有価証券報告書-第25期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/26 15:00
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148項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、堅調な雇用情勢やインバウンド需要の継続的な拡大が景気を下支えしたものの、食品・エネルギー価格の相次ぐ値上げが家計を圧迫し、個人消費は依然として選別傾向が続きました。また、地政学リスクの長期化や為替相場の変動、米国の経済政策の影響など、先行き不透明な状況が継続いたしました。
外食産業におきましては、インバウンド需要の定着や年末の忘年会需要の回復により、都心部を中心に客足の戻りが鮮明となりました。一方、食材価格の高騰や深刻な人手不足による人件費の上昇、光熱費の負担増が収益を圧迫し、経営環境は引き続き厳しい局面にありました。
このような環境の中、当社グループは「食のあるべき姿を追求する」というミッションのもと、「FOOD CREATIVE FIRM」として、計画的に出店を抑制し、既存店の質の向上に経営資源を集中する「筋肉質経営」を徹底いたしました。食材価格・人件費の上昇という外的逆風に対しても、生産地と直結した独自の「生販直結モデル」が生み出す高付加価値業態の強みが発揮され、客単価の上昇局面においても顧客離れを招くことなく、適正な価格で質の高い食体験を提供し続けることができました。この「高品質・中価格」というポジションが時代の消費選別傾向とまさにマッチした一年であったと認識しております。
店舗数につきましては、海外を含めた直営店舗で138店舗を運営しており、前連結会計年度末と比較し、17店舗の減少となりました。なお、このうち10店舗は、連結子会社である株式会社リアルテイストの全株式を株式会社FS.shakeへ譲渡したことによるものであります。
また、当該株式譲渡に伴い関係会社株式売却益を特別利益として計上し、自己資本の拡充に繋げたほか、2025年10月に完了した第三者割当による第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の払込により、成長投資に向けた資金調達と財務基盤のさらなる安定化を実現いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は21,821百万円(前年同期比3.6%増)、営業利益は845百万円(前年同期比221.3%増)、経常利益は721百万円(前年同期比185.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,135百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失36百万円)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。なお、当連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しております。
(国内外食事業)
国内外食事業では、「生販直結モデル」の基幹として飲食店舗の運営を行っております。「居酒屋事業」「専門店事業」「レストラン事業」にポートフォリオを細分化し、出店抑制・既存店重視の方針のもと、各領域の特性に応じた経営資源の最適配分を推進いたしました。
居酒屋事業では、九州・北海道・炭火焼鳥の各「塚田農場」およびライセンス事業を展開しております。組織コンディションの向上を背景に、通年を通じたメニュー刷新や販促施策が奏功し、忘年会シーズンを含む最需要期においても力強い集客を実現いたしました。
専門店事業では、「四十八漁場」等の魚業態や焼鳥・ホルモン業態を運営しております。インバウンド需要が定着した中高級の焼鳥店舗が好調を維持するとともに、旬の食材を活かした生販直結ならではの提案が幅広い顧客層から支持を得ました。
レストラン事業では、商業施設を中心に中高級業態や立ち寿司業態を展開しております。株式会社リアルテイストの売却完了により店舗数は減少したものの、売上高は前年比で増加し、従業員のキャリアパスを支える重要事業として位置付けております。
店舗数につきましては、直営店舗で123店舗を運営しており、前連結会計年度末と比較し13店舗の減少となっております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は15,604百万円(前年同期比3.8%増)、セグメント利益は445百万円(前年同期比1,588%増)となりました。
(海外外食事業)
海外外食事業では、香港・シンガポール・インドネシア・アメリカ合衆国において事業を展開しております。当連結会計年度は、海外事業の構造転換が完了した年として位置づけております。
香港においては不採算店舗の撤退を完了し、管理機能の内製化によるコスト構造の抜本的な見直しを断行した結果、37か月ぶりに事業単体での黒字転換を達成いたしました。また、運営する「Kicho」香港店がミシュランガイドに選出されるなど、ブランド価値の向上においても大きな成果を上げました。シンガポール・アメリカ合衆国においては責任者を刷新し、事業再構築を図っております。インドネシアにおいては、既存全店舗の客数が堅調に推移するとともに新規出店も好調な立ち上がりを見せており、今後の海外成長の中心軸として積極的な出店を継続してまいります。
店舗数につきましては、直営店舗で15店舗を運営しており、前連結会計年度末と比較し4店舗の減少となっております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は2,054百万円(前年同期比18.1%減)、セグメント損失は17百万円(前年同期はセグメント損失147百万円)となりました。
(中食事業)
中食事業では、株式会社塚田農場プラスが運営する宅配弁当事業「塚田農場おべんとラボ」が当社の第2の収益柱として確固たる地位を確立しつつあります。行楽・行事需要に加え、法人向けイベント需要を年間を通じて着実に取り込んだことで宅配事業および駅ナカ事業の売上高は大きく伸長いたしました。
競合他社との差別化においては、当社グループの経営理念である「高品質・中価格」の提供価値が中食領域においても一貫して発揮されており、食材品質を担保しつつ客単価が上昇する局面においても顧客離れを招かない強固な支持基盤を築いております。現在、さらなる需要拡大に対応すべく生産工場の拡張工事を実施中であり、進行期より本格拡大フェーズへ移行する計画であります。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は3,680百万円(前年同期比19.4%増)、セグメント利益は244百万円(前年同期比2.4%増)となりました。
(生産流通事業)
生産流通事業では、「生販直結モデル」の中核として地鶏の生産事業および鮮魚・青果物等の流通事業を展開しております。円安の継続やエネルギー価格の影響による飼料価格の高止まりが生産コストの押し上げ要因となりましたが、宮崎県における加工場の統合・効率化施策および独自の生販直結モデルを活かした迅速な価格転嫁により、安定した事業運営を継続いたしました。
当連結会計年度の特筆すべき成果として、営業部門で顕著な実績を上げたプロパー社員を1次産業の責任者へ抜擢いたしました。これにより、マーケットのニーズを生産現場へ即座にフィードバックし、1次から3次産業までを一気通貫で最適化する体制を構築いたしました。これは当社が推進する「人的資本経営」の具現化であり、生産・流通・販売の一体運営による圧倒的な競争優位の確立に繋がるものと確信しております。また、グループ内供給の最適化を図りつつ、高品質な食材への旺盛な外部需要を取り込むことで、グループ外販の販路拡大も着実に進展しております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は1,628百万円(前年同期比0.7%増)、セグメント利益は173百万円(前年同期比19.7%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は前連結会計年度末より254百万円増加し、1,171百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により得られた資金は1,263百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,062百万円の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により得られた資金は24百万円となりました。これは主に、株式会社リアルテイストの連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入475百万円によるものであります。一方で、来期に予定している株式会社塚田農場プラスの工場増設に係る建設仮勘定として229百万円の支出を計上しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により使用した資金は1,051百万円となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出1,480百万円を計上した一方で、長期借入金の借入による収入595百万円があったことによるものであります。
③ 生産、仕入及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
生産流通事業909,57188.9
合計909,57188.9

