四半期報告書-第11期第3四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
新型コロナウイルス感染症の新規感染者数はピーク時に比べ世界的に減少の傾向が見られますが、ワクチン接種が進んでいる状況下でも未だ各国の往来が制限されるなど、非日常が続いている状況です。我が国においてもワクチンの2回接種が完了した割合が60%を超え、新規感染者数や重症者数は減少傾向となっています。このような状況のなか、製薬業界においては、新型コロナウイルス感染症に対する治療薬が相次いで特例承認され、医療現場での使用が始まり軽症から重症の新型コロナウイルス感染症患者の治療への対応が進んでいます。
一方、再生医療分野では、2021年9月に、同種異系脂肪組織由来間葉系幹細胞を用いたクローン病患者における複雑痔瘻治療薬が承認され、これにより国内で承認された再生医療等製品は13品目となりました。
このような状況のもと、当社グループは体性幹細胞再生医薬品分野及びiPSC再生医薬品分野において研究開発を推進いたしました。
体性幹細胞再生医薬品分野においては、脳梗塞急性期及び急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の治療薬の承認取得に向け、それぞれ治験を実施しております。また、2021年8月、これらの治療薬に関わる日本国内での独占的開発・販売ライセンス契約を締結している米国 Athersys, Inc.(以下、アサシス社と言います。)と、商用化に向けた包括的な協業拡大に関する契約を締結し、これらの治療薬の商用製造に関する製造ライセンス権等を取得するとともに、今後アサシス社へのさらなる戦略的投資を可能にする新株予約権引き受けの決定をいたしました。
iPSC再生医薬品分野においては、遺伝子編集技術を用いた免疫拒絶のリスクの少ない次世代iPS細胞、ユニバーサルドナーセル(Universal Donor Cell: 以下、UDCと言います。)を用いた新たな治療薬の研究、ナチュラルキラー細胞(以下、NK細胞と言います。)を用いた次世代がん免疫に関する研究、眼科分野及び肝疾患分野での研究開発を進めております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上収益は30百万円(前年同期比47.5%増)、営業損失は3,872百万円(前年同期は2,926百万円の営業損失)、税引前四半期損失は3,675百万円(前年同期は4,034百万円の税引前四半期損失)、親会社の所有者に帰属する四半期損失は3,694百万円(前年同期は4,014百万円の親会社の所有者に帰属する四半期損失)となりました。
なお、当社は2021年9月、今後のパイプライン開発及び設備投資等の資金需要に対応するとともに、調達コストの抑制及び海外投資家層の拡大並びに流動性の向上を図るため、海外募集による新株式を発行し、手取金額合計約68億円を調達いたしました。
(2)財政状態の状況
① 資産、負債及び資本の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,890百万円増加し、26,061百万円となりました。流動資産は2,935百万円増加し、17,942百万円となりました。主な要因は、現金及び現金同等物の増加2,868百万円であります。非流動資産は45百万円減少し、8,119百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の増加117百万円、使用権資産の減少91百万円及びその他の金融資産の減少77百万円であります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ187百万円増加し、15,507百万円となりました。流動負債は4,142百万円増加し、6,828百万円となりました。主な要因は、社債及び借入金の増加4,622百万円であります。非流動負債は3,955百万円減少し、8,679百万円となりました。主な要因は、社債及び借入金の減少4,250百万円であります。
(資本)
当第3四半期連結会計期間末の資本合計は、前連結会計年度末に比べて2,703百万円増加し、10,554百万円となりました。主な要因は、資本金の増加1,182百万円及び資本剰余金の増加1,284百万円であります。
② キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、資金と言います。)は、前連結会計年度末と比べて2,868百万円増加し、16,791百万円となりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は3,279百万円(前年同期は2,685百万円の資金の使用)となりました。これは主に、税引前四半期損失3,675百万円、金融収益715百万円及び金融費用516百万円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は549百万円(前年同期は1,127百万円の資金の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出272百万円及び投資有価証券の取得による支出269百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は6,674百万円(前年同期は169百万円の資金の獲得)となりました。これは主に、新株の発行による収入6,769百万円等によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において新たに発生した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題はありません。
