有価証券報告書-第40期(2023/07/01-2024/06/30)

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2024/09/27 12:22
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2023年7月1日~2024年6月30日)におけるわが国経済は、社会・経済活動が正常化し、雇用・所得環境が改善されるなか、緩やかな回復の動きを見せる一方で、物価の上昇、中東地域における紛争など不安定な国際情勢、国内金利の上昇への警戒感などから、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
介護業界におきましては、今後も高齢者人口は増加していき、これにともない高齢者単独世帯も増加し、介護サービスに対する需要拡大が見込まれます。一方で、異業種からの新規参入により競争が激しさを増しています。加えて、介護職における雇用情勢につきましては、2024年6月の有効求人倍率は3.71倍(全国平均・常用(パート含む))と全職種平均の1.06倍を大きく上回り、介護職員の確保が引き続き課題となっているなど、当業界を取り巻く環境は厳しさを増しております。
そのような状況のなか、当社グループは、「高齢者生活サービスを中心として、お客様お一人おひとりの価値観を大切にし、お客様にあった魅力的な生活を提案する」という企業理念を掲げ、開設エリアのお客様のニーズに応じた価格設定及びお客様にとって魅力的な介護サービスの提供を通じて競争優位性の確保に向けた取り組みを進めてまいりました。
また、より良い人材の確保及び定着に向け、処遇改善を行うとともに、従業員それぞれがライフスタイルに応じて働けるよう働き方の選択肢を増やし、新たに週休3日制度の導入に向けた実証実験も開始いたしました。また、ホーム運営における人員配置の適正化やIT機器の導入等による業務効率化も進めております。今後とも当社グループは、お客様へより質の高いサービスが提供できるよう、従業員が働きやすい職場環境づくりに邁進してまいります。
当連結会計年度の業績につきましては、介護事業におきまして、新型コロナウイルス感染症がインフルエンザ等の感染症と同じ扱いとなり、前連結会計年度までのような影響はなくなりました。当社グループのホームの入居状況につきましては、当社の既存ホームは高い入居率を維持し、当社の新設ホームと連結子会社である株式会社ライクのホームの入居が特に好調に推移しました。コストに関しては、引き続き光熱費や物価の高騰による影響は継続しているものの、想定を超えるものではなく、また、前連結会計年度までのコロナ関連経費(消耗品、検査費用、スタッフの危険手当等)は大幅に減少しました(前連結会計年度まではコロナ関連経費に対する補助金(営業外収益)を受給し経常利益段階でカバーしておりました)。
また、将来の人材不足を見据えて当連結会計年度より本格的に始動したホーム運営の人員効率化に関しましては、見守り機器、インカムなどのIT機器や、ChatGPT、配膳ロボットなどAIを活用した業務の効率化・省力化に加え、業務遂行能力の高い人材「アソシエイトリーダー」を中心とする人員配置の最適化を進めたことにより、当連結会計年度におきまして、労働生産性が向上し利益率の上昇につながりました。
以上の要因により、介護事業は順調に推移し、期初の計画を上回る結果となりました。
なお、当連結会計年度におけるホームの運営状況につきましては、運営ホーム数の合計は91ホーム、居室数は6,159室(連結子会社である株式会社ライクの5ホーム、460室を含む)であります。当社ホームの入居状況につきましては、ホーム開設又は取得から2年を経過した既存ホームにおける平均入居率95.2%(前年同期95.3%)と高い入居率を維持しており、開設又は取得2年未満のホームの入居につきましても着実に進んでおります。課題としていた高価格帯ホームにつきましては、最高価格帯ブランドの「チャームプレミアグラン」シリーズにおいて単月の入居率が95%を超えるに至ったホームもあり、徐々に高稼働ホームが増えてきております。
また、2021年11月に連結子会社化した株式会社ライクの既存4ホームの平均入居率は97.6%(買収当初の2022年6月期第2四半期累計期間の平均入居率は74.5%)となり、ほぼ満室の状態に達しました。
さらに、当社グループは、有料老人ホームの新規開設とともにM&Aによる既設ホームの取得も積極的に進めており、さらなる拡大を図ってまいります。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は47,829百万円(前年同期比26.2%増)、営業利益は5,386百万円(前年同期比28.3%増)、経常利益は5,817百万円(前年同期比25.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,276百万円(前年同期比33.4%増)となりました
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a.介護事業
介護事業の当連結会計年度の売上高は33,390百万円(前年同期比14.0%増)、セグメント利益は4,407百万円(前年同期比44.8%増)となりました。
なお、ホームの新規開設の状況につきましては、介護ニーズの伸長が見込まれる首都圏の都市部において、高級住宅地を中心に、アッパーミドル~富裕層をターゲットとした高価格帯ブランド「チャームプレミアグラン」、「チャームプレミア」シリーズを開設するとともに、「チャーム」シリーズ、「チャームスイート」シリーズの開設も行い、バランスの取れた積極的な新規開設を進めております。また、有料老人ホームのM&A情報が当社に多く寄せられるようになってきており、情報を精査しつつ、M&Aによるホーム数の拡大も図ってまいります。当連結会計年度におきましては、近畿圏1ホーム(大阪府羽曳野市)の事業譲渡契約を締結し、当連結会計年度より当社グループに加わり、次期におきましても、首都圏及び近畿圏において計13ホームの取得を予定(内定)しております。
当連結会計年度における新規開設及び取得の状況は以下のとおりです。
案件所在居室数開設年月日
チャーム明石西二見兵庫県明石市69室2023年11月
チャーム府中番場東京都府中市69室2023年12月
チャームスイート仁川弐番館兵庫県西宮市81室2024年2月
チャームプレミア京都烏丸六角京都府京都市77室2024年3月
チャーム水元公園東京都葛飾区60室2024年5月
チャーム府中日新町東京都府中市80室2024年6月
ライク羽曳野大阪府羽曳野市50室2024年6月
合計7ホーム(首都圏3ホーム、近畿圏4ホーム)486室

