有価証券報告書-第18期(平成29年8月1日-平成30年7月31日)

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2018/10/30 15:15
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81項目
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要、及び経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況及び分析
当事業年度における我が国経済は、内閣府の平成30年8月の月例経済報告によると、景気について、「緩やかに回復している。」とされております。先行きについては、「雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響等に留意する必要がある。」とされております。
当社がUGCサービス事業(注1)を展開するインターネット関連業界におきましては、「消費動向調査」(内閣府経済社会総合研究所)によりますと、平成29年のスマートフォン世帯普及率は69.7%(前年比2.3%増)と普及が進んでおり、今後もスマートフォン市場は更に拡大していくものと予測されます。
このような事業環境のもと、当社におきましては、自社で開発したユーザー参加型サービス群を「コンテンツプラットフォームサービス」と位置付け、その運営を通して培われた技術力やユーザーコミュニティを活かし、法人顧客向けに「コンテンツマーケティングサービス」、「テクノロジーソリューションサービス」をサービス領域として提供しております。
コンテンツプラットフォームサービスにおいては、会員数の順調な増加に伴い、はてなブログの有料プラン「はてなブログPro」等の課金売上が好調であったものの、「人力検索はてな」等に対するGoogleに代表される検索エンジンからの来訪者の伸び悩みにより、主にアフィリエイト広告に影響を及ぼしました。
その結果、コンテンツプラットフォームサービスの売上高は、574,159千円(前年比0.8%減)となりました。
コンテンツマーケティングサービスにおいては、主に当社が提供する「はてなブログMedia」サービスにおいて、使いやすい操作画面、高いシステム安定性、検索エンジンから評価されやすいサイト構造を実現するため、機能強化に努めてまいりました。Googleが業界各社と協力して開発を進める「モバイル環境でWebコンテンツの表示を高速化するプロジェクト」であるAMP(Accelerated Mobile Pages)に国産CMS(注2)としてはいち早く対応し、大手企業、ベンチャー企業を問わず、幅広い企業層に対してサービス提供実績を積み上げてまいりました。また、当事業年度は、提供サービスプランに「レギュラー」「ライト」の2プラン制を導入する等、販売機会の更なる獲得に努め、新規にオウンドメディアを開設する顧客数が増加し、サービス成長を牽引いたしました。
その結果、コンテンツマーケティングサービスの売上高は733,046千円(前年比16.3%増)となりました。
テクノロジーソリューションサービスにおいては、主に受託サービスとサーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」から構成されております。受託サービスについては、複数の大型の受託開発案件の納品及び検収が完了したものの、受託開発売上は減少しました。システム保守運用売上は、納品済受託開発案件の積上による保守運用数の増加により、売上成長を達成しました。「Mackerel(マカレル)」については、アマゾンウェブサービス(以下「AWS」)のパートナー制度「AWS パートナーコンピテンシープログラム」において、「AWS DevOps コンピテンシー」認定を、当社が国内企業で初めて取得しました。世界190か国以上、数百万のアカウントを持つクラウドサービスであるAWSの顧客企業に対し、「Mackerel(マカレル)」の拡販を目指してまいりました。また、「500 Startups Japan」を通じたスタートアップ支援等の施策を開始し、新規顧客の更なる開拓に努めました。
その結果、テクノロジーソリューションサービスの売上高は、785,203千円(前年比15.3%増)となりました。
また、当事業年度は、企業価値の向上への取り組みに対し、次の営業費用を重点的に投下資本いたしました。まず、コンテンツプラットフォームサービスにおいて、ITインフラの刷新プロジェクトを展開いたしました。プロジェクト初年である当事業年度においては、システムリプレースに伴い、新旧の技術基盤の並行稼働の必要性から、戦略的IT投資額が増加しました。その結果、データセンター利用料が増加(前年比40.39%増)しました。次に、中長期的な事業成長に備えるため、人材の採用を推進いたしました。その結果、給料及び手当が増加(前年比15.48%増)しました。
以上の結果、当事業年度の売上高は2,092,409千円(前年比10.7%増)、営業利益は319,651千円(同9.2%減)、経常利益は335,092千円(同4.7%減)、当期純利益は234,707千円(同0.6%増)となりました。
なお、当社はUGCサービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
(注)1.User Generated Contentの略。インターネット上で利用者自身がテキストや画像、映像などのコンテンツを発信することができる場を提供するサービス。
2.Contents Management Systemの略。HTMLやCSSのようなWEBサイトの制作に必要な専門知識を必要とせず、テキストや画像等の情報を入力するだけで、サイト構築を自動的に行うことができるシステム。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前事業年度に比べ、72,267千円減少し、887,440千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は176,134千円(前年は263,806千円の収入)となりました。
これは主に、増加要因として、税引前当期純利益334,413千円の計上があったこと、減少要因として、法人税等の支払額166,278千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は258,092千円(前年は115,113千円の支出)となりました。
これは主に、無形固定資産の取得による支出82,137千円、投資有価証券の取得による支出199,003千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は6,855千円(前年は24,614千円の収入)となりました。
これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入6,945千円があったことによるものであります。
(3)生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当社は生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
(b)受注実績
当事業年度の受注実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。
サービスの名称当事業年度
(自 平成29年8月1日
至 平成30年7月31日)
受注高
(千円)
前年同期比
(%)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
テクノロジーソリューションサービス300,950131.9225,250190.1
合計300,950131.9225,250190.1

