有価証券報告書-第61期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/27 14:14
【資料】
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【項目】
136項目
経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成に際し、経営陣は決算日における資産・負債の数値、並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える様々な要因・仮定に対し、合理的と考えられる様々な根拠に基づき見積り及び判断を行い、その結果を基礎として金額を算出し計上しております。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。具体的な内容につきましては、「第一部 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
(2) 当期の経営成績の概況
当連結会計年度における世界経済は、欧米では堅調な経済状況が続いており、中国およびその他新興国でも景気の回復基調が見られました。一方、国内経済は、雇用・所得環境の改善が続く中、各種政策の効果もあり、緩やかな回復基調で推移いたしました。
このような状況の下、コンタクトレンズ市場では、国内において、ディスポーザブルコンタクトレンズやカラーコンタクトレンズが市場を牽引しております。海外においては、米国を中心としてディスポーザブルコンタクトレンズの需要が増加しており、中国では睡眠中に装用することで近視矯正効果のあるオルソケラトロジー用のレンズやコンタクトレンズケア用品の需要が増加しております。
各事業の状況は、以下に記載のとおりであります。
[国内コンタクトレンズ事業]
市場において需要が増加している1日使い捨てコンタクトレンズの販売促進活動を強化いたしました。当社独自の技術を使用した、コンタクトレンズの内面に触れずに瞳に装用できる「SMART TOUCH(スマートタッチ)」のテレビコマーシャル、および1DAYデビュー応援キャンペーンを実施しております。商品政策といたしましては、シリコーンハイドロゲル素材を採用した1日使い捨てコンタクトレンズ「1DAYメニコン プレミオ」の販売チャネルを拡大いたしました。「高い酸素透過性」と柔らかさによる「装用感のよさ」を両立する特徴を持つ商品です。すでにメルスプランに導入し、ご好評をいただいており、物販での販売を開始いたしました。同じく1日使い捨てコンタクトレンズ「Magic」においては、中学生や高校生をターゲットにしたリブランディングを行い、新たなプロモーション活動を展開しております。これらの施策を実行することで、1日使い捨てコンタクトレンズユーザーの更なる獲得に取り組みました。
チャネル強化策といたしましては、直営店全店において「Menicon Miru」および「Miru+」としての店舗のブランドリニューアルが完了いたしました。また、当社グループのコンタクトレンズ販売会社である、株式会社ダブリュ・アイ・システム「エースコンタクト」、富士コンタクト株式会社「富士コンタクト」、株式会社エーアイピー「シティコンタクト」においては、共通ブランド「Miru partner」の下での事業展開を開始いたしました。当社グループとして、販売店のブランドを強化し、顧客ニーズにあった質の高いサービスを提供してまいります。
このような体制の下、メルスプラン事業の更なる拡大に努めてまいりました。結果、メルスプランの会員数は平成30年3月末時点で約127万人に増加しております。
[海外コンタクトレンズ事業]
ディスポーザブルコンタクトレンズの海外向けオリジナルブランド「Miru」の浸透に努めました。1日使い捨てコンタクトレンズ「Miru 1day Menicon Flat Pack」、1ヶ月交換タイプコンタクトレンズ「Miru 1month Menicon」、乱視用コンタクトレンズ「Miru 1month Menicon for Astigmatism」、遠近両用コンタクトレンズ「Miru 1month Menicon Multifocal」とこれらのプライベートブランド製品を中心に販売拡大に取り組みました。
地域別の海外事業強化として、北米では米国において、ディスポーザブルコンタクトレンズ事業を強化するため、販売チャネルとエリアの拡大に取り組みました。アジアでは中国において、オルソケラトロジー用レンズやコンタクトレンズケア用品の販売が好調に推移しました。東南アジアでは、グループ会社であるMenicon Singapore Sales Pte. Ltd.から周辺国への輸出を推進しております。欧州では、小売チェーンのプライベートブランドを中心にディスポーザブルコンタクトレンズの販売を強化しております。今後は、成長分野であるディスポーザブルコンタクトレンズの販売拡大に引き続き注力するとともに、従来からの当社の強みである高酸素透過性材料を使用したハードコンタクトレンズの販売強化および顧客の瞳に合わせてオーダーメイドするコンタクトレンズの拡販に取り組んでまいります。