b.不動産事業
不動産事業におきましては、当連結会計年度は当初の予定どおり2件の開発案件(「仲池上案件」及び「宝塚小浜案件」)の売却とその他の不動産の売却を完了し、売上・利益ともに期初の計画を上回る結果となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は13,062百万円(前年同期比75.2%増)、セグメント利益は1,874百万円(前年同期比8.0%減)となりました。
c.その他事業
その他の事業として、連結子会社である株式会社グッドパートナーズが行っている人材派遣、人材紹介、訪問看護等の事業があります。当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響が薄まり、人材派遣や訪問看護の事業が想定以上に好調に推移いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,857百万円(前年同期比24.2%増)、セグメント利益は94百万円(前年同期比248.8%増)となりました。
財政状態の状況は次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末と比べ4,034百万円増加し、47,339百万円となりました。このうち、流動資産合計は前連結会計年度末と比べ2,967百万円増加し、24,415百万円となり、この主な内訳は、現金及び預金が12,640百万円、売掛金が3,284百万円、金銭の信託が5,275百万円となっております。固定資産合計は前連結会計年度末と比べ1,067百万円増加し22,924百万円となり、この主な内訳は、有形固定資産が12,264百万円、差入保証金が5,639百万円となっております。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末と比べ463百万円増加し、28,632百万円となりました。このうち、流動負債合計は前連結会計年度末と比べ1,980百万円増加し、22,040百万円となり、この主な内訳は、短期借入金が4,667百万円、未払金が2,209百万円、契約負債が11,644百万円となっております。固定負債合計は前連結会計年度末と比べ1,516百万円減少し、6,592百万円となり、この主な内訳は長期借入金が5,122百万円となっております。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末と比べ3,570百万円増加し、18,706百万円となりました。この主な内訳は、資本金が2,759百万円、資本剰余金が2,762百万円、利益剰余金が13,205百万円となっております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5,826百万円増加し、12,640百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は10,534百万円(前年同期は496百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益6,376百万円、契約負債の増加額1,931百万円、減価償却費706百万円及び棚卸資産の減少額3,431百万円により資金を得た一方で、法人税等の支払額2,081百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、支出した資金は1,668百万円(前年同期は2,242百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3,724百万円及び金銭の信託の取得による支出543百万円があった一方で、有形固定資産の売却による収入により898百万円及び無形固定資産の売却による収入により2,292百万円の資金を得たことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、支出した資金は3,039百万円(前年同期は1,618百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入1,330百万円により資金を得た一方で、短期借入金の純減額706百万円及び長期借入金の返済による支出2,855百万円、配当金の支払額717百万円があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。
当連結会計年度
(自 2023年7月1日
至 2024年6月30日)
前年同期比(%)
介護事業(百万円)33,390114.0
不動産事業(百万円)13,062175.2
その他事業(百万円)1,376119.3
合計(百万円)47,829126.2

