有価証券報告書-第30期(令和1年9月1日-令和2年8月31日)

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2020/11/27 15:10
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(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の経営成績、財政状態、キャッシュ・フロー及び販売及び仕入の実績(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、2019年10月の消費増税で個人消費が大きく落ち込みましたが、年明け以降、徐々に持ち直しつつありました。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大により、外出自粛の広がりや、人と人との接触機会を減らす生活様式等の影響を受け、厳しい経営環境となりました。
このような状況下、当社店舗も、2020年2月下旬から一部出店先商業施設が時間短縮営業となり、2020年3月から4月にかけては臨時休業となる店舗が増加し、緊急事態宣言後の2020年4月中旬には全店が営業自粛による臨時休業となりました。その後、2020年5月の緊急事態宣言の解除を受けて、臨時休業中であった当社店舗は、2020年6月1日には全店舗で営業を再開いたしました。
当社は、このような外部環境の変化への対応とともに、期初より、厳選した新規出店と旗艦店を中心とした既存店対策の強化、在庫回転率の向上、オリジナルブランドの販路拡大、時計アフターサービスの強化、EC(ネット通販)事業のさらなる拡大、物流コストの削減等を当事業年度の重点課題として取り組んでまいりました。
店舗展開といたしましては、2019年9月に Le Bonheur Parfait (ル・ボヌール パルフェ)津田沼パルコ店・木曽川店、2019年10月に北谷店・富山ファボーレ店、2019年12月に昭島モリタウン店、2020年3月に新潟南店・堺北花田店の合計7店舗を出店いたしました。また、既存店舗の活性化として、高岡店・津南店の改装を実施いたしました。さらに、茨木店については、2020年3月の新規出店店舗である堺北花田店へ移転を行うこととし、2020年2月をもって閉店といたしました。また、2020年8月に広島祇園店を閉店としたことから、当事業年度末における店舗数は85店舗となりました。
営業施策につきましては、消費増税後の対応として、集客商材の強化を図り、対策強化店舗のレイアウト変更や、新店協賛セール等の販促企画を実施し、在庫管理の徹底、より魅力ある店舗作り、人員配置の見直し、販売員の育成に取り組みました。また、2020年5月中旬以降の営業再開後は、対象ブランドを絞った時計販促の強化、ダイレクトメールによる販促企画等に重点的な取り組みを行い、ネット配信のライブ販売を開始するなど、販売の回
復に努めました。
オリジナルブランドにつきましては、秋冬の新作リリースにあわせたファッション誌への掲載を行うとともに、2019年9月、2019年11月、2020年1月には大手百貨店にて期間限定のポップアップストアを出店し、販路拡大とブランド知名度の向上に努めました。また、卸売り事業の拡大に向けて、2020年1月に東京ビッグサイトで開催された国際宝飾展へ出展いたしました。
時計アフターサービスの強化につきましては、店舗スタッフの時計技能士資格取得を進めており、電池交換・修理等への対応力強化を図っております。
ECにつきましては、引き続き買い上げ率の向上、越境EC、新販売チャネルの確立等に取り組むとともに、発送業務の外注化を進め、業務効率の改善に努めました。また、外出自粛要請後は非接触型販売の強化として、ダイレクトメールやライブ販売と連動した販促企画を実施し、販売の強化に努めました。
物流コストの削減につきましては、社内の物流業務のアウトソーシングを段階的に進めており、通期を通して物流コストの削減に取り組みました。
従業員のモチベーションアップにつながる施策につきましては、前年度までのストック・オプション同様、ほぼ全ての準社員・正社員を対象として譲渡制限付株式を付与いたしました。
また、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う影響及び今後の見通しを勘案して、2018年より展開してきた新業態店舗 Le Bonheur Parfait の5店舗すべてと、その他の不振店2店舗の閉店を決定いたしました。これに伴い特別損失として、店舗閉鎖損失引当金繰入額 20,643千円を計上するとともに、閉店店舗を中心に減損損失 132,263千円を計上いたしました。
これらを含めて、当期の特別損失として、店舗閉鎖損失 3,383千円、店舗閉鎖損失引当金繰入額 20,643千円、減損損失 273,599千円、店舗休業損失(休業要請等により休業した店舗の固定費) 114,952千円等の合計 412,786千円を計上いたしました。
一方、雇用調整助成金 94,438千円を特別利益に計上いたしました。
以上の結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
当事業年度末における資産合計は10,419,666千円(前事業年度末比2.7%減)となりました。
当事業年度末における負債合計は8,078,802千円(前事業年度末比0.7%減)となりました。
当事業年度末における純資産合計は2,340,863千円(前事業年度末比9.1%減)となりました。
詳細については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 イ.財政状態の分析」をご参照ください。
(経営成績)
当事業年度の売上高は17,569,283千円(前事業年度比15.3%減)となりました。
当事業年度の営業利益は101,462千円(前事業年度比81.3%減)となりました。
当事業年度の経常利益は81,849千円(前事業年度比84.3%減)となりました。
当事業年度の当期純損失は189,108千円(前事業年度比458,329千円減)となりました。
詳細については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ロ.経営成績の分析」をご参照ください。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ694,752千円増加し、3,122,334千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は700,398千円(前事業年度は178,429千円の収入)となりました。これは、主として仕入債務の減少433,221千円、税引前当期純損失236,498千円、法人税等の支払額110,153千円があった一方で、売上債権の減少468,746千円、たな卸資産の減少394,314千円、減損損失273,599千円、減価償却費219,816千円があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は100,384千円(前事業年度は51,961千円の支出)となりました。これは、主として敷金及び保証金の回収による収入9,266千円があった一方で、敷金及び保証金の差入45,680千円、新規出店及び改装等に伴う有形固定資産の取得38,265千円、定期預金の預入による支出12,009千円があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は94,739千円(前事業年度は76,121千円の収入)となりました。これは、長期借入金の返済2,137,697千円、短期借入金の減少300,000千円、長期未払金の支払281,965千円、配当金の支払64,261千円があった一方で、長期借入れによる収入2,900,000千円があったこと等によるものです。
③販売及び仕入の実績
当社の事業内容は、インポートブランドを中心とした宝飾品、時計及びバッグ・小物等の販売であり、区分すべき事業セグメントが存在しないため、商品の品目別に販売及び仕入の実績を記載しております。
イ. 販売実績
a. 品目別販売実績
当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目当事業年度
(自 2019年9月1日
至 2020年8月31日)
売上高(千円)前年同期比(%)
宝飾品3,251,35194.3
時計4,906,22974.8
バッグ・小物9,411,70187.4
合計17,569,28384.6

