有価証券報告書-第14期(2024/01/01-2024/12/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループが取り組む再生医療分野では、政府によるバイオ産業育成に向けたアクションプラン策定などの動きが活発化する一方、条件及び期限付承認を受けた製品が正式承認を受ける前に販売を終了するなど、その普及・振興は一進一退を続けています。研究面では、iPS細胞での受精卵について、一定の条件下での研究を容認する方向での議論が始まるなど、長期的視野での取り組みを見据えた動きが進んでいます。
このような状況のもと、当社グループは体性幹細胞再生医薬品分野及びiPSC再生医薬品分野において研究開発を推進いたしました。
体性幹細胞再生医薬品分野においては、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、脳梗塞急性期及び外傷の治療薬MultiStem®の承認取得に向け、それぞれの治験結果に基づき、準備を進めています。
ARDSについては、米国を中心としたMultiStem®のグローバル第3相試験(治験名称:REVIVE-ARDS試験)の実施について、2024年9月に米国FDA(Food and Drug Administration)と協議を行い、REVIVE-ARDS試験のデザインについて、当社グループの要望に沿ったかたちで合意しました。日本においては、既に日本国内で完了した第2相試験(ONE-BRIDGE試験)と米英で実施した第2相試験(MUST-ARDS試験)の良好な結果に加え、検証試験として上記REVIVE-ARDS試験を実施することを前提に、国内での条件及び期限付承認申請を行うことを決定しました。これにより、治験計画届を提出していた日本国内での第3相試験は取り止めることといたしました。2024年12月には、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)と承認後の製品の製造法や品質管理等に関し、2025年1月には臨床パートに関し、概ね合意しました。脳梗塞急性期については、日本及び米国での治験データに基づき、規制当局と日本における承認申請に向けた方針を相談中です。外傷については、米国において米国国防総省とメモリアル・ハーマン基金により、156人の患者を対象とした第2相試験(MATRICS-1試験)を実施しています。外傷は米国における45歳未満の死亡原因の第1位、全死亡原因の第3位であり、MultiStem®の承認後には、米軍等において大規模に採用される可能性があります。
上記体性幹細胞再生医薬品MultiStem®の開発パイプラインであるHLCM051に関し、当社グループはライセンスパートナーであった米国Athersys, Inc.(以下、「アサシス社」と言います。)より、2024年4月に、MultiStem®を使用した米国における外傷の第2相試験(MATRICS-1試験)の権利等を含むほぼ全ての資産を取得しました。今後、さらなる適応症の拡大に向けたグローバル権利の活用及び提携を推進してまいります。
iPSC再生医薬品分野においては、遺伝子編集技術により特定機能を強化した他家iPS細胞由来のナチュラルキラー細胞(以下、「eNK®細胞」と言います。)を用いた次世代がん免疫に関する研究を進めています。また、遺伝子編集技術を用いた免疫拒絶のリスクの少ない次世代iPS細胞、ユニバーサルドナーセル(Universal Donor Cell:以下、「UDC」と言います。)を用いた新たな治療薬の研究や細胞置換を必要とする疾患に対する治療法の研究を進めており、海外企業とのライセンス契約の締結をはじめ、国内外の企業・研究機関にUDCやiPS細胞を提供し様々な疾患への適応可能性について評価を進めています。
眼科領域において住友ファーマ株式会社(以下、「住友ファーマ」と言います。)と共同で進めている、iPS細胞由来網膜色素上皮(RPE)細胞を用いた治療法開発において網膜色素上皮裂孔の患者を対象とする第1/2相試験の患者組み入れが開始されました。また、2024年6月には、アステラス製薬株式会社の子会社(Astellas Institute for Regenerative Medicine)との間で締結したRPE細胞製造方法等に関するライセンス契約に基づく一時金として3百万米ドルを受領しました。
また、新領域への展開として、再生医療等製品の生産に伴い今後大量に産出される培養上清の活用に向けた取り組みを開始しています。第一弾として2024年4月に一般社団法人AND medical group(以下、「AND medical社」と言います。)との間で、同社が行う新たな治療法に関して当社グループが再生医療等製品の技術及び原材料(培養上清)を提供する共同研究契約を締結しました。契約締結時に一時金60百万円、2024年第4四半期にマイルストーン60百万円を受領しました。原材料の製造方法及び製造体制が確立し、共同研究の一定の目的が達成されたことを受け、原材料を当社グループからAND medical社に供給するための供給契約を2025年1月に締結しました。本契約において、初回発注分として4億2,000万円相当の対象製品を受注いたします。また、AND medical社より2億円を先払いで受領します。加えて、上記共同研究における最終マイルストーン達成の対価60百万円を5月に受領予定です。今後の発注時期及び製品の出荷量・出荷時期につきましては、AND medical社と協議のうえ順次決定してまいります。