(注) 金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値であります。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)
国内外食事業4,743,682102.3
海外外食事業591,76982.9
中食事業324,616116.4
生産流通事業422,817103.1
合計6,082,885100.7

(注) 金額は仕入価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値であります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
国内外食事業15,604,755103.8
海外外食事業2,054,34581.9
中食事業3,680,516119.4
生産流通事業1,628,959100.7
合計22,968,576103.3

(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
財政状態の分析
当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度に比べ324百万円増加し、8,012百万円となりました。これは主に現金及び預金が254百万円増加したこと、並びに売掛金が98百万円増加したことによるものです。
負債につきましては、前連結会計年度に比べ851百万円減少し、6,888百万円となりました。これは主に短期借入金が1,370百万円減少したことによるものです。一方で、未払消費税等が117百万円増加したほか、転換社債型新株予約権付社債99百万円を計上しております。
純資産につきましては、前連結会計年度に比べ1,175百万円増加し、1,124百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益1,135百万円により利益剰余金が1,137百万円増加したことによるものです。資本剰余金の減少81百万円があったものの、自己株式の減少156百万円や利益剰余金の増加があったことにより、純資産合計は前期△50百万円から当期1,124百万円へと転じました。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、21,821百万円(前年同期比3.6%増)となりました。当社の報告セグメントごとの内訳は、国内外食事業が15,604百万円(前年同期比3.8%増)、海外外食事業が2,054百万円(前年同期比18.1%減)、中食事業が3,680百万円(前年同期比19.4%増)、生産流通事業が1,628百万円(前年同期比0.7%増)となっており報告セグメントの合計は22,968百万円となっております(連結売上高との差額は内部取引によるものです)。
(営業利益)
当連結会計年度は営業利益845百万円(前年は営業利益263百万円)となりました。当社の報告セグメントごとの内訳は、国内外食事業がセグメント利益445百万円(前年同期はセグメント利益26百万円)、海外外食事業がセグメント損失17百万円(前年同期はセグメント損失147百万円)、中食事業がセグメント利益244百万円(前年同期はセグメント利益239百万円)、生産流通事業がセグメント利益173百万円(前年はセグメント利益145百万円)となっており報告セグメント合計はセグメント利益845百万円(前年はセグメント利益262百万円)となっております(営業利益との差額は連結上の調整額によるものです)。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は1,135百万円(前年は親会社株主に帰属する当期純損失36百万円)となりました。これは固定資産除却損28百万円及び減損損失79百万円を計上した一方で、株式会社リアルテイストの売却に伴う関係会社株式売却益438百万円を計上したことに加え、業績好調に伴い減損損失が前連結会計年度に比べ174百万円減少したこと等によるものであります。
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、店舗設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金は自己資金及び金融機関からの借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は4,734百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,171百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。

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