有価証券報告書-第6期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/23 13:08
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)のわが国経済は、緩やかな回復基調で推移したものの、海外情勢の不確実性等に加え、年明け以降新型コロナウイルスの世界的な感染症拡大により甚大な経済への影響が見込まれ、先行き不透明な状況で推移いたしました。
飼料業界におきましては、主原料のとうもろこしは期初に米国中西部の長雨による作付遅れから価格が上昇した後、単収予想の上方修正により反落し、その後は総じて小幅な値動きで推移しました。なお、大豆粕につきましては、米中間の貿易合意発表等の影響から一時的に値上げ傾向となりましたが期を通じて軟調な値動きとなりました。
畜産物につきましては、CSF(豚熱)の影響による出荷頭数の減少、関東地方の台風の被害による鶏卵出荷の滞り等により需給が逼迫し、豚肉相場、鶏卵相場が年末にかけて値を上げる展開となりました。一方で、年明け以降は新型コロナウイルスの影響による消費の減退等により、牛肉相場は値下がり傾向となっております。
こうした環境にあって、当社グループは3ヶ年の中期経営計画の達成に向けて、原料調達・生産体制の合理化、畜産・水産生産者へ供給する製品の品質・サービスの向上、コスト低減などの取り組みを進めてまいりました。
その結果、当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、売上高は2,150億5千万円(前年同期比1.0%増)、営業利益は54億1千4百万円(前年同期比31.3%増)、経常利益は57億3千7百万円(前年同期比28.4%増)となりました。また、前連結会計年度は事業ポートフォリオの最適化を目的とした資産売却に伴う特別利益を計上していたこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は38億4千2百万円(前年同期比17.5%減)となりました。
セグメントごとの経営成績の状況は、次のとおりであります。
(飼料事業)
飼料事業では、平均販売価格は前期を下回ったものの、畜産・水産飼料ともに販売数量が拡大したこと等により、売上高は1,625億2千5百万円(前年同期比0.9%増)となりました。営業利益は、水産飼料における収益改善が進んだことに加え、販売費及び一般管理費が減少したこと等から、70億2千8百万円(前年同期比22.8%増)となりました。
(食品事業)
食品事業では、農場子会社の事業譲渡による取引高の減少等があった一方、豚肉・鶏卵・水産物の取扱数量は増加しており、豚肉相場及び鶏卵相場も堅調に推移したこと等から、売上高は497億9千1百万円(前年同期比1.1%増)となりました。営業利益は、CSF(豚熱)の影響による仕入価格の上昇等により、3億9千3百万円(前年同期比11.0%減)となりました。
(その他)
特約店、畜産・水産生産者への畜水産機材等の販売により、売上高は27億3千3百万円(前年同期比4.6%増)、営業利益は3億6千1百万円(前年同期比13.9%増)となりました。
財政状態の状況は、次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末日が金融機関の休日であった影響等により受取手形及び売掛金が減少したものの、北九州畜産工場の新設を含む飼料製造工場への積極的な設備投資による有形固定資産の増加等により908億8千万円(前期末比2.2%増)となりました。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末日が金融機関の休日であった影響等による短期借入金の増加及び北九州畜産工場の新設に係る資金調達による長期借入金の増加があった一方、前連結会計年度末日が金融機関の休日であった影響等による支払手形及び買掛金の減少等により519億7千4百万円(前期末比1.0%減)となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により389億6百万円(前期末比6.8%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億6千4百万円増加し、当連結会計年度末には26億5千7百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末日が金融機関の休日であった影響等による運転資本の増加や、法人税等の支払いによる資金の減少があったものの、税金等調整前当期純利益の計上等による資金の増加が上回り、11億2千7百万円の収入(前年同期は48億4千2百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、北九州畜産工場の新設を含む飼料製造工場への積極的な設備投資に伴う資金の支出等により、74億7千5百万円の支出(前年同期は1億5千8百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末日が金融機関の休日であった影響等により短期借入金が増加したこと、北九州畜産工場の新設に係る資金調達により長期借入金が増加したこと等により、65億1千2百万円の収入(前年同期は49億3千7百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産・仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産及び仕入高(百万円)前年同期比(%)
飼料事業143,634100.6
食品事業46,516101.1
報告セグメント計190,150100.7
その他2,576104.4
合計192,727100.8

