど、競争は一層激化しております。
このような状況の中、当社は、相互扶助という生命保険の原点に戻り、「正直に経営し、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスの提供を追求する」という経営理念の下、インターネットを主な販売チャネルとする生命保険会社として開業から10年目を迎えました。当事業年度は、新商品の発売、ビジネス・パートナーシップの継続的な強化、スマートフォンを活用したサービスの拡充を通じて、引き続きお客さま視点での価値の提供に努めてまいりました。
(収支の状況)
当事業年度の保険料等収入は、前事業年度比108.2%の10,616百万円となりました。また、資産運用収益は、前事業年度比146.4%の317百万円となりました。その他経常収益は、28百万円となりました。この結果、当事業年度の経常収益は、前事業年度比108.6%の10,962百万円となりました。
保険金等支払金は、前事業年度比105.3%の1,891百万円となりました。責任準備金等繰入額は、前事業年度比101.3%の3,684百万円となりました。事業費は、前事業年度比122.1%の4,942百万円となりました。その他経常費用は、前事業年度比23.2%の613百万円となりました。これらにより、当事業年度の経常費用は前事業年度比92.0%の11,160百万円となりました。
以上の結果、当事業年度の経常損失は、前事業年度の2,031百万円に対して、197百万円となりました。当期純損失は、前事業年度の1,889百万円に対して、249百万円となりました。
また、生命保険会社の収益性を示す指標のひとつである基礎利益は、前事業年度の1,936百万円のマイナスに対して、120百万円のマイナスとなりました。
(財政状態)
当事業年度末の総資産は、35,541百万円(前事業年度末31,934百万円)となりました。負債は、22,153百万円(前事業年度末18,288百万円)となりました。純資産は、当期純損失を計上したため、13,387百万円(前事業年度末13,645百万円)と減少しました。
また、当事業年度末のソルベンシー・マージン比率は、2,455.8%(前事業年度末2,723.0%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、3,820百万円の収入(前事業年度3,904百万円の収入)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、3,852百万円の支出(前事業年度3,834百万円の支出)となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、19百万円の支出(前事業年度200百万円の収入)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、2,926百万円(前事業年度末3,004百万円)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
生命保険業においては、該当する情報がないため記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。本項における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成は経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積り及び予測を必要とします。経営者は、これらの見積りや予測について、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実績はこれらと異なる可能性があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表」の「重要な会計方針」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針の適用が、その作成において用いられる見積り及び予測により、当社の財務諸表に大きな影響を及ぼします。
a. 金融商品の時価の算定方法
有価証券は、時価法に基づいて評価しております。時価は、原則として市場価格に基づいて算定しておりますが、市場価格がない場合には将来キャッシュ・フローの現在価値等に基づく合理的な見積りによることとしております。将来、見積りに影響する新たな事実の発生等により、見積り額は変動する可能性があります。
b. 有価証券の減損処理
売買目的有価証券以外の有価証券のうち、時価が取得価額に比べて著しく下落した場合、回復する見込みがあると認められる場合を除き、合理的な基準に基づく減損処理を行うこととしております。今後の金融市場の状況によっては、多額の有価証券評価損を計上する可能性があります。
c. 繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債については、「税効果会計に係る会計基準(平成10年10月30日企業会計審議会)」に基づき、認められる額を計上しております。
d. 貸倒引当金の計上基準
当社は、債権の貸倒れによる損失に備えるため、資産の自己査定基準及び償却・引当基準に則り、債務者の状況に応じ、債権の回収不能時に生じる損失の見積り額について、貸倒引当金を計上することとしております。将来、債務者の財務状況が悪化し支払い能力が低下した場合には、引当金の計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
e. 支払備金の積立方法
保険契約に基づいて支払義務が発生したと認められる保険金等について、事業年度末時点の未払の金額を見積り、支払備金として積み立てております。今後、見積りに影響する新たな事実の発生や裁判の判例等により、支払備金の計上額が当初の見積り額から変動する可能性があります。
f. 責任準備金の積立方法
保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、将来の死亡率、罹患率、解約失効率及び資産運用利回り等の予測にもとづいて責任準備金を積み立てております。当社は責任準備金の見積りに使用されるこれらの基礎率は合理的であると考えておりますが、実際の結果が著しく異なる場合、あるいは基礎率を変更する必要がある場合には、責任準備金の金額に影響を及ぼす可能性があります。保険料積立金については保険業法施行規則第69条第4項第4号の規定に基づき5年チルメル式によって計算しております。
