有価証券報告書-第5期(平成31年3月1日-令和2年2月29日)

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2020/05/28 16:00
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142項目
(1)経営成績等の概要
① 経営成績及び財政状態
当連結会計年度におけるわが国の経済状況は、先行きに当面弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続く中で、政府の各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されておりますが、新型コロナウイルス感染症が内外経済に与える影響に十分注意する必要があります。また、通商問題を巡る動向等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響にも留意が必要な状況にあります。
当社グループは、「明日のあるべき豊かな情報生活に貢献する企業集団」として、ITを取り巻く環境や社会の価値観が変化し続ける状況の中で、世の中に必要とされる商品・サービスを次々に創出、提供し続けてゆくことを当社グループの使命と捉えております。
当連結会計年度の主な活動としては、平成31年4月に攻めのIT経営に関して注目すべき取組みを実施している企業として経済産業省より「IT経営注目企業2019」に選定されました。
令和元年5月に営業効率の向上及び共通コストの削減を目的として、株式会社VOTE FORを存続会社、株式会社パブリカを消滅会社とする当社連結子会社間の吸収合併を行いました。
同9月に当社が保有するSprinklr Japan株式会社株式を同社の米国親会社であるSprinklr, Inc.株式に交換することに合意し、手続を完了しております。
同12月にオーダーメイド人材育成代行事業を営む株式会社ブルームノーツを解散いたしました。
令和2年1月までに第5回及び第6回新株予約権すべてが行使されました。合計約500,000株を自己株式より交付し、約900百万円を調達いたしました。なお、新株発行による株式の希薄化はございません。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は6,207百万円(前期比14.5%増)、営業利益は1,390百万円(同252.9%増)、経常利益は1,402百万円(同259.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は688百万円(同389.1%増)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(機能別事業群)
クラウドやSNS等のIT基盤の利活用により、CRM、販売促進、EC等の業務効率化に大きな伸びしろが期待される企業・団体全般をターゲット顧客とした事業セグメント群です。各セグメントの詳細は以下のとおりです。
ⅰ)情報資産プラットフォーム事業
昨今の人手不足社会における課題解決の一助として、顧客企業・団体のコスト低減・業務効率化に資するシステムの開発・提供等を行っております。売上高は4,249百万円(前期比15.8%増)、営業利益は1,419百万円(同71.3%増)となりました。その主なサービスは以下のとおりです。
イ)情報資産プラットフォーム「スパイラル®」
令和元年7月にスパイラルAPIの利便性向上等、柔軟なアプリケーション開発・運用を実現する新版1.12.8を、同10月よりFIDO認証や二段階認証等の実装を見据えた新版1.13を、令和2年2月より新メソッド追加でアプリケーション開発の生産性を向上した新版1.13.1をそれぞれ提供開始し、「スパイラル®」のプラットフォームとしての機能拡張に継続して取組んでおります。
また、当連結会計年度において、LINEと連携した「来店前注文システムソリューション」、みずほ銀行と協同で提供する「職域営業支援ソリューション」、マイナンバーカードによる公的個人認証サービスを利用した「スパイラル本人確認サービス」、公的個人認証サービスを利用して本人確認とマイナンバー収集がオンラインで完結する「口座開設ソリューション」等、「スパイラル®」を用いた業務効率化ソリューションを多数提供開始し、拡販活動に努めております。
この結果、「スパイラル®」の有効アカウント数は3,680件となりました。
ロ)アパレル特化型ECプラットフォーム「スパイラルEC®」
ハ)クラウド型グループウェア×CMS×SNS連携プラットフォーム「スパイラルプレース®」
ニ)コールセンタープラットフォーム「BizBase®」
令和元年8月に自動発信及び自動音声応対が可能なオートコール搭載システムに「SMS送信機能」オプションを追加いたしました。
ホ)その他の情報資産プラットフォーム
・現場に最適なマイナンバー管理を実現する「スパイラルマイナンバートータルソリューション」
・クラウド型ストレスチェックサービス「こころの健診センター®」
・ソーシャルマネジメントプラットフォーム「Sprinklr®」
ⅱ)販促CRMソリューション事業
