有価証券報告書-第5期(平成30年3月1日-平成31年2月28日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における我が国の経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、緩やかな回復基調が続いている一方で、海外の経済は、中国を始めアジア諸国の経済等の動向、米国による通商政策等の影響を受け、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
当社事業において支援している昨今の企業経営者は、市場環境が激しく変化する状況のなか、企業価値の向上を目指すため、グローバル化、業界再編、働き方改革、新たな事業モデルの構築などの課題に直面しており、それらを実現し、生産性を向上させるためのデジタル技術の活用が不可欠な状況にあります。そのため、これら経営課題を解決し、企業経営をサポートできるコンサルティングニーズが高まっております。このような経営環境のもと、当社は、あらゆる業界に対する戦略立案からビジネスプロセス改革、そして実行までの一連のサービスをワンストップで提供できる強みを持って、事業活動を進めてまいりました。
当社は、2018年4月に「2018年2月期決算説明会資料」に含めて公表いたしました「中期経営計画(FY2019-FY2021)」において、2019年2月期から2021年2月期までを「将来の持続的な事業拡大に向けた基盤固めの3年間」と位置付け、これまでの成長スピード(15~20%)を維持し、既存事業の進展(人員増と高付加価値化)による着実な成長を目標としております。
中期経営計画の初年度でもある当事業年度において、安定的な成長に向けた内部管理体制及び営業体制の強化・確立を優先するとともに、新たに約350名のコンサルタントを採用(新卒、未経験者含む)いたしました。それにより、先行投資としての求人・育成関連費用及び設備関連費用が大幅に増加いたしましたが、増員したコンサルタントの戦力化や営業体制の確立による更なる案件獲得が見込まれ、今後の安定的な成長に向けた土台作りは大きく進捗いたしました。
当事業年度における収益面については、第1四半期会計期間において、前事業年度に増員したコンサルタントに対し、十分な案件数を確保する営業体制の確立の遅れが生じたことや、高付加価値案件の増加により案件獲得へのリードタイム(クライアントへの提案から受注までに要する期間)が従来よりも長期化したこと等に伴う一時的な稼働率(注)の低下があったものの、コンサルティング市場は引き続き良好であり、2018年6月以降から営業体制が確立したことで受注状況は好転いたしました。以後、稼働率(注)は当初想定した80%台後半を回復し、第4四半期会計期間においては、更なる引き合いの増加により稼働率(注)は90%超の水準で推移いたしました。また、前事業年度に約13%増員したコンサルタントの戦力化が進んだほか、戦略・ビジネスコンサルティング案件の新規受注比率の拡大によって、案件の高付加価値化も実現いたしました。さらに、サービスの提供や成果物の検収が順調に進捗したほか、成果報酬型の案件の成功等により、下期においては、前年同期に比べ(日本基準:23.0%増、IFRS:24.8%増)増収となり、計画を上回る水準となりました。これらの結果、収益は、前年同期に比べ(日本基準:17.5%増、IFRS:18.9%増)増収となり、概ね計画どおりの水準となりました。
費用面においては、増員したコンサルタントにかかる労務費や経費が増加したこと、また、前事業年度にプロジェクトルームを増床したことに伴う地代家賃の増加等で、売上原価が前年同期に比べ(日本基準:18.9%増、IFRS:21.7%増)増加いたしました。また、コンサルタントを管理・支援するための内部管理体制強化及び営業体制強化等により、人件費等が前年同期に比べ約400百万円増加したこと、並びに、新たに採用したコンサルタントの求人関連費用や高付加価値案件に対応するコンサルタントの育成・研修関連費用及び設備関連費用が前年同期に比べ約150百万円増加したこと等により、販売費及び一般管理費は前年同期に比べ(日本基準:18.0%増、IFRS:21.3%増)増加いたしました。これらの結果、当事業年度における各利益は、前年同期に比べ増益の結果となりました。
なお、当社は、コンサルティング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
(注)稼働率……全所属コンサルタントに対する、ある時点においてプロジェクトに参画しているコンサルタントの割合
当事業年度における財政状態及び経営成績の状況は以下のとおりであります。
(財政状態の状況)
日本基準に準拠した当事業年度末における資産は、23,249百万円となり、前事業年度末に比べ136百万円増加しました。負債は、10,807百万円となり、前事業年度末に比べ850百万円減少しました。純資産は、12,442百万円となり、前事業年度末に比べ986百万円増加しました。
参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度末における資産は、28,003百万円となり、前事業年度末に比べ978百万円増加しました。負債は、11,421百万円となり、前事業年度末に比べ698百万円減少しました。資本は、16,582百万円となり、前事業年度末に比べ1,676百万円増加しました。
(経営成績の状況)
日本基準に準拠した当事業年度の経営成績は、売上高23,991百万円(前年同期比17.5%増)、営業利益3,645百万円(同11.6%増)、経常利益3,506百万円(同10.1%増)、当期純利益2,203百万円(同10.9%増)となりました。
