有価証券報告書-第39期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況
当事業年度におけるわが国経済は、上期は良好な企業業績や雇用環境を背景に景気は底堅く推移しておりました。一方で、下期は消費税増税による個人消費の変動や外国政府間の通商政策の動向が輸出や生産に影響を及ぼしたことに加えて、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大が世界経済と金融市場に大きな影響を与えており、景気の先行きは不透明な状態が続いております。
当社の属する建設業界においては、建設技能労働者の需給環境は依然として逼迫しており労務単価の上昇など、引き続きコスト面での不安は残るものの、民間建設投資・公共工事共に堅調に推移し、安定した受注環境が続いております。
当社は今後の更なる業容拡大・次ステージへのステップアップを図るべく2016年11月より2020年3月期を最終期とする中期計画“TANAKEN2020”をスタートさせました。営業面では、従来の主要顧客であるデベロッパー・ゼネコン・一般顧客からの受注拡大はもとより、新たに再開発プロジェクト・官庁工事受注への取り組み強化を図ってまいりました。特に再開発プロジェクトに関しては、毎期受注実績をあげる事ができ、新たな主要営業ソースとなってまいりました。また、期間中の2018年12月に東京証券取引所ジャスダック市場に上場を果たすことができ、営業面でも元請工事の増加等プラスの効果となっております。
以上の結果、当事業年度の経営成績は、売上高6,662,518千円(前事業年度比6.9%増)、営業利益796,263千円(同1.9%増)、経常利益831,742千円(同3.8%増)、当期純利益551,605千円(同4.8%増)となりました。当初見込んでいた工事の受注時期の遅延及び着工時期の遅れ等により当初計画には至らなかったものの、前期比では増収・増益の決算となりました。
また、受注高は、新規先の受注増加や大型案件の受注により前事業年度比40.1%増の7,986,952千円と過去最高の受注額を計上することができました。
なお、当事業年度におきましては、新型コロナウイルス感染症による業績への大きな影響は、見られておりません。
(2) 財政状態の状況
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は、前事業年度末に比べて719,298千円増加し、4,102,117千円になりました。主な要因は、受取手形の減少51,036千円及び電子記録債権の減少122,794千円が生じた一方で、現金及び預金の増加483,285千円及び完成工事未収入金の増加473,499千円が生じたこと等によるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は、前事業年度末に比べて5,008千円増加し、1,117,679千円になりました。主な要因は、投資有価証券の減少13,960千円が生じた一方で、繰延税金資産の増加23,644千円が生じたこと等によるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は、前事業年度末に比べて350,927千円増加し、1,191,556千円になりました。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金の減少72,876千円及び未成工事受入金の減少25,515千円が生じた一方で、工事未払金の増加274,575千円、未払法人税等の増加157,437千円及び未払消費税等の増加45,610千円が生じたこと等によるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は、前事業年度末に比べて7,578千円増加し、81,245千円になりました。主な要因は、役員退職慰労引当金が5,805千円増加したこと等によるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べて365,778千円増加し、3,946,995千円になりました。主な要因は、有価証券評価差額金の減少11,596千円が生じた一方で、利益剰余金の増加377,613千円が生じたこと等によるものです。なお、利益剰余金の増加377,613千円は、当期純利益の計上による増加551,605千円並びに配当金の支払による減少173,992千円によるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当事業年度期末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、前事業年度末に比べ483,273千円増加し、1,445,375千円(前期は962,102千円)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増減は、763,113千円増加(前期は132,295千円減少)となりました。主な要因は、売上債権の増加299,669千円及び未成工事受入金の減少25,515千円が生じた一方で、税引前当期純利益の計上による増加832,019千円及び仕入債務の増加274,575千円が生じたこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の増減は、24,830千円減少(前期は22,245千円増加)となりました。主な要因は、定期預金の払い戻しによる収入231,089千円及び保険解約による収入19,130千円が生じた一方で、定期預金の預入による支出231,102千円、有形固定資産の取得による支出29,466千円及び投資有価証券の取得による支出12,752千円が生じたこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の増減は、255,010千円減少(前期は414千円増加)となりました。主な要因は、短期借入れによる収入1,250,000千円が生じた一方で、短期借入金の返済による支出1,250,000千円、配当金の支払い173,895千円及び長期借入金の返済による支出72,876千円が生じたこと等によるものです。
(4) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
② 受注実績
当事業年度における受注実績は、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
