有価証券報告書-第10期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当行グループ(当行、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、生産、受注及び販売の状況は、当行グループにおける業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
①財政状態及び経営成績の状況
世界経済は新型コロナウイルス感染症拡大を受け、各国の積極的な財政・金融政策により下支えられている状況にあり、感染拡大防止のため経済・社会活動が制限され、今後の回復見通しは不透明な状態となっています。加えて、国際的な安全保障の秩序が揺らぎ、国際社会のパワーバランス変化への懸念も生じております。また、脱炭素社会の実現、SDGsの目標達成に向けて、持続可能な開発の目標の共有、経済・社会・環境のバランスの取れた開発・成長が重視され、気候変動対策とエネルギー変革への取組が求められています。
我が国経済も、2020年度は実質経済成長率が大幅なマイナスになり、2021年度においても景気後退からの回復途上にありました。今後は、感染拡大防止と社会経済活動の両立を図りつつ、人口減少・少子高齢化の進行、第四次産業革命の到来、生産性と成長性の伸び悩み、通商問題・保護主義の台頭、エネルギー変革・脱炭素社会の実現等の様々な課題に対処していく必要があります。
これらの課題に対し、日本政府は、「国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策」(2020年12月8日閣議決定)において、新型コロナウイルス感染症の影響により、我が国のサプライチェーンについて、海外における生産拠点の集中度が高い製品等の供給途絶など、その脆弱性が顕在化したことを踏まえ、海外生産拠点の多元化に資する設備投資に対して支援を実施すること等を掲げております。また、「インフラシステム海外展開戦略 2025」(2020年12月10日経協インフラ戦略会議決定。以下「新戦略」という。)においては、グローバル化の推進、デジタル変革への対応等を通じた、産業の競争力の向上による経済成長の実現、我が国企業による質の高いインフラ整備等を通じた相手国の社会課題解決・SDGs達成への貢献及び「自由で開かれたインド太平洋」構想に基づく戦略的対応の実現等を掲げており、積極的なリスクテイク等を通じた公的金融機関による支援が必要とされております。さらに、「ポストコロナを見据えた新戦略の着実な推進に向けた取組方針」(2021年6月17日経協インフラ戦略会議決定)においては、新型コロナウイルス感染症拡大の長期化、国際社会における気候変動問題の優先度の高まり等、新戦略策定後の国際情勢の環境変化やそれに伴う我が国企業のニーズの変化等を踏まえた取組方針を策定しており、公的金融スキームの充実についても含まれております。また、「成長戦略実行計画」及び「成長戦略フォローアップ」(2021年6月18日閣議決定)においては、2050年カーボンニュートラルという我が国の目標実現に向けた、グリーン成長戦略に基づく重点取組分野における具体的施策を策定し、洋上風力産業や水素・燃料アンモニア産業等においては国内外のサプライチェーン構築に向けた戦略的な取組方針が謳われております。
世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、我が国企業は、これに対応すべくデジタル化や人的資本形成、イノベーションに対する投資を行いながら、海外市場の成長を積極的に取り込む動きを継続・深化させております。
このように、グローバルな環境変化が起こる中、当行は、当行法に基づき、一般の金融機関が行う金融を補完することを旨としつつ、(1)日本にとって重要な資源の海外における開発及び取得の促進、(2)日本の産業の国際競争力の維持及び向上、(3)地球温暖化の防止等の地球環境の保全を目的とする海外における事業の促進、(4)国際金融秩序の混乱の防止又はその被害への対処、の4つの分野の業務を行い、日本及び国際経済社会の健全な発展に寄与することを目的とし、かかる分野における出融資保証案件への積極的な対応を行っております。
これらの業務を遂行するに当たり、当行は企業理念として、「国際ビジネスの最前線で、日本そして世界の未来を展(ひら)きます。」を掲げています。これは、当行にとってのコア・バリューである、「現場主義」「顧客本位」「未来志向」の3つを表すものです。当行にとって、「現場主義」とは、海外プロジェクトの現場に密着し、早い段階から能動的な関与を行うことで、先駆的な付加価値を創造することであり、「顧客本位」とは、お客様の立場になって考え、その声を政策形成につなげ、独自のソリューションを提供すること、そして、「未来志向」とは、安心で豊かな未来を見据え、高い専門性を発揮し、日本と世界の持続的な発展に貢献することです。
こうした理念を踏まえつつ、当行は今後10年先を見据えたあるべき姿として、「海図なき世界情勢の中で、日本の力で未来を築く『羅針盤』でありたい。」という中長期ビジョンを掲げるとともに、第4期中期経営計画(2021~2023年度)を策定し、SDGs・脱炭素社会の実現に向けたイノベーションや、不可逆的に進展するエネルギー変革・デジタル変革を見据え、「変革の時代の羅針盤」をテーマに、第4期中期経営計画で定めたそれぞれの目標の達成に取り組んで参ります。