(6)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間においては、体性幹細胞再生医薬品、iPSC再生医薬品の各分野において、以下のとおり研究開発を推進いたしました。
当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、2,558百万円(前年同期は2,044百万円)であります。
① 体性幹細胞再生医薬品分野
当第3四半期連結累計期間において、体性幹細胞再生医薬品HLCM051(アサシス社の開発した幹細胞製品MultiStem®)を用いて、日本国内における脳梗塞急性期及び急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に対する治療薬の開発を進めました。
脳梗塞急性期に対する治療薬の開発においては、有効性及び安全性を検討するプラセボ対照二重盲検第Ⅱ/Ⅲ相試験(治験名称:TREASURE試験)を実施しており、全国40施設強の医療機関で臨床試験を進め、2021年8月に患者組み入れを完了いたしました。今後は、治験登録患者の経過観察期間を経てデータ解析・評価を行う予定です。
ARDSに対する治療薬開発においては、肺炎を原因疾患としたARDS患者を対象に、有効性及び安全性を検討する第Ⅱ相試験(治験名称:ONE-BRIDGE試験)を全国20施設強の医療機関で実施し、2021年3月に患者組み入れを完了いたしました。また、2020年4月に、ONE-BRIDGE試験内に新型コロナウイルス由来の肺炎を原因疾患とするARDS患者を対象に安全性の検討を行う評価対象群を追加しておりましたが、2020年8月に患者組み入れを完了しております。2021年8月には、ONE-BRIDGE試験の評価項目の速報値データとして一部を発表し、有効性並びに安全性について良好な結果が示されました。今後は、治験登録患者の180日間の経過観察期間を経てデータ解析・評価等の実施を予定しております。なお、ARDSを対象としたHLCM051は、2019年11月に希少疾病用再生医療等製品として指定されております。
当第3四半期連結累計期間においても、依然新型コロナウイルス感染症の影響が上記治験実施施設においてもみられ、治験の進行スケジュールに影響が生じました。引き続き治験実施施設との連携を図りながら、できるだけ早い段階での治験完了に向け継続して取り組んでおります。
② iPSC再生医薬品分野
当第3四半期連結累計期間において、iPSCプラットフォーム、がん免疫、眼科分野及び肝疾患分野での研究開発を進めました。
遺伝子編集技術を用いた、HLA型に関わりなく免疫拒絶のリスクを低減する次世代iPS細胞、UDCに関する研究を進めております。患者の免疫細胞に認識されにくいiPS細胞を作製する事で拒絶反応を抑制し、有効性と安全性を高めた再生医療等製品を開発するための次世代技術プラットフォームの開発を目指しております。
2020年10月にはヒトへの臨床応用も可能なレベルの臨床株が完成し、適応疾患を含む具体的な臨床応用に向けた研究を進めております。2021年9月には、国立研究開発法人国立国際医療研究センターとの共同研究において、UDCから膵臓β細胞*への分化誘導ができたことを確認しました。
*膵臓β細胞:膵臓にあるランゲルハンス島を構成している細胞の1種で、血糖値に応じてインスリンを生産・分泌し、血液中の糖を調整しています。
<がん免疫>遺伝子編集技術により特定機能を強化した他家iPS細胞由来のNK細胞を用いて、固形がんを対象にしたがん免疫療法の研究を進めております。これまで当社グループが培ってきたiPS細胞を取り扱う技術と遺伝子編集技術を用いることで、殺傷能力を高めたNK細胞を大量かつ安定的に作製することによる、次世代がん免疫療法を創出すべく自社研究を進めております。
本分野では、2020年6月、国立研究開発法人国立がん研究センター(以下、国立がん研究センターと言います。)と共同研究契約を締結いたしました。他家iPS細胞由来遺伝子編集NK細胞が抗腫瘍効果を発揮する固形がんの特徴を明確にすることを目的に、国立がん研究センターが保有するPDX(Patient-Derived Xenograft:患者腫瘍 組織移植片)を用いて、NK細胞が認識する数種類の分子の発現状況を検討してまいりました。これまでに複数種類の臓器に由来するPDXにおいて、NK細胞が認識する特定の分子が発現していることを確認しデータを解析しております。
<眼科分野>iPS細胞由来網膜色素上皮(RPE)細胞を用いた治療法開発に向けて治験への準備を進めてまいりました。2019年6月、大日本住友製薬株式会社との共同開発体制の変更を決定し、現在は同社が主体となって治験の準備が進められております。
<肝疾患分野>横浜市立大学との、機能的なヒト臓器を創り出す3次元臓器に関する共同研究では、肝臓原基の製造に向けて共同研究を進めております。肝臓原基は、肝細胞に分化する前の肝前駆細胞を、細胞同士をつなぐ働きを持つ間葉系幹細胞と、血管をつくりだす血管内皮細胞に混合して培養することで形成されますが、これらの構成細胞及び形成された肝臓原基の機能評価や品質規格に関してデータ取得を進めたほか、大量培養法、細胞凍結法、移植法の開発を進めております。
なお、当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
