四半期報告書-第8期第3四半期(平成30年7月1日-平成30年9月30日)

【提出】
2018/11/08 15:37
【資料】
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【項目】
23項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1)業績の状況
再生医療業界においては、2018年5月、大阪大学による他家iPS細胞由来心筋細胞シートの移植に関する臨床研究計画が承認されたことに続き、同年8月には、京都大学より他家iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞を用いたパーキンソン病治療に関する医師主導治験が開始されました。さらに同大学では、iPS細胞由来血小板の自己輸血に関する臨床研究計画も発表され、iPS細胞由来細胞による新たな治療法の臨床応用が加速しつつあります。
基礎研究の分野では、同年9月、京都大学斎藤通紀教授らの研究グループより、ヒトiPS細胞から卵原細胞(卵子のもととなる細胞)の作出に成功したという研究成果が発表されました。ヒトの発生機構の理解を促進し、将来的には生殖医療への発展に役立つことが期待されています。
このような状況のもと、当社は体性幹細胞再生医薬品分野及びiPSC再生医薬品分野において開発を推進いたしました。
体性幹細胞再生医薬品分野においては、既に治験実施中である脳梗塞急性期に対する治療法開発に加えて、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に対する治療法の開発を進め、同年10月、治験計画届書をPMDAに提出いたしました。
iPSC再生医薬品分野においては、iPS細胞由来網膜色素上皮(RPE)細胞を用いた加齢黄斑変性の治療法の承認取得に向け、国内外の様々なパートナーと協力し開発を進めております。
以上の結果、当第3四半期累計期間の業績は、営業損失は4,033百万円(前年同期は1,797百万円の営業損失)、経常損失は4,054百万円(前年同期は1,846百万円の経常損失)、四半期純損失は4,058百万円(前年同期は1,209百万円の四半期純損失)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
流動資産は、前事業年度末と比べて5,236百万円減少し、14,051百万円となりました。これは、現金及び預金が5,533百万円減少したことなどによるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べて3,073百万円増加し、3,482百万円となりました。これは、投資有価証券が2,970百万円増加したことなどによるものであります。
(負債)
流動負債は、前事業年度末に比べて1,859百万円増加し、3,160百万円となりました。これは、1年内返済予定の長期借入金が1,000百万円、未払金が605百万円、前受金が326百万円増加したことなどによるものであります。
固定負債は、前事業年度末に比べて444百万円減少し、1,787百万円となりました。これは、長期借入金が629百万円減少したことなどによるものであります。
(純資産)
純資産は、前事業年度末に比べて3,577百万円減少し、12,585百万円となりました。これは、四半期純損失4,058百万円を計上したことなどによるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期累計期間において新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期累計期間においては、体性幹細胞再生医薬品、iPSC再生医薬品の各分野において開発体制を強化したほか、以下のとおり研究開発を推進いたしました。
当第3四半期累計期間における研究開発費の総額は、3,419百万円(前年同期は1,342百万円)であります。なお、当該費用は、国内におけるRPE細胞製品の共同開発先である大日本住友製薬株式会社(以下、大日本住友製薬といいます。)による開発費用の負担分を控除した後の金額になります。また、当該費用には、同年6月までのAthersys, Inc.(以下、アサシス社といいます。)との提携拡大によるライセンス費用2,160百万円が計上されています。
①体性幹細胞再生医薬品分野
当第3四半期累計期間において、アサシス社の創製した幹細胞製品MultiStem®を用いた日本国内における脳梗塞急性期及び急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に対する治療法の開発を進めました。
脳梗塞急性期に対する治療法開発においては、承認取得に向け、有効性及び安全性を検討するプラセボ対照二重盲検第Ⅱ/Ⅲ相試験(治験名称:TREASURE試験)を実施しております。
また急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を適応疾患とした新規治療法の開発においては、救命・呼吸器科のキーオピニオンリーダー(KOL)の先生方と意見交換の上、治験プロトコル等を作成し、規制当局との相談を進めてまいりました。その結果、同年10月、日本国内における肺炎を原因疾患とするARDSを適応疾患とした臨床試験の実施につき治験計画届書を提出いたしました。今後、治験を実施する各医療機関での治験審査委員会の審査等の準備期間を経て、早ければ2019年上半期より患者投与が開始される見込みです。
②iPSC再生医薬品分野
当第3四半期累計期間において、眼科分野及び肝疾患分野において開発を進めました。
(i)眼科分野
iPS細胞由来RPE細胞を用いた加齢黄斑変性の治療法開発にむけて治験への準備を国内外にて進めてまいりました。
国内においては、大日本住友製薬との共同開発のもと、治験開始に必要な安全性データの取得を行い、規制当局との相談を重ねております。また、移植用デバイスの検討等を進めました。大日本住友製薬との合弁会社であるサイレジェンにおいては、大日本住友製薬が新たに大阪府吹田市に建設した再生・細胞医薬製造プラントSMaRT内の施設において、製造体制の構築に向けた準備を進めております。
海外においては、欧米での治験に使用することを想定したiPS細胞のマスターセルバンクの製造が完了しており、同年5月よりそのiPS細胞マスターセルバンクを用いて、米国眼科研究所(NEI)との共同研究開発を開始いたしました。NEIは米国国立衛生研究所(NIH)に属する、眼科分野の専門研究所です。本共同研究開発では、当社が他家iPS細胞マスターセルバンクを提供し、NEIはそのiPS細胞を用いてGMPに準拠した製造方法にてiPS細胞由来RPE細胞シートを作製し、その作製された細胞製品が加齢黄斑変性の治療法として使用可能かを評価します。その結果を参考にしながら、当社は米国における臨床試験の実施にむけた検討を進めてまいる予定です。
(ⅱ)肝疾患分野
公立大学法人横浜市立大学との、機能的なヒト臓器を創り出す3次元臓器に関する共同研究では、肝臓原基の製造に向けて共同研究を進めております。肝臓原基は、肝細胞に分化する前の肝前駆細胞を、細胞同士をつなぐ働きを持つ間葉系幹細胞と、血管をつくりだす血管内皮細胞に混合して培養することで形成されますが、これらの構成細胞の製造と品質に関してデータ取得を進めております。また、同年6月に設立された株式会社器官原基創生研究所においては、肝臓分野に限らず、プラットフォーム技術である臓器原基技術の幅広い実用化の推進を目指してまいります。
(ⅲ)次世代にむけた研究活動
遺伝子編集技術を用いて、HLA型に関わりなく免疫拒絶のリスクの少ない次世代iPS細胞の開発を目指し、米国Universal Cells, Inc.との共同研究等を進めております。
なお、当社は医薬品事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の業績記載を省略しております。

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