[その他事業]
株式会社メニワンにおける動物医療事業は、眼内レンズと眼科用医療機器の販売が堅調でした。サプリメント分野では犬や猫の関節の健康維持を期待したサプリメント「関節やわらぎ酵母」を新発売しました。また、中国や韓国、台湾に加え、マレーシアにも進出し販路を拡大しています。
環境バイオ事業は、稲わら分解促進剤の販売が堅調に推移しました。ライフサイエンス事業は「眼をサポートする」というコンセプトで開発されたラクトフェリンを主成分としたサプリメント、及び不妊治療支援サプリメントの拡販に取り組んでいます。
このような取り組みの結果、メルスプランの売上が伸長したことに伴い、当期の売上高は前期比6.4%増の76,672百万円となりました。営業利益は売上高に対する売上原価の比率が前年度と同程度の水準で推移し、販売費及び一般管理費の比率は前年度より低下したため、前期比12.4%増の4,394百万円となりました。経常利益は、前期比10.4%増の4,458百万円となりました。
特別損益につきましては、1日使い捨てコンタクトレンズ製造工場である各務原工場の建設に対する補助金収入を計上したことなどにより114百万円の特別利益を計上し、事業用資産の評価を行った結果などにより271百万円の特別損失を計上しました。
これらの結果、税金等調整前当期純利益は前期比4.5%増の4,301百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比4.5%増の2,657百万円となりました。
なお、セグメントの業績は次のとおりであります。
①コンタクトレンズ関連事業
コンタクトレンズ関連事業は、売上高は75,265百万円(前期比6.5%増)、セグメント利益は8,245百万円(前期比0.9%増)となりました。詳細は以下の通りです。
コンタクトレンズ事業における主な売上高の増加はメルスプランの会員数増加によるものと株式会社エーアイピーを連結子会社としたことによるものです。メルスプランによる売上高は前期と比較し2,463百万円増加しており、これは1日使い捨てコンタクトレンズを対象とした入会キャンペーンを実施したことで、1DAYメニコン プレミオ及びMagicを中心に会員数が増加したことが要因です。また、1DAYメニコン プレミオを当年度より物販での販売を開始したことも売上高の増加に寄与しており、セグメント利益に関しても売上高が堅調に推移したことに伴い増加しております。
②その他事業
その他事業は、グループ会社である株式会社メニワンの動物医療事業での動物用医療機器及び犬猫用のサプリメントの売上高が増加したこと及び経費が増加したことにより、売上高は1,415百万円(前期比3.6%増)、セグメント損失は325百万円(前期セグメント損失は235百万円)となりました。
また、当社グループは中長期計画として「Vision2020」を定め、平成33年3月期に連結売上高を1,000億円まで成長させることを掲げております。平成30年3月期時点の達成率は76.7%で、今後は国内及び海外にてコンタクトレンズ事業を中心に連結売上高の伸長に努めてまいります。
なお、上記指標達成のための具体的な対策は、「第一部 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の「(4)経営環境および会社の対処すべき課題」に記載のとおりであります。
(3) 生産、受注及び販売
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
コンタクトレンズ関連事業12,790+23.8
合計12,790+23.8

(注) 1. 金額は製造原価によっております。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称商品仕入高(百万円)前年同期比(%)
コンタクトレンズ関連事業10,806△24.5
その他事業533+13.5
合計11,339△23.3

(注) 1. 金額は仕入実績によっております。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 受注状況
当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
④ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
コンタクトレンズ関連事業75,257+6.5
その他事業1,415+3.6
合計76,672+6.4

(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4) 財政状態
(資産)