なお、2018年度から2022年度にかけて5年チルメル式から標準責任準備金への移行を行う予定です。当事業年度末現在積み立てている責任準備金と標準責任準備金との差額は、1,648百万円であり、それを5事業年度にわたって差額を解消するように積み立てる予定です。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営状況の分析等
当事業年度は、中期計画の2年目にあたり、持続可能な収益基盤の確立を目指して、販売チャネルの多角化及び積極的な営業費用の投下により、新契約業績が力強く成長しました。当事業年度の成果及び取組みの状況等は次のとおりです。
(契約の状況)
当事業年度の新契約の年換算保険料*1は、前事業年度比125.9%の1,714百万円、新契約件数は、前事業年度比131.7%の39,175件となりました。
当事業年度末の保有契約の年換算保険料*1は、前事業年度末比110.5%の11,147百万円、保有契約高は、前事業年度末比104.7%の2,059,703百万円となりました。保有契約件数は、2018年2月に26万件を突破し、前事業年度末比110.0%の263,847件となり、保有契約者数は、169,532人となりました。また、当事業年度の解約失効率*2は、5.9%(前事業年度6.6%)となりました。
*1. 年換算保険料とは、1回当たりの保険料について保険料の支払い方法に応じた係数を乗じ、1年当たりの保険料に換算した金額をいいます。当社商品の保険料は全て月払いのみとなっているため、1ヶ月当たりの保険料に12を乗じたものを年換算保険料としております。
*2. 解約失効率は、解約・失効の件数を月々の保有契約件数の平均で除した比率を年換算した数値です。
(収支の状況)
当事業年度の保険料等収入は、保有契約件数の増加に伴い、前事業年度比108.2%の10,616百万円となりました。また、資産運用収益は、前事業年度比146.4%の317百万円となりました。その他経常収益は、28百万円となりました。この結果、当事業年度の経常収益は、前事業年度比108.6%の10,962百万円となりました。
保険金等支払金は、前事業年度比105.3%の1,891百万円となりました。保険金及び給付金支払額の保険料に対する割合は、前事業年度の16.0%から15.0%に減少しました。責任準備金等繰入額は、前事業年度比101.3%の3,684百万円となりました。責任準備金繰入額の保険料に対する割合は、前事業年度の37.8%から34.2%となりました。事業費は、前事業年度比122.1%の4,942百万円となりました。事業費のうち、広告宣伝費を中心とした営業費用は前事業年度比144.2%の2,627百万円、保険事務費用は前事業年度比120.6%の687百万円、システムその他費用は前事業年度比98.4%の1,628百万円となりました。その他経常費用は、前事業年度に保険業法第113条繰延資産を一括償却したため、当事業年度の同繰延資産償却費を計上していないことなどにより、前事業年度比23.2%の613百万円となりました。これらにより、当事業年度の経常費用は前事業年度比92.0%の11,160百万円となりました。
以上の結果、当事業年度の経常損失は、前事業年度の2,031百万円に対して、197百万円となりました。当期純損失は、前事業年度の1,889百万円に対して、249百万円となりました。
また、生命保険会社の収益性を示す指標のひとつである基礎利益は、前事業年度に保険業法第113条繰延資産を一括償却したことなどにより、前事業年度の1,936百万円のマイナスに対して、120百万円のマイナスとなりました。内訳は、危険差益2,623百万円、費差損2,752百万円、利差益8百万円です。
(財政状態)
当事業年度末の総資産は、35,541百万円(前事業年度末31,934百万円)となりました。主な勘定残高として、高格付けの公社債を中心とする有価証券は、28,303百万円となりました。なお、株式は、資本業務提携を目的として当社の保険募集代理店である株式会社アドバンスクリエイトの株式のみを保有しています。韓国の教保生命保険株式会社と合弁で設立した教保ライフプラネット生命保険株式会社の株式は、2018年3月に売却しました。
負債は、保険料の増加に伴い責任準備金が増加したことから、22,153百万円(前事業年度末18,288百万円)となりました。主な勘定残高は、責任準備金20,757百万円(うち、危険準備金1,519百万円)、支払備金429百万円となりました。なお、2018年度から2022年度にかけて5年チルメル式から標準責任準備金への移行を行う予定です。現在積み立てている責任準備金と標準責任準備金との差額は、1,648百万円であり、それを5事業年度にわたって差額を解消するように積み立てる予定です。
純資産は、当期純損失を計上したため、13,387百万円(前事業年度末13,645百万円)と減少しました。
当事業年度末のソルベンシー・マージン比率は、2,455.8%(前事業年度末2,723.0%)となり、充分な支払余力を維持しています。
なお、当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
(商品・サービスなどの取組み)
当事業年度においては、2017年8月に当社初のがん保険「ダブルエール」を発売しました。「ダブルエール」は、「がん罹患後に働きながらがんを治療することをサポートする」という新しいコンセプトに基づき開発した商品です。がん診断後の治療費に備える「治療サポート給付金」に加えて、がん治療に伴う休職や時短勤務等による収入の減少に備える「がん収入サポート給付金」の2つの給付金によるダブルの保障を特長としております。「ダブルエール」は、雑誌「日経トレンディ*1」2018年5月号「得する銀行・保険」特集のがん保険部門において、「最もメリットが大きい」と評価され、「日経トレンディ認定大賞」を受賞しました。
この「ダブルエール」の発売に合わせて、がん罹患後に働きながらがんを治療することを応援する「がん生活サポートサービス」を開始しました。これは、専門企業と提携し、がん罹患者からの要望が多い「家事代行」「食材宅配」「外見ケア」「医療用ウィッグ」「サポートタクシー」「遠隔セカンドオピニオン」などを紹介するサービスです。