参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度の経営成績は、売上収益24,294百万円(前年同期比18.9%増)、営業利益4,489百万円(同8.2%増)、税引前利益4,386百万円(同8.2%増)、当期利益3,103百万円(同8.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
日本基準に準拠した当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ151百万円減少し、当事業年度末には2,985百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、2,593百万円(前年同期は3,230百万円の収入)となりました。主な増加は、税引前当期純利益3,507百万円、のれん償却額943百万円、主な減少は、法人税等の支払額1,506百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、117百万円(前年同期は372百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出45百万円、敷金の差入による支出68百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、2,627百万円(前年同期は2,200百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入8,316百万円、長期借入金の返済による支出9,463百万円、自己株式の取得による支出498百万円、配当金の支払額991百万円によるものであります。
参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
当事業年度末における資金は、前事業年度末に比べ151百万円減少し、当事業年度末には2,985百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、2,509百万円(前年同期は3,230百万円の収入)となりました。主な増加は、税引前利益4,386百万円、主な減少は、売上債権及びその他の債権の増加額1,108百万円、法人所得税の支払額1,506百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、117百万円(前年同期は372百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出45百万円、敷金の差入による支出68百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、2,543百万円(前年同期は2,200百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入8,400百万円、長期借入金の返済による支出9,463百万円、自己株式の取得による支出498百万円、配当金の支払額991百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社は、コンサルティング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
a.生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注状況の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
日本基準に準拠した当事業年度の販売実績をサービス区分別に示すと、以下のとおりであります。
(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.前事業年度のエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しているほかに国際会計基準審議会によって公表されたIFRSに基づく財務諸表も作成しております。財務諸表の作成に当たり、決算日における資産・負債及び事業年度の収益・費用の数値に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等の分析
(財政状態の分析)
日本基準に準拠した当事業年度における財政状態の分析は以下のとおりであります。
当事業年度末における資産は、23,249百万円となり、前事業年度末に比べ136百万円増加しました。これは主に、売掛金が820百万円、仕掛品が273百万円、その他の流動資産が392百万円、長期前払費用が116百万円増加し、現金及び預金が456百万円、のれん償却額等により無形固定資産が1,130百万円減少したことによります。負債は、10,807百万円となり、前事業年度末に比べ850百万円減少しました。これは主に、賞与引当金が183百万円、その他の流動負債が207百万円増加し、未払金が112百万円、長期借入金が1,062百万円減少したことによります。純資産は、12,442百万円となり、前事業年度末に比べ986百万円増加しました。これは主に、資本金が133百万円、資本剰余金が100百万円、利益剰余金が1,208百万円、自己株式が453百万円増加したことによります。
参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度における財政状態の分析は以下のとおりであります。