2020年当初より新型コロナウイルス感染症が拡大し、国内外経済に与える影響が懸念される中、当行は2020年3月に相談窓口を開設し、影響を受けた日本企業の海外事業の支援に取り組んできました。2020年4月には我が国企業の海外M&Aやグローバル・バリューチェーンの再編等の海外展開支援及び質の高いインフラ整備を幅広く支援することを目的とした「成長投資ファシリティ」に新たに「新型コロナ危機対応緊急ウインドウ」を創設したほか、2020年7月には株式会社国際協力銀行法施行令の改正等により、先進国事業及び国内企業向け貸付業務等を時限的に拡充しております(このうち「新型コロナ危機対応緊急ウインドウ」及び国内企業向け貸付業務は2021年12月末日で終了)。また、「国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策」(2020年12月8日閣議決定)及び「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」(経済産業省策定、2020年12月25日成長戦略会議報告)の一環として、2021年1月には「成長投資ファシリティ」を再編・強化した「ポストコロナ成長ファシリティ」を創設し、ポスト・コロナに向けた経済構造の転換・好循環の実現を図るため、我が国企業による脱炭素社会に向けた質の高いインフラの海外展開やサプライチェーンの強靱化の支援に取り組んでおります。また、サステナビリティの実現に向けた取組方針及び気候変動問題への対応方針として、2021年10月28日には「株式会社国際協力銀行ESGポリシー」を第26回気候変動枠組条約締約国会議(COP26)の開催に先立って発表し、金融面から気候変動問題に関する取組を実施しております。
上記の取り組みの結果、当連結会計年度の当行の出融資保証等承諾実績は、2兆655億円となりました。セグメント区分ごとの当連結会計年度の経営成績並びに当行グループの財政状態及び経営成績の状況の概要につきましては、以下のとおりとなりました。
[一般業務]
日本にとって重要な資源の海外における開発及び取得を促進する取り組みとして、日本企業が権益を保有するペルーの銅鉱山追加開発に対する融資を行いました。
日本の産業の国際競争力の維持及び向上に向けた取り組みとして、インフラ分野では、米国における水素ステーションの建設・運営事業等への融資を行いました。海外M&Aの分野では、アナログ半導体事業を行う英国法人買収案件に対する融資を行うなど、海外における事業拡大や新たな事業展開を支援しました。また、ベンチャー企業に対する支援として、人工構造タンパク質素材の研究開発を実施するベンチャー企業の米国事業に対する融資等を実施しました。中堅・中小企業の海外事業展開については、ASEAN諸国や中国・英国等の各国において、現地通貨建て融資も活用しつつ積極的な支援を行いました。
地球環境の保全を目的とする海外における事業を促進する取り組みとして、「ポストコロナ成長ファシリティ 脱炭素推進ウインドウ」を活用し、サウジアラビア王国電力会社による環境負荷低減に資する送配電分野のプロジェクトに対する融資を行いました。
経営成績につきましては、当連結会計年度は上記取り組み等を通じ、貸出金利息等の資金運用収益2,267億円等を計上した結果、経常収益は、前連結会計年度比291億円増加し、3,130億円となりました。一方、社債利息等の資金調達費用1,353億円等を計上した結果、経常費用は、同558億円増加し、2,957億円となりました。結果、経常利益は、同266億円減少し、172億円となり、特別損益等を含めた親会社株主に帰属する当期純利益は、同266億円減少し、171億円となりました。
[特別業務]
経営成績につきましては、当連結会計年度は、貸出金利息等の資金運用収益1,809百万円等を計上した結果、経常収益は、前連結会計年度比523百万円増加し、1,896百万円となりました。一方、資金調達費用545百万円等を計上した結果、経常費用は、同865百万円増加し、1,750百万円となりました。結果、経常利益は、同342百万円減少し、145百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、同342百万円減少し、145百万円となりました。
[当行グループ]
当行グループは、当連結会計年度末時点において、一般業務及び特別業務のみから構成され、業務規模では一般業務が大宗を占めていることから、当行グループの経営成績等の状況の概要は、一般業務に近いものとなっております。
経営成績につきましては、当連結会計年度は、貸出金利息等の資金運用収益2,279億円等を計上した結果、経常収益は、前連結会計年度比287億円増加し、3,134億円となりました。一方、社債利息等の資金調達費用1,353億円等を計上した結果、経常費用は、同557億円増加し、2,960億円となりました。結果、経常利益は、同269億円減少し、173億円となり、特別損益等を含めた親会社株主に帰属する当期純利益は、同269億円減少し、172億円となりました。
