有価証券報告書-第69期(2025/04/01-2026/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
また、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較・分析にあたっては暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
(1) 経営成績
当社グループは、中期経営計画「Vision2030」のスローガン‘新しい「みる」を世界に’の実現に向けて、2つの成長戦略として「1DAY戦略方針:独創性のある製品とサービスで、1DAYグローバルトッププレーヤーを目指す」、「オルソケラトロジー関連(近視進行抑制関連)戦略方針:近視進行抑制に関する新たな価値を創造し、オルソケラトロジー関連(近視進行抑制関連)のリーディングカンパニーを目指す」を推進しております。
各事業の状況は、以下のとおりです。
[ビジョンケア事業]
「1DAY戦略」につきましては、グローバルにおけるコンタクトレンズ市場において、近視人口の増加等を背景に、安全性の高いシリコーンハイドロゲル素材の1日使い捨てコンタクトレンズの需要が拡大しております。
国内においては、メルスプラン会員における1日使い捨てコンタクトレンズの構成比率の向上を図っております。また、海外、特に欧州及び北米においては、大手量販チェーンとの取引拡大に取り組んでおります。さらに、増加する需要に対応するため、各務原工場及びMenicon Singapore Pte. Ltd.に加え、2026年2月にMenicon Malaysia Sdn. Bhd.において商業生産を開始し、生産能力の増強を進めております。
当期においては、国内ではシリコーンハイドロゲル素材の自社製造品である「1DAYメニコン プレミオ」について、供給量増加を背景とした、各種メディアでのプロモーションや販促キャンペーンの実施により、メルスプランにおける1日使い捨てコンタクトレンズ会員数の増加や販売拡大に寄与しました。
欧州及び北米においては、大手量販チェーン向けの営業活動を継続した結果、既存取引先を中心に1日使い捨てコンタクトレンズの受注が増加したことにより、販売が拡大しました。中国においては、中国国内最大級のオンラインコンタクトレンズ専門代理店を通じて従来型素材の同レンズの販売拡大を進めると共に、シリコーンハイドロゲル素材製品の販売開始に向けた基盤整備を進めました。
「オルソケラトロジー関連(近視進行抑制関連)戦略」については、中国において景気停滞に伴う消費者の購買力低下及び代替品の台頭によりオルソケラトロジー関連市場が停滞しておりますが、オルソケラトロジーレンズ及びオルソケラトロジーレンズに使用されるケア用品の販売強化に取り組みました。一方、日本及びその他のアジア諸国においては需要が拡大しており、今後の成長が期待されております。
当社は、日本及びアジア諸国で販売が堅調な「アルファオルソK」(日本市場では「メニコンオルソK」)、欧州並びにアジア諸国で販売を強化している「Menicon Z Night」、2019年に業界初の近視進行抑制用としてCEマーク認証を取得し、更なる販売拡大が期待される「Menicon Bloom Night」など、複数のオルソケラトロジーレンズのラインアップを展開しております。これら製品とケア用品を組み合わせ、製品認知度の向上及び販売チャネルの開拓を進めることで、グローバルでの売上高拡大を目指してまいります。
当期においては、中国において販売チャネルに対する継続的な販促支援を実施すると共に、医師の協力のもと、オルソケラトロジーの処方事例や近視進行抑制効果に関する学術情報を発信し、医療従事者の製品理解向上と処方促進を図りました。
[その他]
ヘルスケア・ライフケア事業においては、五感を通じて人々の健康サポートや喜びを創出する新領域への挑戦を方針として活動しており、自己集合性ペプチドゲル技術を用いた製品を中心としたヘルスケア領域、グリーンインフラ事業に注力しているライフケア領域、ペットライフをサポートする動物医療ビジネス、農水産物の販売及び輸出入を行う食品ビジネス等に取り組んでいます。
ヘルスケア領域においてはペプチド分野に注力し、新製品の開発を進める中で、骨補填材の医療機器承認を取得しました。ライフケア領域においてはグリーンインフラビジネスとして芝の生産・販売に継続して取り組んでいます。動物医療ビジネスにおいては、犬・猫用サプリメントについて動物病院や動物医薬品卸業者への販売に加えて、一般消費者向けセグメントでの販売に取り組むことにより販売拡大に努めました。また、食品事業においては、海外を中心とした販路拡大に取り組みました。
このような取り組みの結果、当社グループの当期の経営成績は以下のとおりです。
売上高は、国内における1日使い捨てコンタクトレンズのメルスプラン会員数増加や販売拡大、欧州及び北米での大手量販チェーンからの同レンズの受注が増加したことにより、125,605百万円(前期比3.4%増)となりました。営業利益は、新工場の稼働準備及び従業員に対する賃上げ等を行い、将来の成長に向けた投資費用の増加や板橋貿易株式会社の株式取得に係るアーンアウト条項に基づく追加対価の発生に伴い生じるのれん償却費を計上したものの、販売費及び一般管理費を適切にコントロールしたことにより、10,236百万円(前期比2.2%増)となりました。経常利益は、為替差益の計上等により、11,021百万円(前期比15.2%増)となりました。
