有価証券報告書-第31期(令和2年9月1日-令和3年8月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の経営成績、財政状態、キャッシュ・フロー及び販売及び仕入の実績(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度においては、新型コロナウイルス感染症が再拡大し、1月には第2回緊急事態宣言、4月には第3回緊急事態宣言が発令され、当社の多くの店舗は、4月下旬から5月末にかけて、休業や時間短縮を余儀なくされました。とりわけ大型連休を含む5月の営業状況は、終日休業が2店舗、土日休業が14店舗、営業時間短縮が17店舗、通常営業が47店舗と大きな影響を受けました。さらに7月中旬から8月にかけて第4回目となる緊急事態宣言があり、対象地域の拡大や期間の延長がありました。
このような状況下、当社は、お客様及び従業員の安全を第一に感染症対策を徹底するとともに、今後の中長期的な成長へ向けて、粗利率の向上、宝飾品・オリジナルブランドの販売強化、店舗の販売体制の支援強化、デジタル・IT投資による業務効率の改善、販売員の育成並びにEC(ネット通販)やライブ販売等の非接触型販売の拡大に取り組んでまいりました。
店舗展開といたしましては、2020年12月に北海道北斗市へ上磯店、2021年3月に宮城県に新利府店、同5月に埼玉県に川口店、同7月に北海道に旭川西店及び石川県に白山店を新規出店いたしました。川口店は、「最高の接客・最新の設備・最大の品揃え」をコンセプトとして、洋食器等の新カテゴリー商品も取り揃えた旗艦店であり、研修・教育店舗としても位置づけております。また、既存店舗の活性化として、9月に名古屋茶屋店、10月に岡崎店・京都桂川店を同一施設内において移転リニューアル改装をするとともに、4月には幕張新都心店の改装を実施いたしました。
一方、前年度末に決定いたしました不振店舗の閉店につきまして、2021年1月に Le Bonheur Parfait (以下、パルフェ)イオンレイクタウンmori店・パルフェ春日部店、2月にパルフェ名取店・北谷店、3月にパルフェトレッサ横浜店・パルフェ津田沼パルコ店、4月に昭島モリタウン店の合計7店舗を閉店いたしました。また、川口店の新規出店に合わせまして、イオンモール川口前川店を5月に閉店といたしました。これにより当事業年度末における店舗数は82店舗となりました。
営業施策につきましては、非接触型販売の取り組みとして、インターネットを通じたライブ販売を継続的に実施しました。また、対策強化店舗のレイアウト変更を実施するとともに、30周年記念セール、全店でのクーポンを活用した販促強化、販売スタッフへのインセンティブの機動的運用を図りました。
オリジナルブランドにつきましては、定番商品・人気商品を中心に重点販売商品の販促と宝飾部門の強化及びブランド知名度の向上に努めました。また、商品の一部について、バングラディッシュの工場に生産を委託するなど、社会問題の解決を図る商品開発にも取り組みました。
ECにつきましては、中長期的な自社EC販売の強化を図るべく、自社サイトの改善等を進めております。
従業員のモチベーションアップにつながる施策につきましては、前年度までのストック・オプション同様、ほぼ全ての準社員・正社員を対象として譲渡制限付株式を付与いたしました。
なお、特別損失として、緊急事態宣言に伴う休業要請により休業した店舗の固定費(人件費・減価償却費) 9,600千円を店舗休業損失として計上したほか、閉店実施店舗の店舗閉鎖損失 9,759千円、閉店及び店舗の移転に伴う固定資産廃棄損 4,247千円、減損損失 14,776千円を計上いたしました。
一方、雇用調整助成金 1,397千円を特別利益に計上いたしました。
以上の結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
当事業年度末における資産合計は10,130,786千円(前事業年度末比2.7%減)となりました。
当事業年度末における負債合計は7,956,042千円(前事業年度末比1.5%減)となりました。
当事業年度末における純資産合計は2,174,743千円(前事業年度末比7.0%減)となりました。
詳細については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 財政状況及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 イ.財政状態の分析」をご参照ください。
(経営成績)
当事業年度の売上高は18,311,710千円(前事業年度比4.2%増)となりました。
当事業年度の営業損失71,858千円(前事業年度は営業利益101,462千円)となりました。
当事業年度の経常損失は78,727千円(前事業年度は経常利益81,849千円)となりました。
当事業年度の当期純損失は124,446千円(前事業年度は当期純損失189,108千円)となりました。
詳細については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 財政状況及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ロ.経営成績の分析」をご参照ください。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ899,897千円減少し、2,222,437千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、減少した資金は360,297千円(前事業年度は700,398千円の収入)となりました。