財政状態につきましては、資産の部の当連結会計年度末残高は、貸出金が増加したこと等により、前連結会計年度末比1兆5,561億円増加した結果、18兆4,294億円となりました。主な内訳は、貸出金14兆7,591億円、支払承諾見返1兆7,212億円、現金預け金1兆4,511億円となっております。負債の部の当連結会計年度末残高は、借用金や社債が増加したこと等により、同1兆6,940億円増加した結果、15兆5,264億円となりました。主な内訳は、借用金7兆5,542億円、社債5兆6,349億円、支払承諾1兆7,212億円となっております。純資産の部の当連結会計年度末残高は、繰延ヘッジ損益が減少したこと等により、同1,379億円減少した結果、2兆9,029億円となりました。主な内訳は、資本金2兆238億円、利益剰余金9,769億円となっております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、借用金の純増等による収入額が増加したこと等により、前連結会計年度比2,888億円支出が減少し、661億円の支出となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出が増加したこと及び有価証券の売却による収入が減少したこと等により、同1,005億円支出が増加し、254億円の支出となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、国庫納付による支出額が減少したこと等により、同165億円収入が増加し、381億円の収入となりました。以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、同534億円減少し、7,278億円となりました。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
[一般業務]
経営成績につきましては以下のとおりであります。
当連結会計年度の資金運用収支は、貸出金利息の減少等により資金運用収益が減少したものの、借用金利息の減少等により資金調達費用も減少したため、前連結会計年度比84億円増加し、913億円の黒字、役務取引等収支は、同10億円減少し、226億円の黒字、その他業務収支は、同274億円増加し、301億円の黒字となり、連結粗利益は、同348億円増加し、1,442億円の黒字となりました。これから営業経費213億円を控除した結果、連結実質業務純益は、同333億円増加し、1,228億円の黒字となった一方で、以下の「経営成績等に重要な影響を与える要因」に記載のとおり、与信関係費用が660億円増加した結果、その他経常収支及び特別損益等を含めた親会社株主に帰属する当期純利益は、同266億円減少し、171億円となりました。
財政状態につきましては、資産の部の当連結会計年度末残高は、貸出金が増加したこと等により、前連結会計年度末比1兆5,448億円増加した結果、18兆1,094億円となりました。主な内訳は、貸出金14兆7,230億円、支払承諾見返1兆7,212億円、現金預け金1兆1,860億円となっております。負債の部の当連結会計年度末残高は、借用金及び社債が増加したこと等から、同1兆6,944億円増加した結果、15兆5,202億円となりました。主な内訳は、借用金7兆5,500億円、社債5兆6,349億円、支払承諾1兆7,212億円となっております。純資産の部の当連結会計年度末残高は、繰延ヘッジ損益が減少したこと等により、同1,496億円減少し、2兆5,891億円となりました。主な内訳は、資本金1兆7,105億円、利益剰余金9,769億円となっております。
経営成績等に重要な影響を与える要因
2[事業等のリスク](2)ア 信用リスクに記載のとおり、与信先である各国・各地域の政治・経済等の動向や、それらに伴う個別与信先の財務状況等につき大幅に悪化した場合には、当行の不良債権や与信関係費用が増加する可能性があり、経営成績等に重要な影響を与える要因となります。
当連結会計年度の与信関係費用は、前連結会計年度比660億円増加し、1,269億円となりました。主な要因は、前連結会計年度においては、貸倒引当金を539億円繰入れたこと、及び一部の出資先に係る株式等償却69億円を計上しましたが、当連結会計年度においては、大型案件の債務者区分下方遷移や、ロシア及びウクライナをめぐる国際情勢に関しロシア関連の与信先について個別に信用リスクへの影響を評価したこと等を通じて、貸倒引当金を1,310億円繰入れた一方で、償却債権取立益を66億円計上したことによるものです。なお、当連結会計年度末時点で、総与信残高16兆4,946億円に対して、リスク管理債権は5,838億円となり、総与信残高比3.54%となりました。
また、個別出資先の財務状況等により、当行の当該出資に係る有価証券関連損益は大幅に変動する可能性があり、経営成績等に重要な影響を与える要因になります。
当連結会計年度の出資に係る有価証券関連損益(上記の株式等償却は除く。)は、主に、一部の出資先が計上した利益の取込等に伴う組合出資に係る持分損益と持分法による投資損益を合わせて189億円、及び保有する有価証券の売却による株式等売却益21億円等を計上した結果、220億円の利益となりました。