以下の表は、当第3四半期連結会計期間末現在の当社グループの開発品並びにその適応症、市場、開発段階及び進捗状況を示しております。
<体性幹細胞再生医薬品分野>

(1)経営成績の状況
新型コロナウイルス感染症の新規感染者数はピーク時に比べ世界的に減少の傾向が見られますが、ワクチン接種が進んでいる状況下でも未だ各国の往来が制限されるなど、非日常が続いている状況です。我が国においてもワクチンの2回接種が完了した割合が60%を超え、新規感染者数や重症者数は減少傾向となっています。このような状況のなか、製薬業界においては、新型コロナウイルス感染症に対する治療薬が相次いで特例承認され、医療現場での使用が始まり軽症から重症の新型コロナウイルス感染症患者の治療への対応が進んでいます。
一方、再生医療分野では、2021年9月に、同種異系脂肪組織由来間葉系幹細胞を用いたクローン病患者における複雑痔瘻治療薬が承認され、これにより国内で承認された再生医療等製品は13品目となりました。
このような状況のもと、当社グループは体性幹細胞再生医薬品分野及びiPSC再生医薬品分野において研究開発を推進いたしました。
体性幹細胞再生医薬品分野においては、脳梗塞急性期及び急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の治療薬の承認取得に向け、それぞれ治験を実施しております。また、2021年8月、これらの治療薬に関わる日本国内での独占的開発・販売ライセンス契約を締結している米国 Athersys, Inc.(以下、アサシス社と言います。)と、商用化に向けた包括的な協業拡大に関する契約を締結し、これらの治療薬の商用製造に関する製造ライセンス権等を取得するとともに、今後アサシス社へのさらなる戦略的投資を可能にする新株予約権引き受けの決定をいたしました。
iPSC再生医薬品分野においては、遺伝子編集技術を用いた免疫拒絶のリスクの少ない次世代iPS細胞、ユニバーサルドナーセル(Universal Donor Cell: 以下、UDCと言います。)を用いた新たな治療薬の研究、ナチュラルキラー細胞(以下、NK細胞と言います。)を用いた次世代がん免疫に関する研究、眼科分野及び肝疾患分野での研究開発を進めております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上収益は30百万円(前年同期比47.5%増)、営業損失は3,872百万円(前年同期は2,926百万円の営業損失)、税引前四半期損失は3,675百万円(前年同期は4,034百万円の税引前四半期損失)、親会社の所有者に帰属する四半期損失は3,694百万円(前年同期は4,014百万円の親会社の所有者に帰属する四半期損失)となりました。
なお、当社は2021年9月、今後のパイプライン開発及び設備投資等の資金需要に対応するとともに、調達コストの抑制及び海外投資家層の拡大並びに流動性の向上を図るため、海外募集による新株式を発行し、手取金額合計約68億円を調達いたしました。
(2)財政状態の状況
① 資産、負債及び資本の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,890百万円増加し、26,061百万円となりました。流動資産は2,935百万円増加し、17,942百万円となりました。主な要因は、現金及び現金同等物の増加2,868百万円であります。非流動資産は45百万円減少し、8,119百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の増加117百万円、使用権資産の減少91百万円及びその他の金融資産の減少77百万円であります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ187百万円増加し、15,507百万円となりました。流動負債は4,142百万円増加し、6,828百万円となりました。主な要因は、社債及び借入金の増加4,622百万円であります。非流動負債は3,955百万円減少し、8,679百万円となりました。主な要因は、社債及び借入金の減少4,250百万円であります。
(資本)
当第3四半期連結会計期間末の資本合計は、前連結会計年度末に比べて2,703百万円増加し、10,554百万円となりました。主な要因は、資本金の増加1,182百万円及び資本剰余金の増加1,284百万円であります。
② キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、資金と言います。)は、前連結会計年度末と比べて2,868百万円増加し、16,791百万円となりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は3,279百万円(前年同期は2,685百万円の資金の使用)となりました。これは主に、税引前四半期損失3,675百万円、金融収益715百万円及び金融費用516百万円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は549百万円(前年同期は1,127百万円の資金の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出272百万円及び投資有価証券の取得による支出269百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は6,674百万円(前年同期は169百万円の資金の獲得)となりました。これは主に、新株の発行による収入6,769百万円等によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において新たに発生した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題はありません。