特別損失につきましては、中国を中心としたオルソケラトロジー関連市場の事業環境の変化に伴う一部の無形固定資産及び特殊コンタクトレンズの製造及び販売機能を持つグループ会社ののれん等について減損損失が発生したこと等により、2,181百万円を計上しました。
以上の要因により、親会社株主に帰属する当期純利益は5,916百万円(前期比5.7%増)となりました。
セグメントの業績は以下のとおりです。
① ビジョンケア事業
ビジョンケア事業の売上高は116,523百万円(前期比3.7%増)、セグメント利益は17,468百万円(前期比2.9%増)となりました。詳細は以下のとおりです。
ビジョンケア事業の売上高は前期と比較して4,196百万円増加いたしました。1日使い捨てコンタクトレンズの売上高は、国内においてシリコーンハイドロゲル素材の自社製造品の生産能力増強によりメルスプラン会員数の増加及び販売数量の増加並びに欧州における大手量販チェーンに対する販売拡大により、2,869百万円増加しております。オルソケラトロジー関連売上高は、グローバルで販売拡大したものの、中国における景気停滞や競争環境激化の影響を受けたことにより、350百万円減少となっております。その他コンタクトレンズ・レンズケア売上高は、欧州での1ヵ月交換コンタクトレンズの販売拡大や国内及び北米でのケア用品の販売拡大等で増加しております。
セグメント利益につきましては、新工場の稼働準備及び従業員に対する賃上げ等を行い、将来の成長に向けた投資費用の増加や板橋貿易株式会社の株式取得に係るアーンアウト条項に基づく追加対価の発生に伴い生じるのれん償却費を計上したものの、販売費及び一般管理費を適切にコントロールしたことにより、前期と比較して499百万円増加しております。
② その他
その他の事業は、堆肥化関連ビジネスの売上高が増加したものの中国における食品事業の縮小により、売上高は9,082百万円(前期比0.9%減)となりました。セグメント損失は862百万円(前期セグメント損失は1,147百万円)となりました。
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中期経営計画「Vision2030」を策定し、‘新しい「みる」を世界に’をスローガンに掲げ、五感を通じて人々が幸せや豊かさを実感できるような商品やサービスの提供を目指しております。当該中期経営計画では、持続的な成長、効率的な経営及び株主価値の向上のために、具体的な数値目標として2028年3月期において連結売上高1,400億円超、営業利益率12%、ROE12%の達成をマイルストーンと定め活動しております。
当期の各指標の達成状況につきましては、連結売上高が125,605百万円、営業利益率が8.1%、ROEが6.6%となっております。
(Vision2030 成果指標の推移)
なお、上記指標達成のための具体的な対策は、「第一部 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の「(4)経営環境及び会社の対処すべき課題」に記載のとおりであります。
当社グループでは、2028年3月期のマイルストーン達成に向けた成長戦略目標として、同年度における1日使い捨てコンタクトレンズの売上高の目標を460億円、グローバルでのオルソケラトロジーレンズ及びアジアでのケア用品を合計したオルソケラトロジー関連の売上高の目標を160億円と定めております。
(1日使い捨てコンタクトレンズ及びオルソケラトロジー関連の売上高推移)
(2) 生産、受注及び販売
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は製造原価によっております。
2.Menicon Malaysia Sdn. Bhd.において商業生産を開始したこと及び当社において「1DAYメニコン プレミオ」シリーズの生産を拡大したことによるものであります。
② 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は仕入実績によっております。
2.ビジョンケア事業において、OEM品の仕入れが増加したことによるものであります。
③ 受注状況
当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
④ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(3) 財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産は194,640百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,050百万円の増加となりました。流動資産は、今後の販売拡大を見据え、1日使い捨てコンタクトレンズの在庫を確保したことにより商品及び製品が増加したものの、主に製造設備投資の支払い、法人税等の納税及び自己株式の取得により現金及び預金が減少したことにより、3,690百万円減少し78,978百万円となりました。また、固定資産は、主にMenicon Malaysia Sdn. Bhd.における1日使い捨てコンタクトレンズ製造設備投資、当社におけるコンタクトレンズの製造設備投資により、10,740百万円増加し115,661百万円となりました。