(注)1. 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2. 金額は、販売価格によっております。
3. コンテンツプラットフォームサービス、コンテンツマーケティングサービスは受注によらないため、記載はしておりません。
4.当社は単一セグメントであるため、サービスごとに記載しております。
(4)販売実績
当事業年度の販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。
サービスの名称当事業年度
(自 平成29年8月1日
至 平成30年7月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
コンテンツマーケティングサービス733,046116.3
コンテンツプラットフォームサービス574,15999.2
テクノロジーソリューションサービス785,203115.3
合計2,092,409110.7

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社は単一セグメントであるため、サービスごとに記載しております。
3.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 平成28年8月1日
至 平成29年7月31日)
当事業年度
(自 平成29年8月1日
至 平成30年7月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
任天堂株式会社176,2169.384,2594.0
グーグル合同会社326,26117.3274,73713.1

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わねばなりません。経営者は、債権、たな卸資産、投資、繰延税金資産等に関する見積り及び判断について、継続して評価を行っており、過去の実績や状況に応じて合理的と思われる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。また、その結果は資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数字についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2)当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、当社が重視している経営指標は、売上高、営業利益、経常利益であります。
主要3サービスのシナジー効果を最大限に活用しつつ、売上高、営業利益及び経常利益を継続的に成長させることにより、企業価値の向上、株主価値の向上を目指してまいりました。当社は、経営方針に則った業績目標について、期初に業績予想値を公表し、平成30年5月31日に改めて業績予想値を修正のうえで、公表いたしました。当社が定める経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況については次のとおりです。
なお、経営成績の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
(単位:千円)
売上高営業利益経常利益当期純利益
業績予想(A)2,077,085265,609278,949187,394
実績(B)2,092,409319,651335,092234,707
増減(B-A)15,32354,04256,14247,312
増減率(%)0.720.320.125.2

