有価証券報告書-第22期(2022/12/01-2023/11/30)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが2類相当から5類感染症へ移行されたことから、3年にわたる新型コロナウイルス感染症による行動制限がなくなり、景気回復に向かう動きが鮮明になりました。一方で、資源価格の高騰、円安や人手不足によるコスト増加など、国内における経済の見通しは依然として厳しく不透明な状況が続いております。
外食産業におきましては、新型コロナウイルス感染症の第8波の感染拡大があったものの、感染症法上の位置づけが5類に移行したことにより、全体として外食需要は回復傾向にありました。一方で、原材料費、光熱費等の高騰や人手不足によるコスト増加により経営環境は引き続き厳しい状況となっております。
このような状況のなか、飲食事業においては、「全国1,000店舗体制を構築し、串カツ田中の串カツを日本を代表する食文化とする」という長期的な目標に向け、おもてなしの徹底と楽しいひとときの提供を重要視した営業を行うため、「おもてなしのプロ」として、世界一働きがいのある店舗・世界一笑顔があふれる店舗を目指し、飲食店の新たな価値を創造するための人事制度「KTリーグ」を本格始動しました。さらに、顧客体験価値の向上を図るため、「大切な時間や大切な場所となる居酒屋」という串カツ田中ブランド特有の体験価値の想起と認知拡大を目指した各種キャンペーンを実施しました。また、資源価格や原材料の高騰及び人手不足によるコスト増加に対応するため、食材ロスや業務効率を目的としたAIを用いた自動発注サービス「HANZO」や人手不足解消・省人化を目的とした店舗運営支援アプリ「V-Manage」の適正な運用に向けた対策を実施しました。
以上のように、継続的なコスト構造の見直しと売上最大化を図る施策を実行しております。
当連結会計年度の店舗の出店状況は、以下のとおりであります。
| ブランド | 期首 | 新店 | 退店 | 合計 |
| 串カツ田中 | 310 | 22 | 14 | 318 |
| 鳥と卵の専門店 鳥玉 | 3 | ― | ― | 3 |
| タレ焼肉と包み野菜の専門店 焼肉くるとん | 3 | 2 | ― | 5 |
| TANAKA | 1 | 1 | ― | 2 |
| 合計 | 317 | 25 | 14 | 328 |
内装工事事業は、前期設立した子会社である株式会社ジーティーデザインが事業を担っています。設立の目的は、当社グループの店舗出店に伴う内装工事等を内製化することにより、グループシナジーを創出し、当社グループの持続的な成長と企業価値の向上を目指すことにあります。当期の直営店の出店より段階的な内製化を実行し、出店に伴うコスト低減を実現するとともに、グループ外からの受注も好調に推移しております。
さらに、新規事業として、株式会社 Antway が展開する手作りのお惣菜をサブスクリプション形式で提供する冷蔵宅配サービス「つくりおき.jp」と業務提携することになりました。事業開始にあたり、工場を新設し、お惣菜の製造及びお客様への配送を担います。また、工場運営を通じて、将来的なセントラルキッチンの導入を目指したノウハウを獲得することにより、現在直面している原材料費、光熱費等の高騰や人手不足によるコスト増加に対応することも可能となる見込みであります。
以上の結果、売上高は14,072,548千円(前連結会計年度比128.9%)、売上総利益は8,707,677千円(同124.4%)販売費及び一般管理費は7,944,183千円(同110.8%)となり、営業利益は763,494千円(前連結会計年度は営業損失169,180千円)、経常利益は833,358千円(前連結会計年度比59.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益は357,886千円(同48.2%)となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ593,611千円減少し、7,009,532千円となりました。これは、流動資産が566,255千円減少し、3,606,924千円となったこと及び固定資産が27,355千円減少し、3,402,608千円となったことによるものであります。
流動資産の主な増減内容は、売掛金の増加205,184千円、未収入金の増加239,643千円、現金及び預金の減少1,035,450千円によるものであります。
固定資産の主な増減内容は、建物及び構築物の減少142,847千円によるものであります。
一方、負債については、流動負債が476,006千円減少し、3,437,295千円となったこと及び固定負債が393,876千円減少し、1,356,621千円となったことにより4,793,917千円となりました。
流動負債の主な増減内容は、買掛金の増加316,078千円、1年内返済予定の長期借入金の減少443,796千円及び未払法人税等の減少279,452千円によるものであります。
固定負債の主な増減内容は、長期借入金の減少446,706千円によるものであります。
純資産については、親会社株主に帰属する当期純利益を357,886千円計上したこと、配当金の支払いにより利益剰余金が91,612千円減少したこと等により、2,215,615千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は、前連結会計年度末と比較し1,048,371千円減少し、2,140,284千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動におけるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、860,400千円(前連結会計年度は2,600,090千円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益698,484千円の計上、減価償却費325,872千円、減損損失157,953千円及び仕入債務の増加316,078千円等による資金の増加が、売上債権の増加205,184千円及び未払消費税等の減少158,669千円等による資金の減少を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は767,178千円(前連結会計年度は412,375千円の減少)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出507,276千円、差入保証金の差入による支出100,536千円及び貸付けによる支出159,440千円等による資金の減少が、差入保証金の回収による収入64,812千円等による資金の増加を上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は1,141,594千円(前連結会計年度は741,091千円の減少)となりました。