(負債及び純資産の部)
負債は、主に短期借入金が増加したものの製造設備投資の支払いに伴う未払金の減少やリース債務の返済等により、前連結会計年度末に比べ1,927百万円減少し99,533百万円となりました。
純資産は主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上や、円安による在外子会社に係る為替換算調整勘定の増加等により、8,977百万円増加し95,106百万円となりました。
この結果、自己資本比率は48.5%となりました。
(4) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ9,454百万円減少し、32,410百万円(前連結会計年度比22.6%減少)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益及び減価償却費の計上により、11,839百万円の収入(前連結会計年度は13,944百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主にMenicon Malaysia Sdn. Bhd.における1日使い捨てコンタクトレンズの製造設備投資、当社におけるコンタクトレンズの製造設備投資により、16,488百万円の支出(前連結会計年度は19,661百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に自己株式の取得、リース債務の返済及び配当金の支払いにより、6,037百万円の支出(前連結会計年度は714百万円の収入)となりました。
(当社グループの資本の財源及び資金の流動性に関する情報)
当社グループの資金需要のうち運転資金及び研究開発投資は、主に自己資金を財源としますが、外部からの資金調達が必要な場合は、金融機関からの借入や社債発行等の負債により調達することとしております。一方、設備投資や事業買収、その他の投資資金は金融機関からの借入や社債発行等の負債及び資本による調達を基本としております。資金調達を行う際は、期間や市場金利動向等、また自己資本比率、ネットDEレシオやROEといった財務指標への影響度等を総合的に勘案しながら、最適な調達を実施します。主要な取引先金融機関とは良好な取引関係を維持しており、また本報告書提出日時点における株式会社格付投資情報センターからの発行体格付は「A-」(安定的)であることから、安定的な資金調達が随時実施可能であると考えております。
加えて、複数の取引銀行とコミットメントライン契約及び当座貸越契約を締結しており、資金調達の機動性及び安定性を確保しております。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第一部 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(繰延税金資産)
当社グループは、将来の事業計画に基づく課税所得及び将来減算一時差異の回収可能性をふまえ繰延税金資産を計上しております。
事業環境の変化等による将来課税所得の見積りに変更が生じた場合は、繰延税金資産の取り崩しに伴う税金費用を計上する可能性があります。
(固定資産)
当社グループは、固定資産(買収によって発生したのれんを含む)の減損会計の適用にあたり、概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位によって資産のグルーピングを行っており、原則として管理会計上の区分を基準にグルーピングを行っております。収益性が著しく低下した資産グループに関しては、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
事業環境の変化等による将来キャッシュ・フロー等、固定資産の回収可能価額計算の前提条件に変更が生じた場合は、固定資産の減損損失を計上する可能性があります。
(棚卸資産)
当社グループは、棚卸資産を取得原価で測定しておりますが、連結会計年度末における正味実現可能価額が取得価額より著しく下落している場合には、当該正味実現可能価額で測定し、取得価額との差額を原則として売上原価に計上しております。また営業循環過程から外れて滞留する棚卸資産については、将来の事業環境を反映し正味実現可能価額を算定しております。
事業環境の変化等による正味実現可能価額の著しい下落が生じた場合は、棚卸資産の評価損を計上する可能性があります。
(貸倒引当金)
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。将来、取引先の財務状況等が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
また、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較・分析にあたっては暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
(1) 経営成績
当社グループは、中期経営計画「Vision2030」のスローガン‘新しい「みる」を世界に’の実現に向けて、2つの成長戦略として「1DAY戦略方針:独創性のある製品とサービスで、1DAYグローバルトッププレーヤーを目指す」、「オルソケラトロジー関連(近視進行抑制関連)戦略方針:近視進行抑制に関する新たな価値を創造し、オルソケラトロジー関連(近視進行抑制関連)のリーディングカンパニーを目指す」を推進しております。