また、2017年9月には、生命保険業界初*2となるLINE上でのグループトーク機能を活用した保険相談サービスの提供を開始しました。これにより、仕事や育児で忙しく、保険相談に出かける余裕がないご夫婦やカップルが、LINE上ですきま時間に、離れた場所でも一緒に保険プランナーと保険相談を行えるようになりました。LINEを活用した取組みにおいては、業界でいち早く、お客さまとの新たなタッチポイントとしてLINEを介したサービスの提供を開始した姿勢が評価され、平成29年度カスタマーサポート表彰制度(Best Customer Support of the Year)*3において「奨励賞」を受賞しました。
さらに、当事業年度は当社の商品・サービスに対する外部機関からの高い評価が続きました。商品では、2016年に発売した就業不能保険「働く人への保険2」が、主に低廉な保険料や保障の選択肢の多さ、給付金額や保険期間を自由に設定できる商品性に関して、雑誌「日経トレンディ*1」2018年5月号を含む、4つの雑誌で高い評価を得ました。「価格.com保険アワード2018年版*4」では、2017年の1年間で最も申し込み件数の多かった商品として、当社の定期死亡保険「かぞくへの保険」及び就業不能保険「働く人への保険2」が各部門で2年連続総合第1位を獲得し、また保険選びサイト「保険市場*5」の「2018年版 昨年最も選ばれた保険ランキング」では、定期死亡保険「かぞくへの保険」がネット申込ランキング「死亡保険部門」で、就業不能保険「働く人への保険2」が資料請求ランキング「就業不能保険部門」で、それぞれ第1位を獲得しております。
サービスでは、HDI-Japanが主催する2017年「HDI格付けベンチマーク(生命保険業界)」において、「問合せ窓口(コンタクトセンター)」「Webサポート(ウェブサイト)」の両部門で、最高評価の3つ星を6年連続で獲得しました。両部門での6年連続3つ星獲得は、生命保険業界では最長タイの記録*2です。
*1. 株式会社日経BP発行
*2. 当社調べ
*3. 公益社団法人企業情報化協会主催
*4. 株式会社カカクコム・インシュアランス運営
*5. 株式会社アドバンスクリエイト運営
(中期計画の進捗状況)
中期計画の2年目である当事業年度は、販売チャネルの多角化及び積極的な営業費用の投下により、2017年8月の新商品がん保険「ダブルエール」の発売以降、新契約業績が対前年同月超えを継続するとともに、2事業年度連続で前事業年度を超え、力強く伸長しております。なお、当社の中期計画は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題」に記載のとおりです。
一方で、インターネット直販チャネルにおいて、新契約の獲得効率が当初の想定どおりの改善には至らなかったことに加え、KDDI及び代理店チャネルにおいて、当初の想定よりもチャネルの活用が十分には実現していないことなどから、2018年度の経営目標として掲げた経常収益135億円は未達となる見込みです。2018年度においては、経常収益120億円を業績予想として開示しております。
このように、中期計画が当初の想定どおりには進捗していないものの、2016年度及び2017年度の業績が力強く伸長している状況から、当社は現在、再成長フェーズにあると捉え、2018年度においても、成長性を重視し、引き続き、各販売チャネルの強化及び積極的な営業費用の投下などにより、新契約業績の着実な伸長を目指します。
なお、今後の取組みにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題」に記載のとおりです。
b. 経常利益等の明細(基礎利益)
(a) 基礎利益
基礎利益とは生命保険業における収益性を示す指標のひとつです。具体的には、保険契約者から収受した保険料等の保険料等収入、資産運用収益及び責任準備金戻入額等その他経常収益等で構成される基礎収益から、保険金等支払金、責任準備金等繰入額、資産運用費用、事業費及びその他経常費用等から構成される基礎費用を控除したものとして計算されます。
基礎利益と経常利益との差及びその内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(注)当事業年度の基礎利益には、金銭の信託運用益18百万円を含んでおります。
(b) 三利源について
基礎利益は「危険差益」、「費差益」及び「利差益(順ざや)」に分解することも可能であり、これらを三利源と呼んでおります。生命保険料の計算は、予定発生率(死亡率、入院率など)、予定利率、予定事業費率(付加保険料部分)の3つに基づいております。これらの「予定」と実績との差によって生命保険会社の利益(基礎利益)が生じていると考え、それぞれの差分を算出することによって、基礎利益がどのような要因から生じているのかを明らかにするのが利源分析の考え方です。
(注)当社の三利源分析は、保険数理上合理的な方法を採用しておりますが、具体的な計算方法は他の保険会社と異なることがあります。当社では保険料の内訳計算等について5年チルメル式を採用し、解約・失効による利益(解約失効益)は、費差損益に含めております。
(c) 基礎利益の内訳(三利源)
当事業年度の基礎利益及び三利源の状況は以下のとおりです。前事業年度に保険業法第113条繰延資産を一括償却したことなどにより、前事業年度の1,936百万円のマイナスに対して、120百万円のマイナスとなりました。
(単位:百万円)
c. ソルベンシー・マージン比率
(a) ソルベンシー・マージン(支払い余力)の考え方
ソルベンシー・マージン比率とは、大災害や株式市場の暴落など、通常の予測の範囲を超えて発生するリスクに対応できる「支払い余力」を有しているかどうかを判断するための経営指標・行政監督上の指標のひとつです。具体的には、純資産などの内部留保と有価証券含み益などの合計(ソルベンシー・マージンの総額=支払い余力)を、定量化した諸リスクの合計額で除して求めます。なお、ソルベンシー・マージン比率が200%以上であれば、行政監督上、健全性についてのひとつの基準を満たしているとされます。
(b) ソルベンシー・マージン比率
当事業年度末のソルベンシー・マージン比率は、2,455.8%となり、支払余力は引き続き高水準を維持しております。
(単位:百万円)
