有価証券報告書-第4期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/28 13:17
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(1) 経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(平成29年4月1日から平成30年3月31日まで)のわが国経済は、企業業績は緩やかな回復基調が継続しており、所得・雇用環境も改善傾向で推移しております。一方で、国内における労働力人口の減少の問題、世界経済においては米中の貿易問題による緊張感の高まり等もあり今後の経済動向については不透明な状況にあります。
飼料業界におきましては、主原料であるとうもろこしは8月に大きく値を下げた以降は一定の価格幅で推移しましたが、大豆粕が天候の影響により高値傾向となったこと等から原材料価格は期の後半にかけて値を上げる展開となりました。
畜産物につきましては、豚肉相場は期を通じて高値傾向で推移しました。一方、牛肉相場は期を通じて前年対比で値を下げる展開となりました。なお、鶏卵相場は比較的安定して推移しました。
こうした環境にあって、当社グループは3ヶ年の中期経営計画の達成に向けて、原料調達・生産体制の合理化、畜産・水産生産者へ供給する製品の品質・サービスの向上、コスト低減などの取り組みを進めてまいりました。
その結果、当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、売上高は2,075億6千2百万円(前年同期比0.2%減)、営業利益は37億6百万円(前年同期比23.3%減)、経常利益は41億3百万円(前年同期比20.0%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は29億7千1百万円(前年同期比24.5%減)となりました。
セグメントごとの経営成績の状況は、次のとおりであります。
(飼料事業)
飼料事業では、新製品の積極的な市場投入による販売数量の拡大及びコスト低減に継続して努め畜産飼料は増益となったものの、水産飼料において期中における原料価格の上昇等により収益環境が悪化したことに加え、平成29年4月から稼働の水産飼料専用工場である北九州工場への製造移管コスト及び期中に旧関西工場の閉鎖決定に伴う費用が発生したこと等から、売上高は1,512億4千万円(前年同期比1.2%増)となり、営業利益は50億9百万円(前年同期比15.5%減)となりました。
(食品事業)
食品事業では、関連子会社の売却や一部商品の商流の見直し等を行い、売上高は535億5千7百万円(前年同期比3.4%減)となりました。営業利益は豚肉の畜産物相場の高値傾向継続による仕入原価上昇もあり、7億5千4百万円(前年同期比14.4%減)となりました。
(その他)
特約店、畜産・水産生産者への畜水産機材等の販売により、売上高は27億6千4百万円(前年同期比6.1%減)、営業利益は3億4千5百万円(前年同期比5.4%減)となりました。
財政状態の状況は、次のとおりであります。
当連結会計期間末の財政状態を前期末と比べますと、北九州畜産工場(仮称)の建設等の積極的な設備投資により建設仮勘定等の有形固定資産が増加した一方で、長期借入金の弁済等により固定負債は減少しております。また、当連結会計期間末日が金融機関の休日であったこと等から受取手形及び売掛金並びに支払手形及び買掛金はそれぞれ増加しております。
これらにより、資産合計は872億5千7百万円(前期末比9.2%増)となり、負債合計は539億5千2百万円(前期末比10.3%増)となりました。純資産合計は株式市場が高値で推移したことの影響及び利益剰余金の増加等により333億4百万円(前期末比7.5%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ4億1千4百万円増加し、当連結会計年度末には27億4千8百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上等により91億9千9百万円の収入(前年同期は117億7千7百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、工場設備等にかかる有形固定資産の取得の一方、保有資産及び投資有価証券の売却も同時に進めたこと等により、74億5千4百万円の支出(前年同期は8億9千1百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金は約定返済を進めたものの設備投資に伴う借入を行ったこと等により13億3千万円の支出(前年同期は103億7千3百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産・仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産及び仕入高(百万円)前年同期比(%)
飼料事業132,895101.7
食品事業49,91896.6
報告セグメント計182,814100.3
その他2,65293.7
合計185,466100.2

(注) 1 金額は製造原価及び仕入高の金額によっております。
2 セグメント間の内部振替前の数値によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
飼料事業151,240101.2
食品事業53,55796.6
報告セグメント計204,79799.9
その他2,76493.9
合計207,56299.8