顧客企業・団体におけるITを活用した業務最適化や顧客との接点機会創出及び強化を支援するサービスの提供や、顧客に応じた最適なITシステムの開発請負等を行っております。売上高は963百万円(前期比6.1%減)、営業利益は84百万円(同84.1%増)となりました。その主なサービスは以下のとおりです。
イ)デジタルCRM事業及び伴走型インサイドセールス代行「ミシェル」
ロ)Webシステムの開発業務等の請負
ハ)アパレル・ファッションに特化したECサイト・アプリの構築、運営及びコンサルティング
ⅲ)広告事業
顧客サービスの認知度、集客力、ブランド力の向上等を目的としたプロモーション設計や広告コンテンツの制作・開発・運用、インターネット広告の代理販売等を行っております。株式会社電通の「2019年 日本の広告費」によると、平成31年のインターネット広告費は6年連続2桁成長で初めて2兆円を超え、テレビメディア広告費を上回りました。引き続きインターネットメディアへのシフトが続いております。
当社グループにおいても営業強化による売上高の拡大と広告管理業務の内製化による利益率の向上を実現し、売上高は727百万円(前期比50.8%増)、営業利益は309百万円(同279.6%増)となりました。なお、広告事業の売上高については、広告枠の仕入高を売上高から控除する純額で表示(ネット表示)しており、広告枠の仕入高控除前の総額で表示(グロス表示)した場合の売上高は5,019百万円となります。その主なサービスは以下のとおりです。
イ)インターネット広告の代理販売
ロ)アフィリエイトASP一括管理サービス「スパイラルアフィリエイト®」
(分野別事業群)
クラウドやSNS等のIT基盤を活用した新たな情報共有モデルの実現によってイノベーションが期待される業界・分野をターゲットとした事業セグメント群です。各セグメントの詳細は以下のとおりです。
ⅳ)xTech事業
IT技術の利活用により企業や団体の垣根を越えて情報を共有することで、業界に革新的なサービスを創出することが期待できる事業を行っております。売上高は188百万円(前期比15.1%増)、営業損失は34百万円(前期の営業損失は55百万円)となりました。その主なサービスは以下のとおりです。
イ)ArchiTech:BIM建築情報プラットフォーム「ArchiSymphony®」
平成31年3月に株式会社アクティオ、株式会社アイネットとの協業により、BIM(Building Information Modeling)導入に係る人材・システム・機材の課題を解決する「先端建設プロセスレンタル事業」の第一弾サービスをリリースいたしました。
ロ)BeauTech:お客様と美容師のための電子カルテアプリ「美歴®」
ハ)HRTech:企業の育成を革新する「オーダーメイド人材育成代行事業」
ニ)FinTech:電子地域通貨プラットフォーム「エルコイン®」
ⅴ)社会イノベーション事業
個々の企業や業界の内部にある問題の解決でなく、それらの枠を超えて存在する社会的課題の解決を図ることを目的とした公益性の高い事業を行っております。売上高は79百万円(前期比0.9%増)、営業損失は41百万円(前期の営業損失は38百万円)となりました。その主なサービスは以下のとおりです。
イ)自治体向け広報紙オープンデータ化・活用サービス「マイ広報紙®」
令和2年2月に掲載自治体数が830を超え、国内の自治体数の5割に迫るシェアを獲得しております。
ロ)インターネット投票関連事業及び政治・選挙情報サイト「政治山®」
2019年統一地方選挙において、市区のみではなく、町村も含めたすべての選挙(首長選挙235、議会議員選挙766、補欠選挙含む)を対象に、候補者情報や投開票結果等の選挙情報を網羅的に掲載し、投票に役立つ情報を提供いたしました。令和元年8月につくば市の政策コンテストの最終審査に「マイナンバーカードと顔認証×ブロックチェーン投票システム」を導入し、ネット投票での利便性向上・時間と場所の制約緩和・処理速度の向上等の実証を成功させました。
ハ)地域密着型Webサイト「I LOVE 下北沢」及び「I LOVE 下北沢アプリ」の提供並びにネット社会における地域・商店街の活性化支援事業
当連結会計年度において、定番イベントの呑み友に出会えるはしご酒イベント「ばるばる下北沢」を合計3回、今回で8回目となる日本最大級のカレーイベント「下北沢カレーフェスティバル2019」、初開催となる「下北沢古着マーケット-Shimokitazawa FURUGI Market-」をそれぞれ開催いたしました。
ニ)下北沢地域で還流する電子地域通貨「シモキタコイン®」
令和元年12月に加盟店は110店舗を超え、下北沢地域で「シモキタコイン®」を使える店舗が徐々に拡大しております。また、経済産業省が推進する「キャッシュレス・消費者還元事業」の決済事業者に株式会社シモキタコインが登録されました。