[特別業務]
経営成績につきましては、以下のとおりであります。
当連結会計年度の資金運用収支は、貸出金残高が増加したこと等により資金運用利益が増加した結果、前連結会計年度比336百万円増加し、1,264百万円の黒字、役務取引等収支は、同4百万円減少し、77百万円の赤字、その他業務収支は、同763百万円減少し、752百万円の赤字、連結粗利益は、同431百万円減少し、433百万円の黒字となりました。これから営業経費374百万円を控除した結果、連結実質業務純益は、同512百万円減少し、59百万円の黒字となり、その他経常収支及び特別損益等を含めた親会社株主に帰属する当期純利益は、同342百万円減少し、145百万円となりました。
財政状態につきましては、資産の部の当連結会計年度末残高は、有価証券及び貸出金の増加に伴い、前連結会計年度末比112億円増加し、3,200億円となりました。主な内訳は、現金預け金2,651億円、貸出金360億円、有価証券158億円となっております。負債の部の当連結会計年度末残高は、その他負債が減少したこと等から、同3億円減少し、62億円となりました。主な内訳は、借用金42億円、その他負債20億円となっております。純資産の部の当連結会計年度末残高は、新たに出資金を受け入れたこと等により、同116億円増加し、3,137億円となりました。主な内訳は、資本金3,133億円となっております。
経営成績等に重要な影響を与える要因
2[事業等のリスク](2)ア 信用リスクに記載のとおり、与信先である各国・各地域の政治・経済等の動向や、それらに伴う個別与信先の財務状況等につき大幅に悪化した場合には、当行の不良債権や与信関係費用が増加する可能性があり、経営成績等に重要な影響を与える要因となります。特別業務においては、期待収益は充分であるがリスクを伴う海外インフラ事業向けの貸付け等を行っており、一般業務に比べ相対的に与信関係費用が大きくなる可能性があります。
当連結会計年度の与信関係費用は、前連結会計年度比169百万円改善し、83百万円の戻入れとなりました。なお、当連結会計年度末時点で、総与信残高は37,047百万円となりましたが、リスク管理債権はありません。
また、当連結会計年度の出資に係る有価証券関連損益は、特別業務の経営成績等に重要な影響を与えておりません。
[当行グループ]
経営成績につきましては、当連結会計年度の資金運用収支は、前連結会計年度比88億円増加し、926億円の黒字、役務取引等収支は、同10億円減少し、226億円の黒字、その他業務収支は、同266億円増加し、294億円の黒字となり、連結粗利益は、同344億円増加し、1,446億円の黒字となりました。これから営業経費217億円を控除した結果、連結実質業務純益は、同328億円増加し、1,229億円の黒字となった一方で、与信関係費用が659億円増加した結果、その他経常収支及び特別損益等を含めた親会社株主に帰属する当期純利益は、同269億円減少し、172億円となりました。
財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
当行グループは、当連結会計年度末時点において、一般業務及び特別業務のみから構成されていることから、当行グループの経営成績等に重要な影響を与える要因は、上記の一般業務及び特別業務に記載の内容と同一となるため、記載を省略しております。また、当連結会計年度において、当行グループに占める業務規模では、一般業務が大宗を占めていることから、一般業務の経営成績等に重要な影響を与える要因が、当行グループに対してより強い影響があるものとなります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度の当行グループのキャッシュ・フローにつきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
なお、当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性については、一般業務においては、我が国企業の海外展開支援等を実施するための財務基盤強化を目的とした資金として、政府からの出資金を受け入れているほか、長期・安定的な資金調達として財政融資資金、外国為替資金、政府保証外債などによる資金調達を実施しております。特別業務においては、インフラ分野における我が国企業の海外展開支援を実施するための財務基盤強化を目的とした資金として、政府からの出資金を受け入れております。
当行グループの重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(3)経営成績等の状況に係る数値情報
①経営成績の状況
イ 一般業務
a 収支の状況
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 資金運用収支(百万円) ① | 82,869 | 91,346 |
| 資金運用収益(百万円) | 233,145 | 226,708 |
| 資金調達費用(百万円) | 150,276 | 135,362 |