2024年6月には、アルフレッサ株式会社との間で、当社グループの取り扱う製品等の流通、販売に関する業務提携基本契約、並びに総額16億円の第1回普通社債及び第2回普通社債買取契約を締結しました。
なお、今後の研究活動の継続に向けた事業体制の適正化に向け、経営資源の再配分、固定費削減を中心とした合理化施策の実施、財務基盤の強化を目指した資金調達等に継続的に取り組んでいます。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ963百万円減少し、14,191百万円となりました。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ820百万円増加し、12,108百万円となりました。
当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ1,784百万円減少し、2,084百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上収益は560百万円(前期比361.6%増)、営業損失は2,843百万円(前期は3,379百万円の営業損失)、税引前当期損失は4,061百万円(前期は3,626百万円の税引前当期損失)、親会社の所有者に帰属する当期損失は4,235百万円(前期は3,823百万円の親会社の所有者に帰属する当期損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、資金と言います。)は、前連結会計年度末と比べて3,050百万円減少し、3,672百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は1,817百万円(前期は2,822百万円の資金の使用)となりました。これは主に、税引前当期損失4,061百万円及び金融費用1,589百万円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は1,418百万円(前期は1,121百万円の資金の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出1,110百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は77百万円(前期は3,337百万円の資金の獲得)となりました。これは主に、社債の発行による収入1,599百万円、新株予約権付社債の償還による支出4,000百万円、新株の発行による収入2,190百万円及びSaiseiファンドにおける外部投資家からの払込による収入452百万円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
当社は、医薬品事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(注)当連結会計年度における住友ファーマ株式会社に対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
② 財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ963百万円減少し、14,191百万円となりました。流動資産は3,408百万円減少し、4,275百万円となりました。主な要因は、現金及び現金同等物の減少3,050百万円であります。非流動資産は2,445百万円増加し、9,916百万円となりました。主な要因は、Saisei Bioventures, L.P.における投資有価証券の取得等によるその他の金融資産の増加1,807百万円であります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ820百万円増加し、12,108百万円となりました。
流動負債は1,820百万円減少し、3,350百万円となりました。主な要因は、第2回無担保転換社債型新株予約権付社債の償還による社債及び借入金の減少3,958百万円、デリバティブ負債の評価替えによるその他の金融負債の増加1,724百万円であります。非流動負債は2,640百万円増加し、8,758百万円となりました。主な要因は、第1回及び第2回普通社債の発行による社債及び借入金の増加1,599百万円、Saiseiファンドにおける外部投資家持分の増加671百万円であります。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ1,784百万円減少し、2,084百万円となりました。主な要因は、新株の発行による2,181百万円の増加及び当期損失4,227百万円の計上であります。
③ 経営成績の分析
(売上収益)
当連結会計年度の売上収益は560百万円(前連結会計年度比361.6%増)となりました。当社グループが認識している売上収益は、主に実施許諾契約等に基づく契約一時金及びマイルストン収入に関するものであります。当社におけるRPE細胞製造方法等に関するライセンス契約に基づく一時金収入等の増加により前連結会計年度と比較して売上収益が増加しております。
(研究開発費、販売費及び一般管理費)