(6)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間においては、体性幹細胞再生医薬品、iPSC再生医薬品の各分野において、以下のとおり研究開発を推進いたしました。
当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、2,558百万円(前年同期は2,044百万円)であります。
① 体性幹細胞再生医薬品分野
当第3四半期連結累計期間において、体性幹細胞再生医薬品HLCM051(アサシス社の開発した幹細胞製品MultiStem®)を用いて、日本国内における脳梗塞急性期及び急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に対する治療薬の開発を進めました。
脳梗塞急性期に対する治療薬の開発においては、有効性及び安全性を検討するプラセボ対照二重盲検第Ⅱ/Ⅲ相試験(治験名称:TREASURE試験)を実施しており、全国40施設強の医療機関で臨床試験を進め、2021年8月に患者組み入れを完了いたしました。今後は、治験登録患者の経過観察期間を経てデータ解析・評価を行う予定です。
ARDSに対する治療薬開発においては、肺炎を原因疾患としたARDS患者を対象に、有効性及び安全性を検討する第Ⅱ相試験(治験名称:ONE-BRIDGE試験)を全国20施設強の医療機関で実施し、2021年3月に患者組み入れを完了いたしました。また、2020年4月に、ONE-BRIDGE試験内に新型コロナウイルス由来の肺炎を原因疾患とするARDS患者を対象に安全性の検討を行う評価対象群を追加しておりましたが、2020年8月に患者組み入れを完了しております。2021年8月には、ONE-BRIDGE試験の評価項目の速報値データとして一部を発表し、有効性並びに安全性について良好な結果が示されました。今後は、治験登録患者の180日間の経過観察期間を経てデータ解析・評価等の実施を予定しております。なお、ARDSを対象としたHLCM051は、2019年11月に希少疾病用再生医療等製品として指定されております。
当第3四半期連結累計期間においても、依然新型コロナウイルス感染症の影響が上記治験実施施設においてもみられ、治験の進行スケジュールに影響が生じました。引き続き治験実施施設との連携を図りながら、できるだけ早い段階での治験完了に向け継続して取り組んでおります。
② iPSC再生医薬品分野
当第3四半期連結累計期間において、iPSCプラットフォーム、がん免疫、眼科分野及び肝疾患分野での研究開発を進めました。
2020年10月にはヒトへの臨床応用も可能なレベルの臨床株が完成し、適応疾患を含む具体的な臨床応用に向けた研究を進めております。2021年9月には、国立研究開発法人国立国際医療研究センターとの共同研究において、UDCから膵臓β細胞*への分化誘導ができたことを確認しました。
*膵臓β細胞:膵臓にあるランゲルハンス島を構成している細胞の1種で、血糖値に応じてインスリンを生産・分泌し、血液中の糖を調整しています。
<がん免疫>遺伝子編集技術により特定機能を強化した他家iPS細胞由来のNK細胞を用いて、固形がんを対象にしたがん免疫療法の研究を進めております。これまで当社グループが培ってきたiPS細胞を取り扱う技術と遺伝子編集技術を用いることで、殺傷能力を高めたNK細胞を大量かつ安定的に作製することによる、次世代がん免疫療法を創出すべく自社研究を進めております。
本分野では、2020年6月、国立研究開発法人国立がん研究センター(以下、国立がん研究センターと言います。)と共同研究契約を締結いたしました。他家iPS細胞由来遺伝子編集NK細胞が抗腫瘍効果を発揮する固形がんの特徴を明確にすることを目的に、国立がん研究センターが保有するPDX(Patient-Derived Xenograft:患者腫瘍 組織移植片)を用いて、NK細胞が認識する数種類の分子の発現状況を検討してまいりました。これまでに複数種類の臓器に由来するPDXにおいて、NK細胞が認識する特定の分子が発現していることを確認しデータを解析しております。
<眼科分野>iPS細胞由来網膜色素上皮(RPE)細胞を用いた治療法開発に向けて治験への準備を進めてまいりました。2019年6月、大日本住友製薬株式会社との共同開発体制の変更を決定し、現在は同社が主体となって治験の準備が進められております。
<肝疾患分野>横浜市立大学との、機能的なヒト臓器を創り出す3次元臓器に関する共同研究では、肝臓原基の製造に向けて共同研究を進めております。肝臓原基は、肝細胞に分化する前の肝前駆細胞を、細胞同士をつなぐ働きを持つ間葉系幹細胞と、血管をつくりだす血管内皮細胞に混合して培養することで形成されますが、これらの構成細胞及び形成された肝臓原基の機能評価や品質規格に関してデータ取得を進めたほか、大量培養法、細胞凍結法、移植法の開発を進めております。
なお、当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
以下の表は、当第3四半期連結会計期間末現在の当社グループの開発品並びにその適応症、市場、開発段階及び進捗状況を示しております。
<体性幹細胞再生医薬品分野>