| 役務取引等収支(百万円) ② | 23,741 | 22,685 |
| 役務取引等収益(百万円) | 26,708 | 26,100 |
| 役務取引等費用(百万円) | 2,967 | 3,415 |
| その他業務収支(百万円) ③ | 2,731 | 30,180 |
| その他業務収益(百万円) | 8,722 | 32,169 |
| その他業務費用(百万円) | 5,991 | 1,988 |
| 連結粗利益(百万円) ④ (=①+②+③) | 109,341 | 144,212 |
| 営業経費(百万円) ⑤ | 19,865 | 21,391 |
| 連結実質業務純益(百万円) ④-⑤ | 89,475 | 122,820 |
| その他経常収支(百万円) | △45,591 | △105,575 |
| その他経常収益(百万円) | 15,255 | 28,039 |
| その他経常費用(百万円) | 60,846 | 133,614 |
| 経常利益(百万円) | 43,884 | 17,245 |
| 特別損益(百万円) | 10 | 3 |
| 税金等調整前当期純利益(百万円) | 43,894 | 17,248 |
| 法人税等合計(百万円) | 45 | 48 |
| 当期純利益(百万円) | 43,849 | 17,200 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益(百万円) | 46 | 46 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 43,802 | 17,153 |
b 与信関係費用
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 貸倒引当金繰入額(△は戻入益)(百万円)① | 53,900 | 131,076 |
| 一般貸倒引当金繰入額(△は戻入益) (百万円) | 37,175 | 40,440 |
| 個別貸倒引当金繰入額(△は戻入益) (百万円) | 6,248 | 90,475 |
| 特定海外債権引当勘定(△は戻入益) (百万円) | 10,476 | 160 |
| 貸出金償却(百万円) ② | - | - |
| 株式等償却(百万円) ③ | 6,945 | 2,526 |
| 国債等債券償却(百万円) ④ | - | - |
| 償却債権取立益(百万円) ⑤ | 2 | 6,673 |
| 与信関係費用(百万円) (=①+②+③+④-⑤) | 60,844 | 126,928 |
c 資金運用/調達の状況
| 種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
| 資金運用勘定(注1) | 前連結会計年度 | 13,636,919 | 233,064 | 1.71 |
| 当連結会計年度 | 14,185,997 | 226,675 | 1.60 | |
| うち貸出金 | 前連結会計年度 | 12,764,092 | 212,113 | 1.66 |
| 当連結会計年度 | 13,289,658 | 172,123 | 1.30 | |
| うち有価証券 | 前連結会計年度 | 140,807 | 2,171 | 1.54 |
| 当連結会計年度 | 110,303 | 979 | 0.89 | |
| うち買現先勘定 | 前連結会計年度 | - | - | - |
| 当連結会計年度 | - | - | - | |
| うち預け金 | 前連結会計年度 | 696,798 | 2,257 | 0.32 |
| 当連結会計年度 | 620,636 | 1,920 | 0.31 | |
| 資金調達勘定(注2) | 前連結会計年度 | 11,615,376 | 150,035 | 1.29 |
| 当連結会計年度 | 11,924,120 | 135,250 | 1.13 | |
| うち借用金 | 前連結会計年度 | 6,637,462 | 41,163 | 0.62 |
| 当連結会計年度 | 6,708,739 | 21,107 | 0.31 | |
| うち社債 | 前連結会計年度 | 4,710,869 | 108,967 | 2.31 |
| 当連結会計年度 | 5,128,460 | 114,152 | 2.23 |
(注)1.資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高を控除して表示しております。また、平均残高は金融商品等差入担保金を含む数値であります。
2.資金調達勘定の平均残高は、金融商品等受入担保金を含む数値であります。
ロ 特別業務
a 収支の状況
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 資金運用収支(百万円) ① | 927 | 1,264 |
| 資金運用収益(百万円) | 1,360 | 1,809 |
| 資金調達費用(百万円) | 432 | 545 |
| 役務取引等収支(百万円) ② | △72 | △77 |
| 役務取引等収益(百万円) | - | - |
| 役務取引等費用(百万円) | 72 | 77 |