当連結会計年度末において総資産は71,736百万円となり、前連結会計年度末に比べ599百万円の減少となりました。流動資産は現金及び預金が増加したことにより5,585百万円増加し38,968百万円となり、固定資産は機械装置及び運搬具が減少したことにより6,185百万円減少し32,767百万円となりました。これらの要因は、主に当社子会社のMenicon Singapore Pte. Ltd.においてコンタクトレンズ製造ラインのセール・アンド・リースバック取引を実行したことにより現金及び預金が3,949百万円増加、機械装置及び運搬具が同額減少したことによるものです。
(負債及び純資産の部)
負債は長期借入金の返済及び社債の償還により、前連結会計年度末に比べ3,040百万円減少し31,614百万円となりました。また、純資産は主に利益剰余金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ2,440百万円増加し40,121百万円となりました。
この結果、自己資本比率は55.8%となりました。
(5) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ4,728百万円増加し15,484百万円(前連結会計年度比44.0%増加)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益を4,301百万円、減価償却費を3,966百万円計上したことなどにより、7,857百万円の収入(前連結会計年度は5,197百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に当社子会社のMenicon Singapore Pte. Ltd.においてコンタクトレンズ製造ラインのセール・アンド・リースバック取引実行に伴う有形固定資産の売却による収入が3,949百万円あったことなどにより、900百万円の収入(前連結会計年度は6,065百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出が2,194百万円、社債の償還による支出が1,473百万円あったことなどにより、4,196百万円の支出(前連結会計年度は271百万円の支出)となりました。
(当社グループの資本の財源及び資金の流動性に関する情報)
運転資金や設備投資などの資金需要は自己資金、借入金、社債の発行などにより充当しておりますが、次期以降に予定されるコンタクトレンズ製造工場の増床やコンタクトレンズ生産ラインの増設などの投資については、転換社債型新株予約権付社債の発行により調達した約8,000百万円を充当予定であります。
また、安定的な経常運転資金枠の確保・緊急時の資金の流動性補完を目的として、取引銀行と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しております。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、経営成績に重要な影響を与える主な要因について下記事項を認識しております。
・ 少子高齢化の進行
少子高齢化によりコンタクトレンズの新規ユーザーの獲得がより一層困難となることが懸念されます。これに対しまして、当社グループは若年層のユーザーの獲得を強化し人生のライフサイクルにあったコンタクトレンズをメルスプランで提供することで顧客の囲い込みを目指します。
・ 代替品(サービス)の存在
同業他社製品のみならずコンタクトレンズの代替サービスであるレーシック手術による視力回復が台頭してきたため、顧客の流出が懸念されます。これに対しまして、当社グループは高品質なサービスと瞳の安全を同時に提供できるメルスプランの営業を推し進めることで顧客流出の防止を目指します。
・ 為替の変動
昨今の不安定な経済環境の中、海外取引割合の増加を計画している当社グループには、為替の変動により財政状態および経営成績を悪化させる可能性があります。これに対しまして、当社グループは為替ヘッジを活用するなど可能な限りリスクを抑える対応策をとり安定した企業経営を目指します。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループを取り巻くコンタクトレンズ市場におきましては、少子高齢化の進行により新規顧客の獲得が困難となることが想定されます。この課題に対しまして当社グループは、メルスプランの新規顧客数を増加させることを最重要課題と位置付け、日々営業活動に努めております。また、お客様に長くメルスプランを継続して頂けるように、ハードコンタクトレンズから1日使い捨て、2週間交換型などのディスポーザブルコンタクトレンズまで幅広い製品を取り扱っており、コンタクトレンズの種類変更をスムーズに行うことができます。この施策を推し進めることでメルスプラン会員の退会の抑止効果が期待でき、安定した収益基盤を構築することができると考えております。

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