(注) 以上の数値は、保険業法施行規則第86条、第87条及び平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づいて算出しております。
③資本の財源及び資金の流動性
a. キャッシュ・フローの状況
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、事業費の増加及び保険料等収入の増加により、3,820百万円の収入(前事業年度3,904百万円の収入)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有価証券の取得により、3,852百万円の支出(前事業年度3,834百万円の支出)となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、19百万円の支出(前事業年度200百万円の収入)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、2,926百万円(前事業年度末3,004百万円)となりました。
b. 当社の運用方針
当社は、主に生命保険契約の保険料として収受した金銭を財源に、運用業務を営んでおります。当事業年度においても、国債を中心とした高格付けの公社債などの円金利資産を中心とした運用を継続しました。資産運用の多様化のため、適切なリスク管理のもと株式及び国内外の債券等を投資対象とした投資信託にも投資を行っています。
資本業務提携を目的として当社の保険募集代理店である株式会社アドバンスクリエイトの株式を前事業年度に引き続き保有しています。なお、従来保有していた教保ライフプラネット生命保険株式会社の株式については2018年3月に売却しました。
c. 運用環境
2017年度の主要国の株式市場は政治リスク及び地政学リスクが懸念される中、良好なマクロ経済環境や堅調な企業業績、さらに金利水準が過去に比し相対的に低い水準で推移したこと等の要因から、2018年1月までは堅調な動きとなりました。当事業年度末にかけては、米国の労働市場が引き続き堅調に推移するとの見方から、従来よりも利上げペースが加速すると予想されたことにより、長期金利が上昇し、株価の下落に繋がりました。
日本を除く主要国の長期金利は、金融政策がこれまでの緩和から転換することが見込まれ、米国を中心に上昇基調となりました。
為替市場は、良好な世界景気を背景に、米ドルよりもユーロなどの通貨が上昇しました。円の対ドル円相場については12月までは107~115円の横ばい圏内で推移していましたが、投資家のリスク回避姿勢が幾分強まる中で、2018年1月以降は円高ドル安方向の動きとなりました。
当社の主要な運用対象である、国内債券市場は日本銀行による量的・質的緩和政策が継続し、前事業年度に引き続き長短金利は低位で安定的に推移しました。
当事業年度を通じては、10年国債利回りが前事業年度末0.07%程度から当事業年度末0.04%程度、日経平均株価は前事業年度末18,900円台から当事業年度末21,400円台、ドル円は前事業年度末111円台から当事業年度末106円台での動きとなりました。
d. 運用実績の概況
当事業年度末の総資産は35,541百万円(前事業年度末 31,934百万円)、このうち、預貯金、買入金銭債権、金銭の信託に有価証券を加えた運用資産残高は33,797百万円(前事業年度30,373百万円)となりました。また、当事業年度における資産運用収益は317百万円(前事業年度216百万円)、資産運用利回りは0.90%(前事業年度0.75%)となりました。当事業年度末の保有債券の修正デュレーションは、前事業年度末と変わらずの11.9年となりました。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度の国内経済は、企業収益が伸長している中、雇用や所得環境の改善も続き、緩やかな回復基調が続いております。
生命保険業界においては、低金利環境の影響を受けた貯蓄性商品の販売停止をはじめ、11年ぶりとなる2018年4月の標準生命表の改定に向けた対応を迫られるなど、各生命保険会社は厳しい環境に直面しております。一方、金融庁が公表した「顧客本位の業務運営に関する原則」を踏まえ、顧客本位の業務運営に関する取組方針及び取組状況を公表するなど、フィデューシャリー・デューティーへの取組みが進んでおります。また、新商品の開発及び顧客サービスの拡充に加え、新しいテクノロジーを活用する動きが加速するなど、競争は一層激化しております。
このような状況の中、当社は、相互扶助という生命保険の原点に戻り、「正直に経営し、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスの提供を追求する」という経営理念の下、インターネットを主な販売チャネルとする生命保険会社として開業から10年目を迎えました。当事業年度は、新商品の発売、ビジネス・パートナーシップの継続的な強化、スマートフォンを活用したサービスの拡充を通じて、引き続きお客さま視点での価値の提供に努めてまいりました。
(収支の状況)
当事業年度の保険料等収入は、前事業年度比108.2%の10,616百万円となりました。また、資産運用収益は、前事業年度比146.4%の317百万円となりました。その他経常収益は、28百万円となりました。この結果、当事業年度の経常収益は、前事業年度比108.6%の10,962百万円となりました。
保険金等支払金は、前事業年度比105.3%の1,891百万円となりました。責任準備金等繰入額は、前事業年度比101.3%の3,684百万円となりました。事業費は、前事業年度比122.1%の4,942百万円となりました。その他経常費用は、前事業年度比23.2%の613百万円となりました。これらにより、当事業年度の経常費用は前事業年度比92.0%の11,160百万円となりました。
以上の結果、当事業年度の経常損失は、前事業年度の2,031百万円に対して、197百万円となりました。当期純損失は、前事業年度の1,889百万円に対して、249百万円となりました。
また、生命保険会社の収益性を示す指標のひとつである基礎利益は、前事業年度の1,936百万円のマイナスに対して、120百万円のマイナスとなりました。
(財政状態)
当事業年度末の総資産は、35,541百万円(前事業年度末31,934百万円)となりました。負債は、22,153百万円(前事業年度末18,288百万円)となりました。純資産は、当期純損失を計上したため、13,387百万円(前事業年度末13,645百万円)と減少しました。