| その他業務収支(百万円) ③ | 10 | △752 |
| その他業務収益(百万円) | 10 | - |
| その他業務費用(百万円) | - | 752 |
| 連結粗利益(百万円) ④ (=①+②+③) | 865 | 433 |
| 営業経費(百万円) ⑤ | 293 | 374 |
| 連結実質業務純益(百万円) ④-⑤ | 571 | 59 |
| その他経常収支(百万円) | △83 | 86 |
| その他経常収益(百万円) | 2 | 86 |
| その他経常費用(百万円) | 86 | 0 |
| 経常利益(百万円) | 487 | 145 |
| 特別損益(百万円) | - | - |
| 税金等調整前当期純利益(百万円) | 487 | 145 |
| 法人税等合計(百万円) | - | - |
| 当期純利益(百万円) | 487 | 145 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益(百万円) | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 487 | 145 |
b 与信関係費用
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 貸倒引当金繰入額(△は戻入益)(百万円)① | 86 | △83 |
| 一般貸倒引当金繰入額(△は戻入益) (百万円) | 86 | △83 |
| 個別貸倒引当金繰入額(△は戻入益) (百万円) | - | - |
| 特定海外債権引当勘定(△は戻入益) (百万円) | - | - |
| 貸出金償却(百万円) ② | - | - |
| 株式等償却(百万円) ③ | - | - |
| 国債等債券償却(百万円) ④ | - | - |
| 償却債権取立益(百万円) ⑤ | - | - |
| 与信関係費用(百万円) (=①+②+③+④-⑤) | 86 | △83 |
c 資金運用/調達の状況
| 種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
| 資金運用勘定(注1) | 前連結会計年度 | 29,822 | 1,359 | 4.56 |
| 当連結会計年度 | 39,366 | 1,809 | 4.60 | |
| うち貸出金 | 前連結会計年度 | 25,724 | 1,360 | 5.29 |
| 当連結会計年度 | 33,527 | 1,809 | 5.40 | |
| うち有価証券 | 前連結会計年度 | 1,973 | - | - |
| 当連結会計年度 | 2,740 | - | - | |
| うち買現先勘定 | 前連結会計年度 | - | - | - |
| 当連結会計年度 | - | - | - | |
| うち預け金 | 前連結会計年度 | 565 | 0 | 0.01 |
| 当連結会計年度 | 796 | 0 | 0.01 | |
| 資金調達勘定(注2) | 前連結会計年度 | 1,069 | 431 | 40.38 |
| 当連結会計年度 | 4,200 | 545 | 12.98 | |
| うち借用金 | 前連結会計年度 | 816 | 0 | 0.00 |
| 当連結会計年度 | 4,200 | 0 | 0.00 | |
| うち社債 | 前連結会計年度 | - | - | - |
| 当連結会計年度 | - | - | - |
(注)1.資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高を控除して表示しております。また、平均残高は金融商品等差入担保金を含む数値であります。
2.資金調達勘定の平均残高は、金融商品等受入担保金を含む数値であります。
②財政状態の状況
イ 一般業務
a 貸出金の状況(末残)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 貸出金残高(百万円) | 13,525,185 | 14,723,082 |
| うちリスク管理債権(百万円) | 488,668 | 583,809 |
○リスク管理債権の状況(末残)
| 債務者区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| 破産更生債権及びこれらに準ずる債権額(百万円) | - | - |
| 危険債権額(百万円) | 215,417 | 294,876 |
| 3月以上延滞債権額(百万円) | 54,839 | 59,807 |
| 貸出条件緩和債権額(百万円) | 218,411 | 229,124 |
| 合計(百万円) | 488,668 | 583,809 |
| 貸出金残高(百万円) | 13,525,185 | 14,723,082 |
| 貸出金残高比(%) | 3.61 | 3.97 |
(参考)金融再生法開示債権の状況(単体・末残)
当行は、金融再生法(金融機能の再生のための緊急措置に関する法律(平成10年法律第132号))の適用はありませんが、以下は民間金融機関の基準に準じて算出したものであります。