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
・宝飾品は、人気商品の販促強化や店頭演出の強化に加え、シーズン商品の販促と店舗への販売インセンティブ強化を推進したものの、上記店舗休業による売上の減少により、売上高 3,251,351千円(前事業年度比 5.6%減)となりました。
・時計は、国産ブランドが好調に推移したほか、重点ブランドを絞った販促企画を強化したものの、増税の影響による高額主力商品の落ち込みが大きく、店舗休業による売上の減少も重なったことで、売上高 4,906,229千円(同 25.1%減)となりました。
・バッグ・小物は、海外ブランドの新規商品導入や値ごろ感のある価格帯の商品強化を図ったものの、高額ブランド商品の販売が不調となる中で、店舗休業による売上の減少が重なったことで、売上高 9,411,701千円(同 12.5%減)となりました。
b. 地域別売上高
当事業年度の地域別売上高は次のとおりであります。
地域当事業年度
(自 2019年9月1日
至 2020年8月31日)
売上高(千円)前年同期比(%)
北海道地区640,85391.8
東北地区2,147,11685.9
関東地区5,111,16780.9
中部地区2,520,61196.1
関西地区1,946,34782.4
中国・四国地区1,708,26182.2
九州・沖縄地区3,171,13082.6
EC事業323,79493.0
合計17,569,28384.6

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.仕入実績
当事業年度の仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目当事業年度
(自 2019年9月1日
至 2020年8月31日)
仕入高(千円)前年同期比(%)
宝飾品2,095,42193.4
時計3,735,52967.3
バッグ・小物7,262,18586.4
合計13,093,13680.8