また、当事業年度末のソルベンシー・マージン比率は、2,455.8%(前事業年度末2,723.0%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、3,820百万円の収入(前事業年度3,904百万円の収入)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、3,852百万円の支出(前事業年度3,834百万円の支出)となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、19百万円の支出(前事業年度200百万円の収入)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、2,926百万円(前事業年度末3,004百万円)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
生命保険業においては、該当する情報がないため記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。本項における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成は経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積り及び予測を必要とします。経営者は、これらの見積りや予測について、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実績はこれらと異なる可能性があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表」の「重要な会計方針」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針の適用が、その作成において用いられる見積り及び予測により、当社の財務諸表に大きな影響を及ぼします。
a. 金融商品の時価の算定方法
有価証券は、時価法に基づいて評価しております。時価は、原則として市場価格に基づいて算定しておりますが、市場価格がない場合には将来キャッシュ・フローの現在価値等に基づく合理的な見積りによることとしております。将来、見積りに影響する新たな事実の発生等により、見積り額は変動する可能性があります。
b. 有価証券の減損処理
売買目的有価証券以外の有価証券のうち、時価が取得価額に比べて著しく下落した場合、回復する見込みがあると認められる場合を除き、合理的な基準に基づく減損処理を行うこととしております。今後の金融市場の状況によっては、多額の有価証券評価損を計上する可能性があります。
c. 繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債については、「税効果会計に係る会計基準(平成10年10月30日企業会計審議会)」に基づき、認められる額を計上しております。
d. 貸倒引当金の計上基準
当社は、債権の貸倒れによる損失に備えるため、資産の自己査定基準及び償却・引当基準に則り、債務者の状況に応じ、債権の回収不能時に生じる損失の見積り額について、貸倒引当金を計上することとしております。将来、債務者の財務状況が悪化し支払い能力が低下した場合には、引当金の計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
e. 支払備金の積立方法
保険契約に基づいて支払義務が発生したと認められる保険金等について、事業年度末時点の未払の金額を見積り、支払備金として積み立てております。今後、見積りに影響する新たな事実の発生や裁判の判例等により、支払備金の計上額が当初の見積り額から変動する可能性があります。
f. 責任準備金の積立方法
保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、将来の死亡率、罹患率、解約失効率及び資産運用利回り等の予測にもとづいて責任準備金を積み立てております。当社は責任準備金の見積りに使用されるこれらの基礎率は合理的であると考えておりますが、実際の結果が著しく異なる場合、あるいは基礎率を変更する必要がある場合には、責任準備金の金額に影響を及ぼす可能性があります。保険料積立金については保険業法施行規則第69条第4項第4号の規定に基づき5年チルメル式によって計算しております。
なお、2018年度から2022年度にかけて5年チルメル式から標準責任準備金への移行を行う予定です。当事業年度末現在積み立てている責任準備金と標準責任準備金との差額は、1,648百万円であり、それを5事業年度にわたって差額を解消するように積み立てる予定です。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営状況の分析等
当事業年度は、中期計画の2年目にあたり、持続可能な収益基盤の確立を目指して、販売チャネルの多角化及び積極的な営業費用の投下により、新契約業績が力強く成長しました。当事業年度の成果及び取組みの状況等は次のとおりです。
(契約の状況)
当事業年度の新契約の年換算保険料*1は、前事業年度比125.9%の1,714百万円、新契約件数は、前事業年度比131.7%の39,175件となりました。
当事業年度末の保有契約の年換算保険料*1は、前事業年度末比110.5%の11,147百万円、保有契約高は、前事業年度末比104.7%の2,059,703百万円となりました。保有契約件数は、2018年2月に26万件を突破し、前事業年度末比110.0%の263,847件となり、保有契約者数は、169,532人となりました。また、当事業年度の解約失効率*2は、5.9%(前事業年度6.6%)となりました。
*1. 年換算保険料とは、1回当たりの保険料について保険料の支払い方法に応じた係数を乗じ、1年当たりの保険料に換算した金額をいいます。当社商品の保険料は全て月払いのみとなっているため、1ヶ月当たりの保険料に12を乗じたものを年換算保険料としております。
*2. 解約失効率は、解約・失効の件数を月々の保有契約件数の平均で除した比率を年換算した数値です。
(収支の状況)