(注)1 金額は製造原価及び仕入高の金額によっております。
2 セグメント間の内部振替前の数値によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
飼料事業162,525100.9
食品事業49,791101.1
報告セグメント計212,317101.0
その他2,733104.6
合計215,050101.0

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 相手先別の販売実績につきましては、総販売実績に対して100分の10を超える相手先がありませんので、記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、畜産飼料事業、水産飼料事業、食品事業、海外事業を4本柱とする収益の最大化を目指していく中で、連結経常利益55億円を最終年度とする3ヶ年(2018年度~2020年度)の「第2次中期経営計画」を策定し原料調達・生産体制の強化、畜産・水産生産者へ供給する製品の品質・サービスの向上、コスト低減などの取り組みを継続して進めております。
当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高2,150億5千万円(前年同期比1.0%増)、営業利益54億1千4百万円(前年同期比31.3%増)、経常利益57億3千7百万円(前年同期比28.4%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は38億4千2百万円(前年同期比17.5%減)となりました。
当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因は、次のとおりであります。
当社グループにて製造・販売する配合飼料の主原料(とうもろこし等)の多くは海外からの調達に頼っているため、米国等の産地での作付面積・天候変動による収穫量の増減、先物相場における投機筋の動向、海上運賃の変動等は、原料コストに大幅な変動を与える可能性があります。
また、為替相場の急激な変動が調達コストに反映され、経営成績に重要な影響を及ぼします。このため為替予約を行い、影響を最小限に止める努力をしておりますが、計画された原料コストによる調達ができない可能性があります。
当社グループは、連結子会社及び関連会社に畜産物、養殖魚の生産会社を有しております。生産物相場が大幅に変動した場合や、疾病等の発生により生産物の出荷停止や大量廃棄を余儀なくされる場合には、経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
加えて、当社グループの主要な製品である配合飼料の販売先は畜産・水産生産者であり、生産物相場の極端な低迷に伴う経営悪化により、債権回収面に問題が発生する可能性もあります。
当社は配合飼料製造業者として、配合飼料価格安定制度に携わっております。同制度において配合飼料製造業者として負担する積立金の増減は、経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
畜水産業界を取り巻く環境は、食の安心・安全についての法制度の見直しが進められておりますが、このような状況下、生産コストの上昇を伴う法令等の改正があった場合には、経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、TPPやFTA等の進捗に伴い農業政策が変更された場合等により、当社グループの中核となる飼料事業を取り巻く環境が変化した場合には、経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループはこれらの状況を踏まえ、各部門にて現状把握と将来予測による戦略プランの立案・実行に努めるとともに、グループ戦略会議を原則として月1回以上実施しております。また、当社グループ内で発生した問題に対し組織単位レベルで対策を検討・実施しており、グループ全体における経営活動の更なる改善・向上を目指しております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症がセグメントに与える影響は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)新型コロナウイルス感染症の影響について」に記載のとおり、現時点で軽微であると判断しております。
(飼料事業)
飼料事業においては、畜産飼料は四半期ごとの価格改定において値下げ改定が続いたことから減収となったものの、新製品の積極的な市場投入や乳牛ゲノム解析、生乳脂肪酸組成分析などのサービス拡充による販売数量の増加、また、販売費が大幅に減少したことにより増益となりました。水産飼料は積極的な拡販により販売数量が大幅に増加したこと、また、収益改善が進んだことから増収・増益となりました。
そのような環境の中で当社グループは、2020年7月に北九州畜産工場の稼働を予定しており、九州地区でのシェアアップを図ると共に、製品の品質向上を図ります。また、隣接する水産飼料専用工場である北九州工場(2020年4月から北九州水産工場に名称変更)と原料調達等を協働することによる相乗効果で競争力の強化を進めてまいります。その他の工場においても生産設備への積極的な投資により生産設備の基盤強化を図ってまいります。
(食品事業)
食品事業では、豚肉・鶏卵・水産物の取扱数量増加、及び豚肉相場及び鶏卵相場が堅調に推移したことから増収となったものの、CSF(豚熱)の影響による仕入価格の上昇等により減益となりました。
そのような環境の中で当社グループは、収益の4本柱の一つである食品事業の更なる成長と効率化による収益拡大を実現するため、引き続き事業の統廃合を進め、設備投資の実施により防疫管理及び安全衛生管理の徹底と生産の効率化に取り組んでまいります。