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 相手先別の販売実績につきましては、総販売実績に対して100分の10を超える相手先がありませんので、記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りに特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、畜産飼料事業、水産飼料事業、食品事業、海外事業を4本柱とする収益の最大化を目指していく中で、当初、連結経常利益48億円を最終年度とする3ヶ年(平成27年度~平成29年度)の「中期経営計画」を策定し原料調達・生産体制の合理化、畜産・水産生産者へ供給する製品の品質・サービスの向上、コスト低減などの取り組みを継続して進めてまいりました。
その結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高2,075億6千2百万円(前年同期比0.2%減)、営業利益37億6百万円(前年同期比23.3%減)、経常利益41億3百万円(前年同期比20.0%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は29億7千1百万円(前年同期比24.5%減)となりました。
中期経営計画(平成27年度~平成29年度)の達成状況については、次のとおりであります。
平成28年3月期平成29年3月期平成30年3月期
計画実績計画実績計画実績
売上高(百万円)246,000228,903254,000207,920262,000207,562
経常利益(百万円)3,5003,7344,0005,1314,8004,103
ROE8.0%8.7%9.0%13.7%10.0%9.4%

なお、当社グループの経営方針・経営戦略等及び第2次中期経営計画(平成30年度~平成32年度)については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える要因は、次のとおりであります。
当社グループにて製造・販売する配合飼料の主原料(とうもろこし等)の多くは海外からの調達に頼っているため、米国等の産地での作付面積・天候変動による収穫量の増減、先物相場における投機筋の動向、海上運賃の変動等は、原料コストに大幅な変動を与える可能性があります。
また、為替相場の急激な変動が調達コストに反映され、経営成績に重要な影響を及ぼします。このため為替予約を行い、影響を最小限に止める努力をしておりますが、計画された原料コストによる調達ができない可能性があります。
当社グループは、連結子会社及び関連会社に畜産物、養殖魚の生産会社を有しております。生産物相場が大幅に変動した場合や、疾病等の発生により生産物の出荷停止や大量廃棄を余儀なくされる場合には、経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
加えて、当社グループの主要な製品である配合飼料の販売先は畜産・水産生産者であり、生産物相場の極端な低迷に伴う経営悪化により、債権回収面に問題が発生する可能性もあります。
当社は配合飼料製造業者として、配合飼料価格安定制度に携わっております。同制度において配合飼料製造業者として負担する積立金の増減は、経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
畜水産業界を取り巻く環境は、食の安心・安全についての法制度の見直しが進められておりますが、このような状況下、生産コストの上昇を伴う法令等の改正があった場合には、経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、TPPやFTA等の進捗に伴い農業政策が変更された場合等により、当社グループの中核となる飼料事業を取り巻く環境が変化した場合には、経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループはこれらの状況を踏まえ、各部門にて現状把握と将来予測による戦略プランの立案・実行に努めるとともに、グループ戦略会議を月1回以上実施しております。また、当社グループ内で発生した問題に対し組織単位レベルで対策を検討・実施しており、グループ全体における経営活動の更なる改善・向上を目指しております。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1) 経営成績等の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの主な資金需要は、飼料事業における配合飼料の製造・販売、食品事業における豚などの飼育・仕入・販売及び食肉・加工品の仕入・販売、鶏卵の仕入・生産・加工・販売、水産物の仕入・販売等のための営業費用並びに設備の新設・更新・合理化工事等の投資であります。これらの資金需要につきましては、自己資金及び金融機関からの借入による資金調達を基本としております。
当連結会計年度におきましては、当社は、株式会社横浜銀行をアレンジャー兼エージェント、農林中央金庫、株式会社みずほ銀行をコ・アレンジャーとする銀行団との間で、総額65億円のタームローン契約を平成30年3月に締結いたしました(借入実行は平成31年11月29日以降)。本契約締結により、借入条件と窓口を一本化し、資金調達の機動性及び安定性を確保することを目的としております。
なお、本件は北九州畜産工場(仮称)の建物建築、機械設備等の購入・製作に係る必要資金の一部として充当いたします。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
(飼料事業)
飼料事業は、新製品の積極的な市場投入による販売数量の拡大及びコスト低減に継続して努め畜産飼料は増益となったものの、水産飼料は期中における原料価格の上昇等により収益環境が悪化したことに加え、平成29年4月より稼働した水産飼料専用工場である北九州工場への製造移管コスト及び旧関西工場の閉鎖に伴う一過性の費用が発生したこと等から減益となりました。
そのような環境の中で当社グループは、平成29年11月20日に開示しました「固定資産の取得(新工場建設)に関するお知らせ」のとおり、福岡県北九州市に畜産飼料専用工場の建設を決定し、隣接する水産飼料専用工場である北九州工場と原料調達等を協働することによる相乗効果で競争力の強化を進めてまいります。また、他の工場においても生産設備への積極的な投資により生産設備の基盤強化を図ってまいります。
(食品事業)
食品事業は、関連子会社の売却や一部商品の商流見直し等により売上高は減少しました。営業利益は豚肉の畜産物相場の高値傾向継続による仕入原価上昇により減少しております。
そのような環境の中で当社グループは、収益の4本柱の一つである食品事業の更なる成長と効率化による収益拡大を実現するため、平成30年2月23日に開示しております「グループ内再編(連結子会社の商号変更、連結子会社間での吸収合併及び連結子会社への事業一部譲渡)に関するお知らせ」のとおり、食品事業を再編しブランド力の強化を図ってまいります。
(その他)
その他は、畜水産機材等の販売減少により売上高、営業利益ともに減少しております。