当事業年度の保険料等収入は、保有契約件数の増加に伴い、前事業年度比108.2%の10,616百万円となりました。また、資産運用収益は、前事業年度比146.4%の317百万円となりました。その他経常収益は、28百万円となりました。この結果、当事業年度の経常収益は、前事業年度比108.6%の10,962百万円となりました。
保険金等支払金は、前事業年度比105.3%の1,891百万円となりました。保険金及び給付金支払額の保険料に対する割合は、前事業年度の16.0%から15.0%に減少しました。責任準備金等繰入額は、前事業年度比101.3%の3,684百万円となりました。責任準備金繰入額の保険料に対する割合は、前事業年度の37.8%から34.2%となりました。事業費は、前事業年度比122.1%の4,942百万円となりました。事業費のうち、広告宣伝費を中心とした営業費用は前事業年度比144.2%の2,627百万円、保険事務費用は前事業年度比120.6%の687百万円、システムその他費用は前事業年度比98.4%の1,628百万円となりました。その他経常費用は、前事業年度に保険業法第113条繰延資産を一括償却したため、当事業年度の同繰延資産償却費を計上していないことなどにより、前事業年度比23.2%の613百万円となりました。これらにより、当事業年度の経常費用は前事業年度比92.0%の11,160百万円となりました。
以上の結果、当事業年度の経常損失は、前事業年度の2,031百万円に対して、197百万円となりました。当期純損失は、前事業年度の1,889百万円に対して、249百万円となりました。
また、生命保険会社の収益性を示す指標のひとつである基礎利益は、前事業年度に保険業法第113条繰延資産を一括償却したことなどにより、前事業年度の1,936百万円のマイナスに対して、120百万円のマイナスとなりました。内訳は、危険差益2,623百万円、費差損2,752百万円、利差益8百万円です。
(財政状態)
当事業年度末の総資産は、35,541百万円(前事業年度末31,934百万円)となりました。主な勘定残高として、高格付けの公社債を中心とする有価証券は、28,303百万円となりました。なお、株式は、資本業務提携を目的として当社の保険募集代理店である株式会社アドバンスクリエイトの株式のみを保有しています。韓国の教保生命保険株式会社と合弁で設立した教保ライフプラネット生命保険株式会社の株式は、2018年3月に売却しました。
負債は、保険料の増加に伴い責任準備金が増加したことから、22,153百万円(前事業年度末18,288百万円)となりました。主な勘定残高は、責任準備金20,757百万円(うち、危険準備金1,519百万円)、支払備金429百万円となりました。なお、2018年度から2022年度にかけて5年チルメル式から標準責任準備金への移行を行う予定です。現在積み立てている責任準備金と標準責任準備金との差額は、1,648百万円であり、それを5事業年度にわたって差額を解消するように積み立てる予定です。
純資産は、当期純損失を計上したため、13,387百万円(前事業年度末13,645百万円)と減少しました。
当事業年度末のソルベンシー・マージン比率は、2,455.8%(前事業年度末2,723.0%)となり、充分な支払余力を維持しています。
なお、当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
(商品・サービスなどの取組み)
当事業年度においては、2017年8月に当社初のがん保険「ダブルエール」を発売しました。「ダブルエール」は、「がん罹患後に働きながらがんを治療することをサポートする」という新しいコンセプトに基づき開発した商品です。がん診断後の治療費に備える「治療サポート給付金」に加えて、がん治療に伴う休職や時短勤務等による収入の減少に備える「がん収入サポート給付金」の2つの給付金によるダブルの保障を特長としております。「ダブルエール」は、雑誌「日経トレンディ*1」2018年5月号「得する銀行・保険」特集のがん保険部門において、「最もメリットが大きい」と評価され、「日経トレンディ認定大賞」を受賞しました。
この「ダブルエール」の発売に合わせて、がん罹患後に働きながらがんを治療することを応援する「がん生活サポートサービス」を開始しました。これは、専門企業と提携し、がん罹患者からの要望が多い「家事代行」「食材宅配」「外見ケア」「医療用ウィッグ」「サポートタクシー」「遠隔セカンドオピニオン」などを紹介するサービスです。
また、2017年9月には、生命保険業界初*2となるLINE上でのグループトーク機能を活用した保険相談サービスの提供を開始しました。これにより、仕事や育児で忙しく、保険相談に出かける余裕がないご夫婦やカップルが、LINE上ですきま時間に、離れた場所でも一緒に保険プランナーと保険相談を行えるようになりました。LINEを活用した取組みにおいては、業界でいち早く、お客さまとの新たなタッチポイントとしてLINEを介したサービスの提供を開始した姿勢が評価され、平成29年度カスタマーサポート表彰制度(Best Customer Support of the Year)*3において「奨励賞」を受賞しました。
さらに、当事業年度は当社の商品・サービスに対する外部機関からの高い評価が続きました。商品では、2016年に発売した就業不能保険「働く人への保険2」が、主に低廉な保険料や保障の選択肢の多さ、給付金額や保険期間を自由に設定できる商品性に関して、雑誌「日経トレンディ*1」2018年5月号を含む、4つの雑誌で高い評価を得ました。「価格.com保険アワード2018年版*4」では、2017年の1年間で最も申し込み件数の多かった商品として、当社の定期死亡保険「かぞくへの保険」及び就業不能保険「働く人への保険2」が各部門で2年連続総合第1位を獲得し、また保険選びサイト「保険市場*5」の「2018年版 昨年最も選ばれた保険ランキング」では、定期死亡保険「かぞくへの保険」がネット申込ランキング「死亡保険部門」で、就業不能保険「働く人への保険2」が資料請求ランキング「就業不能保険部門」で、それぞれ第1位を獲得しております。
サービスでは、HDI-Japanが主催する2017年「HDI格付けベンチマーク(生命保険業界)」において、「問合せ窓口(コンタクトセンター)」「Webサポート(ウェブサイト)」の両部門で、最高評価の3つ星を6年連続で獲得しました。両部門での6年連続3つ星獲得は、生命保険業界では最長タイの記録*2です。
