有価証券報告書-第7期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/25 13:10
【資料】
PDFをみる
【項目】
160項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために緊急事態宣言が発令され、外出自粛や休業要請等がなされたことにより、企業活動が制限されたほか、個人消費も大幅に落ち込むなど急速に経済活動が停滞しました。5月の宣言解除後に経済活動が再開され緩やかな回復基調を示しておりましたが、1月に再び緊急事態宣言が発令されるなど、先行き不透明な状況が続いております。
このように先行きと収束時期が見通せない状況ではありますが、当社は安心安全な「食」を安定的にお届けすることを社会的な使命と捉えて責任を果たすべく、畜産・水産生産者の皆様に対する配合飼料の安定供給、消費者の皆様への安心安全な畜水産物の供給を継続しております。なお、現時点で当社の財政状態及び経営成績に与える影響は軽微であると考えておりますが、今後の動向により業績予想に修正の必要性が生じる可能性があります。
飼料業界におきましては、中国による米国産とうもろこしの大量の買付に加え、南米の主産地であるブラジルやアルゼンチンの天候不順による作柄への懸念等により、昨年末から今年にかけてとうもろこし、大豆粕の価格は急騰しております。
畜産物につきましては、豚肉相場は家庭向けの消費によって国産豚肉の需要が増加したこと等により前年同期を大きく上回りました。鶏卵相場は生産過剰のため前年同期と比べて大きく下回って推移しておりましたが、11月以降、全国各地で鳥インフルエンザが発生し、供給量が減少したこと等により期末にかけて大幅な値上げとなりました。なお、牛肉相場は新型コロナウイルスの影響による消費の減退等により、前年同期を下回って推移しました。
こうした環境にあって、当社グループは3ヶ年の中期経営計画の達成に向けて、原料調達・生産体制の合理化、畜産・水産生産者へ供給する製品の品質・サービスの向上、コスト低減などの取り組みを進めてまいりました。
その結果、当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、売上高は2,141億2千万円(前年同期比0.4%減)、営業利益は56億7千2百万円(前年同期比4.8%増)、経常利益は60億8千1百万円(前年同期比6.0%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は44億3千8百万円(前年同期比15.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績の状況は、次のとおりであります。
(飼料事業)
飼料事業では、畜産飼料の販売数量は前年同期並みとなりましたが、水産飼料の販売数量は微減しており、平均販売価格は畜産・水産飼料ともに前年同期を下回ったこと等から、売上高は1,621億8千万円(前年同期比0.2%減)となりました。営業利益は、飼料価格安定基金負担金等の販売費及び一般管理費が大きく減少したこと等から、75億5千7百万円(前年同期比7.5%増)となりました。
(食品事業)
食品事業では、豚肉相場は前年同期を大きく上回って推移したものの、鶏卵相場は前年同期を下回りました。また、鳥インフルエンザ発生に加え新型コロナウイルス感染症の影響により鶏卵の業務用需要が縮小し、取扱数量が減少したこと等から、売上高は492億5千9百万円(前年同期比1.1%減)となりました。営業利益は、豚肉相場の上昇に伴う仕入コストの増加及び鶏卵の取扱数量減少等により、1億5千万円(前年同期比61.7%減)となりました。
(その他)
特約店、畜産・水産生産者への畜水産機材等の販売の結果、売上高は26億8千1百万円(前年同期比1.9%減)となり、営業利益は3億4千6百万円(前年同期比4.2%減)となりました。
財政状態の状況は、次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、受取手形及び売掛金の増加、北九州畜産工場の竣工に伴う有形固定資産の増加等により992億5千1百万円(前期末比9.2%増)となりました。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、支払手形及び買掛金の増加等により564億5千7百万円(前期末比8.6%増)となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上、株式相場の上昇に伴うその他有価証券評価差額金の増加等により427億9千4百万円(前期末比10.0%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億7千3百万円増加し、当連結会計年度末には28億3千万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払による資金の減少等があったものの、税金等調整前当期純利益の計上等による資金の増加が上回り、77億3千7百万円の収入(前年同期は11億2千7百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、北九州畜産工場等への設備投資に伴う資金の減少等により、59億8千9百万円の支出(前年同期は74億7千5百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、北九州畜産工場の設備資金を長期借入金で調達したことによる資金の増加があった一方、短期借入金の返済や配当金の支払いによる資金の減少等により、15億5千万円の支出(前年同期は65億1千2百万円の収入)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産・仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産及び仕入高(百万円)前年同期比(%)
飼料事業144,639100.7
食品事業46,42799.8
報告セグメント計191,066100.5
その他2,33690.7
合計193,402100.4

(注)1 金額は製造原価及び仕入高の金額によっております。
2 セグメント間の内部振替前の数値によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
飼料事業162,18099.8
食品事業49,25998.9
報告セグメント計211,43999.6
その他2,68198.1
合計214,12099.6

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 相手先別の販売実績につきましては、総販売実績に対して100分の10を超える相手先がありませんので、記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、畜産飼料、水産飼料、食品事業、海外事業を4本柱とする収益の最大化を目指していく中で、連結経常利益55億円を最終年度とする3ヶ年(2018年度~2020年度)の「第2次中期経営計画」を策定し原料調達・生産体制の強化、畜産・水産生産者の皆様に供給する製品の品質・サービスの向上、コスト低減などの取り組みを継続して進めてまいりました。