| 債務者区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| 破産更生債権及びこれらに準ずる債権(百万円) | - | - |
| 危険債権(百万円) | 215,417 | 294,876 |
| 要管理債権(百万円) | 273,251 | 288,932 |
| 合計(A)(百万円) | 488,668 | 583,809 |
| 正常債権(百万円) | 14,919,222 | 15,910,854 |
| 総与信残高(百万円) | 15,407,891 | 16,494,663 |
| 総与信残高比(%) | 3.17 | 3.54 |
| 貸倒引当金(B)(百万円) | 230,385 | 330,976 |
| 引当率(B/A×100)(%) | 47.15 | 56.69 |
(注)正常債権に対する一般貸倒引当金及び特定海外債権引当勘定は含んでおりません。
○業種別貸出の状況(末残・構成比)
| 種類 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 国内 | 4,679,121 | 34.60 | 4,881,365 | 33.15 |
| 製造業 | 1,168,579 | 8.64 | 936,544 | 6.36 |
| 農業 | - | - | - | - |
| 林業 | - | - | - | - |
| 漁業 | - | - | - | - |
| 鉱業 | 264,766 | 1.96 | 289,218 | 1.96 |
| 建設業 | 535 | 0.00 | 505 | 0.00 |
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 70,224 | 0.52 | 105,527 | 0.72 |
| 情報通信業 | - | - | - | - |
| 運輸業 | 1,975 | 0.01 | 1,752 | 0.01 |
| 卸売・小売業 | 557,091 | 4.12 | 1,040,781 | 7.07 |
| 金融・保険業 | 2,443,382 | 18.08 | 2,336,070 | 15.87 |
| 不動産業 | 548 | 0.00 | 589 | 0.00 |
| 各種サービス業 | 172,016 | 1.27 | 170,376 | 1.16 |
| 地方公共団体 | - | - | - | - |
| その他 | - | - | - | - |
| 海外 | 8,846,063 | 65.40 | 9,841,716 | 66.85 |
| 海外円借款、国内店名義現地貸 | 8,846,063 | 65.40 | 9,841,716 | 66.85 |
| 合計 | 13,525,185 | 100.00 | 14,723,082 | 100.00 |
(注)「国内店名義現地貸」とは非居住者に対して外貨又は円貨で貸付けを行う場合を指しております。
○国別融資の状況(末残・構成比)
| 国名 | 前連結会計年度 | 国名 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | ||
| アメリカ | 2,284,115 | 16.89 | アメリカ | 2,987,013 | 20.29 |
| オーストラリア | 1,115,748 | 8.25 | オーストラリア | 1,059,124 | 7.19 |
| インドネシア | 901,304 | 6.66 | インドネシア | 994,843 | 6.76 |
| イギリス | 783,514 | 5.79 | イギリス | 984,858 | 6.69 |
| アイルランド | 683,744 | 5.06 | アラブ首長国連邦 | 709,146 | 4.82 |
| チリ | 587,484 | 4.34 | インド | 614,582 | 4.17 |
| アラブ首長国連邦 | 544,650 | 4.03 | チリ | 565,674 | 3.84 |
| インド | 529,727 | 3.92 | ベトナム | 479,329 | 3.26 |
| カタール | 384,276 | 2.84 | カタール | 417,315 | 2.83 |
| ベトナム | 356,951 | 2.64 | ブラジル | 382,698 | 2.60 |
| その他 | 5,353,666 | 39.58 | その他 | 5,528,496 | 37.55 |
| 合 計 | 13,525,185 | 100.00 | 合 計 | 14,723,082 | 100.00 |
(注)原則としてプロジェクトの所在国(輸出金融の場合は輸入者の所在国、輸入金融の場合は輸出者の所在国、その他の場合はプロジェクトや事業の所在国)により地域別分類を行っております。
b 有価証券の状況(末残)
| 種類 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 国債 | - | - |
| 地方債 | - | - |
| 社債 | - | - |
| 株式 | - | - |