各事業の状況は、以下のとおりです。
[ビジョンケア事業]
「1DAY戦略」につきましては、グローバルにおけるコンタクトレンズ市場において、近視人口の増加等を背景に、安全性の高いシリコーンハイドロゲル素材の1日使い捨てコンタクトレンズの需要が拡大しております。
国内においては、メルスプラン会員における1日使い捨てコンタクトレンズの構成比率の向上を図っております。また、海外、特に欧州及び北米においては、大手量販チェーンとの取引拡大に取り組んでおります。さらに、増加する需要に対応するため、各務原工場及びMenicon Singapore Pte. Ltd.に加え、2026年2月にMenicon Malaysia Sdn. Bhd.において商業生産を開始し、生産能力の増強を進めております。
当期においては、国内ではシリコーンハイドロゲル素材の自社製造品である「1DAYメニコン プレミオ」について、供給量増加を背景とした、各種メディアでのプロモーションや販促キャンペーンの実施により、メルスプランにおける1日使い捨てコンタクトレンズ会員数の増加や販売拡大に寄与しました。
欧州及び北米においては、大手量販チェーン向けの営業活動を継続した結果、既存取引先を中心に1日使い捨てコンタクトレンズの受注が増加したことにより、販売が拡大しました。中国においては、中国国内最大級のオンラインコンタクトレンズ専門代理店を通じて従来型素材の同レンズの販売拡大を進めると共に、シリコーンハイドロゲル素材製品の販売開始に向けた基盤整備を進めました。
「オルソケラトロジー関連(近視進行抑制関連)戦略」については、中国において景気停滞に伴う消費者の購買力低下及び代替品の台頭によりオルソケラトロジー関連市場が停滞しておりますが、オルソケラトロジーレンズ及びオルソケラトロジーレンズに使用されるケア用品の販売強化に取り組みました。一方、日本及びその他のアジア諸国においては需要が拡大しており、今後の成長が期待されております。
当社は、日本及びアジア諸国で販売が堅調な「アルファオルソK」(日本市場では「メニコンオルソK」)、欧州並びにアジア諸国で販売を強化している「Menicon Z Night」、2019年に業界初の近視進行抑制用としてCEマーク認証を取得し、更なる販売拡大が期待される「Menicon Bloom Night」など、複数のオルソケラトロジーレンズのラインアップを展開しております。これら製品とケア用品を組み合わせ、製品認知度の向上及び販売チャネルの開拓を進めることで、グローバルでの売上高拡大を目指してまいります。
当期においては、中国において販売チャネルに対する継続的な販促支援を実施すると共に、医師の協力のもと、オルソケラトロジーの処方事例や近視進行抑制効果に関する学術情報を発信し、医療従事者の製品理解向上と処方促進を図りました。
[その他]
ヘルスケア・ライフケア事業においては、五感を通じて人々の健康サポートや喜びを創出する新領域への挑戦を方針として活動しており、自己集合性ペプチドゲル技術を用いた製品を中心としたヘルスケア領域、グリーンインフラ事業に注力しているライフケア領域、ペットライフをサポートする動物医療ビジネス、農水産物の販売及び輸出入を行う食品ビジネス等に取り組んでいます。
ヘルスケア領域においてはペプチド分野に注力し、新製品の開発を進める中で、骨補填材の医療機器承認を取得しました。ライフケア領域においてはグリーンインフラビジネスとして芝の生産・販売に継続して取り組んでいます。動物医療ビジネスにおいては、犬・猫用サプリメントについて動物病院や動物医薬品卸業者への販売に加えて、一般消費者向けセグメントでの販売に取り組むことにより販売拡大に努めました。また、食品事業においては、海外を中心とした販路拡大に取り組みました。
このような取り組みの結果、当社グループの当期の経営成績は以下のとおりです。
売上高は、国内における1日使い捨てコンタクトレンズのメルスプラン会員数増加や販売拡大、欧州及び北米での大手量販チェーンからの同レンズの受注が増加したことにより、125,605百万円(前期比3.4%増)となりました。営業利益は、新工場の稼働準備及び従業員に対する賃上げ等を行い、将来の成長に向けた投資費用の増加や板橋貿易株式会社の株式取得に係るアーンアウト条項に基づく追加対価の発生に伴い生じるのれん償却費を計上したものの、販売費及び一般管理費を適切にコントロールしたことにより、10,236百万円(前期比2.2%増)となりました。経常利益は、為替差益の計上等により、11,021百万円(前期比15.2%増)となりました。
特別損失につきましては、中国を中心としたオルソケラトロジー関連市場の事業環境の変化に伴う一部の無形固定資産及び特殊コンタクトレンズの製造及び販売機能を持つグループ会社ののれん等について減損損失が発生したこと等により、2,181百万円を計上しました。
以上の要因により、親会社株主に帰属する当期純利益は5,916百万円(前期比5.7%増)となりました。
セグメントの業績は以下のとおりです。
① ビジョンケア事業
ビジョンケア事業の売上高は116,523百万円(前期比3.7%増)、セグメント利益は17,468百万円(前期比2.9%増)となりました。詳細は以下のとおりです。
