有価証券報告書-第28期(令和2年7月1日-令和3年6月30日)

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2021/09/30 12:20
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141項目

(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当社グループは、当連結会計年度が連結初年度であり、また、連結子会社のみなし取得日を連結会計年度末日としていることから、当連結会計年度においては、貸借対照表のみを連結しているため、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書及び連結キャッシュ・フロー計算書は作成しておりません。
そのため、経営成績及びキャッシュ・フローに関する記載につきましては、個別財務諸表に係る数値を記載しております。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、経済・社会活動の制限が続き、個人消費や企業活動が大きく収縮するなど厳しい状況となりました。ワクチンの普及により今後の経済正常化は期待されるものの、依然として先行きが不透明な状況となっております。世界に目を向けても同様の状況であり、ワクチンの接種状況により感染症の影響が落ち着いている地域と、引き続き予断を許さない状況が続いている地域に分かれる状況となっております。
当社の取引先である放射光施設においては、東アジア(中国、韓国、台湾)地域のように、概ね施設が通常稼働をしている地域があるものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によりビジネス渡航制限の解除の目途が立っておらず、中国等営業重点地域へ赴くことが出来ずに引き続き営業活動が制約されている状況であります。
このような経済環境の中で当社は、オプティカル事業及びライフサイエンス・機器開発事業という独自の技術を利用した二つの事業により、事業基盤の強化と拡充に努めてまいりました。
この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、3,382,042千円となりました。
当連結会計年度末における負債合計は、1,124,070千円となりました。
当連結会計年度末における純資産合計は、2,257,971千円となりました。
なお、当社グループは、当連結会計年度が連結初年度であり、前期は連結財務諸表を作成していないため、前期との比較は行っておりません。
b. 経営成績
当事業年度の経営成績は、売上高、利益共に減少し、売上高820,347千円(前期比20.2%減)、営業損失271,600千円(前事業年度は営業利益5,980千円)、経常損失239,057千円(前事業年度は経常利益34,187千円)、当期純損失170,710千円(前事業年度は当期純利益16,356千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
オプティカル事業は、売上高は519,273千円(前期比37.7%減)、セグメント利益は82,861千円(前期比74.5%減)となりました。
ライフサイエンス・機器開発事業は、売上高は301,073千円(前期比54.9%増)、セグメント損失は81,142千円(前期はセグメント損失24,509千円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ22,698千円減少し、当事業年度末には550,701千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は144,486千円(前事業年度は67,040千円の獲得)となりました。これは主に、減価償却費の計上94,708千円及び法人税等の還付78,158千円による収入があった一方で、税引前当期純損失の計上239,057千円及び売上債権の増加85,107千円による支出があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は831,516千円(前事業年度は262,250千円の使用)となりました。これは主に、子会社株式の取得による支出797,402千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は948,231千円(前事業年度は69,939千円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入754,619千円及び短期借入金の純増加額200,000千円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年7月1日
至 2021年6月30日)
生産高(千円)前年同期比(%)
オプティカル事業296,888101.2
ライフサイエンス・機器開発事業105,11159.2
合計402,00085.4

(注)1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年7月1日
至 2021年6月30日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
オプティカル事業937,189138.2594,223337.0
ライフサイエンス・機器開発事業151,96044.082,74335.7
合計1,089,150106.4676,967165.9

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年7月1日
至 2021年6月30日)
販売高(千円)前年同期比(%)
オプティカル事業519,27362.3
ライフサイエンス・機器開発事業301,073154.9
合計820,34779.8

(注)1.当事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2019年7月1日
至 2020年6月30日)
当事業年度
(自 2020年7月1日
至 2021年6月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
PAUL SCHERRER INSTITUT153,43814.9--
株式会社大真空--230,95528.2
国立研究開発法人理化学研究所147,63414.4123,88315.1
Shanghai Eastern Scien-Tech Machinery Import & Export Limited--94,30011.5