| その他の証券 | 269,695 | 312,171 |
| 合計 | 269,695 | 312,171 |
ロ 特別業務
a 貸出金の状況(末残)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 貸出金残高(百万円) | 31,629 | 36,092 |
| うちリスク管理債権(百万円) | - | - |
○リスク管理債権の状況(末残)
| 債務者区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| 破産更生債権及びこれらに準ずる債権額(百万円) | - | - |
| 危険債権額(百万円) | - | - |
| 3月以上延滞債権額(百万円) | - | - |
| 貸出条件緩和債権額(百万円) | - | - |
| 合計(百万円) | - | - |
| 貸出金残高(百万円) | 31,629 | 36,092 |
| 貸出金残高比(%) | - | - |
(参考)金融再生法開示債権の状況(単体・末残)
当行は、金融再生法(金融機能の再生のための緊急措置に関する法律(平成10年法律第132号))の適用はありませんが、以下は民間金融機関の基準に準じて算出したものであります。
| 債務者区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| 破産更生債権及びこれらに準ずる債権(百万円) | - | - |
| 危険債権(百万円) | - | - |
| 要管理債権(百万円) | - | - |
| 合計(A)(百万円) | - | - |
| 正常債権(百万円) | 32,405 | 37,047 |
| 総与信残高(百万円) | 32,405 | 37,047 |
| 総与信残高比(%) | - | - |
| 貸倒引当金(B)(百万円) | - | - |
| 引当率(B/A×100)(%) | - | - |
(注)正常債権に対する一般貸倒引当金及び特定海外債権引当勘定は含んでおりません。
○業種別貸出の状況(末残・構成比)
| 種類 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 国内 | - | - | - | - |
| 海外 | 31,629 | 100.00 | 36,092 | 100.00 |
| 海外円借款、国内店名義現地貸 | 31,629 | 100.00 | 36,092 | 100.00 |
| 合計 | 31,629 | 100.00 | 36,092 | 100.00 |
(注)「国内店名義現地貸」とは非居住者に対して外貨又は円貨で貸付けを行う場合を指しております。
○国別融資の状況(末残・構成比)
| 国名 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| イラク | 28,207 | 89.18 | 33,668 | 93.29 |
| アルゼンチン | 3,422 | 10.82 | 2,281 | 6.32 |
| パラオ | - | - | 141 | 0.39 |
| 合 計 | 31,629 | 100.00 | 36,092 | 100.00 |
(注)原則としてプロジェクトの所在国(輸出金融の場合は輸入者の所在国、輸入金融の場合は輸出者の所在国、その他の場合はプロジェクトや事業の所在国)により地域別分類を行っております。
b 有価証券の状況(末残)
| 種類 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 国債 | - | - |
| 地方債 | - | - |
| 社債 | - | - |
| 株式 | - | - |
| その他の証券 | 2,664 | 15,882 |
| 合計 | 2,664 | 15,882 |
(自己資本比率の状況)
当行は、銀行法第14条の2の適用を受けておりませんが、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第19号。以下「告示」という。)に基づく自己資本比率を算出しております。
なお、本表は、全国銀行協会の雛形に即した表示としております。
(参考)
自己資本比率は、告示に定められた算式に基づき、単体ベースについて算出しております。
なお、当行は、国際統一基準を適用の上、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
単体自己資本比率(国際統一基準)
| (単位:億円、%) | |
| 2022年3月31日 | |
| 1. 単体総自己資本比率(4/7) | 20.27 |
| 2. 単体Tier1比率(5/7) | 19.24 |
| 3. 単体普通株式等Tier1比率(6/7) | 19.24 |
| 4. 単体における総自己資本の額 | 31,594 |
| 5. 単体におけるTier1資本の額 | 29,976 |
| 6. 単体における普通株式等Tier1資本の額 | 29,976 |
| 7. リスク・アセットの額 | 155,833 |
| 8. 単体総所要自己資本額 | 12,466 |