これは、主として減価償却費の増加174,923千円、仕入債務の増加118,470千円、売上債権の減少107,165千円、法人税等の還付額85,148千円があった一方で、新規出店等に伴うたな卸資産の増加466,197千円、未払消費税等の減少171,685千円、法人税等の支払額110,727千円、税引前当期純損失115,187千円があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は112,790千円(前事業年度は100,384千円の支出)となりました。これは、主として敷金及び保証金の回収による収入41,422千円があった一方で、新規出店及び改装等に伴う有形固定資産の取得70,024千円、敷金及び保証金の差入32,289千円、定期預金の預入による支出12,006千円があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は426,809千円(前事業年度は94,739千円の収入)となりました。これは、長期借入れによる収入1,950,000千円があった一方で、長期借入金の返済2,099,636千円、長期未払金の支払238,768千円、配当金の支払59,326千円、自己株式の取得による支出28,620千円があったこと等によるものです。
③販売及び仕入の実績
当社の事業内容は、インポートブランドを中心とした宝飾品、時計及びバッグ・小物等の販売であり、区分すべき事業セグメントが存在しないため、商品の品目別に販売及び仕入の実績を記載しております。
イ. 販売実績
a. 品目別販売実績
当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| 品目 | 当事業年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) | |
| 売上高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 宝飾品 | 3,747,326 | 115.2 |
| 時計 | 5,003,642 | 101.9 |
| バッグ・小物 | 9,560,741 | 101.5 |
| 合計 | 18,311,710 | 104.2 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
・宝飾品は、オリジナルブランド商品を中心に重点販売商品の販促を強化したことで、売上高 3,747,326千円(前事業年度比 15.2%増)となりました。
・時計は、国産主力ブランドの展開を強化したほか、海外ブランド時計について重点ブランドを絞った販促企画を強化したことにより、高額品の落ち込みはあったものの、売上高 5,003,642千円(同 1.9%増)となりました。
・バッグ・小物は、人気ブランドの新規導入や30周年記念セール等の販促企画を実施し、人気小物商品等の販売強化に取り組んだことにより、一部の主力高額ブランドの落ち込みがあったものの、売上高 9,560,741千円(同 1.5%増)となりました。
b. 地域別売上高
当事業年度の地域別売上高は次のとおりであります。
| 地域 | 当事業年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) | |
| 売上高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 北海道地区 | 806,278 | 125.8 |
| 東北地区 | 2,231,218 | 103.9 |
| 関東地区 | 5,277,434 | 103.2 |
| 中部地区 | 2,833,677 | 112.4 |
| 関西地区 | 1,981,662 | 101.8 |
| 中国・四国地区 | 1,631,371 | 95.4 |
| 九州・沖縄地区 | 3,288,086 | 103.6 |
| EC事業 | 261,980 | 80.9 |
| 合計 | 18,311,710 | 104.2 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.仕入実績
当事業年度の仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| 品目 | 当事業年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) | |
| 仕入高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 宝飾品 | 2,648,805 | 126.4 |
| 時計 | 4,413,975 | 118.1 |
| バッグ・小物 | 7,561,286 | 104.1 |
| 合計 | 14,624,066 | 111.6 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態の分析
a. 流動資産
当事業年度末における流動資産の残高は、8,196,508千円となり、前事業年度末と比較して454,795千円減少しております。これは主として、商品479,081千円増加したものの、現金及び預金が899,896千円減少、売掛金が107,604千円減少したことが要因であります。
b. 固定資産
当事業年度末における固定資産の残高は、1,934,278千円となり、前事業年度末と比較して165,914千円増加しております。これは主として、敷金及び保証金が21,608千円減少、建設仮勘定が17,776千円減少したものの、建物が158,003千円増加、繰延税金資産が7,785千円増加したことが要因であります。
c. 流動負債
当事業年度末における流動負債の残高は、3,506,479千円となり、前事業年度末と比較して26,436千円減少しております。これは主として、仕入債務(支払手形、買掛金、電子記録債務の合計)が118,470千円増加したものの、未払消費税等が171,685千円減少したことが要因であります。