当事業年度末における資産は、28,003百万円となり、前事業年度末に比べ978百万円増加しました。これは主に、売上債権及びその他の債権が1,108百万円、繰延税金資産が150百万円増加し、現金及び現金同等物が151百万円、無形資産が187百万円減少したことによります。負債は、11,421百万円となり、前事業年度末に比べ698百万円減少しました。これは主に、その他の流動負債が476百万円増加し、借入金が1,092百万円減少したことによります。資本は、16,582百万円となり、前事業年度末に比べ1,676百万円増加しました。これは、資本金が133百万円、自己株式が453百万円、利益剰余金が2,108百万円増加し、資本剰余金が112百万円減少したことによります。
(経営成績の分析)
日本基準に準拠した当事業年度における経営成績の分析は以下のとおりであります。
日本基準に準拠した業績
(単位:百万円)
(注)百万円未満は四捨五入して記載しております。
当事業年度の売上高は、23,991百万円となり、前事業年度に比べ3,567百万円増加しました。これは主に、戦略・ビジネスプロセスコンサルティングサービス案件の増加によるものです。当事業年度の販売費及び一般管理費は、6,572百万円となり、前事業年度に比べ1,002百万円増加しました。これは主に、コーポレートスタッフの人件費、コンサルタントの採用費によるものです。この結果、当事業年度の営業利益は、3,645百万円となり、前事業年度に比べ380百万円増加しました。
当事業年度の営業外費用は、139百万円となり、前事業年度に比べ58百万円増加しました。これは主に、支払利息の減少24百万円、支払手数料の増加81百万円によるものです。この結果、当事業年度の経常利益は、3,506百万円となり、前事業年度に比べ322百万円増加しました。法人税等合計は1,304百万円となり、前事業年度に比べ105百万円増加しました。この結果、当事業年度の当期純利益は、2,203百万円となり、前事業年度に比べ217百万円増加しました。
参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度における経営成績の分析は以下のとおりであります。
IFRSに準拠した業績
(単位:百万円)
(注)百万円未満は四捨五入して記載しております。
当事業年度の売上収益は、24,294百万円となり、前事業年度に比べ3,856百万円増加しました。これは主に、戦略・ビジネスプロセスコンサルティングサービス案件の増加によるものです。
当事業年度の販売費及び一般管理費は、5,631百万円となり、前事業年度に比べ987百万円増加しました。これは主に、コーポレートスタッフの人件費、コンサルタントの採用費によるものです。この結果、当事業年度の営業利益は、4,489百万円となり、前事業年度に比べ339百万円増加しました。当事業年度の金融費用は、103百万円となり、前事業年度に比べ6百万円増加しました。これは主に、支払利息の増加によるものです。この結果、当事業年度の税引前利益は、4,386百万円となり、前事業年度に比べ333百万円増加しました。当事業年度の法人所得税費用は1,283百万円となり、前事業年度に比べ96百万円増加しました。この結果、当事業年度の当期利益は、3,103百万円となり、前事業年度に比べ237百万円増加しました。
(参考情報1)
当社は、投資家が会計基準の差異にとらわれることなく、当社の業績評価を行い、当社の企業価値についての純粋な成長を把握するうえで有用な情報を提供することを目的として、EBITDAを経営成績に関する参考指標としております。なお、当該EBITDA及び算出方法は以下のとおりであります。
日本基準に基づくEBITDA =営業利益 +減価償却費及びその他の償却費 +のれん償却額
(単位:百万円)
(注)百万円未満は四捨五入して記載しております。
IFRSに基づくEBITDA =営業利益 +減価償却費及び償却費 ±IFRSによる調整 -その他の収益 +その他の費用
(単位:百万円)
(注)百万円未満は四捨五入して記載しております。
(参考情報2)
当社は、日本基準に基づいて財務諸表を作成しておりますが、第1期よりIFRSに基づいた財務諸表も作成しているため、「経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報」について、参考情報として記載しております。
経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
(のれんの償却に関する事項)
日本基準において、のれんの償却についてはその効果の及ぶ期間を見積り、その期間で償却しております。この結果、のれん償却額として当事業年度の販売費及び一般管理費に943百万円計上しております。
参考情報として、IFRSにおいて、のれんの取得日以降の償却をしておりません。この影響により、IFRSでは、のれん償却額として当事業年度の販売費及び一般管理費に943百万円計上しておりません。
(キャッシュ・フローの分析)
当事業年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、当社コンサルタントの人件費であります。また、主な設備投資需要としては、本社設備に係る固定資産投資等であります。
(財務政策)
当社は、コンサルティング業界における企業間競争に対応できる企業体質の強化を図っており、今後の事業発展を目指すため内部留保の充実に努めております。これにより、成長に向けた人材投資、設備投資並びに株主還元等は自己資金で賄う予定であります。
株主還元については、株主の皆様に対する安定的な利益還元を経営の重要課題と認識し、IFRSベースの配当性向20%~30%、且つ日本基準における分配可能額の範囲を目途にして、通期業績、財務体質の強化、内部留保の充実等を総合的に勘案したうえで、継続的に配当を実施することを基本方針としております。また、1株当たりの株主価値を高めるため、市場取引等により自己株式を取得する方針であります。