当連結会計年度においては、前連結会計年度に引き続き、体性幹細胞再生医薬品分野における脳梗塞急性期及びARDSに対する治療薬、iPSC再生医薬品分野におけるがん免疫療法を中心とした既存パイプラインの研究開発を推進した結果、研究開発費は1,960百万円(前連結会計年度は2,304百万円)となり、販売費及び一般管理費は1,374百万円(前連結会計年度は1,184百万円)となりました。
(営業損失)
当連結会計年度においては、売上収益を560百万円計上した一方、研究開発費1,960百万円、販売費及び一般管理費1,374百万円、その他の収益60百万円、その他の費用0百万円を計上した結果、営業損失は2,843百万円(前連結会計年度は3,379百万円の営業損失)となりました。
(当期損失)
当連結会計年度においては、Saiseiファンドにおける外部投資家持分への損益振替額163百万円、有価証券評価益150百万円が発生したこと等により、373百万円を金融収益に計上いたしました。また、デリバティブ評価損1,446百万円、社債利息81百万円(うち42百万円は償却原価法による計上)が発生したこと等により、1,589百万円を金融費用に計上いたしました。さらに、持分法による投資損失2百万円、法人所得税費用を166百万円計上した結果、当期損失は4,227百万円(前連結会計年度は3,813百万円の当期損失)となりました。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは事業活動の維持・拡大に必要な資金を安定的に確保するとともに、資金需要に応じた資金調達を行うことを基本的な方針としております。当連結会計年度においては、主に既存パイプラインを進捗させるための研究開発活動に伴う営業活動によるキャッシュ・フローは1,817百万円の支出となりました。また、連結子会社であるSaisei Bioventures, L.P.における投資有価証券の取得等により、投資活動によるキャッシュ・フローは1,418百万円の支出となりました。さらに、新株式の発行、社債の発行、Saiseiファンドにおける外部投資家からの払込、新株予約権付社債の償還等の結果、財務活動によるキャッシュ・フローは、77百万円の収入となりました。これらが資金の主な動きとなり、その結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、3,672百万円となりました。キャッシュ・フローの状況については「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループが取り組む再生医療分野では、政府によるバイオ産業育成に向けたアクションプラン策定などの動きが活発化する一方、条件及び期限付承認を受けた製品が正式承認を受ける前に販売を終了するなど、その普及・振興は一進一退を続けています。研究面では、iPS細胞での受精卵について、一定の条件下での研究を容認する方向での議論が始まるなど、長期的視野での取り組みを見据えた動きが進んでいます。
このような状況のもと、当社グループは体性幹細胞再生医薬品分野及びiPSC再生医薬品分野において研究開発を推進いたしました。
体性幹細胞再生医薬品分野においては、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、脳梗塞急性期及び外傷の治療薬MultiStem®の承認取得に向け、それぞれの治験結果に基づき、準備を進めています。
ARDSについては、米国を中心としたMultiStem®のグローバル第3相試験(治験名称:REVIVE-ARDS試験)の実施について、2024年9月に米国FDA(Food and Drug Administration)と協議を行い、REVIVE-ARDS試験のデザインについて、当社グループの要望に沿ったかたちで合意しました。日本においては、既に日本国内で完了した第2相試験(ONE-BRIDGE試験)と米英で実施した第2相試験(MUST-ARDS試験)の良好な結果に加え、検証試験として上記REVIVE-ARDS試験を実施することを前提に、国内での条件及び期限付承認申請を行うことを決定しました。これにより、治験計画届を提出していた日本国内での第3相試験は取り止めることといたしました。2024年12月には、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)と承認後の製品の製造法や品質管理等に関し、2025年1月には臨床パートに関し、概ね合意しました。脳梗塞急性期については、日本及び米国での治験データに基づき、規制当局と日本における承認申請に向けた方針を相談中です。外傷については、米国において米国国防総省とメモリアル・ハーマン基金により、156人の患者を対象とした第2相試験(MATRICS-1試験)を実施しています。外傷は米国における45歳未満の死亡原因の第1位、全死亡原因の第3位であり、MultiStem®の承認後には、米軍等において大規模に採用される可能性があります。
上記体性幹細胞再生医薬品MultiStem®の開発パイプラインであるHLCM051に関し、当社グループはライセンスパートナーであった米国Athersys, Inc.(以下、「アサシス社」と言います。)より、2024年4月に、MultiStem®を使用した米国における外傷の第2相試験(MATRICS-1試験)の権利等を含むほぼ全ての資産を取得しました。今後、さらなる適応症の拡大に向けたグローバル権利の活用及び提携を推進してまいります。