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態の分析
a. 流動資産
当事業年度末における流動資産の残高は、8,651,303千円となり、前事業年度末と比較して151,251千円減少しております。これは主として、現金及び預金が694,757千円増加したものの、売掛金が466,902千円減少、商品が378,155千円減少したことが要因であります。
b. 固定資産
当事業年度末における固定資産の残高は、1,768,363千円となり、前事業年度末と比較して148,330千円減少しております。これは主として、繰延税金資産が69,638千円増加、敷金及び保証金が24,131千円増加したものの、建物が189,736千円減少、工具、器具及び備品が87,422千円減少したことが要因であります。
c. 流動負債
当事業年度末における流動負債の残高は、3,532,916千円となり、前事業年度末と比較して655,305千円減少しております。これは主として、1年内返済予定の長期借入金が125,156千円増加、未払消費税等が104,110千円増加したものの、仕入債務(支払手形、買掛金、電子記録債務の合計)が433,221千円減少、短期借入金が300,000千円減少、未払法人税等が81,538千円減少したことが要因であります。
d. 固定負債
当事業年度末における固定負債の残高は、4,545,885千円となり、前事業年度末と比較して590,923千円増加しております。これは主として、長期未払金が47,895千円減少したものの、長期借入金が637,147千円増加したことが要因であります。
e. 純資産
当事業年度末における純資産の残高は、2,340,863千円となり、前事業年度末と比較して235,200千円減少しております。これは主として、利益剰余金が253,436千円減少したことが要因であります。
ロ.経営成績の分析
a. 売上高
売上高は、前事業年度より3,190,767千円減少し、17,569,283千円となりました。
当事業年度は7店舗の新規出店及び2店舗の閉店により、年度末の店舗数は85店舗となりました。2019年10月の消費増税後の対応として、値ごろ感のある価格帯の集客商材の強化を図る等の対策を強化したものの、消費者の購買意欲の減退が12月のクリスマス商戦にまで及んだこと、新型コロナウイルス感染症拡大による、政府の緊急事態宣言発出があり、4月中旬には全店が臨時休業となるなど、外部環境の悪化に大きな影響を受けたことで、売上高の減少につながりました。
b. 売上総利益
売上総利益は、前事業年度より718,430千円減少し、4,097,990千円となり、売上総利益率は、粗利率の低い高額主力ブランドの販売が落ち込んだことで、前事業年度から0.1ポイント増加し23.3%となりました。
c. 営業利益
営業利益は、新型コロナウイルス感染症による休業要請等により休業した店舗の固定費である人件費・地代家賃・減価償却費の合計114,952千円を、店舗休業損失として、特別損失へ計上したこと、及び、販売環境の悪化を受けて販売費及び一般管理費の削減に努めたものの売上総利益の減少が影響したことで、442,985千円減少し、101,462千円となりました。販売費及び一般管理費比率は、売上高の減少が大きかったことに伴い前事業年度より2.2ポイント増加いたしました。
d. 経常利益
経常利益は、営業利益の減少に伴い前事業年度より439,797千円減少し、81,849千円となりました。
e. 特別損益
特別利益は、上記の休業要請等による従業員の雇用調整助成金 94,438千円を計上いたしました。
特別損失は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う影響及び今後の見通しを勘案して、2018年より展開してきた新業態店舗 Le Bonheur Parfait の5店舗すべてと不振店2店舗の閉店を決定いたしました。これらを含めて、店舗閉鎖損失 3,383千円、店舗閉鎖損失引当金繰入額 20,643千円、減損損失 273,599千円、店舗休業損失(休業要請等により休業した店舗の固定費) 114,952千円等を計上したことで、前事業年度より350,144千円増加し、412,786千円となりました。
f. 法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額
法人税、住民税及び事業税19,703千円、法人税等調整額△67,094千円となり、合計額は前事業年度より237,173千円減少し、△47,390千円となりました。
g. 当期純損失
当期純損失は、経常利益の減少に伴い △189,108千円となりましたが、前事業年度当期純利益269,221千円に対し 458,329千円減少となりました。
ハ.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容
新型コロナウイルス感染症の終息時期を正確に予測することは現時点では困難であり、当社を取り巻く環境は不透明な状況が続くものと予想されます。
このような環境において当社は、今後の中長期的な成長へ向けて、宝飾品・プライベートブランドの販売強化、店舗の販売体制の支援強化、デジタル・IT投資を積極的に進め業務効率の改善と販売員の育成強化に努めてまいります。また、EC及びライブ販売等の非接触型販売の拡大を図ってまいります。
店舗展開については、コロナ後の外部環境を踏まえて、不採算店舗の閉店を含めた出店政策の見直しを図り、上記の営業政策とあわせて利益率の改善を図ってまいります。
②キャッシュ・フローの分析並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析については、前記「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社の運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また投資を目的とした資金需要は、新規出店と既存店改装に関わる設備投資及び今後強化を図る計画であるデジタル・IT投資であります。
当社は事業活動の維持拡大に必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入により対応し、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入等を基本としております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化に備え、複数の金融機関と10億円の当座貸越契約を新たに締結し、手許流動性と資金の確保に努めております。
③重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましては、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りや評価が含まれております。詳細については、後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。また、新型コロナウイルス感染症の影響については、後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。
この会計上の見積りには、その性質上不確実性があり、実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りのうち、特に重要なものは以下のとおりであります。
イ.固定資産の減損
当社は、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスである資産グループについては、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。回収可能性額の算定に当たっては、決算時点で入手可能な情報や資料に基づき合理的に判断しておりますが、事業計画や市場環境の変化により利益計画の見直しが必要となった場合、新たに減損処理が必要となる可能性があります。
ロ.繰延税金資産の回収可能性
当社は、将来の利益計画に基づく課税所得を慎重に見積り、回収可能性を判断したうえで繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りとなるため、事業環境の変化により見積額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される場合があります。

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