顧客区分別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社が受注した案件について、顧客区分別に集計しております。
(1) デベロッパー : マンション・オフィスビル等を開発する不動産会社
(2) ゼネコン : 総合建設業会社
(3) エンドユーザー : 上記(1)及び(2)を除く一般法人等
(4) 官公庁 : 官公庁・自治体等の公的機関
(5) 再開発 : 再開発組合・団地再生組合等(デベロッパー、ゼネコン経由の販売を含む)
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の将来の財政状態及び経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に関しては「第2 事業の状況」「2 事業等のリスク」に記載しております。
(6) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 経営成績
(受注高及び売上高)
受注高は、前期第4四半期に予定していた受注案件の期ずれ受注、並びに好調な新規受注の増加を主因とし、前期比で2,285,876千円増(40.1%増)の7,986,952千円と大幅に増加し、過去最高の受注高となりました。
売上高は、予定工事の受注時期・着工時期等の遅れで計画には届かなかったものの、前期比で427,693千円(6.9%増)の増加となりました。
当期は、主要な施策として営業力の強化を掲げ、営業体制を2部制から3部制に増部するとともに営業部員を増やし、成長戦略の一つである“新規顧客の開拓”の具体策としている“既存先で営業が出来ていない先への営業強化(再新規先開拓)並びに営業で連携している取引金融機関への営業強化による新規顧客の開拓強化”を主要施策としており、施策の実施が成果となって現れております。
(営業利益・経常利益)
営業利益は、売上高の増加に伴い前期比15,217千円(1.9%)の増加となりました。
経常利益は、営業利益の増加のほか、前期、営業外費用として計上されていた株式公開費用21,242千円の反動減等があり、前期比30,528千円(3.8%増)の増加となりました。
(当期純利益)
当期純利益は、経常利益の増加に伴い前期比25,275千円(4.8%増)の増加となりました。
b 財政状況及びキャッシュ・フローの分析に関しては、「第2 事業の状況」「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照下さい。
c 資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要の主なものは、工事原価、販売費及び一般管理費等の営業経費、法人税等の支払いであります。当社の事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
当社の営業戦略であり、また、ビジネスモデルでもある元請工事比率の維持・拡大には、大きな資金需要が伴います。これは回収条件と支払い条件の差から生じる運転資金(立替資金)需要であり、大型工事ほど資金需要が多く発生するため、積極的に受注営業を展開する上で流動性の確保が必須となっております。
当社では、豊富な手元流動資金により対応しておりますが、大型案件の増加に対応すべく金融機関に信用枠を設けており、必要に応じて信用枠を利用しております。2020年3月31日現在の信用枠の合計は2,000,000千円、信用枠を設けている借入の残高は0となっております。
上記運転資金以外の資金需要としては、現状システム投資と株主への利益還元が主なものとなります。当社ではリスクのある運用は原則行わないこととしており、資金は短期的な預金に限定しております。
株主還元については経営における重要課題の一つと考えており、配当性向30%以上を目標としております。当社の配当政策に関しては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認下さい。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況」「1 財務諸表等」「(1) 財務諸表」「注記事項 重要な会計方針」に記載しております。財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があると考えております。
なお、現時点では新型コロナウイルス感染症の拡大による影響について、当社業績への大きな影響はございませんが、今後の事業に対する影響につきましては、注視していく必要があるものと考えております。
(繰延税金資産)
当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時際について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、将来において、課税所得が減少した場合、翌事業年度以降において繰延税金資産及び税金費用に影響を与える可能性があります。
(売上高及び売上原価)
当社は、一定の要件を満たす工事案件において工事進行基準を適用しております。工事進行基準は、工事の進捗率に応じて収益を計上する方法であり、具体的には見積総原価に対する発生原価の割合(原価比例法)をもって完成工事高を計上しております。工事進行基準を適用するにあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び決算日における工事進捗度について信頼性をもって見積っておりますが、将来において、工法や予定工事期間の見直し等により、その見積りが変更された場合には、翌事業年度以降において、売上高及び売上原価に影響を与える可能性があります。
当事業年度におけるわが国経済は、上期は良好な企業業績や雇用環境を背景に景気は底堅く推移しておりました。一方で、下期は消費税増税による個人消費の変動や外国政府間の通商政策の動向が輸出や生産に影響を及ぼしたことに加えて、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大が世界経済と金融市場に大きな影響を与えており、景気の先行きは不透明な状態が続いております。
当社の属する建設業界においては、建設技能労働者の需給環境は依然として逼迫しており労務単価の上昇など、引き続きコスト面での不安は残るものの、民間建設投資・公共工事共に堅調に推移し、安定した受注環境が続いております。