財政状態は次のとおりであります。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,250百万円増加し、7,128百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ207百万円減少し、3,226百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,458百万円増加し、3,901百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末比で1,114百万円増加し、3,538百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、1,272百万円(前期は458百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,193百万円、減価償却費171百万円、投資有価証券評価損193百万円、売上債権の増加額258百万円、未払金の減少額53百万円、前払費用の増加額24百万円、法人税等の支払額72百万円、法人税等の還付額137百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果支出した資金は、175百万円(前期は383百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出16百万円、無形固定資産の取得による支出172百万円、投資事業組合からの分配による収入16百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果得られた資金は、17百万円(前期は431百万円の収入)となりました。これは主に、借入れによる収入500百万円、借入金の返済による支出1,263百万円、配当金の支払額129百万円、自己株式の処分による収入899百万円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
ⅰ)生産実績
当社グループは、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
ⅱ)受注実績
当社グループの商品・サービスは、受注から納品までの期間がきわめて短いため、記載を省略しております。
ⅲ)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成31年3月1日
至 令和2年2月29日)
(千円)
前期比(%)
情報資産プラットフォーム事業4,249,00315.8
販促CRMソリューション事業963,377△6.1
広告事業727,67750.8
xTech事業188,51715.1
社会イノベーション事業79,3850.9
合計6,207,96214.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に準拠して作成しており、主な内容は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載しております。また、連結財務諸表の作成にあたり、当社グループは期末日における資産及び負債、会計期間における収益及び費用に影響を及ぼすような見積りを行う場合があります。これらの見積りについて、当社グループは過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、見積り根拠となる仮定あるいは条件等の変化により、見積り内容が実際の結果と異なる可能性があります。
なお、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性がある主な見積りとして、以下の会計処理があります。
ⅰ)ソフトウェアの会計処理
当社グループは、開発したソフトウェアのうち、将来にわたって収益獲得または費用削減が見込まれる等資産性が高いと判断したソフトウェアについて、開発に要した労務費等の一部を費用計上せず、ソフトウェアとして無形固定資産に計上しております。当該資産性の判断に際して、当社グループは可能な限り客観的かつ入念に回収可能性等を評価いたしますが、見積り特有の不確実性があるため、当該資産に追加的な損失が発生する可能性があります。
ⅱ)貸倒引当金
当社グループは、債権等の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率による計算額を、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案して回収不能見込額を計上しております。顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
ⅲ)賞与引当金
従業員に対する賞与支給に充てるため、支給見込額に基づき計上しておりますが、当社グループの支給対象期間の業績等の状況等により、実際の支給額が引当額を超える可能性があります。
ⅳ)繰延税金資産
当社グループは、連結貸借対照表上の資産・負債の計上額と課税所得の計算上の資産・負債との一時差異に関して法定実効税率を用いて繰延税金資産及び繰延税金負債を計上しております。また、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際しては、将来の課税所得を十分に検討し、合理的に見積っておりますが、将来の課税所得が予想を下回った場合は、繰延税金資産の修正が必要となる可能性があります。
ⅴ)のれん
