訂正有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2014/12/08 9:30
【資料】
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【項目】
84項目

対処すべき課題

① コーポレートブランド価値の向上
当社は、創業以来「面白法人」としてのブランド化を進めてまいりました。これは、「つくる人を増やす」という経営理念や、「何をするかより誰とするか」や「サイコロ給」等のカヤックスタイルに代表されるように、新しい法人の価値観の共有と実践によるものであります。また、地域貢献の一環として鎌倉で「カマコンバレー」という団体を立ち上げ、地域社会をインターネットで豊かにする取り組みも行っております。「面白法人」ブランドは、当社のこうしたユニークな取り組み等が各種マスメディアで取り上げられる機会が増加するとともに、認知度が徐々に高まりつつあると認識しております。
「面白法人」ブランドの価値向上は、優秀な人材の確保や当社の有するコンテンツの強化につながるため、当社がさらなる成長をするうえで重要であると考えております。優秀な人材の確保では、当社の理念に共感していただいたうえでの採用応募が増えるため、採用力の強化につながります。また、当社の有するコンテンツの強化の観点では、当社の提供するサービスをまだ利用していない潜在的なユーザーへのマーケティングと既存ユーザーのロイヤリティの向上が可能と考えております。
今後とも「面白法人」らしい様々なサービスの提供と組織制度の構築・運用を実践するとともに、当社の活動をコーポレートサイトや代表のブログ、書籍等で世の中に継続的に発信しつづけることで、「面白法人」としての当社の知名度を向上させ、コーポレートブランド価値の向上を図っていく方針です。また、「面白く働けているか」というNPS(Net Promoter Score)を重要な経営指標とすること等により「面白法人」としての組織の成長に努めてまいります。
② 新技術への対応
当社が属する業界では技術革新が絶え間なく行われており、近年では、スマートフォンやタブレット型端末の普及が進み、関連するマーケットが拡大しております。このような事業環境の下で当社が事業を継続的に拡大していくには、スマートフォンに限らず、ハードウェアからソフトウエアまで様々な新技術に適時に対応していくことが必要であると認識しております。社内で新技術に関する勉強会や新技術を用いたプロダクトの発表会を開催することで、新技術に触れる機会を創出するとともに、サービスへの新技術の積極的な活用を促し、新技術への対応を進めております。また、新技術へ対応すること、新たなサービスを生み出すこと等の「変化すること」を人事評価の項目に含めており、組織として、新しいことに常に挑戦する風土・文化の構築に努めるとともに、アイデア発想法の一つである「ブレインストーミング(ブレスト)」を定常的に会議に利用することで新しい技術及びアイデアを生み出しやすい環境の構築に努めております。
③ 環境に合わせたリソース配分の最適化
当社は、クライアントワーク、ソーシャルゲーム及び「Lobi」と特性の異なる3つのサービスを展開しております。
広告キャンペーンの制作を中心としたクライアントワークは、企業の広告予算に影響を受けますが、インターネット関連の広告予算はインターネット出現以来増加し続けており、安定的かつ継続的に収益を伸ばすことができます。
ソーシャルゲームは、ヒットタイトルが生まれることで大きな利益を獲得することができる反面、市場環境の変化、技術の変化、競合企業の出現などに比較的影響を受けやすい傾向があり、リリースしたタイトルの収益性の向上に努めるとともに、常に新しいタイトルを作り続ける必要があります。
スマートフォンゲームに特化したゲームコミュニティ「Lobi」は、導入タイトル数の増加とともにユーザー数の増加が続いており、事業展開のスピードが速い成長フェーズが続いております。
このように複数のサービスを運営する当社では、クリエイターのリソース配分を最適化することで、ユーザーのニーズ及び市場環境の変化に適切に対応する必要があります。そのため、クリエイター比率が90%を超える組織とするとともに、クリエイターのリソースをサービスの垣根をなくして一元的に管理し、状況に応じて配分を変更するアサインシステムを構築しております。これにより急激な環境変化にスムーズに対応し、最適なリソース配分を実現できるよう努めてまいります。また、リソースの一元管理を行うことで、サービス間のノウハウの共有と経験の多様化も促します。
④ 健全性・安全性の維持
当社は、ユーザーが安心して利用できるサービスを提供することが、信頼性の向上、ひいては事業の発展に寄与するものと認識しております。当社は、ユーザーに対してスマートフォンゲームに特化したゲームコミュニティ「Lobi」等のWeb上でのコミュニケーションの場を提供しており、ユーザーが安心して利用できるようにサイトの安全性や健全性を継続的に強化していくことが必要であると考えております。個人情報保護や知的財産保護等に関するサイトの安全性の強化に加え、利用規約の徹底やサイトパトロール等の体制強化のため、専属の監視チームの設置、監視ツールを開発して、健全性維持に取り組んでおります。
⑤ 内部管理体制の充実
当社は、今後もより一層の事業拡大を見込んでおります。そのため、今後当社の事業拡大に応じた内部管理体制の構築を図るとともに、金融商品取引法における内部統制報告制度の適用等も踏まえ、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。
また、当社の成長速度に見合った人材の確保及び育成も重要な課題と認識しており、継続的な採用活動と研修活動を行なってまいります。