当社は今後の更なる業容拡大・次ステージへのステップアップを図るべく2016年11月より2020年3月期を最終期とする中期計画“TANAKEN2020”をスタートさせました。営業面では、従来の主要顧客であるデベロッパー・ゼネコン・一般顧客からの受注拡大はもとより、新たに再開発プロジェクト・官庁工事受注への取り組み強化を図ってまいりました。特に再開発プロジェクトに関しては、毎期受注実績をあげる事ができ、新たな主要営業ソースとなってまいりました。また、期間中の2018年12月に東京証券取引所ジャスダック市場に上場を果たすことができ、営業面でも元請工事の増加等プラスの効果となっております。
以上の結果、当事業年度の経営成績は、売上高6,662,518千円(前事業年度比6.9%増)、営業利益796,263千円(同1.9%増)、経常利益831,742千円(同3.8%増)、当期純利益551,605千円(同4.8%増)となりました。当初見込んでいた工事の受注時期の遅延及び着工時期の遅れ等により当初計画には至らなかったものの、前期比では増収・増益の決算となりました。
また、受注高は、新規先の受注増加や大型案件の受注により前事業年度比40.1%増の7,986,952千円と過去最高の受注額を計上することができました。
なお、当事業年度におきましては、新型コロナウイルス感染症による業績への大きな影響は、見られておりません。
(2) 財政状態の状況
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は、前事業年度末に比べて719,298千円増加し、4,102,117千円になりました。主な要因は、受取手形の減少51,036千円及び電子記録債権の減少122,794千円が生じた一方で、現金及び預金の増加483,285千円及び完成工事未収入金の増加473,499千円が生じたこと等によるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は、前事業年度末に比べて5,008千円増加し、1,117,679千円になりました。主な要因は、投資有価証券の減少13,960千円が生じた一方で、繰延税金資産の増加23,644千円が生じたこと等によるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は、前事業年度末に比べて350,927千円増加し、1,191,556千円になりました。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金の減少72,876千円及び未成工事受入金の減少25,515千円が生じた一方で、工事未払金の増加274,575千円、未払法人税等の増加157,437千円及び未払消費税等の増加45,610千円が生じたこと等によるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は、前事業年度末に比べて7,578千円増加し、81,245千円になりました。主な要因は、役員退職慰労引当金が5,805千円増加したこと等によるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べて365,778千円増加し、3,946,995千円になりました。主な要因は、有価証券評価差額金の減少11,596千円が生じた一方で、利益剰余金の増加377,613千円が生じたこと等によるものです。なお、利益剰余金の増加377,613千円は、当期純利益の計上による増加551,605千円並びに配当金の支払による減少173,992千円によるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当事業年度期末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、前事業年度末に比べ483,273千円増加し、1,445,375千円(前期は962,102千円)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増減は、763,113千円増加(前期は132,295千円減少)となりました。主な要因は、売上債権の増加299,669千円及び未成工事受入金の減少25,515千円が生じた一方で、税引前当期純利益の計上による増加832,019千円及び仕入債務の増加274,575千円が生じたこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の増減は、24,830千円減少(前期は22,245千円増加)となりました。主な要因は、定期預金の払い戻しによる収入231,089千円及び保険解約による収入19,130千円が生じた一方で、定期預金の預入による支出231,102千円、有形固定資産の取得による支出29,466千円及び投資有価証券の取得による支出12,752千円が生じたこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の増減は、255,010千円減少(前期は414千円増加)となりました。主な要因は、短期借入れによる収入1,250,000千円が生じた一方で、短期借入金の返済による支出1,250,000千円、配当金の支払い173,895千円及び長期借入金の返済による支出72,876千円が生じたこと等によるものです。
(4) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
② 受注実績
当事業年度における受注実績は、次のとおりであります。
| 項 目 | 金額 (千円) | 前期比 (%) |
| 前期繰越工事高 | 3,165,717 | 85.6 |
| 当期受注工事高 | 7,986,952 | 140.1 |
| 当期完成工事高 | 6,662,518 | 106.9 |
| 次期繰越工事高 | 4,490,151 | 141.8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前期比 (%) |
| 解体事業 | 6,662,518 | 106.9 |
| 合計 | 6,662,518 | 106.9 |
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前事業年度 | 当事業年度 | ||
| 販売高 (千円) | 割合(%) | 販売高 (千円) | 割合(%) | |
| 株式会社長谷工 コーポレーション | 1,794,901 | 28.8 | 1,246,258 | 18.7 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