*1. 株式会社日経BP発行
*2. 当社調べ
*3. 公益社団法人企業情報化協会主催
*4. 株式会社カカクコム・インシュアランス運営
*5. 株式会社アドバンスクリエイト運営
(中期計画の進捗状況)
中期計画の2年目である当事業年度は、販売チャネルの多角化及び積極的な営業費用の投下により、2017年8月の新商品がん保険「ダブルエール」の発売以降、新契約業績が対前年同月超えを継続するとともに、2事業年度連続で前事業年度を超え、力強く伸長しております。なお、当社の中期計画は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題」に記載のとおりです。
一方で、インターネット直販チャネルにおいて、新契約の獲得効率が当初の想定どおりの改善には至らなかったことに加え、KDDI及び代理店チャネルにおいて、当初の想定よりもチャネルの活用が十分には実現していないことなどから、2018年度の経営目標として掲げた経常収益135億円は未達となる見込みです。2018年度においては、経常収益120億円を業績予想として開示しております。
このように、中期計画が当初の想定どおりには進捗していないものの、2016年度及び2017年度の業績が力強く伸長している状況から、当社は現在、再成長フェーズにあると捉え、2018年度においても、成長性を重視し、引き続き、各販売チャネルの強化及び積極的な営業費用の投下などにより、新契約業績の着実な伸長を目指します。
なお、今後の取組みにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題」に記載のとおりです。
b. 経常利益等の明細(基礎利益)
(a) 基礎利益
基礎利益とは生命保険業における収益性を示す指標のひとつです。具体的には、保険契約者から収受した保険料等の保険料等収入、資産運用収益及び責任準備金戻入額等その他経常収益等で構成される基礎収益から、保険金等支払金、責任準備金等繰入額、資産運用費用、事業費及びその他経常費用等から構成される基礎費用を控除したものとして計算されます。
基礎利益と経常利益との差及びその内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
| 前事業年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当事業年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | |||
| 基礎利益 A | △1,936 | △120 | ||
| キャピタル収益 | - | 66 | ||
| 金銭の信託運用益 | - | - | ||
| 売買目的有価証券運用益 | - | - | ||
| 有価証券売却益 | - | 47 | ||
| 金融派生商品収益 | - | 19 | ||
| 為替差益 | - | - | ||
| その他キャピタル収益 | - | - | ||
| キャピタル費用 | 0 | 27 | ||
| 金銭の信託運用損 | 0 | 0 | ||
| 売買目的有価証券運用損 | - | - | ||
| 有価証券売却損 | - | - | ||
| 有価証券評価損 | - | - | ||
| 金融派生商品費用 | - | - | ||
| 為替差損 | - | 26 | ||
| その他キャピタル費用 | - | - | ||
| キャピタル損益 B | △0 | 39 | ||
| キャピタル損益含み基礎利益 A+B | △1,936 | △81 | ||
| 臨時収益 | - | - | ||
| 再保険収入 | - | - | ||
| 危険準備金戻入額 | - | - | ||
| その他臨時収益 | - | - | ||
| 臨時費用 | 95 | 116 | ||
| 再保険料 | - | - | ||
| 危険準備金繰入額 | 95 | 116 | ||
| 個別貸倒引当金繰入額 | - | - | ||
| 特定海外債権引当勘定繰入額 | - | - | ||
| 貸付金償却 | - | - | ||
| その他臨時費用 | - | - | ||
| 臨時損益 C | △95 | △116 | ||
| 経常利益 A+B+C | △2,031 | △197 | ||
(注)当事業年度の基礎利益には、金銭の信託運用益18百万円を含んでおります。
(b) 三利源について
基礎利益は「危険差益」、「費差益」及び「利差益(順ざや)」に分解することも可能であり、これらを三利源と呼んでおります。生命保険料の計算は、予定発生率(死亡率、入院率など)、予定利率、予定事業費率(付加保険料部分)の3つに基づいております。これらの「予定」と実績との差によって生命保険会社の利益(基礎利益)が生じていると考え、それぞれの差分を算出することによって、基礎利益がどのような要因から生じているのかを明らかにするのが利源分析の考え方です。
| 危険差益(差損) | 想定した保険金・給付金の支払額(予定発生率)と実際に発生した支払額との差 |
| 費差益(差損) | 想定した事業費(予定事業費率)と実際の事業費支出との差 |
| 利差益(差損)若しくは順ざや(逆ざや) | 想定した運用収支(予定利率)と実際の運用収支との差 |
(注)当社の三利源分析は、保険数理上合理的な方法を採用しておりますが、具体的な計算方法は他の保険会社と異なることがあります。当社では保険料の内訳計算等について5年チルメル式を採用し、解約・失効による利益(解約失効益)は、費差損益に含めております。
(c) 基礎利益の内訳(三利源)
当事業年度の基礎利益及び三利源の状況は以下のとおりです。前事業年度に保険業法第113条繰延資産を一括償却したことなどにより、前事業年度の1,936百万円のマイナスに対して、120百万円のマイナスとなりました。
(単位:百万円)
| 前事業年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当事業年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | ||
| 基礎利益 | △1,936 | △120 | |
| 危険差益 | 2,293 | 2,623 | |
| 費差損(△) | △4,247 | △2,752 | |