当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高2,141億2千万円(前年同期比0.4%減)、営業利益56億7千2百万円(前年同期比4.8%増)、経常利益60億8千1百万円(前年同期比6.0%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は44億3千8百万円(前年同期比15.5%増)となりました。
当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因は、次のとおりであります。
当社グループにて製造・販売する配合飼料の主原料(とうもろこし等)の多くは海外からの調達に頼っているため、米国等の産地での作付面積・天候変動による収穫量の増減、先物相場における投機筋の動向、中国での使用量増加に伴う輸入量の増加、海上運賃の変動等は、原料コストに大幅な変動を与える可能性があります。
また、為替相場の急激な変動が調達コストに反映され、経営成績に重要な影響を及ぼします。このため為替予約を行い、影響を最小限に止める努力をしておりますが、計画された原料コストによる調達ができない可能性があります。
当社グループは、連結子会社及び関連会社に畜産物、養殖魚の生産会社を有しております。畜水産物相場が大幅に変動した場合や、疾病等の発生により生産物の出荷停止や大量廃棄を余儀なくされる場合には、経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
加えて、当社グループの主要な製品である配合飼料の販売先は畜産・水産生産者であり、畜水産物相場の極端な低迷に伴う経営悪化により、債権回収面に問題が発生する可能性もあります。
当社は配合飼料製造業者として、配合飼料価格安定制度に携わっております。同制度において配合飼料製造業者として負担する積立金の増減は、経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
畜水産業界を取り巻く環境は、食の安心安全についての法制度の見直しが進められておりますが、このような状況下、生産コストの上昇を伴う法令等の改正があった場合には、経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、TPPやFTA等の進捗に伴い農業政策が変更された場合等により、当社グループの中核となる飼料事業を取り巻く環境が変化した場合には、経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループはこれらの状況を踏まえ、各部門にて現状把握と将来予測による戦略プランの立案・実行に努めるとともに、グループ戦略会議を原則として月1回以上実施しております。また、当社グループ内で発生した問題に対し組織単位レベルで対策を検討・実施しており、グループ全体における経営活動の更なる改善・向上を目指しております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症がセグメントに与える影響は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)新型コロナウイルス感染症の影響について」に記載のとおり、現時点で軽微であると判断しております。
(飼料事業)
飼料事業においては、畜産飼料は売上原価の上昇に反し、販売価格が低下したことから減収となったものの、乳牛のゲノム解析、生乳脂肪酸組成分析などのサービス拡充による販売数量の増加、また、飼料価格安定基金負担金の減少等、販売費及び一般管理費が大幅に減少したことにより増益となりました。水産飼料は新型コロナウイルス感染症の影響による養殖魚の出荷停止に伴う飼料給与量減少のため販売数量が減少したこと、また、販売価格が原料価格以上に低下したことから減収・減益となりました。
そのような環境の中で当社グループは、2020年7月に北九州畜産工場の稼働を開始し、九州地区でのシェアアップを図ると共に、製品の品質向上を図っております。また、隣接する水産飼料専用工場である北九州水産工場と原料調達等を協働することによる相乗効果で競争力の強化を進めてまいります。その他の工場においても生産設備への積極的な投資により生産設備の基盤強化を図ってまいります。
(食品事業)
食品事業では、食肉・農場事業においては豚肉相場が堅調に推移したこと、水産物においては補助事業を活用した拡販があったものの、鶏卵でのコロナ禍による消費落ち込み、生産過剰による相場下落、2020年11月以降の全国的な鳥インフルエンザ発生に伴う供給量の低下による取扱数量の減少により減収・減益となりました。
そのような環境の中で当社グループは、収益の4本柱の一つである食品事業の更なる成長と効率化による収益拡大を実現するため、引き続き設備投資の実施による増産体制構築、防疫管理及び安全衛生管理の徹底と生産の効率化に取り組んでまいります。
(その他)
その他は、畜産資材等の販売増加があったものの、水産資材の販売減少により減収・減益となりました。
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成状況は、次のとおりであります。
当社グループは、経常利益を重要な指標として位置付けております。2020年度の経常利益は60億8千1百万円となり、第2次中期経営計画における2020年度の計画値55億円を大きく上回る結果となりました。これは、畜産飼料における販売費及び一般管理費が計画値を下回ったこと等が主因となります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの主な資金需要は、飼料事業における配合飼料の製造・販売、食品事業における豚などの飼育・仕入・販売及び食肉・加工品の仕入・販売、鶏卵の仕入・生産・加工・販売、水産物の仕入・販売等のための営業費用並びに設備の新設・更新・合理化工事等の投資であります。これらの資金需要につきましては、自己資金及び金融機関からの借入による資金調達を基本としております。
新型コロナウイルス感染症の影響による追加の資金調達予定は現時点でありませんが、今後の情勢を注視しながら、金融機関との取引関係を維持・強化し、安定的かつ機動的な資金調達体制の確保を図ります。
また、当社は、㈱横浜銀行をアレンジャー兼エージェント、農林中央金庫、㈱みずほ銀行をコ・アレンジャーとする銀行団との間で、総額65億円のタームローン契約を2018年3月に締結しております。本契約締結により、借入条件と窓口を一本化し、資金調達の機動性及び安定性を確保することを目的としております。
なお、本件は北九州畜産工場の建物建築、機械設備等の購入・製作に係る必要資金の一部として充当しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。