当社グループは、のれんについて、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。また、その資産性について子会社の業績や事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定した収益が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、当該連結会計年度においてのれんの減損処理を行う可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
ⅰ)経営成績等の分析
イ)経営成績
a. 売上の状況
売上高は、前連結会計年度と比べ788百万円増加(14.5%増)し、6,207百万円となりました。
情報資産プラットフォーム事業は、主にセールスエンジニアの育成による大型案件の獲得施策が奏功し、前連結会計年度と比べ579百万円増加(15.8%増)し、4,249百万円となりました。
販促CRMソリューション事業は、新サービスである伴走型インサイドセールス代行「ミシェル」へのシフトチェンジを図りましたが、新サービスの立ち上げに時間を要したことが要因となり、前連結会計年度と比べ62百万円減少(6.1%減)し、963百万円となりました。
広告事業は、顧客需要に真摯に応え続けた結果、多額の広告予算をお預けいただく機会が増え、好調な成長を維持しております。その結果、前連結会計年度と比べ245百万円増加(50.8%増)し、727百万円となりました。
xTech事業は、BIM建築情報プラットフォーム「ArchiSymphony®」やお客様と美容師のための電子カルテアプリ「美歴®」の売上が増加した一方、企業の育成を革新する「オーダーメイド人材育成代行事業」の撤退を判断し、売上が減少いたしました。その結果、前連結会計年度と比べ24百万円増加(15.1%増)し、188百万円となりました。
社会イノベーション事業は、自治体向け広報紙オープンデータ化・活用サービス「マイ広報紙®」の掲載自治体数のシェアが国内の自治体数の5割に迫りました。また、インターネット投票関連事業で、つくば市の政策コンテストの最終審査に「マイナンバーカードと顔認証×ブロックチェーン投票システム」を導入し、実証に成功する等、黒字化に向けた足場固めを進めてまいりました。その結果、前連結会計年度と比べ0百万円(722千円)増加(0.9%増)し、79百万円となりました。
b. 営業利益の状況
営業利益は、前連結会計年度と比べ996百万円増加(252.9%増)し、1,390百万円となりました。営業利益率は22.4%となり、前年度の7.3%に対して15.1ポイント増加しております。
当連結会計年度が中期経営計画2020にあたることから採用を抑制したため、前連結会計年度と比べ採用費が49百万円、人件費が48百万円減少しております。また、各事業セグメントで業務効率化や生産性向上を意識的に推進した成果として売上高よりも高水準で成長しました。
c. 経常利益の状況
経常利益は、前連結会計年度と比べ1,012百万円増加(259.1%増)し、1,402百万円となりました。経常利益率は22.6%となり、前年度の7.2%に対して15.4ポイント増加しております。
d. 親会社株主に帰属する当期純利益の状況
親会社株主に帰属する当期純利益は、主に、投資有価証券評価損193百万円が発生したものの、前連結会計年度と比べ547百万円増加(389.1%増)し、688百万円となりました。当期純利益率は11.1%となり、前年度の2.6%に対して8.5ポイント増加しております。
ロ)財政状態
a. 資産
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末比で1,250百万円増加し、7,128百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加1,114百万円、受取手形及び売掛金の増加258百万円、ソフトウェア仮勘定の増加67百万円、投資有価証券の減少207百万円によるものです。
b. 負債
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末比で207百万円減少し、3,226百万円となりました。これは主に、短期借入金の増加197百万円、未払金の減少65百万円、未払法人税等の増加485百万円、未払消費税等の増加106百万円、長期借入金の減少960百万円によるものです。
c. 純資産
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末比で1,458百万円増加し、3,901百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加688百万円及び剰余金の配当による利益剰余金の減少129百万円、自己株式の減少893百万円によるものです。
ハ)キャッシュ・フローの状況
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
ⅱ)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業運営上必要な資金を確保するとともに、経済環境の急激な変化に耐えうる流動性を維持することを基本方針としております。