これは、長期借入れによる収入400,000千円による資金の増加が、短期借入金の返済による支出159,996千円、長期借入金の返済による支出1,290,502千円及び配当金の支払額92,363千円による資金の減少を下回ったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績を示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年12月1日 至 2023年11月30日) | 前年同期比(%) |
| 飲食事業(千円) | 5,359,441 | 137.1 |
| 合計(千円) | 5,359,441 | 137.1 |
(注) 1.当社グループは「飲食事業」及び「内装工事事業」を行っております。当社報告セグメントは「飲食事業」のみであり、他の事業セグメントは重要性が乏しいため、記載を省略しております。
2.金額は、仕入価格によっております。
c. 受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績を製品及びサービス別に示すと、次のとおりであります。
| 製品及びサービスの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年12月1日 至 2023年11月30日) | 前年同期比(%) |
| 直営店売上(千円) | 10,293,848 | 124.1 |
| FC商品売上(千円) | 2,470,650 | 132.4 |
| FCロイヤリティ収入(千円) | 504,217 | 126.8 |
| その他(千円) | 803,831 | 223.8 |
| 合計(千円) | 14,072,548 | 128.9 |
(注) 1.当社グループは「飲食事業」及び「内装工事事業」を行っております。当社報告セグメントは「飲食事業」のみであり、他の事業セグメントは重要性が乏しいため、セグメント別の記載を省略しております。
2.金額は、販売価格によっております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の既存店の売上高、客数、客単価の2022年11月期実績との比較は以下のとおりであります。
(単位:%)
| 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 累計 | |
| 売上高 | 111.6 | 147.5 | 206.9 | 149.1 | 125.8 | 111.6 | 109.3 | 111.6 | 126.6 | 124.6 | 120.6 | 111.7 | 129.7 |
| 客数 | 109.9 | 136.7 | 184.0 | 140.4 | 123.0 | 113.8 | 109.8 | 110.7 | 123.0 | 117.1 | 113.4 | 104.9 | 123.9 |
| 客単価 | 101.5 | 107.9 | 112.4 | 106.2 | 102.3 | 98.0 | 99.5 | 100.8 | 102.9 | 106.4 | 106.4 | 106.5 | 104.2 |
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、店舗数、客数、客単価であります。
(直営店の店舗数)
当連結会計年度の上期は、新型コロナウイルス感染症の第8波の感染拡大により不確実性が高まった影響で出店の実績は2店舗に留まりました。一方で、下期は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類に移行したことにより、全体として外食需要は回復傾向にあったため、直営店の出店は11店舗になり、計画12店舗に対して実績13店舗となりました。
(客数)
新型コロナウイルス感染症を契機に外食需要が中食や内食へ移行するなどライフスタイルは変化し定着したものの、外食需要は回復傾向にありました。このような状況のなか、定期なキャンペーンの実施や認知の獲得と拡大のため各種施策を実行したことから、前期を上回る客数となりました。
(客単価)
提供サービスの付加価値向上や仕入れ価格の上昇等を考慮し、当期において価格改定を行っております。客単価は上昇しました。
以上の結果、当連結会計年度末においては、売上高は111.7%、客数は104.9%、客単価は106.5%となりました。
(a) 財政状態の状況
当連結会計年度の財政状態の状況につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。
(b) 経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績の状況につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(a) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。
(b) 資本の財源及び資金の流動性
・資金需要
当社グループの資金需要は、大きく分けて運転資金需要、設備資金需要があります。運転資金需要は、食材仕入れ、人件費、店舗賃借料及びその他店舗運営のための経費支払いのための資金であります。設備資金需要は、店舗造作等の有形固定資産の取得のための資金及び新規出店に伴う敷金及び保証金の支払いのための資金であります。
・財政政策
当社グループは運転資金につきましては、営業キャッシュ・フローで獲得した資金で賄い、設備資金につきましては、期初に年間の出店計画に応じた資金を長期借入金により調達すること及び不測の事態を想定してある程度の資金的な余裕を保持することを基本方針としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって用いた重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。