当社の持続的な成長と負債と資本の最適化を通じて、企業活動を最大化するための取組につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(金融商品関係)」、及び「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (2)国際会計基準による財務諸表 注記事項 27.金融商品」に記載しております。
c.経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、経済環境の変化、人材の採用と育成、情報管理及びコンプライアンス等、さまざまなリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
d.経営者の問題意識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における我が国の経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、緩やかな回復基調が続いている一方で、海外の経済は、中国を始めアジア諸国の経済等の動向、米国による通商政策等の影響を受け、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
当社事業において支援している昨今の企業経営者は、市場環境が激しく変化する状況のなか、企業価値の向上を目指すため、グローバル化、業界再編、働き方改革、新たな事業モデルの構築などの課題に直面しており、それらを実現し、生産性を向上させるためのデジタル技術の活用が不可欠な状況にあります。そのため、これら経営課題を解決し、企業経営をサポートできるコンサルティングニーズが高まっております。このような経営環境のもと、当社は、あらゆる業界に対する戦略立案からビジネスプロセス改革、そして実行までの一連のサービスをワンストップで提供できる強みを持って、事業活動を進めてまいりました。
当社は、2018年4月に「2018年2月期決算説明会資料」に含めて公表いたしました「中期経営計画(FY2019-FY2021)」において、2019年2月期から2021年2月期までを「将来の持続的な事業拡大に向けた基盤固めの3年間」と位置付け、これまでの成長スピード(15~20%)を維持し、既存事業の進展(人員増と高付加価値化)による着実な成長を目標としております。
中期経営計画の初年度でもある当事業年度において、安定的な成長に向けた内部管理体制及び営業体制の強化・確立を優先するとともに、新たに約350名のコンサルタントを採用(新卒、未経験者含む)いたしました。それにより、先行投資としての求人・育成関連費用及び設備関連費用が大幅に増加いたしましたが、増員したコンサルタントの戦力化や営業体制の確立による更なる案件獲得が見込まれ、今後の安定的な成長に向けた土台作りは大きく進捗いたしました。
当事業年度における収益面については、第1四半期会計期間において、前事業年度に増員したコンサルタントに対し、十分な案件数を確保する営業体制の確立の遅れが生じたことや、高付加価値案件の増加により案件獲得へのリードタイム(クライアントへの提案から受注までに要する期間)が従来よりも長期化したこと等に伴う一時的な稼働率(注)の低下があったものの、コンサルティング市場は引き続き良好であり、2018年6月以降から営業体制が確立したことで受注状況は好転いたしました。以後、稼働率(注)は当初想定した80%台後半を回復し、第4四半期会計期間においては、更なる引き合いの増加により稼働率(注)は90%超の水準で推移いたしました。また、前事業年度に約13%増員したコンサルタントの戦力化が進んだほか、戦略・ビジネスコンサルティング案件の新規受注比率の拡大によって、案件の高付加価値化も実現いたしました。さらに、サービスの提供や成果物の検収が順調に進捗したほか、成果報酬型の案件の成功等により、下期においては、前年同期に比べ(日本基準:23.0%増、IFRS:24.8%増)増収となり、計画を上回る水準となりました。これらの結果、収益は、前年同期に比べ(日本基準:17.5%増、IFRS:18.9%増)増収となり、概ね計画どおりの水準となりました。
費用面においては、増員したコンサルタントにかかる労務費や経費が増加したこと、また、前事業年度にプロジェクトルームを増床したことに伴う地代家賃の増加等で、売上原価が前年同期に比べ(日本基準:18.9%増、IFRS:21.7%増)増加いたしました。また、コンサルタントを管理・支援するための内部管理体制強化及び営業体制強化等により、人件費等が前年同期に比べ約400百万円増加したこと、並びに、新たに採用したコンサルタントの求人関連費用や高付加価値案件に対応するコンサルタントの育成・研修関連費用及び設備関連費用が前年同期に比べ約150百万円増加したこと等により、販売費及び一般管理費は前年同期に比べ(日本基準:18.0%増、IFRS:21.3%増)増加いたしました。これらの結果、当事業年度における各利益は、前年同期に比べ増益の結果となりました。
なお、当社は、コンサルティング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
(注)稼働率……全所属コンサルタントに対する、ある時点においてプロジェクトに参画しているコンサルタントの割合
当事業年度における財政状態及び経営成績の状況は以下のとおりであります。
(財政状態の状況)
日本基準に準拠した当事業年度末における資産は、23,249百万円となり、前事業年度末に比べ136百万円増加しました。負債は、10,807百万円となり、前事業年度末に比べ850百万円減少しました。純資産は、12,442百万円となり、前事業年度末に比べ986百万円増加しました。