iPSC再生医薬品分野においては、遺伝子編集技術により特定機能を強化した他家iPS細胞由来のナチュラルキラー細胞(以下、「eNK®細胞」と言います。)を用いた次世代がん免疫に関する研究を進めています。また、遺伝子編集技術を用いた免疫拒絶のリスクの少ない次世代iPS細胞、ユニバーサルドナーセル(Universal Donor Cell:以下、「UDC」と言います。)を用いた新たな治療薬の研究や細胞置換を必要とする疾患に対する治療法の研究を進めており、海外企業とのライセンス契約の締結をはじめ、国内外の企業・研究機関にUDCやiPS細胞を提供し様々な疾患への適応可能性について評価を進めています。
眼科領域において住友ファーマ株式会社(以下、「住友ファーマ」と言います。)と共同で進めている、iPS細胞由来網膜色素上皮(RPE)細胞を用いた治療法開発において網膜色素上皮裂孔の患者を対象とする第1/2相試験の患者組み入れが開始されました。また、2024年6月には、アステラス製薬株式会社の子会社(Astellas Institute for Regenerative Medicine)との間で締結したRPE細胞製造方法等に関するライセンス契約に基づく一時金として3百万米ドルを受領しました。
また、新領域への展開として、再生医療等製品の生産に伴い今後大量に産出される培養上清の活用に向けた取り組みを開始しています。第一弾として2024年4月に一般社団法人AND medical group(以下、「AND medical社」と言います。)との間で、同社が行う新たな治療法に関して当社グループが再生医療等製品の技術及び原材料(培養上清)を提供する共同研究契約を締結しました。契約締結時に一時金60百万円、2024年第4四半期にマイルストーン60百万円を受領しました。原材料の製造方法及び製造体制が確立し、共同研究の一定の目的が達成されたことを受け、原材料を当社グループからAND medical社に供給するための供給契約を2025年1月に締結しました。本契約において、初回発注分として4億2,000万円相当の対象製品を受注いたします。また、AND medical社より2億円を先払いで受領します。加えて、上記共同研究における最終マイルストーン達成の対価60百万円を5月に受領予定です。今後の発注時期及び製品の出荷量・出荷時期につきましては、AND medical社と協議のうえ順次決定してまいります。
2024年6月には、アルフレッサ株式会社との間で、当社グループの取り扱う製品等の流通、販売に関する業務提携基本契約、並びに総額16億円の第1回普通社債及び第2回普通社債買取契約を締結しました。
なお、今後の研究活動の継続に向けた事業体制の適正化に向け、経営資源の再配分、固定費削減を中心とした合理化施策の実施、財務基盤の強化を目指した資金調達等に継続的に取り組んでいます。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ963百万円減少し、14,191百万円となりました。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ820百万円増加し、12,108百万円となりました。
当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ1,784百万円減少し、2,084百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上収益は560百万円(前期比361.6%増)、営業損失は2,843百万円(前期は3,379百万円の営業損失)、税引前当期損失は4,061百万円(前期は3,626百万円の税引前当期損失)、親会社の所有者に帰属する当期損失は4,235百万円(前期は3,823百万円の親会社の所有者に帰属する当期損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、資金と言います。)は、前連結会計年度末と比べて3,050百万円減少し、3,672百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は1,817百万円(前期は2,822百万円の資金の使用)となりました。これは主に、税引前当期損失4,061百万円及び金融費用1,589百万円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は1,418百万円(前期は1,121百万円の資金の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出1,110百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は77百万円(前期は3,337百万円の資金の獲得)となりました。これは主に、社債の発行による収入1,599百万円、新株予約権付社債の償還による支出4,000百万円、新株の発行による収入2,190百万円及びSaiseiファンドにおける外部投資家からの払込による収入452百万円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
当社は、医薬品事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | |
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 医薬品事業 | 560 | 361.6 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| Astellas Institute for Regenerative Medicine | - | - | 470 | 84.0 |