ビジョンケア事業の売上高は前期と比較して4,196百万円増加いたしました。1日使い捨てコンタクトレンズの売上高は、国内においてシリコーンハイドロゲル素材の自社製造品の生産能力増強によりメルスプラン会員数の増加及び販売数量の増加並びに欧州における大手量販チェーンに対する販売拡大により、2,869百万円増加しております。オルソケラトロジー関連売上高は、グローバルで販売拡大したものの、中国における景気停滞や競争環境激化の影響を受けたことにより、350百万円減少となっております。その他コンタクトレンズ・レンズケア売上高は、欧州での1ヵ月交換コンタクトレンズの販売拡大や国内及び北米でのケア用品の販売拡大等で増加しております。
セグメント利益につきましては、新工場の稼働準備及び従業員に対する賃上げ等を行い、将来の成長に向けた投資費用の増加や板橋貿易株式会社の株式取得に係るアーンアウト条項に基づく追加対価の発生に伴い生じるのれん償却費を計上したものの、販売費及び一般管理費を適切にコントロールしたことにより、前期と比較して499百万円増加しております。
② その他
その他の事業は、堆肥化関連ビジネスの売上高が増加したものの中国における食品事業の縮小により、売上高は9,082百万円(前期比0.9%減)となりました。セグメント損失は862百万円(前期セグメント損失は1,147百万円)となりました。
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中期経営計画「Vision2030」を策定し、‘新しい「みる」を世界に’をスローガンに掲げ、五感を通じて人々が幸せや豊かさを実感できるような商品やサービスの提供を目指しております。当該中期経営計画では、持続的な成長、効率的な経営及び株主価値の向上のために、具体的な数値目標として2028年3月期において連結売上高1,400億円超、営業利益率12%、ROE12%の達成をマイルストーンと定め活動しております。
当期の各指標の達成状況につきましては、連結売上高が125,605百万円、営業利益率が8.1%、ROEが6.6%となっております。
(Vision2030 成果指標の推移)
| 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
| 売上高(百万円) | 100,172 | 110,194 | 116,192 | 121,491 | 125,605 |
| 営業利益率(%) | 9.9 | 10.9 | 7.7 | 8.2 | 8.1 |
| ROE(%) | 10.4 | 10.7 | 6.0 | 6.8 | 6.6 |
なお、上記指標達成のための具体的な対策は、「第一部 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の「(4)経営環境及び会社の対処すべき課題」に記載のとおりであります。
当社グループでは、2028年3月期のマイルストーン達成に向けた成長戦略目標として、同年度における1日使い捨てコンタクトレンズの売上高の目標を460億円、グローバルでのオルソケラトロジーレンズ及びアジアでのケア用品を合計したオルソケラトロジー関連の売上高の目標を160億円と定めております。
(1日使い捨てコンタクトレンズ及びオルソケラトロジー関連の売上高推移)
| 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
| 1日使い捨てコンタクトレンズ (億円) | 240 | 253 | 284 | 309 | 338 |
| オルソケラトロジー関連(億円) | 109 | 148 | 150 | 148 | 145 |
(2) 生産、受注及び販売
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前期比(%) |
| ビジョンケア事業 | 24,951 | 9.4 |
| 合計 | 24,951 | 9.4 |
(注) 1.金額は製造原価によっております。
2.Menicon Malaysia Sdn. Bhd.において商業生産を開始したこと及び当社において「1DAYメニコン プレミオ」シリーズの生産を拡大したことによるものであります。
② 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 商品仕入高(百万円) | 前期比(%) |
| ビジョンケア事業 | 13,837 | 11.0 |
| その他 | 7,006 | 7.2 |
| 合計 | 20,843 | 9.7 |
(注) 1.金額は仕入実績によっております。
2.ビジョンケア事業において、OEM品の仕入れが増加したことによるものであります。
③ 受注状況
当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
④ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比(%) |
| ビジョンケア事業 | 116,523 | 3.7 |
| その他 | 9,081 | △0.9 |