参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度末における資産は、28,003百万円となり、前事業年度末に比べ978百万円増加しました。負債は、11,421百万円となり、前事業年度末に比べ698百万円減少しました。資本は、16,582百万円となり、前事業年度末に比べ1,676百万円増加しました。
(経営成績の状況)
日本基準に準拠した当事業年度の経営成績は、売上高23,991百万円(前年同期比17.5%増)、営業利益3,645百万円(同11.6%増)、経常利益3,506百万円(同10.1%増)、当期純利益2,203百万円(同10.9%増)となりました。
参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度の経営成績は、売上収益24,294百万円(前年同期比18.9%増)、営業利益4,489百万円(同8.2%増)、税引前利益4,386百万円(同8.2%増)、当期利益3,103百万円(同8.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
日本基準に準拠した当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ151百万円減少し、当事業年度末には2,985百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、2,593百万円(前年同期は3,230百万円の収入)となりました。主な増加は、税引前当期純利益3,507百万円、のれん償却額943百万円、主な減少は、法人税等の支払額1,506百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、117百万円(前年同期は372百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出45百万円、敷金の差入による支出68百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、2,627百万円(前年同期は2,200百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入8,316百万円、長期借入金の返済による支出9,463百万円、自己株式の取得による支出498百万円、配当金の支払額991百万円によるものであります。
参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
当事業年度末における資金は、前事業年度末に比べ151百万円減少し、当事業年度末には2,985百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、2,509百万円(前年同期は3,230百万円の収入)となりました。主な増加は、税引前利益4,386百万円、主な減少は、売上債権及びその他の債権の増加額1,108百万円、法人所得税の支払額1,506百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、117百万円(前年同期は372百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出45百万円、敷金の差入による支出68百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、2,543百万円(前年同期は2,200百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入8,400百万円、長期借入金の返済による支出9,463百万円、自己株式の取得による支出498百万円、配当金の支払額991百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社は、コンサルティング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
a.生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注状況の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
日本基準に準拠した当事業年度の販売実績をサービス区分別に示すと、以下のとおりであります。
| サービスの名称 | 当事業年度 (自 2018年3月1日 至 2019年2月28日) | 前年同期比(%) |
| 戦略・ビジネスプロセスコンサルティング(百万円) | 8,248 | 129.1 |
| ITコンサルティング(百万円) | 12,625 | 121.2 |
| システムインテグレーション(百万円) | 3,118 | 86.1 |
| 合計(百万円) | 23,991 | 117.5 |
(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2017年3月1日 至 2018年2月28日) | 当事業年度 (自 2018年3月1日 至 2019年2月28日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 | - | - | 3,033 | 12.6 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.前事業年度のエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しているほかに国際会計基準審議会によって公表されたIFRSに基づく財務諸表も作成しております。財務諸表の作成に当たり、決算日における資産・負債及び事業年度の収益・費用の数値に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等の分析