(注)1.販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満のものについては記載を省略しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループは、当連結会計年度が連結初年度であり、また、連結子会社のみなし取得日を連結会計年度末日としていることから、当連結会計年度においては、貸借対照表のみを連結しているため、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書及び連結キャッシュ・フロー計算書は作成しておりません。
そのため、経営成績及びキャッシュ・フローに関する記載につきましては、個別財務諸表に係る数値を記載しております。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は1,472,040千円となりました。主な内訳は、現金及び預金847,701千円、売掛金410,865千円であります。
また、固定資産は1,910,001千円となりました。主な内訳は、有形固定資産が1,336,971千円、無形固定資産が439,016千円、投資その他の資産が134,014千円であります。
以上の結果、当連結会計年度末における総資産は、3,382,042千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は435,932千円となりました。主な内訳は、短期借入金200,000千円、1年内返済予定の長期借入金75,456千円であります。
また、固定負債は688,138千円となりました。主な内訳は、長期借入金672,875千円であります。
以上の結果、当連結会計年度末における負債は、1,124,070千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は2,257,971千円となりました。主な内訳は、資本金821,241千円、資本剰余金781,241千円、利益剰余金655,854千円であります。
なお、当社グループは、当連結会計年度が連結初年度であり、前期は連結財務諸表を作成していないため、前期との比較は行っておりません。
b. 経営成績
(売上高及び営業利益)
当事業年度における売上高は、前事業年度に比べて207,132千円の減収で820,347千円(前期比20.2%減)となりました。これは、ライフサイエンス・機器開発事業は増収となったものの、オプティカル事業において、放射光施設及びⅩ線自由電子レーザー施設用のⅩ線ナノ集光ミラーをはじめとする各種高精度ミラーにおける海外でのコロナ禍の影響により大幅な減収となったことによります。このことにより、売上総利益は前事業年度に比べ277,480千円減少し359,679千円(前期比43.5%減)となりました。また、当事業年度における販売費及び一般管理費は前事業年度に比べて99千円増加し631,279千円(前期比0.0%増)となり、当事業年度における営業損失は271,600千円(前事業年度は営業利益5,980千円)となりました。
(経常利益)
営業外収益では、経済産業省による戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン)や、中小企業庁及び独立行政法人中小企業基盤整備機構によるものづくり・商業・サービス新展開支援補助金(ものづくり補助金)における補助金収入等を計上しました。また、営業外費用では、支払利息等を計上しました。これらの結果、当事業年度における経常損失は239,057千円(前事業年度は経常利益34,187千円)となりました。
(当期純利益)
特別利益及び特別損失の計上はなく、また、繰延税金資産の取り崩しにより法人税等調整額が減少したこと等により、当事業年度における当期純損失は170,710千円(前事業年度は当期純利益16,356千円)となりました。
c. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(オプティカル事業)
アメリカ(施設:APS、LCLS、LBNL)、中国(施設:SSRF、四川大学)、韓国(施設:PAL)向けの売上を第4四半期に計上し、業績を牽引することとなりました。一方で、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、フランス(施設:ESRF)、台湾(施設:TPS)、ブラジル(施設:SIRIUS)向け等の案件について当期中に納品することができず、売上が翌期以降にずれることとなりました。通期の売上高が期初の見込みに比べ大きく未達となりましたが、第4四半期に見込んでいた売上が達成できなかったことが大きな要因であります。
また、国内(施設:Spring-8、SACLA等)向けの売上は通期を通して堅調に推移しました。これら国内向け販売につきましては、大半が第3四半期末である3月末までに完了することが多いという特徴があります。
新型コロナウイルス感染症の影響によって放射光施設のシャットダウンや感染症の拡大地域のロックダウンが行われると、製品の納品ができなくなるとともに、商談中案件の最終仕様の決定に遅れが生じ、施設の建設計画や研究計画にも遅れが生じる等の影響が出るため、当社の売上時期が遅れることとなります。
さらに、船便の貨物輸送が減り、その結果航空便の貨物輸送に皺寄せがくる等、各国のロジスティクスの乱れも1年を通して当社の事業活動に影響を与えることとなりました。海外へのビジネス渡航制限が解除されなかったことも事業活動の妨げとなりました。
このような状況ではありますが、現在、中国では他に類を見ない規模の放射光施設及びⅩ線自由電子レーザー(XFEL)施設の建設や既設のバージョンアップの計画が進んでいるため、今後は中国向け案件について重点的に取り組んでまいります。上海市では中国最大の予算規模でⅩ線自由電子レーザー施設「SHINE」を建設中であり、非常に高い表面形状精度のミラーが要求されるため、当社の技術でしか実現できない仕様のミラーが数多く導入されると見込んでおります。また、北京市に建設中の次世代大型放射光施設「HEPS」においては、約120本のビームラインが計画されており、日本の大型放射光施設「SPring-8」など世界の有数の大型放射光施設(ビームラインは50~60本程度)を凌ぐ世界最大規模の施設となる見込みであり、現在数多くの引合いがあります。
さらに中国においては、地方自治体単位で放射光施設やⅩ線自由電子レーザー施設を建設する財力があり、上海市や北京市のみならず、合肥市、武漢市、東莞市、大連市、成都市、深圳市等の都市においても新設や既設のバージョンアップの計画が進んでおり、既に複数の施設からの受注を受けている状況であります。
また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きかったアメリカにおいても、徐々に施設の稼働が再開しており、世界3大放射光施設の1つである「APS」からの受注が始まる等、新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に収まりつつあります。
この結果、売上高は519,273千円(前期比37.7%減)、セグメント利益は82,861千円(前期比74.5%減)となりました。
(ライフサイエンス・機器開発事業)
水晶振動子ウエハ加工システムについて、装置全体のシステムの最適化及び最終調整に時間を要していましたが、第4四半期に230,000千円の売上を計上し、業績を牽引することとなりました。その他、再生医療分野における受託研究開発に係る売上やVOC除去装置販売による売上も第4四半期に計上しました。
水晶振動子ウエハ加工システムの開発をはじめとして機器開発案件へ注力してきた結果が実績として表れてまいりました。水晶振動子ウエハ加工システムは新規事業の一角を担っており、さらなる事業拡大を図ってまいります。
中長期的にはCELLFLOAT®システムを用いた汎用型機器の販売を推進するとともに、機器開発事業に注力し機器開発事業における新規事業分野の開拓に注力してまいります。
この結果、売上高は301,073千円(前期比54.9%増)、セグメント損失は81,142千円(前期はセグメント損失24,509千円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況
当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造のための材料及び部品の購入費、人件費や研究開発費のほか、借入金の返済や法人税等の支払いです。このほか、会社の成長に必要な設備投資やM&A投資等を含め、収入と支出のバランスを考慮して資金運用を実施することを主たる方針としています。
一方、販売には季節的要因の影響は少ないものの、販売先の決算月に納期を指定されることや製品の受注から完成までに1年前後の期間が必要であるため、受注及び販売の状況によっては一時的な売上債権、仕入債務、たな卸資産等の増減があり、営業活動によるキャッシュ・フローの増減に影響を及ぼす可能性があります。
運転資金、設備投資資金及びM&A投資資金については、原則として自己資金で賄うこととしておりますが、多額の設備投資資金やM&A投資資金が必要となった場合は、必要資金の内容に応じて金融機関からの借り入れや資本市場からの直接調達を検討する方針であります。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は950,231千円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 ⑴ 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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