| 利差益(順ざや額) | 17 | 8 | |
c. ソルベンシー・マージン比率
(a) ソルベンシー・マージン(支払い余力)の考え方
ソルベンシー・マージン比率とは、大災害や株式市場の暴落など、通常の予測の範囲を超えて発生するリスクに対応できる「支払い余力」を有しているかどうかを判断するための経営指標・行政監督上の指標のひとつです。具体的には、純資産などの内部留保と有価証券含み益などの合計(ソルベンシー・マージンの総額=支払い余力)を、定量化した諸リスクの合計額で除して求めます。なお、ソルベンシー・マージン比率が200%以上であれば、行政監督上、健全性についてのひとつの基準を満たしているとされます。
| ソルベンシー・マージン比率 = | ソルベンシー・マージン総額 | × 100(%) |
| リスクの合計額 × 1/2 |
(b) ソルベンシー・マージン比率
当事業年度末のソルベンシー・マージン比率は、2,455.8%となり、支払余力は引き続き高水準を維持しております。
(単位:百万円)
| 項 目 | 前事業年度末 (2017年3月31日) | 当事業年度末 (2018年3月31日) | ||
| (A) ソルベンシー・マージン総額 | 20,357 | 20,614 | ||
| 資本金等 | 13,157 | 12,907 | ||
| 価格変動準備金 | 19 | 30 | ||
| 危険準備金 | 1,402 | 1,519 | ||
| 一般貸倒引当金 | - | - | ||
| (その他有価証券評価差額金(税効果控除前)・繰延ヘッジ損益(税効果控除前))×90% (マイナスの場合100%) | 610 | 600 | ||
| 土地の含み損益×85% (マイナスの場合100%) | - | - | ||
| 全期チルメル式責任準備金相当額超過額 | 5,167 | 5,556 | ||
| 持込資本金等 | - | - | ||
| 負債性資本調達手段等 | - | - | ||
| 控除項目 | - | - | ||
| その他 | - | - | ||
| (B) リスクの合計額 | 1,495 | 1,678 | ||
| 保険リスク相当額 R1 | 1,044 | 1,077 | ||
| 第三分野保険の保険リスク相当額 R8 | 314 | 373 | ||
| 予定利率リスク相当額 R2 | 2 | 2 | ||
| 最低保証リスク相当額 R7 | - | - | ||
| 資産運用リスク相当額 R3 | 473 | 705 | ||
| 経営管理リスク相当額 R4 | 55 | 64 | ||
| (C) ソルベンシー・マージン比率 | 2,723.0% | 2,455.8% | ||
(注) 以上の数値は、保険業法施行規則第86条、第87条及び平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づいて算出しております。
③資本の財源及び資金の流動性
a. キャッシュ・フローの状況
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、事業費の増加及び保険料等収入の増加により、3,820百万円の収入(前事業年度3,904百万円の収入)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有価証券の取得により、3,852百万円の支出(前事業年度3,834百万円の支出)となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、19百万円の支出(前事業年度200百万円の収入)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、2,926百万円(前事業年度末3,004百万円)となりました。
b. 当社の運用方針
当社は、主に生命保険契約の保険料として収受した金銭を財源に、運用業務を営んでおります。当事業年度においても、国債を中心とした高格付けの公社債などの円金利資産を中心とした運用を継続しました。資産運用の多様化のため、適切なリスク管理のもと株式及び国内外の債券等を投資対象とした投資信託にも投資を行っています。
資本業務提携を目的として当社の保険募集代理店である株式会社アドバンスクリエイトの株式を前事業年度に引き続き保有しています。なお、従来保有していた教保ライフプラネット生命保険株式会社の株式については2018年3月に売却しました。
c. 運用環境
2017年度の主要国の株式市場は政治リスク及び地政学リスクが懸念される中、良好なマクロ経済環境や堅調な企業業績、さらに金利水準が過去に比し相対的に低い水準で推移したこと等の要因から、2018年1月までは堅調な動きとなりました。当事業年度末にかけては、米国の労働市場が引き続き堅調に推移するとの見方から、従来よりも利上げペースが加速すると予想されたことにより、長期金利が上昇し、株価の下落に繋がりました。
日本を除く主要国の長期金利は、金融政策がこれまでの緩和から転換することが見込まれ、米国を中心に上昇基調となりました。
為替市場は、良好な世界景気を背景に、米ドルよりもユーロなどの通貨が上昇しました。円の対ドル円相場については12月までは107~115円の横ばい圏内で推移していましたが、投資家のリスク回避姿勢が幾分強まる中で、2018年1月以降は円高ドル安方向の動きとなりました。
当社の主要な運用対象である、国内債券市場は日本銀行による量的・質的緩和政策が継続し、前事業年度に引き続き長短金利は低位で安定的に推移しました。
当事業年度を通じては、10年国債利回りが前事業年度末0.07%程度から当事業年度末0.04%程度、日経平均株価は前事業年度末18,900円台から当事業年度末21,400円台、ドル円は前事業年度末111円台から当事業年度末106円台での動きとなりました。
d. 運用実績の概況
当事業年度末の総資産は35,541百万円(前事業年度末 31,934百万円)、このうち、預貯金、買入金銭債権、金銭の信託に有価証券を加えた運用資産残高は33,797百万円(前事業年度30,373百万円)となりました。また、当事業年度における資産運用収益は317百万円(前事業年度216百万円)、資産運用利回りは0.90%(前事業年度0.75%)となりました。当事業年度末の保有債券の修正デュレーションは、前事業年度末と変わらずの11.9年となりました。