(財政状態の分析)
日本基準に準拠した当事業年度における財政状態の分析は以下のとおりであります。
当事業年度末における資産は、23,249百万円となり、前事業年度末に比べ136百万円増加しました。これは主に、売掛金が820百万円、仕掛品が273百万円、その他の流動資産が392百万円、長期前払費用が116百万円増加し、現金及び預金が456百万円、のれん償却額等により無形固定資産が1,130百万円減少したことによります。負債は、10,807百万円となり、前事業年度末に比べ850百万円減少しました。これは主に、賞与引当金が183百万円、その他の流動負債が207百万円増加し、未払金が112百万円、長期借入金が1,062百万円減少したことによります。純資産は、12,442百万円となり、前事業年度末に比べ986百万円増加しました。これは主に、資本金が133百万円、資本剰余金が100百万円、利益剰余金が1,208百万円、自己株式が453百万円増加したことによります。
参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度における財政状態の分析は以下のとおりであります。
当事業年度末における資産は、28,003百万円となり、前事業年度末に比べ978百万円増加しました。これは主に、売上債権及びその他の債権が1,108百万円、繰延税金資産が150百万円増加し、現金及び現金同等物が151百万円、無形資産が187百万円減少したことによります。負債は、11,421百万円となり、前事業年度末に比べ698百万円減少しました。これは主に、その他の流動負債が476百万円増加し、借入金が1,092百万円減少したことによります。資本は、16,582百万円となり、前事業年度末に比べ1,676百万円増加しました。これは、資本金が133百万円、自己株式が453百万円、利益剰余金が2,108百万円増加し、資本剰余金が112百万円減少したことによります。
(経営成績の分析)
日本基準に準拠した当事業年度における経営成績の分析は以下のとおりであります。
日本基準に準拠した業績
(単位:百万円)
| 回次 | 2018年2月期 | 2019年2月期 | 増減率 (%) |
| 会計期間 | 自 2017年3月1日 至 2018年2月28日 | 自 2018年3月1日 至 2019年2月28日 | |
| 売上高 | 20,424 | 23,991 | 17.5 |
| 売上原価 | 11,589 | 13,774 | 18.9 |
| 売上総利益 | 8,835 | 10,217 | 15.6 |
| 売上総利益率(%) | 43.3% | 42.6% | - |
| 販売費及び一般管理費 | 5,570 | 6,572 | 18.0 |
| 営業利益 | 3,265 | 3,645 | 11.6 |
| 営業利益率(%) | 16.0% | 15.2% | - |
| 経常利益 | 3,184 | 3,506 | 10.1 |
| 当期純利益 | 1,986 | 2,203 | 10.9 |
(注)百万円未満は四捨五入して記載しております。
当事業年度の売上高は、23,991百万円となり、前事業年度に比べ3,567百万円増加しました。これは主に、戦略・ビジネスプロセスコンサルティングサービス案件の増加によるものです。当事業年度の販売費及び一般管理費は、6,572百万円となり、前事業年度に比べ1,002百万円増加しました。これは主に、コーポレートスタッフの人件費、コンサルタントの採用費によるものです。この結果、当事業年度の営業利益は、3,645百万円となり、前事業年度に比べ380百万円増加しました。
当事業年度の営業外費用は、139百万円となり、前事業年度に比べ58百万円増加しました。これは主に、支払利息の減少24百万円、支払手数料の増加81百万円によるものです。この結果、当事業年度の経常利益は、3,506百万円となり、前事業年度に比べ322百万円増加しました。法人税等合計は1,304百万円となり、前事業年度に比べ105百万円増加しました。この結果、当事業年度の当期純利益は、2,203百万円となり、前事業年度に比べ217百万円増加しました。
参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度における経営成績の分析は以下のとおりであります。
IFRSに準拠した業績
(単位:百万円)
| 回次 | 2018年2月期 | 2019年2月期 | 増減率 (%) |
| 会計期間 | 自 2017年3月1日 至 2018年2月28日 | 自 2018年3月1日 至 2019年2月28日 | |
| 売上収益 | 20,438 | 24,294 | 18.9 |
| 売上原価 | 11,643 | 14,168 | 21.7 |
| 売上総利益 | 8,795 | 10,126 | 15.1 |
| 売上総利益率(%) | 43.0% | 41.7% | - |
| 販売費及び一般管理費 | 4,644 | 5,631 | 21.3 |
| 営業利益 | 4,150 | 4,489 | 8.2 |
| 営業利益率(%) | 20.3% | 18.5% | - |
| 税引前利益 | 4,053 | 4,386 | 8.2 |
| 当期利益 | 2,866 | 3,103 | 8.3 |
(注)百万円未満は四捨五入して記載しております。
当事業年度の売上収益は、24,294百万円となり、前事業年度に比べ3,856百万円増加しました。これは主に、戦略・ビジネスプロセスコンサルティングサービス案件の増加によるものです。