④ 経営者の問題認識と今後の方針について
当社は、畜産・水産生産者の生産性向上に資する製品の開発を積極的に行うと共に、原料調達を多様化するなど配合飼料コスト低減への取り組みを継続して実施し、長年、畜水産飼料業界の発展に寄与してまいりました。
しかしながら、国内人口の減少及び少子高齢化の懸念に加え、貿易政策による国内畜産業界への影響の不透明性、急激な為替変動、輸入原料高騰等、当社グループを取り巻く事業環境が大きく変化しており、今後、国内市場において更なる競争激化が予想されております。
このような状況下、将来的に国内の畜産・水産生産者が安定的な食糧供給を持続するためには、当社グループとして経営基盤を一層強化することが必要だと考えております。
具体的には、研究開発体制の強化、原料調達・生産体制等の合理化・効率化を図り、畜産・水産生産者に対して供給する製品の品質・サービスなどの更なる強化を行うことで、畜産・水産生産者の最強のパートナーとして、業界全体の持続的成長に貢献する配合飼料業界のリーディングカンパニーを目指していきたいと考えております。海外事業においても、既に進出しているベトナム事業やインド事業の現地事業基盤の強化を始め、アジアを中心とした海外での生産販売活動の展開・充実を図り、当社グループの収益への貢献を目指します。
⑤ 当社重点目標とその実施について
「お客様の最強のパートナーとして業界全体の持続的成長に貢献するリーディングカンパニー」を実現すべく、今後、次に掲げる目標に取り組んでまいります。
(飼料事業)
a.北九州畜産工場(仮称)を新設し、販売需要に応える生産能力の確保並びに最新設備導入による品質の向上を図り、シェアの拡大を目指します。
b.加熱加工製品ニーズの高まりに対応するため、製造設備の強化を図ります。
c.原料相場変動のリスク低減のため、産地多様化と新規原料の起用を進めます。
(食品事業)
フィード・ワンフーズ株式会社の設立(平成30年7月1日を予定)により、当社グループにおける食肉事業の仕入・製造・販売を一元管理することでコスト削減及び生産性効率改善などの統合シナジーを発現させるとともに、飼料会社だからこそできるブランド商品の開発を目指します。
(海外事業)
ベトナム・インドに展開している飼料の製造・販売事業において、顧客ニーズに合わせた新製品発売及び販売体制の強化を行うことで販売数量の増加を目指します。また、積極的な設備投資により、人件費等のコスト低減を図ります。
(クロマグロ事業)
平成29年11月より出荷を開始している「本鮪の極つなぐ」において、クロマグロ用配合飼料を給与することにより、赤身の色にこだわったおいしいクロマグロの生産拡大を図ります。
資源負荷のかからない完全養殖は、資源保護という重要な社会貢献を担っております。当社グループでは、今後も継続したクロマグロ事業の取り組みを進めてまいります。

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