当社グループの主要事業である情報資産プラットフォーム事業の営業活動を通して安定的なキャッシュ・イン・フローがあります。また、当社グループ内の事業会社に必要な運転資金の確保及び債務の返済等に備えるため、金融機関からの借入による資金調達も行っております。近年は、政府等の政策により、借り手にとっては比較的有利な条件が提示される金融環境であることを踏まえての判断です。さらに、緊急の資金需要に備えるため、複数の金融機関において借入枠を確保し、長期・短期のバランスを考慮しつつ安定的な資金調達に備えております。
ⅲ)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「中期経営計画2020」を策定し、最終年度にあたる令和2年2月期の業績見通しを売上高7,300百万円、営業利益1,700百万円としておりました。
当連結会計年度は、3か年計画である「中期経営計画2020」の最終年度として結果を出す年と位置づけ、これまで実施してきた人材投資や開発投資等の先行投資の収穫期として、新人研修や配属後の現場で培った技能、経験を活かした積極営業の展開、新たにローンチした各種サービスの拡販等によって、投資の成果を最大限に発揮し、業績を積み上げることに注力してまいりました。
売上高は、平成29年2月期4,802百万円から令和2年2月期6,207百万円に成長し、その3年間のCAGR(年平均成長率)は8.9%となりました。「中期経営計画2020」で目指した令和2年2月期の売上高7,300百万円(平成29年2月期から3年間のCAGR15.0%)には届かない結果となりました。「中期経営計画2020」実現のため、平成30年2月期及び平成31年2月期の2年間に渡り主に営業に携わる人員を集中的に採用・育成し、現場への配属を進めてまいりましたが、戦力化までに当初の想定以上に時間を要し、獲得計画が後ろ倒しになったことが要因であると省みております。新規案件の獲得が想定よりも遅れた一方、主にセールスエンジニアの育成による大型案件の獲得施策は令和2年2月期に軌道に乗り始め、業績に貢献しました。
他方、営業利益は、平成29年2月期845百万円から令和2年2月期1,390百万円に成長し、その3年間のCAGRは18.0%となりました。「中期経営計画2020」で目指した令和2年2月期の営業利益1,700百万円(平成29年2月期から3年間のCAGR26.2%)には届かない結果となりました。各事業セグメントで業務効率化や生産性向上を意識的に推進した成果として売上高よりも高水準で成長しましたが、売上高が「中期経営計画2020」で目指した令和2年2月期の売上高7,300百万円から乖離したことから、営業利益についても未達となりました。
セグメントごとに振り返ると、1)機能別事業群において、①情報資産プラットフォーム事業は、売上高の3年間のCAGRは7.9%となりました。もっとも多くの人的資源を振り向け、前述のとおり大型案件をこなせる組織体制や技術力は整いましたが、新規アカウントの獲得は当初計画どおりに進捗することが叶いませんでした。3年間を通じて営業人員の練度は高まっていることから、PaaS事業者として継続的に成長するためにも、新規アカウントの獲得については今後も継続的に取組んでまいります。②販促CRMソリューション事業は、売上高は3年間で減収となり、成長を示すことはできませんでした。MA(マーケティングオートメーション)領域において、既存のデジタルCRM事業から新サービスである伴走型インサイドセールス代行「ミシェル」へのシフトチェンジを図りましたが、新サービスの立ち上げに時間を要したことが要因です。この点、令和2年4月に既存のデジタルCRM事業を当該事業とシナジーのあるグループ会社へ事業譲渡し、既存事業のテコ入れと、新サービス立ち上げへの経営資源の集中を図っております。③広告事業は、売上高の3年間のCAGRは48.1%となり、インターネット広告市場の拡大ペース以上の急成長を遂げることができました。顧客需要に真摯に応え続けた結果、多額の広告予算をお預けいただく機会が増えております。
また、2)分野別事業群において、①xTech事業、②社会イノベーション事業ともに、3年間を通じて新規事業のビジネスモデルの確立に努めてまいりました。分野別事業群全体としては当初目論見ほどの成長は示せませんでしたが、一部事業で通期黒字あるいは単月黒字を果たすことができました。
なお、令和5年2月期を最終年度とする新たな3か年計画である「中期経営計画2023」の開示は見送らせていただきます。詳細は令和2年4月10日に公表しております「中期経営計画2023の公表見送りに関するお知らせ」をご参照ください。
ⅳ)セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析は、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の概要 ① 経営成績及び財政状態、(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ⅰ)経営成績等の分析 イ)経営成績 a. 売上の状況、ⅲ)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載しております。

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