当事業年度の販売費及び一般管理費は、5,631百万円となり、前事業年度に比べ987百万円増加しました。これは主に、コーポレートスタッフの人件費、コンサルタントの採用費によるものです。この結果、当事業年度の営業利益は、4,489百万円となり、前事業年度に比べ339百万円増加しました。当事業年度の金融費用は、103百万円となり、前事業年度に比べ6百万円増加しました。これは主に、支払利息の増加によるものです。この結果、当事業年度の税引前利益は、4,386百万円となり、前事業年度に比べ333百万円増加しました。当事業年度の法人所得税費用は1,283百万円となり、前事業年度に比べ96百万円増加しました。この結果、当事業年度の当期利益は、3,103百万円となり、前事業年度に比べ237百万円増加しました。
(参考情報1)
当社は、投資家が会計基準の差異にとらわれることなく、当社の業績評価を行い、当社の企業価値についての純粋な成長を把握するうえで有用な情報を提供することを目的として、EBITDAを経営成績に関する参考指標としております。なお、当該EBITDA及び算出方法は以下のとおりであります。
日本基準に基づくEBITDA =営業利益 +減価償却費及びその他の償却費 +のれん償却額
(単位:百万円)
| 回次 | 2018年2月期 | 2019年2月期 |
| 会計期間 | 自 2017年3月1日 至 2018年2月28日 | 自 2018年3月1日 至 2019年2月28日 |
| 日本基準による財務諸表における営業利益 | 3,265 | 3,645 |
| 調整額: | ||
| +減価償却費及びその他の償却費 | 231 | 238 |
| +のれん償却額 | 943 | 943 |
| 調整額小計 | 1,174 | 1,181 |
| 日本基準に基づくEBITDA | 4,439 | 4,826 |
(注)百万円未満は四捨五入して記載しております。
IFRSに基づくEBITDA =営業利益 +減価償却費及び償却費 ±IFRSによる調整 -その他の収益 +その他の費用
(単位:百万円)
| 回次 | 2018年2月期 | 2019年2月期 |
| 会計期間 | 自 2017年3月1日 至 2018年2月28日 | 自 2018年3月1日 至 2019年2月28日 |
| IFRSによる財務諸表における営業利益 | 4,150 | 4,489 |
| 調整額: | ||
| +減価償却費及び償却費 | 231 | 238 |
| ±IFRSによる調整 | 57 | 93 |
| -その他の収益 | - | △0 |
| +その他の費用 | 1 | 6 |
| 調整額小計 | 289 | 337 |
| IFRSに基づくEBITDA | 4,439 | 4,826 |
(注)百万円未満は四捨五入して記載しております。
(参考情報2)
当社は、日本基準に基づいて財務諸表を作成しておりますが、第1期よりIFRSに基づいた財務諸表も作成しているため、「経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報」について、参考情報として記載しております。
経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
(のれんの償却に関する事項)
日本基準において、のれんの償却についてはその効果の及ぶ期間を見積り、その期間で償却しております。この結果、のれん償却額として当事業年度の販売費及び一般管理費に943百万円計上しております。
参考情報として、IFRSにおいて、のれんの取得日以降の償却をしておりません。この影響により、IFRSでは、のれん償却額として当事業年度の販売費及び一般管理費に943百万円計上しておりません。
(キャッシュ・フローの分析)
当事業年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、当社コンサルタントの人件費であります。また、主な設備投資需要としては、本社設備に係る固定資産投資等であります。
(財務政策)
当社は、コンサルティング業界における企業間競争に対応できる企業体質の強化を図っており、今後の事業発展を目指すため内部留保の充実に努めております。これにより、成長に向けた人材投資、設備投資並びに株主還元等は自己資金で賄う予定であります。
株主還元については、株主の皆様に対する安定的な利益還元を経営の重要課題と認識し、IFRSベースの配当性向20%~30%、且つ日本基準における分配可能額の範囲を目途にして、通期業績、財務体質の強化、内部留保の充実等を総合的に勘案したうえで、継続的に配当を実施することを基本方針としております。また、1株当たりの株主価値を高めるため、市場取引等により自己株式を取得する方針であります。
当社の持続的な成長と負債と資本の最適化を通じて、企業活動を最大化するための取組につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(金融商品関係)」、及び「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (2)国際会計基準による財務諸表 注記事項 27.金融商品」に記載しております。
c.経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、経済環境の変化、人材の採用と育成、情報管理及びコンプライアンス等、さまざまなリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
d.経営者の問題意識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。