当社の資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。当社における事業活動のための資金の財源として、主に手元の資金と営業活動によるキャッシュ・フローによっております。資金の手元流動性については現金及び預金887,440千円と月平均売上高に対し5.1ヶ月分であり、当社における資金の流動性は十分確保されていると考えております。なお、当事業年度末時点において、有利子負債残高はありません。
運転資金需要のうち主なものは、人件費やデータセンター利用料等の営業費用、法人税等の税金費用であります。また、投資を目的とした資金需要の主なものは、ITインフラ設備や事務所設備等の設備投資であります。
当社は、事業運営上、必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。そのため、より一層の事業拡大を継続することに備え、金融機関からの借入により調達することを目的として、取引銀行4行との間で、総額800,000千円の当座貸越契約を締結しております。借入に関しては、経常的な運転資金需要の場合には、短期借入を基本方針とし、多額の設備投資需要の場合には、長期借入を基本方針としております。また、金利コストの最小化を図れるような調達方法を検討し、対応してまいります。
なお、経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(3) 財政状態の分析
(資産)
流動資産は1,252,615千円となり、前事業年度末に比べ、6,405千円減少いたしました。
これは主に、売掛金が30,079千円、仕掛品が19,957千円、前払費用が8,396千円増加したものの、現金及び預金が72,267千円減少したことによるものであります。
固定資産は573,082千円となり、前事業年度末に比べ、239,009千円増加いたしました。
これは主に、ソフトウエアが52,082千円、投資有価証券が172,376千円増加したことによるものであります。
繰延資産は735千円となり、前事業年度に比べ、1,569千円減少いたしました。
これは、株式交付費償却によるものであります。
(負債)
流動負債は263,128千円となり、前事業年度末に比べ、17,190千円減少いたしました。
これは主に、未払消費税等が14,965千円減少したことによるものであります。
固定負債は29,668千円となり、前事業年度末と比べ、6,692千円増加いたしました。
これは、資産除去債務が6,692千円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産は1,533,636千円となり、前事業年度末に比べ、241,532千円増加いたしました。
これは主に、資本金及び資本準備金がそれぞれ3,472千円増加したこと、当期純利益を234,707千円計上したことによるものであります。
(4)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(売上高)
当事業年度の売上高は2,092,409千円となり、前事業年度に比べ、202,163千円増加いたしました。これは主に、コンテンツプラットフォームサービスにおける課金売上やアフィリエイト売上、コンテンツマーケティングサービスにおける「はてなブログMedia」サービス売上、テクノロジーソリューションサービスにおける受託開発売上や保守運用売上、「Mackerel」サービス売上が堅調に推移したことによります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は173,072千円となり、前事業年度に比べ、12,476千円増加いたしました。これは主に、コンテンツマーケティングサービスに関する営業費用の増加やソフトウエアの減価償却費によるものであります。
この結果、当事業年度の売上総利益は1,919,337千円となり、前事業年度に比べ189,687千円増加いたしました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は1,599,685千円となり、前事業年度に比べ、222,233千円増加いたしました。これは主に、給料及び手当77,487千円の増加、法定福利費7,223千円の増加、データセンター利用料114,789千円の増加によるものであります。
この結果、当事業年度の営業利益は319,651千円となり、前事業年度に比べ、32,546千円減少いたしました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度の営業外収益は17,010千円となり、前事業年度に比べ、14,839千円増加いたしました。これは主に、為替差益4,794千円の増加、保険解約返戻金9,135千円の計上があったことによるものであります。
当事業年度の営業外費用は1,569千円となり、前事業年度に比べ、1,000千円減少いたしました。これは、前事業年度に支払手数料1,000千円の計上があったことによるものであります。
この結果、当事業年度の経常利益は335,092千円となり、前事業年度に比べ、16,706千円減少いたしました。
(特別損益、当期純利益)
当事業年度の特別利益は11,522千円となり、前事業年度に比べ、11,132千円増加いたしました。これは主に、事業譲渡益10,956千円の計上があったことによるものであります。
当事業年度の特別損失は12,201千円となり、前事業年度に比べ、11,902千円増加いたしました。これは主に、従業員の退職一時金5,837千円の計上、関係会社整理損4,050千円の計上があったことによるものであります。
この結果、当事業年度の当期純利益は234,707千円となり、前事業年度に比べ、1,433千円増加いたしました。
(5) キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前事業年度に比べ、72,267千円減少し、887,440千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は176,134千円(前年は263,806千円の収入)となりました。
これは主に、増加要因として、税引前当期純利益334,413千円の計上があったこと、減少要因として、法人税等の支払額166,278千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は258,092千円(前年は115,113千円の支出)となりました。
これは主に、無形固定資産の取得による支出82,137千円、投資有価証券の取得による支出199,003千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は6,855千円(前年は24,614千円の収入)となりました。
これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入6,945千円があったことによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
平成29年7月期平成30年7月期
自己資本比率(%)81.084.0
時価ベースの自己資本比率(%)434.7263.4
キャッシュ・フロー対有利子負債比(%)--
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)--

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
2.有利子負債及び利払いがないため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率、インタレスト・カバレッジ・レシオは記載しておりません。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(7) 戦略の現状と見通し
当社は『「知る」「つながる」「表現する」で新しい体験を提供し、人の生活を豊かにする』をミッションに掲げ、「技術で支えられているサービスを提供する会社」として技術を磨き、インターネット領域において様々なサービス提供を行っております。
当社は今後も拡大されることが予想されるIT市場において、競争優位性を確保するために、顧客企業に対して高付加価値を提供するサービスの創造に鋭意努めてまいります。また、より強固なポジションを獲得するために、開発体制及び営業体制の強化を重要な戦略と認識し、事業の拡大に取り組んでまいります。
(8) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社が今後業容を拡大し、より高品質なサービスを継続提供していくためには、経営者は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対処していく必要があると認識しております。それらの課題に対応するため、経営者は常に市場におけるニーズや事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を認識したうえで、当社の経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針であります。

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