| 一般社団法人 AND medical group | - | - | 58 | 10.4 |
| 住友ファーマ株式会社 | 27 | 22.6 | - | - |
| RxCell, Inc. | 70 | 57.6 | - | - |
| Vita Therapeutics, Inc. | 17 | 13.8 | - | - |
(注)当連結会計年度における住友ファーマ株式会社に対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
② 財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ963百万円減少し、14,191百万円となりました。流動資産は3,408百万円減少し、4,275百万円となりました。主な要因は、現金及び現金同等物の減少3,050百万円であります。非流動資産は2,445百万円増加し、9,916百万円となりました。主な要因は、Saisei Bioventures, L.P.における投資有価証券の取得等によるその他の金融資産の増加1,807百万円であります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ820百万円増加し、12,108百万円となりました。
流動負債は1,820百万円減少し、3,350百万円となりました。主な要因は、第2回無担保転換社債型新株予約権付社債の償還による社債及び借入金の減少3,958百万円、デリバティブ負債の評価替えによるその他の金融負債の増加1,724百万円であります。非流動負債は2,640百万円増加し、8,758百万円となりました。主な要因は、第1回及び第2回普通社債の発行による社債及び借入金の増加1,599百万円、Saiseiファンドにおける外部投資家持分の増加671百万円であります。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ1,784百万円減少し、2,084百万円となりました。主な要因は、新株の発行による2,181百万円の増加及び当期損失4,227百万円の計上であります。
③ 経営成績の分析
(売上収益)
当連結会計年度の売上収益は560百万円(前連結会計年度比361.6%増)となりました。当社グループが認識している売上収益は、主に実施許諾契約等に基づく契約一時金及びマイルストン収入に関するものであります。当社におけるRPE細胞製造方法等に関するライセンス契約に基づく一時金収入等の増加により前連結会計年度と比較して売上収益が増加しております。
(研究開発費、販売費及び一般管理費)
当連結会計年度においては、前連結会計年度に引き続き、体性幹細胞再生医薬品分野における脳梗塞急性期及びARDSに対する治療薬、iPSC再生医薬品分野におけるがん免疫療法を中心とした既存パイプラインの研究開発を推進した結果、研究開発費は1,960百万円(前連結会計年度は2,304百万円)となり、販売費及び一般管理費は1,374百万円(前連結会計年度は1,184百万円)となりました。
(営業損失)
当連結会計年度においては、売上収益を560百万円計上した一方、研究開発費1,960百万円、販売費及び一般管理費1,374百万円、その他の収益60百万円、その他の費用0百万円を計上した結果、営業損失は2,843百万円(前連結会計年度は3,379百万円の営業損失)となりました。
(当期損失)
当連結会計年度においては、Saiseiファンドにおける外部投資家持分への損益振替額163百万円、有価証券評価益150百万円が発生したこと等により、373百万円を金融収益に計上いたしました。また、デリバティブ評価損1,446百万円、社債利息81百万円(うち42百万円は償却原価法による計上)が発生したこと等により、1,589百万円を金融費用に計上いたしました。さらに、持分法による投資損失2百万円、法人所得税費用を166百万円計上した結果、当期損失は4,227百万円(前連結会計年度は3,813百万円の当期損失)となりました。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは事業活動の維持・拡大に必要な資金を安定的に確保するとともに、資金需要に応じた資金調達を行うことを基本的な方針としております。当連結会計年度においては、主に既存パイプラインを進捗させるための研究開発活動に伴う営業活動によるキャッシュ・フローは1,817百万円の支出となりました。また、連結子会社であるSaisei Bioventures, L.P.における投資有価証券の取得等により、投資活動によるキャッシュ・フローは1,418百万円の支出となりました。さらに、新株式の発行、社債の発行、Saiseiファンドにおける外部投資家からの払込、新株予約権付社債の償還等の結果、財務活動によるキャッシュ・フローは、77百万円の収入となりました。これらが資金の主な動きとなり、その結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、3,672百万円となりました。キャッシュ・フローの状況については「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。