| 合計 | 125,605 | 3.4 |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(3) 財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産は194,640百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,050百万円の増加となりました。流動資産は、今後の販売拡大を見据え、1日使い捨てコンタクトレンズの在庫を確保したことにより商品及び製品が増加したものの、主に製造設備投資の支払い、法人税等の納税及び自己株式の取得により現金及び預金が減少したことにより、3,690百万円減少し78,978百万円となりました。また、固定資産は、主にMenicon Malaysia Sdn. Bhd.における1日使い捨てコンタクトレンズ製造設備投資、当社におけるコンタクトレンズの製造設備投資により、10,740百万円増加し115,661百万円となりました。
(負債及び純資産の部)
負債は、主に短期借入金が増加したものの製造設備投資の支払いに伴う未払金の減少やリース債務の返済等により、前連結会計年度末に比べ1,927百万円減少し99,533百万円となりました。
純資産は主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上や、円安による在外子会社に係る為替換算調整勘定の増加等により、8,977百万円増加し95,106百万円となりました。
この結果、自己資本比率は48.5%となりました。
(4) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ9,454百万円減少し、32,410百万円(前連結会計年度比22.6%減少)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益及び減価償却費の計上により、11,839百万円の収入(前連結会計年度は13,944百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主にMenicon Malaysia Sdn. Bhd.における1日使い捨てコンタクトレンズの製造設備投資、当社におけるコンタクトレンズの製造設備投資により、16,488百万円の支出(前連結会計年度は19,661百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に自己株式の取得、リース債務の返済及び配当金の支払いにより、6,037百万円の支出(前連結会計年度は714百万円の収入)となりました。
(当社グループの資本の財源及び資金の流動性に関する情報)
当社グループの資金需要のうち運転資金及び研究開発投資は、主に自己資金を財源としますが、外部からの資金調達が必要な場合は、金融機関からの借入や社債発行等の負債により調達することとしております。一方、設備投資や事業買収、その他の投資資金は金融機関からの借入や社債発行等の負債及び資本による調達を基本としております。資金調達を行う際は、期間や市場金利動向等、また自己資本比率、ネットDEレシオやROEといった財務指標への影響度等を総合的に勘案しながら、最適な調達を実施します。主要な取引先金融機関とは良好な取引関係を維持しており、また本報告書提出日時点における株式会社格付投資情報センターからの発行体格付は「A-」(安定的)であることから、安定的な資金調達が随時実施可能であると考えております。
加えて、複数の取引銀行とコミットメントライン契約及び当座貸越契約を締結しており、資金調達の機動性及び安定性を確保しております。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第一部 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(繰延税金資産)
当社グループは、将来の事業計画に基づく課税所得及び将来減算一時差異の回収可能性をふまえ繰延税金資産を計上しております。
事業環境の変化等による将来課税所得の見積りに変更が生じた場合は、繰延税金資産の取り崩しに伴う税金費用を計上する可能性があります。
(固定資産)
当社グループは、固定資産(買収によって発生したのれんを含む)の減損会計の適用にあたり、概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位によって資産のグルーピングを行っており、原則として管理会計上の区分を基準にグルーピングを行っております。収益性が著しく低下した資産グループに関しては、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
事業環境の変化等による将来キャッシュ・フロー等、固定資産の回収可能価額計算の前提条件に変更が生じた場合は、固定資産の減損損失を計上する可能性があります。
(棚卸資産)
当社グループは、棚卸資産を取得原価で測定しておりますが、連結会計年度末における正味実現可能価額が取得価額より著しく下落している場合には、当該正味実現可能価額で測定し、取得価額との差額を原則として売上原価に計上しております。また営業循環過程から外れて滞留する棚卸資産については、将来の事業環境を反映し正味実現可能価額を算定しております。
事業環境の変化等による正味実現可能価額の著しい下落が生じた場合は、棚卸資産の評価損を計上する可能性があります。
(貸倒引当金)
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。将来、取引先の財務状況等が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。