d. 固定負債
当事業年度末における固定負債の残高は、4,449,562千円となり、前事業年度末と比較して96,323千円減少しております。これは主として、資産除去債務が125,789千円増加したものの、長期借入金が205,769千円減少したことが要因であります。
e. 純資産
当事業年度末における純資産の残高は、2,174,743千円となり、前事業年度末と比較して166,120千円減少しております。これは主として、利益剰余金が184,060千円減少したことが要因であります。
ロ.経営成績の分析
a. 売上高
売上高は、前事業年度より742,427千円増加し、18,311,710千円となりました。
当事業年度は5店舗の新規出店及び8店舗の閉店により、年度末の店舗数は82店舗となりました。前事業年度のコロナ禍による販売の打ち込みを回復させるべく、客数アップの取組みや利益率の高い宝飾品の販売強化を推進したものの、新型コロナウイルス感染症拡大による度重なる緊急事態宣言発令があり、土日の店舗休業や平日の営業時間短縮が広範囲に発生したことで、売上高に大きな影響を受けました。
b. 売上総利益
売上総利益は、前事業年度より68,735千円増加し、4,166,725千円となり、売上総利益率は、客数対策としてクーポンを活用した販促を強化したことで、前事業年度から0.6ポイント低下し22.7%となりました。
c. 営業利益
営業利益は、前事業年度より173,320千円減少し、営業損失71,858千円となりました。外部環境の悪化を受けて前事業年度末に決定した8店舗の閉店を実施する等、販売費及び一般管理費の削減に努めたものの、新規出店5店舗の初期費用の発生や将来へ向けての人材採用を強化による経費の発生がありました。
また、店舗休業損失として特別損失へ計上することとなる新型コロナウイルス感染症による休業要請等により休業した店舗の固定費(人件費・地代家賃・減価償却費)の合計が、前事業年度においては114,952千円であったのに対し、当事業年度は9,600千円となったこともあり、販売費及び一般管理費が242,056千円増加したことの影響を受けました。販売費及び一般管理費比率については23.1%となり、前事業年度より0.4ポイント増加いたしました。
d. 経常利益
経常利益は、営業利益の減少に伴い、前事業年度より160,577千円減少し、経常損失78,727千円となりました。
e. 特別損益
特別利益は、前事業年度より92,513千円減少し、1,925千円となりました。従業員の雇用調整助成金1,397千円等を計上いたしました。
特別損失は、緊急事態宣言に伴う休業要請により休業した店舗の固定費(人件費・減価償却費)9,600千円を店舗休業損失として計上したほか、閉店実施店舗の店舗閉鎖損失9,759千円、閉店及び店舗の移転に伴う固定資産廃棄損4,247千円、減損損失14,776千円を計上いたしました。
f. 法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額
法人税、住民税及び事業税19,704千円、法人税等調整額△10,446千円となり、合計額は前事業年度より56,648千円増加し、9,258千円となりました。
g. 当期純損失
当期純損失は、124,446千円となりましたが、前事業年度当期純損失189,108千円に対し64,662千円改善いたしました。
ハ.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容
新型コロナウイルス感染症の終息時期を正確に予測することは現時点では困難であり、当社を取り巻く環境は不透明な状況が続くものと予想されます。
このような環境において当社は、業績の改善に最大限注力し黒字回復へ向けて、地域特性を考慮した販売価格の見直しにより利益率の改善を図るとともに、引き続き宝飾部門の強化、店舗の販売体制の支援強化を図ってまいります。また、デジタル・IT投資関連につきましては、スマートフォンアプリの導入等の施策を積極的に進めるとともに、業務効率の改善と販売員の育成強化に努めてまいります。また、EC及びライブ販売等の非接触型販売の拡大も引き続き強化してまいります。
店舗展開については、コロナ後の外部環境を踏まえつつも、未出店エリアを中心に新規出店を継続し、上記の営業政策とあわせて収益力の向上を図ってまいります。
②キャッシュ・フローの分析並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析については、前記「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社の運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また投資を目的とした資金需要は、新規出店と既存店改装に関わる設備投資及び今後強化を図る計画であるデジタル・IT投資であります。
当社は事業活動の維持拡大に必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入により対応し、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入等を基本としております。
③重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましては、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りや評価が含まれております。詳細については、後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。
また、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
この会計上の見積りには、その性質上不確実性があり、実際の結果と異なる可能性があります。