(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2022年7月1日
至 2023年6月30日)
当連結会計年度
(自 2023年7月1日
至 2024年6月30日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
サムライ特定目的会社--5,93212.4

(注)前連結会計年度の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表を作成するにあたって、当連結会計年度における資産・負債及び当連結会計年度の収益・費用の報告数値並びに開示に影響を与える見積りを行っております。当該見積りに際しては、過去の実績や状況に応じて、合理的と思われる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性により、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
当社グループの当連結会計年度の財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
2)経営成績
(売上高)
当連結会計年度における売上高は47,829百万円となりました。これは主に、開設2年目を経過した当社既存ホームにおいて95.2%(前期95.3%)と高い入居率を維持していることに加え、不動産事業における2件の開発案件の売却によるものであります。開設2年未満のホームの入居につきましても順調に進んでおります。
(売上総利益)
売上原価につきましては、39,518百万円となりました。これは主に、前連結会計年度に開設した8ホーム及び当連結会計年度に開設した7ホームの運営経費(労務費、地代家賃、給食費等)が増加したほか、不動産事業における2件の開発案件の売却に伴う不動産販売原価が発生したことによるものであります。
この結果、売上総利益は8,311百万円となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費につきましては、2,924百万円となりました。これは主に、企業規模の拡大に伴う人件費や租税公課、支払手数料の増加に加え、のれん償却費が発生したことによるものであります。
この結果、営業利益は5,386百万円となりました。
(経常利益)
営業外収益につきましては、補助金収入420百万円等を、営業外費用につきましては、支払利息55百万円等を計上しております。
この結果、経常利益は5,817百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益は6,376百万円となる一方で、法人税等は2,100百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は4,276百万円となりました。
また、1株当たり当期純利益は130円97銭となりました。
3)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの中核事業である介護事業は、介護付有料老人ホームの運営がその大部分を占めております。介護付有料老人ホームは、介護保険法に基づき各都道府県より指定を受け、介護報酬の給付を受けておりますため、介護報酬の基準単価等の給付水準が変更されるような介護報酬の改正がなされた場合には、当社グループの事業の状況に関わらず、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
また、今後の介護サービス需要の拡大に伴い懸念される労働力不足の問題は、当社グループにおきましても重要な経営課題と認識しております。当社グループとしましては、人材の確保・育成に向けて、長期的な労働力確保を視野に入れた新卒採用の強化や従業員の処遇改善の充実、キャリアパス制度の適切な運営、実践に即した教育研修の実施を進めており、また、将来の労働力不足を見据え、IT機器やAIの導入、人員配置の最適化等により、サービスの質を向上させつつ、業務の効率化・省力化を図ってまいりますが、このような施策の効果が十分に得られず、人員の確保に多額のコストが掛かる場合には、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは運営資金及び設備資金につき、主として自己資金及び金融機関からの借入により資金調達しており、運転資金については短期借入金で、設備資金については長期借入金で調達することを基本としております。
なお、当連結会計年度末時点における長期借入金(1年内返済予定を含む)の残高は6,027百万円、短期借入金の残高は4,667百万円、現金及び預金は12,640百万円となっております。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社グループは「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針 ②目標とする経営指標」に記載のとおり、有料老人ホームの安定した運営の観点から入居率を、また、安定した経営と堅実な成長の持続という観点から売上高成長率及び売上高経常利益率を重要な経営指標と位置付け、これらの向上を重視して経営に取り組んでおります。
当連結会計年度における、開設2年目を経過した当社既存ホームにおける入居率は95.2%と前期比で0.1ポイント低下はしておりますが、引き続き業界トップレベルの高い数字を維持しております。
当社グループは、引き続き当該指標の向上に取り組み、業界No.1を目指してまいります。

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