(その他)
その他は、畜水産機材等の販売増加により売上高、営業利益ともに増加しております。
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成状況は、次のとおりであります。
当社グループは、経常利益、ROE(自己資本利益率)を重要な指標として位置付けております。2019年度の経常利益は57億3千7百万円となり、第2次中期経営計画における最終年度である2020年度の計画値55億円を上回る結果となりました。これは、畜産・水産飼料ともに販売数量が計画値を上回ったこと、畜産飼料における販売費及び一般管理費が計画値を下回ったこと、水産飼料における収益改善が進んだこと等が主因となります。また、ROE(自己資本利益率)についても、2019年度は10.3%となり、計画値10.0%を上回る結果となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1)経営成績等の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの主な資金需要は、飼料事業における配合飼料の製造・販売、食品事業における豚などの飼育・仕入・販売及び食肉・加工品の仕入・販売、鶏卵の仕入・生産・加工・販売、水産物の仕入・販売等のための営業費用並びに設備の新設・更新・合理化工事等の投資であります。これらの資金需要につきましては、自己資金及び金融機関からの借入による資金調達を基本としております。
新型コロナウイルス感染症の影響による追加の資金調達予定は現時点でありませんが、今後の情勢を注視しながら、金融機関との取引関係を維持・強化し、安定的かつ機動的な資金調達体制の確保を図ります。
また、当社は、㈱横浜銀行をアレンジャー兼エージェント、農林中央金庫、㈱みずほ銀行をコ・アレンジャーとする銀行団との間で、総額65億円のタームローン契約を2018年3月に締結しております。本契約締結により、借入条件と窓口を一本化し、資金調達の機動性及び安定性を確保することを目的としております。
なお、本件は北九州畜産工場の建物建築、機械設備等の購入・製作に係る必要資金の一部として充当いたします。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りに特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
また、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症が当社グループの連結財務諸表に与える影響は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)新型コロナウイルス感染症の影響について」に記載のとおり、現時点で軽微であると判断しております。そのため、会計上の見積りにおける将来予測等は、当連結会計年度末時点で入手可能な情報に基づき、新型コロナウイルス感染症の影響を受けないものと仮定して実施しております。
a.貸倒引当金
当社グループでは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。経営者は、これらの見積りは合理的であると判断しておりますが、将来、取引先の財務状況が悪化し債権回収に問題が発生することや、債務保証等に対する保証債務の履行などを求められる可能性があり、その場合には引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
b.有形固定資産
当社グループでは、有形固定資産の帳簿価額について、それが回収できなくなる可能性を示す兆候がある場合には、減損の有無を判定しております。この判定は、事業用資産についてはグルーピングした各事業単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて、遊休資産は不動産鑑定士による不動産鑑定評価書に基づく金額や一定の評価額等を用いて調整した見積りに基づいて測定しております。経営者は、これらの見積りは合理的であると判断しておりますが、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化によって見積りが変更されることにより、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失が発生する可能性があります。
c.投資有価証券
当社グループでは、時価のあるものについては、決算日の市場価格等に基づく時価により評価しており、時価が取得原価に比べて50%以上下落した場合及び30%以上50%未満下落した場合は、個別に時価の回復可能性を判定し、回復可能性が無いものについては評価損を認識することとしております。また、時価のないものについては、重要性の低いものを除き、投資先の純資産額が帳簿価額を50%以上下回った場合に評価損を認識することとしております。経営者は、これらの見積りは合理的であると判断しておりますが、将来、時価の下落又は投資先の経営成績の悪化等により、評価損が発生する可能性があります。
d.繰延税金資産
当社グループでは、繰延税金資産の回収可能性について、将来計画や過去実績に基づいて一時差異等のスケジューリング及び課税所得等の見積りを行っております。また、回収可能性がないと判断される繰延税金資産については評価性引当額を設定し、適切な繰延税金資産を計上しております。経営者は、これらの見積りは合理的であると判断しておりますが、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化により、繰延税金資産の計上額に重要な変動を及ぼす可能性があります。

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