顧客区分別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 顧客区分別 | 前事業年度 | 当事業年度 | ||
| 販売高 (千円) | 割合(%) | 販売高 (千円) | 割合(%) | |
| デベロッパー | 985,825 | 15.8 | 1,964,050 | 29.5 |
| ゼネコン | 3,913,795 | 62.8 | 2,692,170 | 40.4 |
| エンドユーザー | 1,076,677 | 17.3 | 1,823,126 | 27.4 |
| 官公庁 | - | - | - | - |
| 再開発 | 258,525 | 4.1 | 183,170 | 2.7 |
| 合計 | 6,234,824 | 100.0 | 6,662,518 | 100.0 |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社が受注した案件について、顧客区分別に集計しております。
(1) デベロッパー : マンション・オフィスビル等を開発する不動産会社
(2) ゼネコン : 総合建設業会社
(3) エンドユーザー : 上記(1)及び(2)を除く一般法人等
(4) 官公庁 : 官公庁・自治体等の公的機関
(5) 再開発 : 再開発組合・団地再生組合等(デベロッパー、ゼネコン経由の販売を含む)
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の将来の財政状態及び経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に関しては「第2 事業の状況」「2 事業等のリスク」に記載しております。
(6) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 経営成績
(受注高及び売上高)
受注高は、前期第4四半期に予定していた受注案件の期ずれ受注、並びに好調な新規受注の増加を主因とし、前期比で2,285,876千円増(40.1%増)の7,986,952千円と大幅に増加し、過去最高の受注高となりました。
売上高は、予定工事の受注時期・着工時期等の遅れで計画には届かなかったものの、前期比で427,693千円(6.9%増)の増加となりました。
当期は、主要な施策として営業力の強化を掲げ、営業体制を2部制から3部制に増部するとともに営業部員を増やし、成長戦略の一つである“新規顧客の開拓”の具体策としている“既存先で営業が出来ていない先への営業強化(再新規先開拓)並びに営業で連携している取引金融機関への営業強化による新規顧客の開拓強化”を主要施策としており、施策の実施が成果となって現れております。
(営業利益・経常利益)
営業利益は、売上高の増加に伴い前期比15,217千円(1.9%)の増加となりました。
経常利益は、営業利益の増加のほか、前期、営業外費用として計上されていた株式公開費用21,242千円の反動減等があり、前期比30,528千円(3.8%増)の増加となりました。
(当期純利益)
当期純利益は、経常利益の増加に伴い前期比25,275千円(4.8%増)の増加となりました。
b 財政状況及びキャッシュ・フローの分析に関しては、「第2 事業の状況」「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照下さい。
c 資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要の主なものは、工事原価、販売費及び一般管理費等の営業経費、法人税等の支払いであります。当社の事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
当社の営業戦略であり、また、ビジネスモデルでもある元請工事比率の維持・拡大には、大きな資金需要が伴います。これは回収条件と支払い条件の差から生じる運転資金(立替資金)需要であり、大型工事ほど資金需要が多く発生するため、積極的に受注営業を展開する上で流動性の確保が必須となっております。
当社では、豊富な手元流動資金により対応しておりますが、大型案件の増加に対応すべく金融機関に信用枠を設けており、必要に応じて信用枠を利用しております。2020年3月31日現在の信用枠の合計は2,000,000千円、信用枠を設けている借入の残高は0となっております。
上記運転資金以外の資金需要としては、現状システム投資と株主への利益還元が主なものとなります。当社ではリスクのある運用は原則行わないこととしており、資金は短期的な預金に限定しております。
株主還元については経営における重要課題の一つと考えており、配当性向30%以上を目標としております。当社の配当政策に関しては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認下さい。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況」「1 財務諸表等」「(1) 財務諸表」「注記事項 重要な会計方針」に記載しております。財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があると考えております。
なお、現時点では新型コロナウイルス感染症の拡大による影響について、当社業績への大きな影響はございませんが、今後の事業に対する影響につきましては、注視していく必要があるものと考えております。
(繰延税金資産)
当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時際について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、将来において、課税所得が減少した場合、翌事業年度以降において繰延税金資産及び税金費用に影響を与える可能性があります。
(売上高及び売上原価)
当社は、一定の要件を満たす工事案件において工事進行基準を適用しております。工事進行基準は、工事の進捗率に応じて収益を計上する方法であり、具体的には見積総原価に対する発生原価の割合(原価比例法)をもって完成工事高を計上しております。工事進行基準を適用するにあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び決算日における工事進捗度について信頼性をもって見積っておりますが、将来において、工法や予定工事期間の見直し等により、その見積りが変更された場合には、翌事業年度以降において、売上高及び売上原価に影響を与える可能性があります。